2023年4月2日
翻訳者への道ー私が未経験から翻訳の仕事をゲットして転職した方法
エバンス愛
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「自宅で育児と両立させながら、翻訳の仕事をしたい」
「定年退職後に、翻訳をしながら収入を得たい」
「ずっと夢だった翻訳の仕事に転職したい」
そう思っている人は、とても多いと思います。あなたも、もしかしたらそう思ったことがあるかもしれません。
私自身、翻訳という仕事に漠然とした憧れを持って最初はスタートしました。私は今でこそ、翻訳エージェントや翻訳者の卵の指導も行ったりしていますが、翻訳を最初に志した時はいろいろと考えが甘く、痛い目にも遭いました。
このページでは、私がどうやって未経験者から最初の翻訳の仕事をゲットして、その後どのように転職しながらステップアップできたのかという道のりを、私の失敗とともにお伝えしたいと思います!
これから翻訳者を目指す方のご参考になれば幸いです。
コンテンツ
翻訳者を志す前のアイデンティティ・クライシス
私は、新卒で塾講師として働き始め、毎日毎日、高校生用の問題集をひたすら解いて研究するという日々を送っていました。試験対策を教える講師という役割で考えると、それで間違っていなかったと思います。
塾講師の仕事は、大好きでした。試験勉強のコツを教え、テクニックを教え、それで結果を出した生徒や雇い主に喜ばれることは、私自身の大きな喜びでした。
でも、仕事としてはそれでも良かったのかもしれないけれど 、「私はほんとにこれでいいんだろうか?」と悩むようになりました。生徒がどうとか、仕事がどうとかを抜きにして「私の英語スキル」を冷静に評価したとき、「全然ダメだ」と気づいたんです。
TOEICや英語教材の付録CDみたいな、声優さんがくっきりはっきり吹き込んでいる「学習者用」の素材なら聞けても、映画やドラマなんて全然聞き取れないし、ニュースすら全然分からない。
語彙が少ないから 新聞記事もペーパーバックも全然読めない。
英会話? 旅行英会話レベルならまだしも、自分の言いたいことは100分の1も言えない。
ライティング? 塾で教えるような、日本語に異常なほど忠実で超不自然な英語しか書けませんが、何か? 。・゜(゜´Д`゜)゜・。
塾の仕事は大好きだったけど、こんな教師に教えてもらう生徒はかわいそうだと思いました。
私は教育現場を離れて、一から出直さないといけない。でも、出直すってどうやって? 私に、塾の先生以外に何ができる?
自分がどうしたいか分からなくなり、目標も見失い、学習塾を退職しました。
派遣会社に登録、天狗の鼻をへし折られる
仕事を探すため、はじめて派遣会社に登録に行くことにしました。何か塾講師じゃない、でも英語を使う仕事をしたかった私は、「できれば翻訳のような仕事を紹介してもらえたらなぁ」という程度の気持ちでした。
当時27歳。TOEIC980点を持っていたので、「この点数があれば、簡単に転職くらいできるんじゃ?」 と、正直に言うと、かなり甘く考えていました。
翻訳の仕事がしてみたいという私に、男性のコーディネーターさんは言いました。
「翻訳の仕事をするために、勉強していますか? 学校に通っているとか、通信講座を取っているとか」
「いいえ、特にしていません」
「翻訳の仕事がしたいと言って登録にいらっしゃる方は、はっきり言ってたくさんいます。昨日だったかな、お一人そういう方がいらっしゃいました。その方は、ご自分で勉強されて、翻訳の検定試験の資格もお持ちでした。その方にはちょうどぴったりの翻訳のお仕事があって、ご紹介できそうなんですけどね」
黙っている私に、コーディネーターさんはたたみかけます。
「翻訳の仕事をするために具体的に行動を起こすこともなく、ただ『翻訳の仕事をしてみたい』なんて言う方に、紹介できるお仕事なんてありません。TOEICの点数が高いから英語を生かした仕事がしたいって人は、正直言って使えないです。僕たちも、そういう人が一番困ります」
ショックでした。
コーディネーターさんにそう言われたのもショックだったし、自分の考えが甘かったと知ったこともショックでした。
今考えると、どうしてそんなにひどいこと言われないといけなかったのかなと思いますが(笑)、それほど私が非常識に映ったんだと思います。
私の場合は、塾講師の経験しかないので、一般企業に勤めたことがないことを非常にコンプレックスに感じていました。当時、面接スキルも何もなかった世間知らずの私は、そういう不安を見せてしまっていたので、それでこんな扱いをされたのかもしれません。
結局、その転職エージェントからの提案は、「英語の必要ない一般事務からはじめませんか?」というものでした。
「日系企業の時給900円の一般事務のお仕事なら、紹介できるかもしれません。英語は必要ないんですが、あなたのような経験のない人は、まず事務経験を積んでステップアップした方がいいと思います。まず自分で翻訳の勉強をしながら一般企業での勤務経験を積んで、英語を使うお仕事に徐々にステップアップしていきましょう。
あ、でも、その時給900円の事務のお仕事でも、事務が未経験の人は先方がお断りかもしれないから、まずは採用担当の方に聞いてみましょう」
その日は本当に悔しくて、 ベッドの中で涙が出て仕方がありませんでした。でも、悔しいけれど、本当にあの人の言う通りだと思いました。
翻訳の仕事がしたいのなら「したいな~」「いつかできたらいいな~」ではダメだったんです。実際に、行動を起こさないといけなかったんです。
翻訳の仕事を得るために勉強し、経験を積み、コンテストやトライアルなどで客観的に自分の力を証明するものを得て、「こんな私を翻訳者として雇ってください!」と自分を翻訳市場に売り込まないといけなかったんです。当たり前のことです。
でも、私にはできませんでした。当時の私には、翻訳の仕事をするなんて考えただけでも怖いことでした。転職も、気が狂いそうになるくらい怖いことでした。
数日後、そのコーディネーターさんから採用OKの電話がありました。「一般企業の経験のない人でも、育ててあげようとおっしゃっている企業さんだから」と。
でも、ちょっと待って。時給900円よ?
しかも、翻訳どころか英語が全く必要ない仕事よ?
そこで派遣社員として数ヶ月か1年くらい働いて、次は英語をちょっと使うお仕事、次は・・・、と少しずつステップアップしていくしかないの? TOEIC、980点を持っていても・・・?
それなら、塾講師を続けていた方がよっぽど良くない? やりがいの面でも、収入の面でも。
というか、時給900円じゃ奨学金返せない・・・orz
私は、「もういいです」と断りました。
結局、塾への転職活動も同時に行っていて、条件の良いところがちょうど見つかった時でした。時給900円の一般事務の仕事ではなく、やっぱり一番好きな塾講師に戻ることにしたのです。
「あなたにぴったりのお仕事があるんです」
転職した塾でもう2年ほど勤めた後、夫の仕事の都合で勤めていた塾を辞めなければならなくなりました。
さて、次の仕事はどうしよう。また塾講師か、それとも一般企業に勤めてみるか。
そんなある日、「英語を使うお仕事 in 広島」とかいう名前の説明会の案内を見つけ、軽い気持ちで参加してみました。
派遣会社主催の無料セミナーで、広島では英語を使うお仕事はこんなのがありますとか、どのくらいの英語力だったらこんな仕事ができますといった話を、派遣コーディネーターさんからいろいろ聞けました。
でも、無料ほど高いものはないって言いますよね。連絡先や英語スキルをアンケート用紙に書かされたのですが、セミナーの翌日、派遣会社の女性から電話がかかってきました。
「今、あなたのような方にぴったりの秘書のお仕事があるんですけど、興味ないですか?」
雇用保険をもらいながらもう少しゆっくりするつもりだったんだけど・・・と思いながら、とりあえず派遣登録に向かいました。
私に紹介したい仕事は、外資系企業の秘書の仕事で、時々翻訳も発生するとのこと。
なんだ~、私でも紹介してもらえる翻訳のお仕事、あるんじゃない!(前回とは違う派遣会社だった)
話を聞きながら理解できたのは、私が目に留まった理由は、
・現在失業中で、今すぐ働ける
・必要なTOEICスコア(800点)は満たしている
・地理的に不便で派遣スタッフが行きたがらない呉市の企業からの求人で、私の住所からなら通えそう
ということのようでした。
コーディネーターさんが言うには、
「広島市内の勤務だと、外資系とか翻訳という条件の英語のお仕事って、すごく人気があるんですよ。でも、あなたは実務経験がないので、広島市で仕事を得るのは今は難しいと思います。広島市内勤務を希望する方には、TOEIC900点台の応募者はごろごろいますから。だから、呉で勤務が可能なあなたはラッキーです」
ということでした。(「いや、私も呉はちょっと・・・」という心の声は、押し殺しました。笑)
ただ、この企業さんが一般企業勤務未経験者でもOKかどうかは不明なので、とにかく応募してみなければ分からない、とのこと。
「まあ、とにかくやってみましょうよ。ダメもとで」という、コーディネーターさん(やり手の女支店長でした)の何だかよく分からない説得力に操られ、数日後に面接を受けに行きました。
前任者が辞める寸前でこの会社が焦っていたこともあり、その場で採用決定。面接の5日後には、すでに働き始めていました。
一度翻訳の仕事をゲットすると、後はスムーズだった
その外資系企業では、結局10ヶ月働きました。会社の方針が変わり、英語業務はなくなる予定と聞いたので、辞めることにしました。
当時のことは、◆【体験談あり】外資系企業役員秘書の仕事内容、収入、必要な英語力は?で書いていますが、日本人上司の秘書業務が主で、翻訳や英文メールのやりとりなどの業務がありました。英語を使う仕事は、全体の仕事の1〜2割ほどでした。
翻訳の仕事を始める前は、いろいろ考えては「やっぱり私は翻訳者なんかになれない・・・」と悩んでいたこともありました。
でも、「翻訳」と名のつく職をゲットして、外資系企業で秘書兼翻訳の仕事をたった10ヶ月やった後の私は、こうなりました。
・即戦力の翻訳者として次の通訳翻訳の仕事にすぐ転職できた
・10ヶ月前は無理と言われた広島市の翻訳の仕事の紹介が数件あった(辞退)
いったん「翻訳の実績」ができたことで、可能性が広がったわけです。
でも、この秘書兼翻訳の職場で実質的に翻訳自体は、たった10ヶ月、それも週1回くらいやっただけ。秘書兼翻訳の仕事をしたことで翻訳のスキルが格段に上がったとは思えません。
つまり、秘書の仕事をする前からそこそこの翻訳スキルはあった(と思う)のに、「実務経験がないから」というだけでチャンスが回って来なかったということです。
派遣のコーディネーターや、企業の採用担当者は、内容はどうあれとにかく「翻訳の実務経験」重視です。ということは、手っ取り早く「翻訳」と名のつく何らかの仕事の実績ができれば、チャンスが大きく広がるということです。
だから、私のような翻訳はオマケのような秘書の仕事でしか翻訳経験がなくても、ステップアップしていくことは可能です。最初のとっかかりさえ見つかり、そこそこの実力があれば。
あ、面接では「翻訳の合間に秘書やってました」ぐらいに翻訳の経験を大きくアピールする必要があるかも知れませんけどね。(もちろん嘘はダメですが、大きめにアピールすることは重要だと思います)
ちなみに、◆翻訳者に必要な英語力はどれくらい?年収や仕事の見つけ方で書きましたが、実はこの仕事の前に、フランス語の翻訳経験と動物図鑑の下訳の経験はあったんです。
でも、一般企業の普通の翻訳の仕事には全く関係ないしと思って、派遣会社の登録の時には言いませんでした。今思えば、嘘をついてるわけじゃないんだから、「翻訳経験者です!」ってもっと堂々としていればよかったなと思います。
今の私が翻訳の仕事に応募するとしたら、業界に関係ない分野の翻訳だろうと、ボランティアだろうと、「経験者です!」ってアピールします。もちろんその上で、翻訳という仕事にどう向き合ってきたか、求められる翻訳内容と基準に合うようどう努力するかも、ちゃんと伝えながら。
翻訳の仕事と実務経験ゲットに成功した勝因
翻訳の仕事をまともにやったことがなく、翻訳講座も翻訳検定も受けたことがなかった私が翻訳の仕事をゲットできた勝因、それはズバリ、「地理的に不便で時給も低い職場で働くのを受け入れたこと」です。
翻訳コーディネーターさんが言ったように、「翻訳」「秘書」「外資系」といった人気の仕事なのに、前任者が辞めるギリギリまで後任が見つからなかった理由は、応募者にとって通勤の不便さがネックだったからです。
それから、時給も広島中心部の同程度の仕事より低かったのですが、それも候補者が見つからなかった理由だったようです。
で、私の家から近かったかというと、そんなことはなく、片道1時間かかりました。製造業なので、始業時間は8時。毎日6時台に家を出て、座れない満員電車に揺られて通勤していました。この仕事を始める直前まで、塾講師として昼に起床して朝方に寝ていた夜型の私には、堪えました。
しかも、私の場合は交通費は支給されなかったので、毎月1万円の定期代は自腹でした。
でも、この時「通勤が大変だから、私だって広島市内で仕事がしたいの〜!もっと高い時給じゃないとヤダ〜!」とダダをこねていたら、もしかすると未だに翻訳の実務経験なんて得られないままだったかもしれません。
その場合、当然このブログも存在しなかったことになります。
最初から、自分の望み通りの条件の仕事があればいいですが、なかなかそうはいかないこともあります。そして多くの人は、希望の勤務地や時給が譲れないせいで、チャンスを逃してしまいます。
私は、この通勤時間や交通費のマイナスと時給の低さを、翻訳の実務経験を得るための一時的な我慢料と割り切ることができました。そのおかげで、翻訳者としてその後10年以上もキャリアを積む道が開けたと思います。
最初の翻訳の仕事をするのに重要なこと
以上、私の個人的な経験からですが、翻訳者を目指す上で重要なことは、以下だと思います。
1.実際に翻訳の仕事に応募すること(当たり前すぎてアレですが)
2.英語力(大前提)
3.縁(人脈とか、派遣会社の選択とか)
4.タイミング(自分が仕事を探している時にちょうど空きがあるか)
1.実際に翻訳の仕事に応募すること
私の鼻をへし折った男性コーディネーターさんは、私に言いました。「本当に翻訳の仕事がしたいって言うんだったら、それに向けて具体的に行動してますか?」
でも、今の私なら、「学校に通ったり通信講座受けたりしてますか? 他の候補者さんは翻訳検定受けてますよ?」というこの言葉を文字通りには受け取りません。
「翻訳の仕事をしたいなら、学校に行ったり通信講座を受けたり翻訳検定を受けろ」って解釈してしまうのは危険です。なぜなら、学校や検定試験は「仕事ゲットに直接的につながる行動を起こさなくていい格好の言い訳」だからです。
学校や検定試験がダメだと言っているわけではありません。でも、どれほど多くの人が、「いつか」翻訳の仕事に実際に応募するために、ダラダラと通信講座の検討をしたり検定試験の情報集めをしていることか。
重要なのは、そういうことじゃないんですよ。その男性コーディネーターさんが言いたかったのは、「お前、本気で翻訳を仕事にするつもりがあるの?」ということです。
私は結局、翻訳の学校も通信講座も翻訳検定も何もなく、翻訳の仕事を得ました。単にラッキーだったのかもしれません。私みたいに何もやってない候補者と比べたら、翻訳講座や検定を受けている人の方がずっといい候補者なことも、わかります。
でも、今の私が当時に戻るなら、翻訳学校の情報とかを調べる代わりに、翻訳の求人情報を見まくります。どんな分野が多いのか、どんなレベルが求められているのか。
そして、アメリアにでも登録して、とりあえずトライアルを受けたり、応募できそうな仕事に応募しはじめます。英字新聞の翻訳コンテストに応募します。そして、模範の翻訳と自分の未熟な翻訳の比較をします。
今の私が当時に戻るなら、「翻訳」をします。そして、さっさと翻訳の仕事に応募します。「本当に翻訳の仕事がしたいって言うんだったら、それに向けて具体的に行動してますか?」という問いに対する、これ以上ない答えだと思います。これ以上ない「具体的な行動」です。
不採用でも別にいいじゃないですか。応募しないと採用されませんから。たまたま、「誰も行きたがらないから、未経験者でも仕方ない」と採用してくれる仕事が見つかるかもしれないですし。
「翻訳の仕事がしたい」って口では言いながらその望みが叶わない人のほとんどは、TOEICの勉強したり、翻訳の通信講座の資料を取り寄せたりして「将来いつか、準備ができたら応募しよう」って思ってるだけで、翻訳の仕事に応募していないからです。(はっきり言い過ぎたかな?^^;)
2.英語力
まあ、これは言うまでもないですが。TOEIC800点くらいが下限の目安になると思います。私がそもそも派遣会社に声をかけてもらえたのも、TOEIC800点という基準をクリアしていたからです。
できれば、TOEIC900点くらいあった方がいいでしょう。TOEICのリーディングで苦労するようだと、翻訳の仕事はおぼつかないと思います。
参考:通訳や翻訳の勉強や仕事を始められるのは、TOEIC何点レベル?
でも、だからと言って「TOEIC900点を先にゲットして、それから翻訳の仕事に応募しはじめよう」というのは、ほんとに辞めてくださいね。TOEICのスコアアップ対策をする暇があれば、翻訳をしましょう!
英語転職に有利になる資格は?【TOEIC900なんていらない】も、あわせて読んでみてください。
3.縁(人脈とか、派遣会社の選択とか)
私は今まで在宅やった翻訳の仕事はすべて、知人からの紹介です。そうやっていろんな人に声をかけてもらえるのは、ありがたいことです。
そういう仕事(またはボランティアだったとしても)も立派な翻訳の実務経験なので、そこから翻訳者への道が開けていくこともあります。
派遣会社によって、特定の分野の仕事に強い弱いというのがあります。最初に私が登録に行って、時給900円の一般事務の紹介をされた派遣会社は、全国展開していない小規模の会社でした。今思えばですが、この派遣会社はあまり英語関連の案件を持っていませんでした。
そして、私に声をかけてくれて外資系企業秘書・翻訳のお仕事を紹介してくれた派遣会社は、「英語を使うお仕事 in 広島」なんていうセミナーを主催していたくらいなので、英語案件に強かったんです。
主催する派遣会社の目的は、英語を使って働くことに興味がある参加者から人材を発掘し、持っている案件にその人材をあてがうことだったんです。(当時はそんなこと考えも及びませんでしたが)
派遣で働くなら、派遣会社の選択も重要です。求人情報をチェックする時に、どの派遣会社がどんな案件を持っているのか、英語系の案件に強そうな会社はどこなのか、それもチェックしましょう。
4.タイミング(自分が仕事を探している時にちょうど空きがあるか)
翻訳の仕事が見つからないのは、あなたの実力が足りないわけではなく、タイミングの問題の可能性も大いにあります。
私が一回目に派遣の登録に行ったときに、もし「翻訳の経験がなくてもいい!とにかく英語力がある人を急いで雇いたいんだ!」という企業があったとしたら、TOEICの点数だけは良かった私は採用だったかもしれません。
外資系の秘書/翻訳の仕事だって、「不便だけどしゃーない、呉で働くか!」という翻訳経験者がいたら、私に声はかかっていません。
実力をコツコツ磨いていくのはもちろん大切なことですが、就職活動は運やタイミングにも大きく左右されることを肝に銘じて、一時的にうまくいかなくても深刻にならずにとにかく諦めないことが大切だと思います。
ちょっとくらい「翻訳の仕事ありません」って言われても、それをあなたに対する批判だと思わないことです。「私の実力が足りないからダメなんだ」と思わないことです。
チャンスが来たときにちゃんと掴めるように、しっかり腕を磨いておくこと。
私が未経験から翻訳の仕事に転職した方法・まとめ
以上、私が最初の翻訳の仕事をゲットした経緯と今振り返って思うことを、これから翻訳の仕事に踏み出す人のために書いてみました。
この記事のポイントは、以下です。
・最初の実績をつかむために、希望に合ってなくても、できる譲歩はすべき
・派遣会社によって、英語の仕事に強いところとそうでないところがある
・タイミング(運)にも大きく左右される。深刻にならず諦めない
・いつまでも「準備」しているのはやめて、さっさと応募してみる!
というわけで、お役に立てば幸いです。
きっと、道は開けます!
翻訳の仕事のチャンスをつかむ方法については、以下の記事も参考にしてください。
◆初心者から翻訳家になれますか?ゼロからデビューまでの最短ルート
◆翻訳の仕事に未経験者が採用されるには?TOEICより差がつくアピール法
◆The Japan News翻訳コンテスト(週150円)で翻訳を独学