通訳や翻訳の勉強や仕事を始められるのは、TOEIC何点レベル?
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通訳や翻訳の勉強や仕事を始められるのは、TOEIC何点レベル?

エバンス愛

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私はよく

「TOEIC700点レベル以下の方が通訳講座、翻訳講座などを受けるのはお金の無駄。特別な勉強をするより、基本的な英語力のレベルアップをするのが先」

と言っているのですが、それについて頻繁にご質問をいただきます。今日は、こちらのご質問とそれに対する回答を共有したいと思います。

 

そして、個人差があるとはいえ、TOEICで何点くらいになれば、通訳や翻訳の勉強をスタートできるラインにいると判断できるか、実際に仕事ができるレベルかについて、私の考えもお伝えします!

 

(TOEIC745点の男性からのメール)

「TOEIC700点レベル以下の方が通訳講座、翻訳講座などを受けるのはお金の無駄。特別な勉強をするより、基本的な英語力のレベルアップをするのが先」に関する質問です。

TOEICのレベルですが、これは本受験の点数結果であるかと思います。わたしはもちろん本受験でTOEIC受験し、TOEICで745を取りました。

TOEICテスト公式問題集を使って学習もしております。公式問題集を解く際に、2時間という制限時間を省いて解いたことがあります。

つまり、

1)リスニング、リーディング順で解く。
2)書き込みしない。
3)辞書、文法書を使わない。
4)リスニングで聞き取りにくかった箇所は、何度もリピートして聞き直しても良い。
5)リーディングでも、時間をかけて解いてもよいが、辞書で意味を調べたりはしない。

・・・制限時間とリスニングで聞き直す以外は本番と同条件で、公式問題集を解いたことがあります。その結果は何度か900を超えてます。

本試験では、”時間内で解く”という制約で実力が出し切れないこともあるかと思います。この場合でも、やはり翻訳や通訳の学習よりも、英語力アップに重視したほうがいいと思いますでしょうか?

 

ご質問としては、

「リスニングを聞きなおし、リーディングを時間をかけて解けば900点取れる場合でも、通訳翻訳の勉強をするのに十分な基礎力ありと判断はできないか?」

ということかと思います。

 

まず、あなたがいつどのように通訳翻訳の練習を始めるかは、最終的にはあなたの自由です。人それぞれ事情が違うので、あくまでも私の考えは参考として聞いてもらえたらと思います。

 

通訳はTOEIC900点程度がスタートライン

 

一般的な話をすると、TOEIC900点レベルになれば、ようやく通訳としての訓練を開始する基礎ができたと判断できるというのが私の考えです。

 

TOEICのリスニングは、世の中にある英語で最も簡単な部類の英語です。「簡単」というのは、発音が明瞭であるという意味ですが、海外ドラマでもネイティブの通常の会話でも、あんなわかりやすい英語を話す人はまずいません。

通訳現場で、あんなTOEICみたいな話し方をしてくれるスピーカーがいたら、マジで神です。つまり、そんな人は存在しないってことです(苦笑)。

 

せめて、TOEICでは楽勝で900点台が取れる(リスニングセクションで満点近くが取れる)レベルになっていないと、実際に通訳現場での英語の聞き取りは難しいでしょう。聞き取れないなら、当然訳すこともできませんよね。

いやむしろ、TOEICのリスニングセクションが満点でも、生の英語の聞き取りに苦労している人は、山のようにいます。過去の私がその筆頭ですが。(;・∀・)

 

TOEIC900点程度の点数が取れて、ようやく「英語で飯を食う」ためのスタートラインです。

実際、通訳学校も「TOEIC900点レベル」「英検1級レベル」が入学の目安になっているところも多いようです。「通訳になれる」ではなく「入学できる」です。

 

そして、通訳として実際に働けるレベルとなると、英検1級なんかのはるか上です。私が英検1級に合格できた頃は、まだまだ通訳としてはド素人でした。

 

通訳の仕事については、以下の記事に詳しく書いているので参考にしてください。

通訳の仕事内容、必要な英語力、収入や求人の探し方【経験者が暴露】

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翻訳はTOEIC800点程度がスタートライン・・・?

 

翻訳は、TOEIC800点程度あれば、最低限のスタートラインに立てるとよく言われています。また、翻訳の場合は、英語力がそれほど高くなくても、その分野の専門知識があれば、あとは辞書やソフトを駆使しているプロもいます。

ですが、仕事を始めるとなると、私は「900点くらいはないと、翻訳者として仕事をするにはちょっと心もとないかな?」と経験から感じています。(もちろん、TOEICは、翻訳には関係のないリスニング力も問われる試験なので、TOEICの点数だけで純粋に判断はできないのですが・・・)

 

私は、自分自身で翻訳をする以外に、エージェント的なこともしていました。少額ですが報酬も発生する「仕事」なので、応募条件は「TOEIC900点以上」に設定していました。

採用にあたって英文和訳の試験を実施したのですが、900点レベルの人でも「翻訳以前にそもそも読解力が足りない」という方も数名いました。正直、「TOEIC900点台でも、こんなに英語が正しく読めないのか・・・」と驚いたことが何度もあります。不採用とさせていただいた人の中には、TOEIC満点の人もいました。

 

通訳と同じですが、英語から日本語への翻訳なら、まずは英語を正しく理解できることが大前提です。最低でもTOEIC800点程度というスタートラインに立ててはじめて、翻訳や通訳の技術や、訳出の完成度を上げることを学ぶ意味があるのではないかと思います。

それ以前の「英語の正しい理解」については、翻訳講座でお金を払いながらやるのはもったいないし、非効率かも・・・?と、私は思います。

 

もちろん翻訳講座もビジネスですから、「スタートラインにまだ立てていない人」にも間口を広げて、多くの人に参加してもらいたいと思っています。だから、「翻訳基礎コース」とか「翻訳準備コース」といった講座が準備されていて、翻訳の勉強というより英語の基本的な勉強をするカリキュラムもあります。

私はこれまで、TOEIC800点未満で翻訳講座を受講したいろんな方の声を聞いてきました。そして、「課題がすごく多くて大変」という割には、成果が出ている人が少ないようには正直感じています。

 

また、「英語力ゼロから、半年で在宅翻訳家として稼げるようになる」といった、「短期間で」「初心者でも」系の翻訳講座は、だいたい詐欺です。翻訳講座を受講される際は、きちんと実績がある会社の講座を選ぶようにしてくださいね。

詐欺まがいの翻訳講座についての記事は、私のアメブロにも書いています!一緒に参考にしてください。

半年で翻訳家になれる講座というのは本当ですか?
翻訳者・通訳者養成講座の甘い宣伝文句にご用心!

 

翻訳の仕事の内容や必要な英語力については、以下の記事も参考にしてみてください。

翻訳者に必要な英語力はどれくらい?年収や仕事の見つけ方

翻訳者に必要な英語力はどれくらい?年収や仕事の見つけ方

 

TOEICは、時間切れや集中力切れも含めて自分の実力

 

最後に、少し厳しい言い方になってしまいますが、このメールをくださった方が一つ大きな勘違いをなさっていると私が思う箇所は、

本試験では、”時間内で解く”という制約で実力が出し切れないこともある

 

という点です。

 

時間をかけて解けばできるものが時間内にはできないというのは、実力が発揮できていないのではなく、それも含めて実力です。何度も聞きなおしても良く、ゆっくりじっくり読んでもいいのであれば、誰だって本番の試験よりずっといい点数が取れます。

あなたが何度も聞き直して、時間をかけて読んでようやく正答できる問題を、本試験でTOEIC900点台の人は、時間内に解いて正解することができるのです。

 

ということは、TOEIC900点の人とあなたとの間には、それだけの歴然たる実力差があるということですよね。

解くスピードというのは、単なる点取りテクニックとか試験でだけ役に立つことのように思われがちですが、早く正解が導きだせる、一発で理解できるということは、それだけ高い読解力があるということであり、高いリスニング力があるということに他ならないのです。

おそらく、「TOEIC900点レベルの人と同じ難易度の英語に対応できる」とおっしゃりたいのだと思うのですが、TOEICの問題をより少ない制限時間で正答できる900点レベルの人は、もっと難易度の高い英語にも対応できます。

 

また、高いリスニング力や読解力というのは、必ずしも難易度の高い英語が理解できるということだけではありません。いかに速く正確に理解できるかということでもあります。

特に通訳や翻訳においては、スピードと正確さは不可欠です。たとえば、通訳を目指すなら、一度で正確に聞き取れる力は必須です。TOEICレベルのリスニングで満点レベルが取れるのは、通訳の訓練を受ける以前の話だと個人的には思っています。

そうでなければ、普通の(通訳者輩出の実績のある)通訳学校の授業にはついて行けないはずです。そういう状態で訳出のコツとかメモの取り方を習っても、あまり意味がないと思う・・・というのが、私の経験に基づく考えです。

 

通訳や翻訳の勉強や仕事を始められるのは、TOEIC何点?まとめ

というわけで、TOEICで何点くらいになれば通訳や翻訳の勉強をスタートできるラインにいると判断できるか、実際に仕事ができるレベルと考えられるかについて、私の経験に基づく思いを書いてみました。

通訳はTOEIC900点、翻訳はTOEIC800点というのが、本格的に勉強をスタートさせる目安になると思います。

 

もちろん、「リスニング力を上げるために通訳の勉強をする」という考えも、なくはないと思います。人によって事情は違いますから、それがご自身にとって最良の選択であると思うなら、それに従った方がいいと思います。

あくまでも、私個人の意見として、通訳翻訳の前に「基盤となる英語力」を高めておいて、プロになるための訓練はそれからでいいと思うということです。

その方が、自分のレベルに合った勉強ができて効率が良いと思いますし、今まで通訳や翻訳の講座の受講経験のある読者さんから体験談をたくさんうかがって、さらに強く確信しています。

 

というわけで、ご回答は以上になります。お役に立ちましたら幸いです。

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Ai Evansエバンス愛

独学で英語を学び、国際機関で通訳者を8年経験したのち、独立。本物の英語力を身につけ、大和魂を海外に発信できる国際人をたくさん育てることが目標です。
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