【通訳翻訳者直伝】英語を読むスピードを上げる10の方法と速読のコツ

「英語を読むスピードが遅くて、TOEICで最後まで問題が読み終わらず、最後は塗り絵・・・」

「仕事で英語資料を読む必要があるけど、速く読めなくて自動翻訳に頼りっぱなし・・・」

「英字新聞を読んで海外の情報を仕入れたいけど、時間がかかりすぎていつも挫折・・・」

そんな悩みを抱えている人は、とても多いと思います。

 

実は私自身も、ずっと英語を読むのが苦手でした。何度も同じところを読んでしまったり、目線が文字をなぞるだけで全く頭に入らなかったり・・・と、英語をスラスラ読めなくてとても苦労してきました。

大人になって独学で英語をやり直したときも、最初はTOEIC600点、英字新聞の見出しすら読めない状態。NHKニュースを副音声にしてみるも撃沈、英字新聞に挑戦してみるも撃沈・・・の繰り返しでした。

 

でも、そんな私も苦手を克服し、英語を速く読めないと仕事にならない翻訳者になれました。今では、英字新聞の中でも最難関のひとつのThe Economistを毎日読んでいます

 

というわけで、この記事では、英語を読むスピードを上げるためにやるべき10の方法を、通訳翻訳者の立場から徹底解説します!

この記事を読めば、以下のことが分かります。

✅ 英語を読むスピードを上げる「10の方法」(基礎・読み方・環境作り)
✅ 自分のWPM(1分間に読めるワード数)の平均・目安と簡単な測定のやり方
✅ 通訳翻訳者が現場でやっている「最初と最後の段落だけ精読する」裏ワザ
✅ 「ダラダラ読み」を防ぐ時間と環境の整え方
✅ 速読の練習に役立つ無料サイトの使い方
✅ 「読むスピード」は「聞くスピード」と一緒に育てる
✅ 3ヶ月で結果を出すための練習ロードマップ

 

その前に、まずは1分だけ自分の英語を読むスピードを測ってみましょう。下の英文を、タイマーをセットしてから読んでみてください。

The United States has often been called a “nation of immigrants.” This simply means that nearly all present-day Americans are the children or grandchildren of people who came from other countries.

 

これで、あなたのWPM(word per minute=1分間に読めるワード数)が計測できます。

あなたのWPMの計算式:36 ÷ かかった秒数 × 60 = あなたのWPM

 

たとえば20秒で読めたなら、36(ワード数) ÷ 20(かかった秒数) × 60(秒) = 108WPMです。

日本人の英語学習者の平均はだいたい80〜100WPM。今のあなたの数字を覚えておいてください。

 

3ヶ月後にもう一度測ったとき、必ず変化が出ているはずです。詳しい計測方法・WPMレベル別の処方箋は、項目3で解説します。

では、早速参りましょう!

目次

英語を読むスピードを上げる10の方法

ここからは、英語を読むスピードを上げるためにやるべき10の方法を、通訳翻訳者の立場から1つずつお伝えします。

10個ありますが、大きく3つのグループに分かれます。

・基礎を固める(1〜3):文法・単語・WPM測定
・読み方を変える(4〜8):スラッシュ・ルー大柴・やさしい英語・興味のジャンル・要点読み
・環境を整える(9〜10):時間と環境の整え方・速読サイト

気になる項目から読んでも、上から順に実践してもOKです。

1. 文法を復習する(中学・高校文法)

翻訳

【難易度:基礎/所要時間:1日30分/効果実感:1〜2ヶ月】

「英語を読むスピードを上げる」ことを考える前に、まず重要なのは「その文章、そもそもゆっくり読めば、あなたはちゃんと100%理解できますか?」ということです。

ゆっくり読んで理解できないものは、速く読んでも理解できません!

 

「ゆっくり読んで理解できる」というのは、つまり「なぜこの順番で単語が並んでいるのか」という英語のルール、つまり「文法」が理解できているということです。

たとえば関係代名詞、分詞構文、仮定法。あなたは大丈夫ですか?

 

文法に不安がある場合は、長文に取り組む前に文法の復習をしましょう。私がおすすめする文法の勉強法は、学生向けの問題集を最低3周、できれば5周くらい繰り返すことです。

中学文法(私は社会人になってから中学文法の最初の最初からやり直しました!)

高校文法(TOEICの読解問題や英字新聞がスラスラ読めるようになりたいなら、高校文法まで必要)

 

文法問題集を使った具体的な勉強法は、こちらの記事に詳しく書いています。

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2. 単語を覚える(最低でも大学受験レベルまで)

【難易度:基礎/所要時間:1日15分/効果実感:3〜6ヶ月】

文法と同じく、ゆっくり読んでも理解できないもう一つの理由は「単語力」です。

「知らない単語は意味を想像しながら読みましょう」とよく言われますが、文章の中に知らない単語が多すぎる場合、想像するにも限界がありますよね。

 

知らない単語の意味を想像しながら英文を理解できるためには、知らない単語が全体の2%以下である必要があるそうです。なので、英語が速く読めるようになるには、単語も覚える必要があります。

あなたが何を読みたいか次第ですが、最低でも大学受験レベルの単語はマスターしておきましょう。

 

単語力の強化には、単語本を使って集中的に単語を覚えるのが効率がいいです。私のお勧めは、「速読速聴・英単語」という本です。

速読速聴

こんな感じで、対話文や数段落のエッセイで、文脈のなかで複数の単語や熟語をまとめて覚えられる仕様になっています。レベル別に4種類あります。

初級(英検3〜準2級、TOEIC500程度)

初中級(英検2級、TOEIC500〜700)

中級(英検2〜準1級、TOEIC600〜800)

上級(英検1級、TOEIC900)

英字新聞が読めるようになりたいなら、上級の赤い本までやっておくといいですね。英語ニュースに頻出する単語を覚えておくと、長文読解がぐっとやりやすくなります。

 

単語の具体的な覚え方は、こちらの記事に詳しく書いています。

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3. 自分のWPMを測って、現在地を知る

timer

【難易度:初級/所要時間:1回1分/頻度:月1回】

基礎を固めたら、次は自分の今のスピードを知ることです。現在地が分からないと、どれだけ伸びたかも実感できないですからね。

英語のスピードを表す単位は、WPM(Words Per Minute)=1分間に読めるワード数です。

WPMの平均・目安

WPM(word per minute=1分間に読めるワード数)の目安は、こんな感じです。

・一般の高校生 … 60ワード
・一般の英語学習者 … 80〜100ワード
・難関大学受験生 … 150ワード
・ネイティブ … 300ワード
・ネイティブのトップクラスの人 … 400ワード

(もちろん、英文の難易度などでスピードは変わります。)

TOEICのリーディングセクションを最後まで時間内に解き終えるには、150ワード程度のスピードが目安と言われています。

達人レベルはどれくらい速い?

松本道弘先生

ちなみに、英語の達人として知られる松本道弘先生は、なんと1分間に1000ワードで英語を読んでいたと言われています。

松本先生は、在日米国大使館の同時通訳者やNHKテレビ上級英語講師などを務められ、200冊近い著書を残された英語界のレジェンドです(2022年3月に83歳でお亡くなりになりました)。

英雑誌TIMEをcover to cover(表紙から裏表紙まで1冊まるごと)東京-新大阪間の新幹線(3時間)で読み切っていたという伝説の持ち主で、計算するとWPMはなんと1000を超えます。

 

1000WPMって、もはや文字を目で追うだけでも精一杯ですよね・・・(,,゚Д゚)

そう、達人レベルは別格なのですが、「人間はそこまで速く読める」という上限を知ると、自分のWPMが100でも200でも、まだまだ伸びしろしかないと前向きになれます(笑)。

私事ですが、私は幸運にも松本先生の晩年の3年間を一緒に過ごさせていただき、英語教材作成にも携わりました。先生の速読のエッセンスを詰め込んだ教材については、記事の最後でご紹介します!

あなたのWPM別・処方箋

WPMを測ったら、その数値別に次に取り組むべき方法が変わります。以下を目安にしてください。

・60WPM以下 → 項目1「文法復習」と項目2「単語暗記」から
・60〜100WPM → 項目4「スラッシュリーディング」と項目6「やさしい英語の多読」が効果大
・100〜150WPM → 項目9「『ダラダラ読み』を防ぐ時間と環境の整え方」で次の壁を破る
・150WPM以上 → 項目5「ルー大柴読み」+項目8「最初と最後の段落だけ精読」の裏ワザで実用レベルへ

自分のレベルに合わない練習をしても効果は出ません。今のWPMに合った方法を選ぶのが、最短ルートです。

4. 英語の語順通りに読む(スラッシュリーディング)

英字新聞

【難易度:初級/所要時間:1日10分/効果実感:2〜4週間】

英語を読むスピードを上げるうえでの大敵は、返り読みです。返り読みとは、英文を後ろから前に行ったり来たりしながら、日本語の語順に並び替えて読んでいく読み方のことです。返り読みのイメージはこんな感じです。

返り読み

 

高校の英語の授業で、こういう読み方を習う方が多いと思います。でも、これの癖がつくと、ほんとに英語が速く読めなくなるんですよね。

日本人の多くの英語学習者は、この返り読みの呪縛に苦しんでます。私も長らく苦しみました・・・

 

返り読みをやめて英語を前から語順通りにどんどん読むには、「スラッシュリーディング」という読み方が有効です。

スラッシュリーディングは、意味の切れ目で文章を区切りながら、前から順にかたまりで内容を理解していく読み方です。イメージはこんな感じです。

スラッシュリーディング

 

日本語としては変ですが、これで良いんです。きれいな日本語にしようとする必要はありません。

スラッシュリーディングのやり方については、こちらの記事に詳しく書いてあります。

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ちなみに、私が作成に携わった英語速読教材SPEEDIER READINGでは、掲載している全ての長文でこのスラッシュリーディングが練習できるようになっています!

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5. 英日入り混じり読み|ルー大柴読み

リーディング

【難易度:中級/所要時間:1日15分/効果実感:1〜2ヶ月】

英語を読むときに、いちいち頭の中で日本語に訳していてはスピードが落ちますよね。だから、「頭の中で日本語に翻訳せず、英語を英語のままで理解しましょう」とよく言われます。

 

でも・・・

それができたら苦労しねぇよ!(;´༎ຶД༎ຶ`)

そうなんです。「英語を英語のまま」がいきなりできるなら、誰も苦労しません。

 

「日本語に訳さないと理解できない、でも日本語に訳してたらスピードが落ちる・・・」という人にぜひ試してほしいのが、「英日入り混じり読み」です。

英日入り混じり読みとは、英語をできるかぎりそのままにして、日本語の助詞だけを補って読んでいく方法です。

私たちは、この読み方を「ルー大柴読み」と呼んでいます(笑)

 

たとえば、こんな英文があったとします。

As many automakers make plans for self-driving vehicles, it is only a matter of time before such cars become a big part of the great American traffic jam. Many experts expect self-driving cars to become common in the next decade.

 

「英日入り混じり読み」では、このように読んでいきます。

 

たとえばautomakerという単語を読んだら、いちいち「自動車製造会社」と日本語に訳さないのがポイント。なるべくautoをたくさんmakeしてる工場のイメージ(映像)を思い浮かべようとします。

そして、英語の名詞や形容詞はできるだけ英語のまま、日本語の助詞(は、を、から、の等)などを適宜補いながら読んでいきます。

 

私も、自分にとって難易度が高い英語を読むときには、頭の中はこの「ルー大柴読み(英日入り混じり読み)状態」になっていますよ。

6. 自分のレベルに合ったやさしい英語をたくさん読む

book

【難易度:初級/所要時間:1日30分/効果実感:1〜3ヶ月】

何度読んでも英文が頭に入らず、同じところばかり繰り返して先に進まなかったり、全部を日本語に訳さないと気がすまなかったりするのは、あなたが読んでいるその英文が「難しいから」です。

難しい英語はどうやったってスラスラは読めないし、頭に日本語が浮かぶのも当たり前です。だって日本人ですから。

 

英語を「英語のまま」理解できるようになるためには、「日本語に直すまでもなく簡単に理解できる英語」にたくさん触れることが必要です。

今日現在のあなたにとって難しい英語、つまり、知らない単語を辞書で引いて、構文を分析してようやく理解できるような英語を、今のあなたが「英語のまま」理解するのは絶対に無理です。

 

英語が速く読めるようになるには、「今日現在のあなたにとって、簡単な英語」を読む訓練をしましょう。

簡単な英語の教材は、学習者のレベルに合わせて語彙が調整してある「Graded Reader」などの洋書シリーズを使うのがお勧めです。詳しくは、こちらの記事に書いてあります。

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7. 自分の興味があるジャンルで読む

【難易度:初級/所要時間:1日10分〜/効果実感:継続効果】

速読の練習で一番大事なのは、続けることです。そして、続けるためには「読んでて面白い英語」じゃないといけません。

つまんない英語って、本当に続かないんですよね・・・

 

「TOEICのために問題集ばっかり読む」「英語の勉強だから頑張ってつまらないニュースを読む」というやり方は、長続きしません。それより、あなたが今ハマっているジャンルの英語を読むほうが、ずっと効果的です。

・小説が好きなら → 好きな作家の英語版(Kindleで原書を)
・ゲームが好きなら → 海外ゲームの攻略サイトやレビュー
・マンガ・アニメが好きなら → 英訳版、英語ファンサイト
・ファッションが好きなら → 海外ブランドの公式サイト・インスタ
・スポーツが好きなら → 海外ニュース、選手のSNS

 

私の場合は、The Economist(国際ニュース)がドハマリしました。世界の出来事を独特の切り口で読めるのが面白くて、毎日読んでも全く飽きません。

「読みたいから読む」状態を作れたら、速読練習の半分は成功です。

 

自分の興味に合った英雑誌を探したい人は、こちらの記事もどうぞ。

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8. 知らない単語で立ち止まらず、要点に注目しながら読む

【難易度:中級/所要時間:1日10分/効果実感:すぐ】

英文を読んでいて知らない単語に出会うと、いちいち辞書を引いて意味を確認しないと気が済まない・・・という方、いませんか?

 

その読み方をしていると、いつまでたっても「全文きっちり分析して丁寧に返り読みしながら読んでいく」という読み方から抜け出せません。

知らない単語があったら、線を引くだけにしておいて、前後の文脈や語源から「何となくこういう意味かな」と想像しながら読み進めるクセをつけてください。

たとえば、これは私がThe Economistを読んだときの実物です。

知らない単語、気になる表現、ここは大事だという場所に線だけ引いておいて、辞書は使わず最後まで読み切ります。そして、後でどうしても調べたい単語だけを調べます。

 

そしてもうひとつ、「立ち止まらず読む」の上級バージョンとして、通訳翻訳者の私が現場で使っている裏ワザをお伝えします。それは、そもそも全部の文を均等に読まないという発想です。

具体的には、「英文記事の最初の1段落と最後の1段落だけ精読する」という読み方です。

 

英字新聞・ニュース記事・ビジネス文書などには、ほとんどの場合「結論先出し」のルールがあります。最初の段落で記事の要点(誰が、何を、いつ、どこで、なぜ)が書かれ、最後の段落でまとめや結論が書かれる構造です。

つまり、最初と最後さえしっかり読めば、その記事の8割は理解できるのです。

通訳の現場では、限られた時間で大量の資料に目を通す必要があるので、この読み方は必須スキルです。

 

具体的なやり方は以下の通りです。

・ステップ1:見出しと最初の段落を精読する(誰が、何をしたかをつかむ)
・ステップ2:最後の段落を精読する(結論・落とし所をつかむ)
・ステップ3:間の段落は、各段落の最初の1文だけ拾い読みする
・ステップ4:気になる固有名詞・キーワードがあれば、その周辺だけ精読する

 

この読み方をすれば、普通に最初から最後まで読むより3〜5倍速く、しかも要点を外さずに英文を理解できます。

「英文記事を全部読まないとダメ」という思い込みを手放すだけで、英語を読むスピードはぐっと上がります。

もちろん、文学作品や面白い読み物は最初から最後まで楽しんで読んでくださいね(笑)。あくまで、ニュース・資料・仕事で読む英文向けのテクニックです。

9. 「ダラダラ読み」を防ぐ|時間と環境の整え方

【難易度:初級/所要時間:仕組みを作るだけ/効果実感:すぐ】

漫然とダラダラ読んでいては、英語ってほんとに速く読めるようになりません。

自分のペースでゆっくり読んでいると、ついつい返り読みで読んでしまったり、「全部を日本語にしないと理解した気がしない」という悪い癖が出てきてしまうからです。

 

そこで、通訳翻訳者として毎日The Economistを読んでいる私が、「ダラダラ読み」を防ぐためにやっている3つの仕組みをお伝えします。

タイマーをセットして読む

私は、毎日英雑誌The Economistを読んでいますが、必ず記事を読む前に「この記事は●分で読もう」と自分で時間制限を決めて、タイマーをセットして読むようにしています。

たとえば、この記事は「5分で読もう!」と思って読んだのですが、結果6分45秒かかりました。目標より遅いですが、でもタイマーをセットせずに読んでたら、簡単に10分を超えてしまうはず。

ぜひ、時間を意識して、ゲーム感覚で速く読む癖をつけてみてください。

 

ちなみに、時間を測るのに私はスマホは使わず、こういうタイマーをあえて使っています。

 

スマホを使わない理由は、読書中にメッセージ通知が届いたら、気になって見てしまうからです。スマホは一定時間を過ぎると自動でロックがかかってしまうのも、地味に面倒くさいんですよね。

このdretecのタイマーは、使いやすいのはもちろん、かわいくて気に入ってます。イロチ買いしたい。

 

タイマーを含む、英語学習者が持っておくべきツールは、こちらの記事にまとめています。

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紙媒体で印刷して読む

一説によると、パソコンで英文を読むと、紙で読むより10%ほどスピードが落ちるそうです。

「電子書籍より紙の書籍の方が読みやすいし、新聞記事もオンラインより紙の方が読みやすい」というのは、多くの人が実感として感じているんではないでしょうか?

 

ネットの英語ニュースを読む時にも、可能なら印刷して読むといいですね。赤のボールペンで字をなぞりながら、気になるところに線などを引きながら読むと、画面上で読むよりずっと集中して読めるはずです。

オンラインの英文記事は、広告が邪魔だし誘惑が多いんですよね〜

 

私もThe Economistを年間購読していますが、電子版だとだいぶ安くなると知りながらも、やっぱり紙で線を引きながら読むのが好きなので、紙の雑誌が家に届くようにしています。

 

The Economistの読み方については、こちらの記事をどうぞ。

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しおりや定規で視線を集中させる

地味なテクニックですが、しおりや定規などを使って、自分が今読んでいる英文のすぐ下に置いて読むと、かなり読みやすくなります。

 

一面の英語を目にしたときに、視線が泳ぐというか、自分がどこを読んでるのかわからなくなって、同じ文章を何度も読んでしまったり、行を飛ばしてしまうこと、ないですか?

そういう時は、しおりや定規などを使って、読んでいる箇所に視線が固定するようにするといいです。

こんな感じで。

ちなみに私は、奈良の春日大社の入場券をしおり代わりに使っています(笑)。チケットって大きさがちょうどよくて、しおりにも使えるし、便利なんですよね。

10. 速読練習サイトでスピード感に慣れる

【難易度:初級/所要時間:1日5分/効果実感:すぐ】

「英語のスピード感を体験してみたい」「自分のWPMをもっと正確に測りたい」という方には、無料の速読練習サイトを使うのもおすすめです。

 

使いやすいのは、たとえばこちらのサイトです。

English For New USA Immigrants

 

使い方はシンプルです。

 

・「SPEED READING」をクリック
・「WPM:」の枠に、たとえば日本人の英語学習者の平均WPMである「100」と入力する
・「再生ボタン(▶)」をクリックする
・すると、蛍光色のマーカーがそのWPMの速さで移動していくので、それを目で追って英文を読む

これで、自分が読むスピードがどれくらいなのかを知る目安になります。

 

次に「400」と入力して、ネイティブの知識人の読解スピードを体験してみましょう。

あるいは、日本人最速と言ってもいいかもしれない松本道弘先生の見ていた世界を体感するのに、「1000」と入力してみてください。

 

最初は遅いスピードから始めて、少しずつ速いスピードにチャレンジしていくと、自分の読む速度の限界を体感的に伸ばしていけます。

補足|「読むスピード」は「聞くスピード」と一緒に育つ

10の方法に加えて、英語の読解スピードを上げるうえですごく重要なことを1つ補足させてください。それは、英語をたくさん読むだけでなく、たくさん聞いてくださいということです。

 

英語を聞くときも、「英語を語順通りに前からどんどん理解していく」というスキルが絶対に必要です。頭の中で語順を入れ替えて理解しようとしていては、すぐに取り残されてしまいますよね。

それを解決するのは、「日本語に直すまでもなく簡単に理解できる英語をたくさん聞く」ことです。

 

たとえば “I love you.” という英語を聞いたら、いちいち「ええっと、Iは私で、loveは愛している、youがあなただから・・・『私はあなたを愛してる』か」といちいち日本語に訳さないですよね。

映画で”I love you.” という英語を聞いたら、その瞬間に英語のままで、その話者の気持ちがイメージできるはずです。それはなぜかというと、これまであなたは映画とかでたくさん”I love you.” という言葉を聞いてきたからです。

 

つまり、あなたが英語をたくさんインプットして、

「英語ってこういう時にこういう言い方をするな」
「なんとなくこれが自然な言い方だよな」

という感覚を磨いていけば、日本語に訳さなくてもそのままイメージできる英語が増えてきます。

これが、「読むスピード」も伸びる土台になるのです。

 

意味が分からない難しい英語を聞いてもほとんど意味がないので、自分にとって簡単な英語、ちゃんと意味が理解できる英語をたくさん聞いてくださいね。

私は、NHKラジオの基礎英語(中学生レベル)をたくさん聞いて、簡単な英語を大量にインプットしました。

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英語の読むスピードに関するよくある質問

ここからは、英語を読むスピードに関して、私がよく受ける質問にお答えします。

Q. 自分のWPMが100しかありません。遅いですか?

100は一般的な日本人の英語学習者の平均くらいです。決して遅すぎるわけではないですが、TOEICで満点を狙ったり、英字新聞をスラスラ読みたいなら、150〜200WPMくらいまで上げるのが目標です。

100→150は、上記の10の方法を半年くらい続ければ、十分到達できる範囲です。

Q. 速く読むと、内容が理解できなくなりませんか?

それは「速読=雑に読む」というイメージから来る、よくある誤解です。

この記事でお伝えしている「英語を速く読む」とは、精度を保ったまま読むスピードを上げること。

返り読みや一語一語の日本語訳をやめると、むしろ全体の流れがつかみやすくなって、理解度はかえって上がることがほとんどです。

 

実際、「スーッと速く読めるようになったら、内容も頭に入りやすくなった」という声を、生徒さんからよくいただきます。

Q. TOEICのリーディング対策に効果はありますか?

めちゃくちゃあります!

TOEICで時間内に最後まで解き終わらない方の多くは、純粋に読むスピードが足りていないことが原因です。

「TOEICの問題集を解く」だけでなく、この記事の方法で土台のスピードを上げていくと、結果としてスコアアップにもつながります。

Q. 速読より精読のほうが大事という意見もありますが?

両方大事です!

ただ、社会人で「英語を仕事で使いたい」「海外の情報を入れたい」場合は、速読の比重を上げないと現実的に間に合いません

精読は文法・構文の理解力を上げるためにやるもの、速読は実用のためにやるもの、と目的を分けて考えるといいですね。

Q. アプリだけで英語を読むスピードは速くなりますか?

アプリは「自分のスピードを体感する」「ペースを意識する」のにはとても便利ですが、それだけで速くなるわけではないのが正直なところです。

項目1〜9の方法と組み合わせて使うのが大事です。

Q. 英語を読むスピードが上がるまでに、どれくらいかかりますか?

個人差はありますが、毎日30分の英語多読を3ヶ月続ければ、たいていの方は「あ、前より速く読めてる」と実感できます。

大事なのは、毎日少しでも続けることです。週末に2時間まとめて読むよりも、毎日10分ずつ読むほうが効きます。

まとめ|英語を読むスピードを上げる10の方法と、明日から始める一歩

最後に、この記事でお伝えしたことを整理します。

英語を読むスピードを上げる「10の方法」を1つずつ実践する
基礎(文法・単語・WPM測定)→ 読み方(スラッシュ・ルー大柴・やさしい英語・興味のジャンル・要点読み)→ 環境作り(時間と環境・速読サイト)

 

10個の中でも、特に押さえてほしい3つのポイントがこちらです。

自分の現在地はWPMで把握する
日本人学習者の平均は約100WPM。TOEIC満点を狙うなら150〜200WPMが目標。

通訳翻訳者の裏ワザ「最初と最後の段落だけ精読する」を活用する
ニュース・資料は結論先出し構造。これだけで3〜5倍速く読める。

「ダラダラ読み」は時間と環境の整え方で防ぐ
タイマーをセットする・紙で読む・しおりで視線を固定する

 

そして、10の方法の外側で押さえておきたい2つの大切なポイントがこちら。

「読むスピード」は「聞くスピード」と一緒に育てる
簡単な英語を大量にインプットすることが土台になる

3ヶ月の練習ロードマップで段階的に進める
1ヶ月目:基礎と現在地/2ヶ月目:英語のまま読む/3ヶ月目:スピード意識

 

英語を読むスピードを上げるために、明日から始められる一番ハードルの低い一歩は、「自分のWPMを1回測ってみる」ことです。

この記事のサンプル英文を1分以内に読んで、計算してみてください。これが今日のあなたの現在地。3ヶ月後にもう一度測ったとき、必ず変化が出ているはずです!

 

なお、「そもそも読むのが遅い」の背景には、返り読みや基礎不足など、いくつかの原因が隠れていることもあります。自分がどのタイプで長文を読めないのかを診断したい方は、こちらの記事もどうぞ。

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英語速読を集中的にトレーニングしたいなら

英語を速く読むことを集中的にトレーニングしたいなら、私が講師を務める英語教材SPEEDIER READINGをおすすめします。

 

実は冒頭でご紹介した、英語の達人・松本道弘先生と一緒に開発した英語速読教材です。スラッシュリーディングや「ルー大柴読み(英日入り混じり読み)」がマスターできるよう、すべての長文で実践練習できる仕様になっています。

購入者さん向けに毎週開催しているzoomライブでは、実際の英字新聞を使って英語を速く読む方法も実演していますよ!

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Ai Evans エバンス愛

独学で英語を学び、国際機関で通訳者を8年経験したのち、独立。本物の英語力を身につけ、大和魂を海外に発信できる国際人を育てることが目標です。
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