TOEICリーディングで毎回塗り絵…時間が足りない原因と最後まで解く対策法


TOEICのリスニングはスコアが上がっているのに、リーディングは毎回最後まで解き終われない・・・

Part7の途中で時間が足りなくなってしまい、最後の十数問はいつも塗り絵で終わってしまう・・・

単語も文法も勉強したのに、解くのが遅くてスコアが頭打ち。どうすればいいの?
そんなお悩みを、社会人の英語学習者さんから本当によくお聞きします。
「解ける力はあるのに、時間さえあれば取れたのに」という悔しさ、とてもよく分かります。これは実力の問題というより、時間配分と読み方の問題であることがほとんどです。
実は、英語を速く読めないという悩みは、私自身が長いあいだ抱えていました。高校時代はリーディングの授業が苦痛で、社会人になってからも英字新聞を全然読めずに、結局そのまま廃品回収行きにしていました。
そんな私が、読み方を1つずつ直していったら英語をスラスラ読めるようになり、TOEIC980点を取れました。The Economistという、英語圏のエグゼクティブが読む難易度の高い英雑誌も毎日読んでいます。
この記事を読めば、以下のことが分かります。
✅ TOEICリーディングで時間が足りなくなる4つの原因とタイプ別診断
✅ Part5・Part6・Part7の時間配分と、目標スコア別の戦略の立て方
✅ 前半で時間を使いすぎないための見切りのコツ
✅ Part7を時間内に解く読み方(設問先読み・スキャニング)
✅ 読むスピードそのものを上げる根本対策と、賢い「捨て方」
TOEICリーディングで時間が足りなくなる4つの原因

「とにかく速く読もう」とがんばっても、最後まで終わらない。それは、自分がどこで時間をロスしているかを特定できていないからです。
まずは、時間が足りなくなる原因を4タイプに分けて見ていきます。その前に、30秒でできるセルフ診断をどうぞ。次のうち、自分に当てはまるものにチェックしてみてください。
・Part5・6で「うーん」と考え込むことが多い → 原因1(前半に時間を使いすぎ)
・Part7の途中でいつも時間切れ・塗り絵になる → 原因2(Part7で失速)
・英文を頭の中で日本語に訳さないと意味が取れない → 原因3(全訳・返り読み)
・模試はいつも時間を計らずに解いている → 原因4(時間感覚の欠如)
複数当てはまる人がほとんどなので、順番に見ていきましょう。
原因1:Part5・Part6で考えすぎてPart7を解く時間が足りなくなる
一番多いのが、Part5・Part6でじっくり考えすぎて、Part7に時間を残せないパターンです。
Part5は文法と語彙の知識を問う問題です。20秒で解いても3分悩んでも、正解できる問題数はほとんど変わりません。それなのに1問1分以上かけていると、それだけでPart7に使える時間が消えていきます。
知らない単語、わからない文法をあれこれ考えても、時間が過ぎていくばかりで正答数は上がりません!わからないものは思い切って勘で一つ選び、次の問題に進むのが正解です。
原因2:Part7の長文でペースダウンして失速する
Part7はリーディング100問のうち54問を占める、最大のヤマです。ここで1文1文を丁寧に読んでいると、後半の複数文書問題にたどり着く前に時間が尽きてしまいます。

気づいたら残り5分で、まだ10問以上残ってる・・・
これが、時間が足りない人の典型的な負けパターンです。
⏱ Part5 1問じっくり考えていたら、気づけば15分経過
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📖 Part7前半 1文ずつ訳しながら読んで、1セット15分かかる
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😰 残り10分 まだダブル・トリプルパッセージが丸ごと残っている
↓
✏ 残り3分 もう読む時間はない。最後の十数問を勘で塗りつぶす(塗り絵)
↓
😭 試験後 「あの問題、読めば解けたのに・・・」と後悔
原因3:一文ずつ日本語に訳しながら読んでいる
英文を読むときに、頭の中でいちいち日本語に訳していませんか?
さらに、英語の語順のまま読めず、後ろから前に戻って読む「返り読み」の癖があると、読むスピードそのものが上がりません。これは原因1や2のような「テスト戦略」では解決できない、読み方の根っこの問題です。
私自身、この返り読みの癖を直したことで、読むスピードが大きく変わりました。
返り読みの克服について詳しくは、この記事に書いています!

原因4:練習で時間を計らず、本番で時間感覚がない
普段の勉強で、模試や問題集を、時間無制限でのんびり解いていませんか?
家では解けるのに本番で終わらないのは、「1問にかけていい時間」の感覚が体に入っていないからです。本番で初めて時計とにらめっこして、焦ってパニックになる。これも非常に多いパターンです。
TOEIC対策をしている時に限らず、普段の勉強では常にタイマーを使うことを習慣にしましょう。「この時間までにこれをやろう」と時間制限を決めると、ダラダラ勉強することが少なくなります。
私もいつもタイマーを使って勉強や仕事をしています!
なお、タイマーを含む私のおすすめ英語学習グッズは、以下の記事に詳しく書いています。合わせてどうぞ。

最後まで解き切るためのリーディング時間配分

原因が分かったら、次は「最後まで解き切る」ための時間配分です。これを知らずに走り出すから、後半で時間が足りなくなります。
まずは、全体の地図を頭に入れましょう。
リーディング75分の理想の時間配分
TOEICリーディングは全100問を75分で解きます。理想の配分は次のとおりです。
・Part5(短文穴埋め・30問):10分
・Part6(長文穴埋め・16問):10分
・Part7(読解・54問):55分
ポイントは、Part5とPart6を合わせて20分以内に終わらせ、最大のヤマであるPart7に55分を残すこと。これが、最後まで解き切るための大原則です。
1問あたりの時間感覚をつかむ
1問あたりに分解すると、だいたいこんな感じになります。
・Part5:1問20秒
・Part6:1問30〜40秒
・Part7:1問約1分
この感覚を体に入れておくと、本番でも「あ、今ちょっとかけすぎた」と自分で気づけるようになります。
TOEICリーディングでは、解く順番を変える選択肢もある
「Part5が苦手で、いつもそこで時間がなくなってしまう」という方は、解く順番を変えるのも一つの手です。
たとえばPart5 → Part7 → Part6、あるいはPart7 → Part5 → Part6の順で解くと、配点も問題数も多いPart7に、頭がフレッシュなうちにしっかり時間を使えます。
「最後まで解けない人」ほど、Part7を後回しにしない方がうまくいくことが多いです。
目標スコア別に「解き切る」の意味を変える
「全100問をしっかり読んで解き切る」のは、実はかなり高いレベルの話です。目標スコアによって、目指すゴールそのものを変えましょう。
・600点目標:全部をしっかり読むことは目指さなくていい。Part7後半は塗り絵になる前提で、Part5・6とPart7前半で確実に得点する
・730点目標:時間配分を守って全問に手を付け、解ける問題の取りこぼしをなくすことを目指す
・860点以上目標:全問を時間内に読んで解き切るだけの英語力をつけるため、根本から底上げする
600点目標の人が「全部しっかり読む」を目指すと、かえって全部が中途半端になります。自分のゴールに合った戦い方を選びましょう。
Part5・Part6を速く解いてPart7に時間を残すコツ

まずは、時間が足りない人の最大の落とし穴である「前半(Part5,6)での時間の使いすぎ」を直しましょう。
Part5は迷ったら即決する
Part5は、「知っているか」を問う問題です。知らない単語や文法は、いくら考えても答えは降ってきません。
・品詞問題:空欄の前後だけ見れば解けることが多い
・語彙問題:文の意味から判断する
知っていれば一瞬で解けるし、知らなければ考えるだけ時間のムダ。だから、迷ったら即決して次に進むのが正解です。
20秒考えて分からなければ印をつけて飛ばす
とはいえ、本番で「捨てる」のは勇気がいりますよね。
そこでおすすめなのが、20秒考えて分からなければ、いったん適当にマークして次に進むというルールです。最後に時間が余れば戻ればいいだけ。1問に固執して全体を崩すより、ずっと得点が安定します。
Part6は文書全体の流れをつかんでから解く
Part6は空欄だけを見て解こうとすると、かえって時間がかかります。
特に文挿入問題(文全体を選ぶ問題)は、前後の文脈が分かっていないと解けません。空欄の前後だけでなく、文書全体の流れをサッとつかんでから解くと、結果的に速く正確に解けます。
英語の語順のまま速く読む練習については、こちらの記事でくわしく解説しています。

Part7を時間内に解くための読み方とテクニック

リーディングの勝負どころは、Part7です。ここを時間内に解き切れるかどうかで、スコアが大きく変わります。
Part7攻略の合言葉は、「全部読まない」です。
設問を先読みして「探しながら読む」
Part7では、本文を読む前にまず設問に目を通します。
何を聞かれているかを先に把握してから本文に入ると、必要な情報を探しながら読めるので、ムダな読み返しが激減します。
本文を全部読んでから設問を見ると、同じ箇所を何度も読むことになり、大幅に時間をロスします。
スキャニングで解答の根拠だけを拾う
設問を頭に入れたら、本文を1文1文ていねいに訳すのではなく、設問に関係するキーワードだけを探す読み方=スキャニングで解いていきます。

でも、全部読まないと不安で・・・
その気持ちはよく分かります。でも、TOEICは「文章を味わうテスト」ではなく「必要な情報を素早く見つけるテスト」です。
根拠が見つかったら、その問題はそれ以上読まずに次へ。これだけで、Part7のスピードは大きく変わります。
シングル→ダブル→トリプルの解く順番
Part7は、後半に進むほど文書が増えて難しくなる・・・と思われがちですが、実はそうとも限りません。
シングルパッセージの最後のほうの問題より、ダブルパッセージの最初の問題のほうが簡単なこともよくあります。後半の複数文書を「3つもある」と構えて捨ててしまうのは、もったいない。
一つひとつの文章は短く、内容も理解しやすいことが多いので、思い込みで捨てないようにしましょう。
Part7の55分を、さらに中で配分するとこんな目安になります。
・シングルパッセージ:約25分
・ダブルパッセージ:約10分
・トリプルパッセージ:約20分
複数文書問題は1セット8〜10分が目安です。「後半に時間がかかる」と分かっていれば、前半のシングルで巻いておこう、と逆算して動けます。
英文を読むスピードそのものを上げる対策

ここまではテスト戦略の話でしたが、根っこにある「読むのが遅い」を放置していると、いずれ頭打ちになります。
テクニックで稼げる時間には限界があるので、英文を読むスピードそのものを上げることを考えましょう。
返り読み・一文ずつ全訳をやめる
TOEICリーディングで時間が足りなくなる人は、後ろから前に戻って読む「返り読み」と、頭の中で全部日本語に訳す「全訳」をやっていることがほとんどです。
返り読みの直し方は、こちらの記事でくわしく解説しています。

スラッシュリーディングで前から理解する
返り読みを直すのに有効な読み方が、スラッシュリーディングです。
英文を意味のかたまりごとに「/(スラッシュ)」で区切り、前から順番に理解していく練習をします。これを続けると、日本語に訳さずに英語の語順のまま意味を取れるようになり、読むスピードが上がります。
私も、英語の語順通り前から読む練習をしたことで、TOEICのリーディングスコアが一気に上がりました。
スラッシュリーディングについては、こちらの記事で詳しく解説しています!

音読・多読でWPMを底上げする
さらにスピードを上げたいなら、音読と多読です。
音読は、目と口と耳を使って英語を処理するスピードを上げてくれます。多読は、やさしい英文をたくさん読むことで、英語を英語のまま処理する回路を育てます。TOEICのためだけでなく、英語力そのものが底上げされます。
Part7を50分で解き切るには、最低でも160WPM(1分間に読める単語数)が必要と言われています。今の自分のWPMを一度測ってみると、伸ばすべき距離が見えてきます。
読むスピードを上げる具体的な方法は、こちらにまとめています。

文法・単語の基礎を固める
Part5で「考えても分からない問題が多い」という場合は、時間配分の前に、まず単語と文法の基礎を固めるのが先です。
一方で、「ゆっくり時間をかければ正解できるけど、時間が足りない」なら、それは英語を速く読む訓練と少しの戦略(点取りテクニック)で解決できる問題です。
自分がどちらのタイプか分からない方は、長文が読めない原因をタイプ別に診断したこちらの記事も読んでみてください。

ちなみに、私のクライアントさんで、何年も洋書を読み続けているのにTOEIC300点台だった40代の主婦の方がいました。
その方が、文法をしっかり学び直したことで、TOEIC800点台まで一気に伸びました。

TOEICリーディングのテクニック:時間が足りないときに使う「賢い捨て方」

どんなに対策しても、本番で時間が足りなくなる瞬間はあります。そのときに大事なのが、戦略です。
大前提:空欄は作らず、必ず全部マークする
TOEICは、間違えても減点されません。 だから、分からなくても空欄は1つも作らず、必ず全部マークするのが鉄則です。
4択なので、塗るだけで確率的に約25%は当たります。時間切れで残ってしまった問題こそ、適当でもいいので必ず塗る。これだけで数問は拾えます。
「分からないから空欄」はもったいない。必ず塗りましょう。
NOT問題・推測問題は時間がかかると判断したら後回し
Part7の中でも、特に時間を食うのが次の2タイプです。
・NOT問題(本文に書かれていないものを選ぶ):選択肢を全部本文と照合する必要があり、通常の2〜3倍の時間がかかる
・推測問題(筆者が示唆していることを選ぶ):本文に直接書かれていない情報を読み取る必要がある
これらは「時間がかかりそう」と感じたら、適当にマークしてその問題に印をつけ、後回しにしましょう。深追いは禁物です。
確実に取れる問題を優先して拾う
確実に取れる問題から先に拾うのが得策。
難問に5分かけて1問取るより、その5分で簡単な問題を5問取るほうが、スコアは伸びます。
TOEIC本番で時間切れにならないための練習法

時間配分もテクニックも、知っているだけでは本番で使えません。練習で体に染み込ませて、初めて時間内に解けるようになります。
模試は必ず本番と同じ75分で解く
家で問題を解くときは、必ずタイマーをセットして、本番と同じ75分で解きましょう。
時間無制限で解いていると、「解ける」という感覚だけが育って、「時間内に解ける」感覚が育ちません。本番のプレッシャーに近い状態で練習することが、いちばんの対策です。
まとまった時間を確保できないなら、細切れでOK
なお、お仕事や家事育児でお忙しい方は、

75分の時間を、まとめて確保するのは難しい・・・
という方も多いでしょう。
そんな時は、以下の目安を参考にPart単位で細切れにやってももちろんOKです。
・Part5(短文穴埋め・30問):10分
・Part6(長文穴埋め・16問):10分
・Part7(読解・54問):55分(シングルパッセージ約25分、ダブルパッセージ約10分、トリプルパッセージ約20分)
「Part5を30問10分で」「Part7を1セット10分で」というように、区切って時間を計ります。短い時間で集中して解くトレーニングをくり返すと、本番の時間感覚が自然と身につきます。
練習素材は、本番と同じ問題形式・難易度で作られている公式問題集がおすすめです。
パートごとに所要時間を記録して分析する
模試を解いたら、Part5・Part6・Part7それぞれに何分かかったかを記録します。
「Part5に15分かかっていた」「Part7の読み返しが多かった」など、具体的な数字で振り返ると、自分がどこで時間をロスしているかが一目で分かります。原因が分かれば、次に改善すべき場所もはっきりします。
まとめ|TOEICリーディングを最後まで解き切るために
最後に、この記事でお伝えしたことを整理します。
✅ 時間が足りない原因は「前半の使いすぎ・Part7の失速・全訳と返り読み・時間を計らない練習」の4つ
まず自分がどのタイプかを特定するのが第一歩。
✅ 時間配分はPart5=10分/Part6=10分/Part7=55分が基本
前半を20分以内で終え、Part7に時間を残す。
✅ Part5は迷ったら即決、Part7は設問先読み+スキャニングで全部読まない
「捨てる勇気」と「探しながら読む」がカギ。
✅ 根本対策は、返り読み・全訳をやめて前から読むこと
スラッシュリーディング・音読・多読でスピードそのものを上げる。
✅ 時間が足りないときは、空欄を作らず必ず全部マークする
TOEICは減点なし。難問は後回しにして、戦略的に塗り絵する。
✅ 本番で焦らないために、必ず75分を計って練習し、パートごとに時間を記録する
時間感覚は練習でしか身につかない。
この記事では時間配分などの戦略的な話が多かったですが、私は個人的には英語を速く読む力をつけることそのものが、TOEICスコアアップに最も重要だと思っています。
TOEICのリーディングで時間が足りなくなる場合、単語や文法の基礎固めをし、あとは返り読みをしないで速く読めるようになることが最重要です。それに加えて、時間配分などの少しの戦略です。
なので、テクニックに偏りすぎることなく、英語力そのものをつけていきましょう!英語の速読力を上げる方法については、以下の記事も参考にしてみてください。



