「返り読み」をキッパリ直す5つの勉強法|英語を前から語順通り読むコツ


英語の長文になると、つい前に戻って読んでしまって、読むのにすごく時間がかかる・・・

「返り読み」の癖が抜けず、TOEICを最後まで解き終わることができない・・・
そんなお悩みを、私はよくお聞きします。
特に、試験や仕事で長い英文が出てきたときに、最後まで読み終わらない・時間が足りない、と困っている人は多いです。英語のニュース記事や洋書を読もうとしても、1ページ進むのにヘトヘト・・・という方もいるのではないでしょうか。
英語を読むのが遅くなる原因である「返り読み」の癖が抜けなくて、悩んでいませんか?
この記事では、英語を読むのが遅い人の敵である「返り読み」の癖を矯正して、英語の長文を前からスラスラ読めるようになる5つの勉強法をお教えします!
これを読んで実践していただければ、「返り読み」の悪癖から脱却し、英語を英語のままでどんどん理解できるようになりますよ。
この記事を読めば、以下のことが分かります。
✅ 英語の長文を読むのが遅くなる原因「返り読み」の正体
✅ 返り読みを無理に全部なくさなくていい理由と、矯正の目的
✅ 返り読みをしないで前から読む5つの勉強法
✅ 読むのが得意な人・聞くのが得意な人、タイプ別のおすすめの組み合わせ
私自身、TOEIC700点で多読を始めた頃は、この返り読みの癖と格闘していました。でも、これからご紹介する勉強法を続けたことで、今では英語を前からスラスラ読めるようになりました。
英語の長文を読むのが遅い原因「返り読み」とは?

英語の長文がなかなか速く読めない人には、ほぼ共通する原因があります。それが「返り読み」です。まずは、その正体をハッキリさせておきましょう。
返り読みとは?
返り読みとは、英語を日本語の順番に直しながら、前に行ったり後ろに行ったりして英文を読む方法です。

日本の英語教育では、だいたいこのやり方で英語の長文読解をやりますよね。
でも長文になればなるほど、この「行ったり来たり」の回数が増えるので、読むスピードはどんどん落ちていきます。
長文を速く読むには「前から読む」練習が必要
返り読みをやっていると、英語を読むスピードが上がりません。なので、英語を語順通りに前から読んで理解できることを目指しましょう。
ただし、そうは言っても最初は難しいですよね。「できるだけ前から順番に理解して、引っかかるところだけ返り読みでじっくり理解する」という読み方をやってみてください。
「返り読みは絶対にやってはいけない」と思うと、苦しくなります。いきなりゼロにするのではなく、少しずつ「返り読み」の量を減らしていきましょう。
読んでいる英語の難易度や目的に応じて、
・直読直解(語順のままで理解する)
・返り読み(英語を前後に行ったり来たりしながら理解する)
の2種類の読み方を組み合わせて、速く正確に読めることを目指しましょう。
なぜ英語の長文で返り読みをしてしまうのか?

そもそも、どうして私たちは返り読みをしてしまうのでしょうか。原因は大きく3つあります。
原因1:その英語が、あなたにとって難しいから
返り読みをする一番の原因は、その英語があなたにとって難しいからです。
難しい英語ほど、ぱっと見ただけでは文章の構造がどうなっているか分からないし、長い文章がどこで切れるのかも分かりません。
だから、なんとか日本語の順番に並べ替えて理解しようとして、前に行ったり後ろに行ったりしてしまうんです。
原因2:和訳中心の学校英語で、返り読みが癖になっているから
日本の英語教育では、英文を一度日本語に訳して理解する「精読」が中心です。
「この関係代名詞はどこにかかって・・・」と、後ろから訳し上げる読み方を、長年やってきた人がほとんどだと思います。
それだけを続けてきた結果、英語を見た瞬間に「日本語の順番に並べ替えよう」とするのが癖になっているのです。
原因3:英語を語順通りに理解する脳の回路ができていないから
返り読みをするのは、英語を語順通りに、前から理解する脳の回路ができていないからでもあります。
リスニングで

単語は聞き取れるのに、文章として頭に入ってこない・・・
という悩みをよくお聞きしますが、実は原因は同じです。読む・聞くを通じて、英語を前から処理する脳の回路を作っていけば、返り読みは自然と減っていきます。
返り読みをしないで読む5つの勉強法

返り読みをしないで、英語の長文を前からスラスラ読めるようになる5つの勉強法をご紹介します。
1. 簡単な英語をたくさん読む
当たり前のようで重要なことを言いますが、そもそもどうして返り読みをするかというと、それがあなたにとって難しい英語だからです。
ぱっと見ただけでは文章の構造がどうなっているか分からないし、長い文章がどこで切れるのか分からないからです。
たとえば、現在中級以上の英語レベルの人であれば、
He plays baseball.
という文章を見たとき、

彼は、する、野球を・・・あ、『彼は野球をする』、か!
って、いちいち「返り読み」はしないはず。

ああ、野球してるんだな!
って、英語の語順のまますっと理解できると思います。
つまり、英語が速く読めるようになるためには、あなたにとって簡単な英語、返り読みの必要すらない英語にたくさん触れて、「英語の語順のまま理解できるスキル」を身につけることが必要なんです。
簡単な文章をたくさん読むことで、英語の語順通りに理解する訓練ができます。その習慣が定着すれば、返り読みをせずに読めるようになり、読むスピードが上がります。
なお、せっかくやさしい英文を選んでも、それをゆっくり読んでしまうと、いつもの返り読みの癖が出てしまいます。なので、できるだけスピードを上げてたくさん読むことがコツです。
また、スピードを上げて読むには、自分が興味を持てる内容を選ぶことも重要です。内容が楽しくなければすぐに飽きてしまいますし、どんどん先に読み進めようと思えませんから。
ChatGPTに、自分の興味がある分野でやさしい英文を作ってもらって速読の練習をするのも良いですね!最初は、中学生程度のレベル(CEFRのA1レベル)で作ってもらうといいでしょう。
「多読」のために語彙や文法レベルが調節された英語学習者用のリーディング素材は、こちらで紹介しています。

2. 簡単な英語をたくさん聞く

リーディングとリスニングには、相関関係があります。実は、リーディングスキルが向上すれば、リスニングスキルも向上します。その逆も然りです。
実際、リスニングで
・ちょっと長い文章になると、すぐについていけなくなる
・単語は聞き取れるけど、文章が意味のある言葉として頭に入って来ない
といった悩みがある人は多いと思いますが、リーディングと原因は同じなのです。その原因は、英語を語順通りに理解する脳の回路ができていないから。
それを解決するのは、「日本語に直すまでもなく簡単に理解できる英語をたくさん聞く」ことです。
英語を語順通りに理解できる脳の回路を「読む・聞く」の両方から鍛えていけば、返り読みの癖も抜けていきますし、リーディングのスピードも速くなっていきます。
読む練習に加えて、スキマ時間などを活用してたくさん英語を聞くことを習慣にしてください。
「英語を日本語に変換せず、英語のままで理解する」ことについては、以下のページに詳しく書いてあります。

3. スラッシュリーディング
スラッシュリーディングとは、英文を区切って斜めに線を入れて、頭から読んでいく勉強法です。

たとえば、英文にスラッシュを入れてみるとこうなります。
I saw the painting / which she had bought / at the auction.
(私はその絵を見た / それを彼女は買った / オークションで。)
このように区切れば、後ろに戻らずに、前から「私はその絵を見た」「それを彼女は買った」「オークションで」とかたまりごとに理解していけます。
このように、英語を前から読む練習をするときに、区切りを入れながら英文を読んでいくと、語順通りに読んで理解する直読直解の感覚が身につくんです。
なお、慣れればスラッシュを入れなくても頭の中で区切りながら読めるようになります。
私は、構文が取りにくい長い文章や難しい文章に出合ったときだけ、スラッシュを入れて文の構造を分析しながら理解するようにしています。
スラッシュを入れる場所は、
・前置詞の前
・関係代名詞/関係副詞の前
・分詞の前
・接続詞の前
などいろんなルールがあります。スラッシュリーディングの詳しいルールは、以下の記事を参考にしてください。

4. 音読

音読も、返り読みを直すのに有効です。なぜかというと、音読をしながら、同時に返り読みすることは不可能だからです。
音読ををすることで、それと同じスピードで英語を処理できる脳の回路を作れます。
注意点としては、英文の意味を考えずに、ただ単語だけを機械的に音読しても意味がないので、気をつけてくださいね。意味をかみしめながら、でも一定のスピードで、英語を音読してください。
また、間違った発音やイントネーションで音読すると、リスニングの時に聞き取れなくなってしまいます。ネイティブ音声で正しい発音とイントネーションも確認することは必須です。
5. シャドーイング

4の音読よりもちょっと難易度が上がるのですが、返り読みの矯正にシャドーイングは効果てきめんです。
シャドーイングとは、英語の音声を聞きながら、その音声のすぐ後ろを影のようにくっついて、真似をして発音していくというトレーニング法です。
音読だと自分のペースで読めるので、ついつい音読のスピードを落としたり、中断して返り読みをしたくなるかもしれません。
でも、シャドーイングは問答無用で英語がどんどん流れてくるので、英語に必死でついていきながら発音するしかありません。それが、返り読みの矯正にはすごく効果があるのです。
しかもシャドーイングなら、リスニングと発音・イントネーションも同時に鍛えることができて、一石二鳥ならぬ一石三鳥。(´゚д゚`)
なお、シャドーイングも音読と同じく、ただ機械的に繰り返しても効果はありません。意味を頭の中に思い浮かべながらやってくださいね。
(1)頭の中に意味をイメージして、(2)耳で英語を聞いて、(3)口で英語を話す、という3つを同時にやるわけなので、最初はめちゃくちゃ簡単な中1レベルの素材からシャドーイングを始めてください。
私は、TOEIC700点で多読を始めた頃、通勤の車の中では中1〜中2レベルの英語を聞きながらひたすらシャドーイングしていました!
試験や仕事で長文を速く読むときの3つのコツ

ここまでの5つの勉強法は、いわば普段の「勉強法」です。
でも、試験や仕事で実際に長い英文を読むときに、つい返り読みに引き戻されてしまう・・・という方も多いと思います。そこで、本番の長文をできるだけ速く読むための3つのコツもお伝えしておきます。
コツ1:まず止まらずに、前から最後までざっと読む
長文を読むとき、いきなり一文ずつ完璧に訳そうとすると、すぐに返り読みモードに逆戻りしてしまいます。
まずは、分からない部分があっても止まらずに、前から最後までざっと読んでみてください。全体の流れがつかめると、細かいところもグッと理解しやすくなります。
コツ2:引っかかるところだけ、返り読みに切り替える
記事の前半でお伝えしたとおり、理想は「直読直解と返り読みの使い分け」です。
前からスラスラ読めるところは直読直解で、構文が複雑で意味が取れないところだけ、スラッシュを入れて返り読みでじっくり分析する。長文全体を返り読みするのではなく、難所だけに絞るのがコツです。
コツ3:知らない単語が出ても、立ち止まらない
知らない単語が出るたびに止まって意味を考えていると、リズムが崩れて返り読みに逆戻りしてしまいます。
1文に1〜2個くらいの知らない単語なら、前後の文脈から推測して、どんどん読み進めましょう。特に試験では、立ち止まらずに読み進める力が、そのまま得点につながります。
レベル別・「返り読み」矯正の組み合わせ勉強法

5つの勉強法をご紹介しましたが、全部を一度に実践するのは大変なので、できることから一つずつで大丈夫ですよ!あなたのタイプ別に、おすすめの組み合わせをまとめておきます。
読むのが得意な人におすすめ
どちらかというと読むのが得意な人は、以下がお勧めです。
・簡単な英語をスピードを上げてたくさん読む
・スラッシュリーディング
まずは「前から読む」感覚を、読む練習でどんどん体に染み込ませていきましょう。
聞くのが得意な人におすすめ
どちらかというと聞くのが得意な人は、こちらです。
・簡単な英語をたくさん聞く
・シャドーイング
耳から英語の語順を入れていくと、返り読みする隙がなくなっていきます。
発音も返り読みもいっぺんに直したい人におすすめ
発音と返り読みの癖をいっぺんに矯正したい欲張りな人は(←私)
・音読
・シャドーイング
がお勧めです。口を動かしながら鍛えるので、発音・イントネーションまで一緒に良くなっていきますよ。
まとめ|返り読みを直して英語長文をスラスラ読もう
英語を読むのが遅くて悩んでいる人が、みんなついついやっている「返り読み」の癖をなくす勉強法を5つご紹介しました。
最後に、この記事でお伝えしたことを整理します。
✅ 1. 簡単な英語をたくさん読む
スピードを上げて、自分が興味を持てる内容をたくさん読む。
✅ 2. 簡単な英語をたくさん聞く
読む練習と合わせて、スキマ時間に英語をたくさん聞く。
✅ 3. スラッシュリーディング
区切りを入れて、前からかたまりごとに理解する感覚を身につける。
✅ 4. 音読
音読しながら返り読みは不可能。一定のスピードで意味をかみしめて読む。
✅ 5. シャドーイング
問答無用で流れてくる英語についていくことで、返り読みの矯正に効果てきめん。
とはいえ、5つ全部をいきなりやる必要はありません。まずは、自分が興味を持てそうな簡単な英語を1つ用意して、スピードを上げて前から読んでみるところから始めてみてください!
というわけで、あなたの返り読みの癖がキッパリ直ることをお祈りしています。すぐに結果は出ないので、根気強く挑戦してみてくださいね。
なお、英語の長文が読めない原因は、返り読み以外にもいくつかあります。「自分はどのタイプで読めないんだろう?」と気になる方は、こちらの記事でタイプ別に診断できます。

さて、5つの勉強法の中でも、スラッシュリーディングは「どこで区切ればいいのか分からない」と最初につまずきやすいポイントです。
そんな時は、最初から意味の切れ目で区切られているリーディング教材「SPEEDIER READING」を使うのがおすすめです。
SPEEDIER READINGは、英文があらかじめ「意味のかたまり」ごとに区切られているので、自分でスラッシュを入れる場所に悩むことなく、前から読んで理解する=直読直解の感覚を、自然に身につけられます。
返り読みの癖をキッパリ直して、英語の長文を前からスラスラ読めるようになりたい人には、ぴったりの教材です。
\\ 返り読みを直して、英語を前からスラスラ読もう! //


