2021年2月3日
スラッシュリーディングのやり方とおすすめ教材【英語がどんどん読める】
エバンス愛
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あなたは、「スラッシュリーディング」っていう英語の読み方、知ってますか?
スラッシュリーディングとは、英文を意味の切れ目で区切って斜めに線を入れて、頭から読んでいくやり方です。
でも、多くの日本人学習者は「返り読み」の習慣がついていて、それがリーディングのスピードを上げる大きな壁となってしまいます。
返り読みとは、以下のような読み方です。
このように、英語と日本語では語順が全然違うので、「7→1→4→3→2→6→5→9→8」という順番で英文を前後に行ったり来たりしながら日本語にすることになってしまい、読むのにものすごく時間がかかりますよね。
ですので、スラッシュリーディングを身につけることによって英語を英語の語順のままで理解できるようになり、「英語脳」が身につきます!
英語を前からかたまりで情報処理できるようになると、リーディングの速度はもちろん、リスニング力も上がります。
この記事では、スラッシュリーディングのやり方や教材をご紹介します。
「英語がスラスラ読めない!全然先に進めない!」とイライラするのは、もう終わりにしましょう♪
スラッシュリーディングのやり方(区切りを入れる場所)
スラッシュを入れる場所は、基本的には「意味の切れ目」とおぼえておいてください。
スラッシュの入る場所には、いくつかの決まりがあります。が、絶対的な正解があるわけではないので、難しく考えすぎず、参考程度に聞いてくださいね。
接続詞の前(after, because, since, if, whenなど)
例)
Let’s wait here / until it stops raining.
(ここで待とう / 雨が止むまで)
It has been 10 years / since we moved here.
(10年が経った / ここに引っ越してきてから)
関係代名詞・関係副詞の前(省略されている場所含む)
例)
The time will come soon / when we can enjoy space travel.
(すぐに来るだろう / 宇宙旅行を楽しめる時が)
He works at a store / which is 5 miles from here.
(彼はお店で働いている / それは5マイル先にある)
間接疑問詞の前(when, what, why, howなど)
例)
Do you know / why she is absent?
(知っていますか / なぜ彼女が欠席しているのか)
I don’t remember / what my teacher said.
(私は覚えていない / 先生が何と言ったのか)
前置詞の前(in, at, by, with, on, ofなど)
例)
I move the chair / in front of the door.
(私は椅子を動かした / ドアの前にある)
I don’t want to be late / for the appointment / at the dentist.
(私は遅れたくない / 予約に / 歯医者の)
名詞の直後に現在分詞節・過去分詞節がくる時、その前
例)
What are the languages / spoken in Switzerland?
(言語は何ですか / スイスで話されている)
He likes the girl / running over there with a dog.
(彼はあの女の子が好きだ / 犬とあそこを走っている)
主語が長い時、動詞の前
例)
The woman in white / is a famous actress.
(あの白い服の女性は / 有名な女優だ)
The activities on the brain of a human body / depend on the temperature.
(人間の脳の活動は / 体温に依存している)
ここまで長々と書いてきましたが、全部覚える必要は全くありませんので、心配しないでください!
何度もやっているうちに、だんだんとわかるようになってきます。
また、スラッシュリーディングの目的は、スラッシュを正しく入れることではなく、英語のかたまりごとに前から意味をとらえて速く読めるようになることです。
なので、「なんとなくここでキリがいい気がするな〜」というところでスラッシュを入れながら、前からどんどん読んでみましょう。
スラッシュを入れる場所に自信がない人のためのお勧め教材
でも、残念ながら「はい、ではスラッシュリーディングを今日から実践しましょう!」って言われても、いきなり英文にスラッシュが入れられるか、自信がない方もいるかもしれません。
実際、私は高校の時に「ほら、ここで切れるでしょ?はい、ここも」と、周知の事実のようにスラッシュをサクサク入れていく英語の先生に、毎回ムカついていました(笑)
「『意味の切れ目』って言われても、意味を理解するだけで精一杯なのに、切れ目なんて分かるかーー!!(ノ`△´)ノ ┫:・’∵:.┻┻:・’.:∵」と。
そんな、区切りに自信がない人がまず取り組むのにお勧めの教材が、私も制作に関わったSpeedier Readingです。
この教材には、スラッシュリーディング(本書では「センスリーディング」という呼び方をしていますが、意味は同じです)にかなり重点が置かれています。
たとえば、以下のような文章が掲載されています。
It is surprising how alike we are; a thermometer under the tongue of anybody, whether one is yellow, black, brown, or white, gives the same reading: thrity-seven. We know our body temperature doesn’t vary with race, body type, age, or sex.
そして、掲載されている全英文について、同じ長文に対して「BASIC」「ADVANCED」の2種類のスラッシュリーディング(センスリーディング)の読み方が紹介されています。
BASICレベルのスラッシュ(センス)リーディング
BASICレベルでは、短めに区切りが入っています。
It is surprising / how alike we are; /
(驚くべきことに / 私たちはあまりにも似ている / )
a thermometer / under the tongue of anybody, /
(体温は / 誰の舌の裏側も / )
whether one is yellow, black, brown, or white, /
(黄色人種、黒人、褐色の肌であろうと、白人だろうと / )
gives the same reading: / thirty-seven. /
(同じ数値を示している / 37度を / )
We know / our body temperature doesn’t vary /
(私たちは知っている / 体温が変わらないことを / )
with race, body type, age, or sex./
(人種、体型、年齢、性別によって / )
ADVANCEDレベルのスラッシュ(センス)リーディング
上と同じ文章ですが、ひとつのかたまりが大きめです。
It is surprising / how alike we are; /
(驚くべきことに / 私たちはあまりにも似ている / )
a thermometer under the tongue of anybody, /
(あらゆる人種の舌の裏側の体温は / )
whether one is yellow, black, brown, or white, /
(黄色人種、黒人、褐色の肌であろうと、白人だろうと / )
gives the same reading: thirty-seven. /
(同じ37度である / )
We know / our body temperature doesn’t vary /
(私たちは知っている / 体温が変化しないことを / )
with race, body type, age, or sex./
(人種、体型、年齢、性別によって / )
BASICとADVANCEDを両方読んでみて、どちらがよりスーッと頭に入ってくるかを感じてみてください。
最初は、ADVANCEDの方は、返り読みの癖が出そうになるかもしれません。そんな時は、BASICに戻って何度も読みましょう。
Speedier Readingの実際のテキストでは、下の写真のように、左に英文、右に日本語訳となっています。
右側を手で隠しながら、左を上からどんどんかたまりで理解していく練習を続けると、スラッシュリーディングのコツがつかめてくるはずです!
「スラッシュリーディング」のやり方とおすすめ教材まとめ
以上、スラッシュリーディングのやり方をご説明しましたが、ご理解いただけたでしょうか?
上でも書きましたが、スラッシュの入れ方に明確な正解はないので、最初はなんとなくで大丈夫ですよ。
スラッシュリーディングを続けると、最初は上記のBASICくらいにたくさんスラッシュを入れる必要があったのが、だんだんと大きな塊で意味がとらえられるようになり、スラッシュが少なくても大丈夫になります。
さらにスラッシュリーディングに慣れてくると、スラッシュを入れなくても、頭の中で句切れるようになり、どんどん速く読めるようになっていきますよ。
スラッシュの入れ方に自信がない場合は、最初はSpeedier Readingで慣れることをお勧めします。大学入試問題から厳選した良質な長文ばかりで、内容そのものも面白くて読み応えがあります。
大学入試用ではないので、もちろん大学受験生でなくても社会人が使っても、面白くて役に立つ教材です。
→わたしも制作に参加しました!Speedier Readingの詳細はこちら
では、スラッシュリーディング、頑張って実践してみてくださいね!