翻訳の仕事に未経験者が採用されるには?TOEICより差がつくアピール法
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翻訳の仕事に未経験者が採用されるには?TOEICより差がつくアピール法

エバンス愛

※当ブログ記事には、広告が含まれます。

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「翻訳の実務経験がない場合、どうやって仕事を見つけたらいいかわからない・・・」と悩んでいる人、多いですよね。実際、翻訳の求人は、「翻訳経験●年以上」など、経験者しか募集していないことがほとんどです。

だから、「翻訳未経験者が翻訳の求人に応募する場合、TOEICはできるだけハイスコアの方がいい」と思う人が多いのもうなずけます。

 

私の読者さんにも、TOEIC900点、950点というハイスコアを目指してTOEICの勉強に勤しみ、それを獲得してから翻訳の仕事に応募しようと考えている人がたくさんいます。

でも、私自身は、TOEIC980点でも翻訳の仕事に不採用になった経験があります。不採用の理由は、「翻訳未経験だったから」に尽きます。

 

でも、「どこも翻訳経験者しか採用してくれない」とは言っても、誰だって最初は未経験者。今翻訳者として活躍している人は、どうにかして「翻訳未経験者」をという時期を乗り越えて、仕事をゲットしているわけです。

そして、彼らがみんなTOEIC900点、950点というハイスコアの持ち主ではありません。

 

このページでは、そんな翻訳未経験者がどのようにアピールして最初の仕事をゲットしたらいいか、お伝えします!あなたの転職活動のお役に立てれば幸いです。

 

翻訳の求人に未経験者が応募するとき、TOEICは重視される?

 

「翻訳者」という肩書での募集の場合、TOEICの点数は重要視はされないことが多いですが、「足切り」に使われる可能性は高いです。その場合、TOEIC800点くらいが目安になることが多いようです。

 

採用条件に「TOEIC800点以上の方」と書いてあり、基本的にそれ以下の人は応募できない。あるいは、応募条件にそう書いてはないけど、書類選考の段階でTOEICの基準に満たない人をはじく。これが足切りです。

なので、基本的には「足切りを免れる」という目的においてのみ、TOEICスコアは重要です。

 

TOEICハイスコアであれば、点数が低い人よりは有利?

 

「でも、候補者が複数いた場合は、TOEIC高得点あった方が有利じゃん!」と思うかもしれませんが、そうとは限りません。いやむしろ、TOEIC高得点でも採用されないケースはたくさんあります。

 

TOEIC980点で採用されなかった私自身の事例

◆翻訳者への道ー私が未経験から翻訳の仕事をゲットして転職した方法にも書きましたが、私はTOEIC980点を持っていても、派遣会社で翻訳の仕事を紹介してもらえませんでした。別の候補者に決まってしまったからです。

 

私は採用された候補者のことは知りませんが、その人がTOEICで私より高得点(つまり985点か990点)ということは、おそらくないと思います。私は当時27歳だったので、年齢が理由で落とされたわけでもないと思います。

つまり、TOEICスコアは(多分)勝っていたのに、翻訳経験がない上に、翻訳の勉強すらしていなかったから落とされたわけです。ここ!大事です。

 

TOEIC満点でも不採用にしたある応募者の事例

また、私は自分の翻訳チームのために翻訳者を募集したことが何度もあります。その「採用側」としての経験をお伝えさせてください。

 

TOEIC満点で応募してくれた女性がいたのですが、結果として、彼女は不採用にさせていただきました。

英語はできる人なのは間違いありませんが、なぜか翻訳トライアルの出来が悪く、また仕事への向き合い方や人柄にも疑問を感じたからです。

その時は、トライアルの結果や人柄、ビジネスマナーなどを総合的に判断し、翻訳実務未経験のTOEIC800点台前半の人を採用しました。彼女はとても素晴らしい仕事をしてくれました。

二人の候補者のスペックが限りなく似ていたら、TOEICの点数で最終的に決定することもないとは言えません。でも、TOEICなんかで差をつけるより、実績や翻訳の学習履歴、そして人柄で差をつけた方がよっぽど採用の可能性が上がります。

 

ただし、◆翻訳者への道ー私が未経験から翻訳の仕事をゲットして転職した方法の記事で書いたように、欲しい時に人材が見つからなくて焦っているといった状況なら、TOEICの点数だけで採用してくれる所もあります。

ただし、そこに実務経験のある候補者が現れたら、一瞬で負けます(笑)。

 

相手があなたを翻訳者として雇う決め手

 

「TOEICのスコアを上げて、何とか採用の可能性を上げたい」あるいは「TOEICが採否を分ける重要なものだったら困るな」と、あなたはお思いかもしれません。

 

でも、考えてみてください。

相手が翻訳実務が未経験のあなたを採用するかどうかを決めるときに、「この人に任せよう!」と言わせる決め手になるものって、何でしょう? あなたは何を提示できるでしょう?

 

どうせ、翻訳の仕事に応募してくるような人は、みんなTOEICスコアなんて似たようなもんです。足切りされてたら、全員800点台か900点台です。採用する側にとっては、TOEIC850点と900点なんて同点みたいなもんです。

翻訳の実務経験なし、TOEICの点数も他と変わらない・・・だと、何をもって先方に「あなたに任せよう!」って思ってもらえるでしょうか? 相手にとってあなたを選ぶ決め手が何もなければ、選ばれるわけがないと思いませんか?

 

翻訳未経験者が採用されるのに効果抜群のアピール法

 

じゃあ、TOEICでたいして差をつけることもできない翻訳未経験者が、どうしたら「あなたに任せよう!」って思ってもらえるのでしょうか?

 

一刻も早く「未経験者」を卒業する

あなたが採用される一番の方法は、一刻も早く何らかの実績を作り、「未経験者を卒業する」ことです。「翻訳未経験者が採用されるには?」という記事なのに矛盾して申し訳ありませんが(苦笑)、これが一番確実なんです。

 

ボランティアでいいので何らかの翻訳をすれば、あなたはもう「未経験者」ではありません。もちろん、翻訳経験豊富な候補者には負けますが、少なくとも「未経験者」のライバルよりは確実に目立ちます。

はっきり言って、TOEICのスコアが20点勝ってるとかより、よっぽど有利です。むしろ、TOEICスコアの20点くらいの差は、ボランティア翻訳経験でひっくり返る可能性が高いでしょう。

 

ボランティアに限らず、ランサーズやConyacといったクラウドサービスに登録して仕事を受注し、いくつか実績を作り、それを翻訳経験として提示するのも有効です。お仕事先に勤めながらでも、週末に経験を積みながら翻訳者への転職に備えることができますよね。

◆翻訳者に必要な英語力はどれくらい?年収や仕事の見つけ方にも関連した内容を書いているので、合わせて読んでおいてください。

 

はっきり言って、これらのクラウドサービスで翻訳の仕事をしても、正直ほとんど収入になりません。実績作りのためと割り切って(もちろんお客様のために真摯な気持ちで)活用するのが賢いやり方です。

 

翻訳のスキルがあることをアピールする

そして、翻訳コンテストなどに応募してその成果でアピールするという手も有効です。

私は、英字新聞の翻訳コンテストで優秀者に選ばれて紙面に名前と自分の訳文が掲載されたページをコピーして、応募書類に含めていました。

 

翻訳の「実務」が未経験者だとしても、職務経歴書に「DAILY YOMIURI(※今はThe Japan News)翻訳コンテスト入選」と書いて、その証拠のコピーが入っていれば、採用側も無視はできなくなるはずです。

翻訳コンテストについて詳しくは、以下もどうぞ。

◆The Japan News翻訳コンテスト(週150円)で翻訳を独学
◆翻訳コンテスト情報まとめ!気軽な英語の力試しに【2023年5月最新版】

 

あなたの翻訳レベルが一目で伝わる証拠を提示する

なお、「ボランティアでもいいので実績を作りましょう」と言ったのですが、一つ問題があります。

「ボランティアでこういう翻訳実績があります」というアピールに対して、採用側は次のようなことを思います。「で、その翻訳ってどの程度のレベルなの?」「ボランティアだから、どうせ質は良くないんだろうな」と。

 

だから、実際にあなたの翻訳レベルがどの程度なのか、相手に伝わるように工夫しましょう。私の場合は、英字新聞の翻訳コンテストに入賞したときの訳文が掲載されたコピーを送りましたが、これなら一発で相手に伝わります。

相手に負担をかけずに証拠となる現物を見せる、または自分の翻訳レベルを客観的に説明できるようにしておくことは重要です。

 

翻訳経験がない人が、「私は翻訳経験がないので、翻訳スキルも当然ありませーん ( ゚σω゚) ハナホジー」という態度で応募しても、採用を勝ち取るのは難しいです。

でも、世の中の翻訳未経験者のほとんどは、当たり前のようにこういう態度です・・・

きちんとした実務経験がないなら、TOEICのスコアアップではなく、相手に「君に任せよう」と言ってもらえる実績を作ることに全力を注ぎましょう!

 

翻訳したい分野の会社にまず飛び込むのもアリ

 

翻訳未経験の人が仕事をゲットするのは(特に在宅では)簡単ではありません。でも、「翻訳より先にその分野に飛び込んでしまう」というのも、未経験者が仕事を得るのにかなり有効な手段です。

 

たとえば、特許翻訳の仕事をしたいという目標があったとしましょう。その場合、いきなり特許翻訳の仕事を未経験から探すのではなく、とりあえず特許事務所で働いてみたらいいのです。翻訳ではなく、一番ゲットしやすい事務などの職種で。

ただ特許翻訳の勉強をしていても、現場でしか学べないことがたくさんあります。現場で実際に何が起こっているかを見ることで、特許という分野への理解が深まり、翻訳もずっとやりやすくなるはずです。

 

そして、自分の役割をきちんとこなしつつ、その職場での翻訳の機会を狙いましょう。具体的には、上司との面談の機会などに、「実は翻訳の勉強をしていて、いずれは翻訳をメインに働きたいと思っているんです。もし可能であれば、翻訳業務を少しずつやらせていただくことはできませんか?」と伝えましょう。

十分な英語力があり、特許翻訳の勉強を続けてきたことをアピールしてみれば、人手が足りない時などに翻訳のチャンスは回ってくる可能性が高いと思います。

仮にその職場で翻訳の機会が得られなかったとしても、翻訳の仕事の機会がある特許事務所に転職することもできます。その頃にはすでに「特許事務所での勤務経験あり」という職歴になっているわけなので、翻訳の仕事もずっと得やすいと思います。

 

翻訳の仕事に未経験者が採用されるには?まとめ

翻訳の仕事に応募するのにTOEICのハイスコアは重要か? その答えは、足切りされないためには重要ですが、それ以上の意味はほぼありません。

 

そして、翻訳未経験者が最初の仕事をゲットするためには、「未経験者でーす」とデカい態度で(苦笑)応募するのではなく、

1.一刻も早く「未経験者」を卒業する
2.翻訳のスキルがあることをアピールする

が大切です。

 

以上、いかがだったでしょうか?

いろいろ厳しいことも書いてしまいましたが、翻訳者として一歩目を踏み出そうとしている方のお役に立てば幸いです!

 

翻訳を仕事にするには、この記事も合わせて参考にしてくださいね。

初心者から翻訳家になれますか?ゼロからデビューまでの最短ルート

 

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Ai Evansエバンス愛

独学で英語を学び、国際機関で通訳者を8年経験したのち、独立。本物の英語力を身につけ、大和魂を海外に発信できる国際人を育てることが目標です。
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