翻訳の仕事をしたいのですが翻訳のホの字も分かっていません

翻訳の仕事をしたい方からご質問をいただきました。

> —– 件名 —–
> 翻訳勉強法について
>
> —– 現在の英語レベル(TOEIC、英検など) —–
> TOEIC (max)765 (最近では)680~690を行ったりきたり・・・
>
> —– メッセージをどうぞ —–
> 最近えいみ様のメルマガに登録させていただきました。
>
> 「TOEICからスッキリ卒業できるレポート」とても参考になりました。
>
> これからは、英語を使って仕事をするためにはどうすればよいか、
> 真剣に考え始めようと思います。
>
>
> そこで、ご相談なのですが、翻訳業に関してです。
>
> 現在私は、塾講師をしておりますが、
> 将来翻訳業としてやっていきたいと考えています。
>
> ですが、翻訳業としてやっていくための勉強法が
> 正直なところわかっておりません。
> (勉強→トライアルを受けるor企業内で翻訳を行う
> という経路があるのは理解しております。)
>
>
> ただ「TOEIC高得点→翻訳業への入り口」だと考えていたので、
> これからどのような学習方法をすればよいか悩んでおります。
>
> (なんとなくTOEICの勉強をしていて、これはちょっと違うな、
> このままでいいのかなと思ってはいました・・・
> そういう迷いがあったので点数が伸びなかったのでしょうね・・・)
>
>
> 最近では翻訳の通信講座(地方都市在住のため)を
> 申し込むのも手だと考えており、資料請求を行いました。(フェロー、サンフレア)
>
> 「翻訳のホの字もわかっていないので、
> やはり翻訳学校の基礎講座?から始めるのがいいかな」という
> 考えに傾いてきています。
>
>
> よい教材、独習法があれば、ご教授願いたいと思い、
> 拙い文章ではありますがメールさせていただきました。
>
> —– 引用について —–
> 名前は伏せた上で引用可



お答えします。

あくまでも私の考えですが、

> TOEIC (max)765 (最近では)680~690を行ったりきたり・・・

であれば、
「翻訳のホの字も分かっていない」状態でも、今はいいと思います。
翻訳より英語力そのものを高める時期ではないでしょうか。


というのも、

「TOEIC500点台~700点台(まれに800点台)で
翻訳(または通訳)養成講座を受講したが、
実力がなくついていけないので休学している(または辞めた)」

というメールを、私はた~~~っくさんいただくからです。

もちろん、しっかりついていって
有意義に講座を活用できている方も多いとは思いますが。


翻訳の「基礎講座」の内容がどんなものか、私もよくわからないのですが
おそらく、具体的に翻訳をどうこうというよりは
英語力自体を高めましょうという内容ではないでしょうか。

それに納得していれば全く問題ないですが、そうでなければ
「翻訳の講座だと思って取ったのに、普通の英語コースじゃないか」と
思うかもしれません。

かといって、翻訳のテクニックを早い段階で知ったから
良いというものでもないです。

英語力が追いついていないと意味がないです。



私も翻訳者見習いの人に翻訳の指導などをしていますが、
英語の解釈がちゃんとできるかとか
そもそも正しい日本語が書けるかとかいった
「最低条件がクリアできている」ことが重要です。

そうではない場合も時々ありますが、そういう場合は
翻訳の具体的なコツを指摘しても
なかなかうまくいきません。

「もっと英語のインプットを増やしてください」とか
(つまり翻訳どうこうではない根本的なアドバイス)
言うことも多いです。


もちろん、翻訳の雰囲気を味わうことで目標がさらにはっきりしたり
モチベーションが上がったりするという利点もあるので、
通信講座の利用価値は大だと思いますし

全く何を勉強していいのか分からないというのであれば
通信講座は良いペースメーカーになると思います。

なので、資料を読んでみてご自分のレベルに合いそうだと思ったら
受講してみたらいいのではないでしょうか。



えいみがあなたの立場なら・・・

私があなたのTOEICの点数の頃は、翻訳に漠然とした憧れはありつつも
それこそ翻訳のホの字も分からない状態でした。

当時の自分にアドバイスをするとしたら、
私はやはり通信講座は選ばないかなと思います。

やるなら、翻訳の仕事に直結する実践的なことが
学べるレベルに到達してからにしますね。


「せっかく塾講師をしていて(当時は私もあなたと同じく塾講師でした)
 安価で優れた教材が山のように手に入るし、勉強の方法も分かるはずだから
 中学高校レベルの英語をまず習得しなさい。

 翻訳は基礎がしっかりしている人の方が伸びが早いし
 逆に文法などがあいまいな人はいつまでも苦労する。
 今は翻訳のことは気にせずできるだけ早く土台を固めること」


と、当時の自分にアドバイスすると思います。


専門分野がある場合は少し別です

ところで、英語力そのものが先というのには例外はあって
英語力が多少追いついていない状態でも
売れっ子の翻訳者になれる例もあります。

それは、専門分野(特に理系)がある場合です。

専門的な技術文書などの場合、英語のレベルとしては難しくなく
背景知識が分かっていれば正しく訳せることも多いので、
TOEICで言えば900点程度に満たない人でも
翻訳をされている方はたくさんいるようです。

実は私も昨日、ちょうど知り合いの人から頼まれて
鋳鉄(?)の機械の取り扱いマニュアルの翻訳を見ていたのですが、
英語そのものは簡単なのですが、私は工業系の知識がないので
英語を読んでもさっぱり絵が頭に思い描けず、苦労しました。

マニュアルは、海外で生産された機械の英語のマニュアルに
すでに翻訳者さんがやったと思われる日本語訳がついていました。
おそらく、そういう工業系の翻訳をメインになさる方なのだろうと思います。

そういう専門分野をお持ちであれば
それに特化した講座などを探してみるのもいいかもしれません。

文芸翻訳や映像翻訳は狭き門なので
産業翻訳が現実的には一番可能性があると思いますが、
多くの場合は理系になると思います。

私の本業の翻訳も理系分野です。
ただ、ひとつの組織で発生する翻訳すべてなので
人事もあれば経理もあるし、時には消防訓練のお知らせもあるし、
完全に理系の分野の翻訳ばかりというのではありませんが。


あくまでも私の意見ですが、
もしあなたが専門分野を特にお持ちではない場合、
また、産業翻訳を目指すのであれば、
まだ参入する分野を絞っていない場合、

翻訳に特化した勉強でもなく、TOEICに特化した勉強でもなく、
今は英語力そのものを伸ばす勉強をするのが
長い目で見ると一番ではないかなと思います。

英語力そのものを伸ばすとは、
文法、リーディング、リスニング、単語といったことです。
(リスニングは翻訳にも役立ちます)

というわけで、お役に立ちましたら幸いです。


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