2021年1月31日
効果が出る英語多読の方法とメリット【憧れのネイティブ感覚をゲット】
エバンス愛
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「多読は効果がある」と言う人もいれば、「多読は効果ない」と言う人もいます。「多読に挑戦してみたけど、難しくてすぐに挫折した」という人も。
なので、このページでは、
効果がない多読って、どんなの?「難しくてすぐに挫折した」原因は?
実際、ほんとに効果あるの?どんな効果やメリットがあるの?
というところを、詳しくお伝えしていきたいと思います。
これを読んでいただければ、多読の効果やメリット、正しいやり方がわかって、多読できちんと成果を出せるようになります!
コンテンツ
効果の出ない残念な多読のやり方
最初に、「せっかく頑張っても、こんな多読だと効果ない!」という間違った多読についてお話しします。
1.単語や文法の基礎力不足
私は、英語の初心者が多読をすることはお勧めしません。英語ができない人が、多読だけで英語力を大幅に高めるのは難しいです。
私のクライアントさんで、TOEIC300点台の女性がいました。彼女は、読書が好きで何年間も洋書の多読を実践しているのに、いっこうに英語力が伸びないということで、私のところに来られました。
TOEIC300点台という点数が表す通り、基本的な文法や単語がおぼつかないレベルでした。続けている多読は、簡単な洋書からステップアップできないという悩みをお持ちでした。
なぜ、何年間も多読で英語に触れているのにTOEIC300点台で、英語力が伸びないのでしょう?
多読は、「英語って何となくこういう構造なんだ」「この単語は何となくこういう意味なんだ」という「感覚」からのアプローチです。これが、彼女が今まで何年間かやってきたことです。
一方、文法は、「英語の文章とはこのように組み立てる決まりです」という「論理」つまり「英語のルール」からのアプローチです。
彼女には、この「論理」、「ルール」が足りなかったのです。
たとえば、初心者が野球をするときに、少ない経験から「俺の感覚では、こうバットを振ればいいと思う!」ってやっても、絶対うまくいかないですよね。
きちんと野球のルールと基礎を学んで何度も実践して、経験を積み上げてきてこそ、「試合でこういう展開のときは、だいたいこうすればいいな」という感覚が頼りにできるようになるわけです。
なので、多読に挑戦する前に、最低でも高校基礎レベルくらいまでの単語と文法をしっかり身につけることをお勧めします。その方が絶対に効率が良いです。
ちなみに、このTOEIC300点台の学習者さんですが、中学と高校の文法と単語にまず取り組んでもらいました。
高校中級レベルの文法までマスターした後、前から持っていた洋書を読んでもらったところ、以前の半分の時間で読め、1週間で10冊の洋書を読めるほどになりました。(もちろん、分厚い本ではありませんが)
そして何と、TOEICも、300点台から800点台に大幅アップしました!
文法教材は、中学と高校の標準レベルくらいまでの問題集でやり直すといいですよ。以下の問題集が私はお勧めです。
●中学レベル
●高校レベル
単語教材は、以下のページを参考にしてください。
2.難しい素材を選んでいる
多読は、英語を英語のままでスラスラ読めるようになることを目的としています。
でも、英文の中にあなたの知らない単語がたくさんあったらどうでしょうか?きっと、文脈から意味の推測すらできませんよね。(´;ω;`)
頭の中でグルグル日本語に翻訳したり、返り読みをしてしまうのは、「難しいから」です。難しいんだから、どうやったって頭に日本語が浮かぶのは当たり前です。だって日本人なんだもん。
簡単なものをたくさん読むことで、英語を英語のままで理解できるようになります。
「英語を日本語にしないと理解できない」という悩みは、「日本語に直すまでもなく簡単に理解できる英語」にたくさん触れることでしか解決しません。
今日現在のあなたにとって難しい英語、つまり知らない単語を辞書で引いて、構文を分析してようやく理解できるような英語を、今のあなたが「英語のまま」理解するのは無理です。
わからない単語が少々あっても意味が推測でき、頭の中で日本語に訳したり返り読みすることなく読めるようになるには、「今日現在のあなたにとって、簡単な英語」を素材として選ぶことが不可欠です。
多読素材の選び方については、以下の記事も参考にしてください。
3.かけた時間が足りない
多読に限らず何の勉強法でもそうですが、英語は本当に成果が出るのに時間がかかるものです。
ほんの数冊、あるいは数ヶ月くらい多読を実践したくらいで、「全然効果がないじゃないか」って諦めるのは、気が早すぎます。
私自身は、塾講師時代に英語の多読をやりはじめたのですが、目に見えて成果が感じられるのに1年ほどかかったと思います。
私は、大学入試問題の長文問題が主な多読素材でしたが、センター試験の英語問題が、前は70分かかっていたところが、40分で解けるようになりました。
その時のエピソードは、この記事に書いてあります。
効果が感じられるまで、最低でも半年は継続してみてください。多読は、続けたら絶対に成果が出ます。
成果が出ないなら、選ぶ素材が難しすぎるか、やり方を間違えているか、文法と単語の基礎ができていないかのいずれかです。
じゃあ、英語多読にはどんなメリットがあるの?
効果がない多読の勉強法を上で書きましたが、正しいやり方でやれば英語の多読はこれだけ多くのメリットがあります!
具体的に、以下のような効果が多読を継続することによって得られます。
1.日本語変換せず、英語を英語のままで理解する力がつく
たくさんの英語に触れて、どんどん読んでいくことで、英語を英語のままで理解できるスキルが身につきます。
最初は、頭の中で日本語に訳してようやく理解していたものも、多読を続けていくと、日本語をすっ飛ばして英語のままで頭にイメージが浮かぶようになります。
●英語脳を鍛えて日本語に翻訳しなくても理解できるようになる方法では、英語を英語のままで理解することを「リスニング」の観点で語っていますが、リーディングでも全く同じことが言えます。
あなたにとって簡単な英語をたくさん読んでいくことで、いちいち日本語に訳さなくてもスラッと理解できる感覚が身についてきます。
2.英語を読むスピードが上がる
TOEICのリーディングセクションが最後まで読み終えられず、最後は塗り絵になってしまっているとしても、多読を継続することで、英語を読むスピードが劇的に上がります。
簡単な英語を多読することによって、「英語を英語のままで理解でき、語順通りに処理できる感覚」が身につけば、頭の中で返り読みをしたり、文字を目で追っているだけで頭に入ってこないというシチュエーションがどんどん減ってきます。
上でも書きましたが、私はセンター試験(今の共通テスト)を解くのが速くなりましたし、クライアントさんも1週間で10冊の本が読めるようになりました。
3.英語のネイティブ感覚が身につく
多読によって、単語のコアイメージ(よりネイティブが持っている感覚に近いイメージ)が身につきます。
日本人の多くは、英単語本で単語とその定義の日本語をセットで覚えることが多いです。
でも、「available=手に入る」という定義で覚えても、それしか知らなければ
Are you available tomorrow?
という英語に遭遇したら、対応できないですよね。
「『明日、あなたは手に入る?』って、プロポーズかな・・・それとも売春婦扱い・・・??」なんて勘違いするかも。(; ・`д・´)
でも、多読をしていると、日本語の「定義」ではなく、「こういう感じ」「こういう時によく使う」「こういう単語とセットでよく使う」ということが、感覚としてわかるようになってくるのです。
たとえばavailableであれば、「人に対して言うときは『時間ある?』『暇?』みたいな意味なんだなぁ」「お店の商品のことだったら『売っている』って感じだなぁ」と、たくさんの生きた事例を通じてavailableという単語の世界が見えてくるのです。
4.リスニング力も上がる
多読をしていると、なんとリスニング力も上がるのです。
読むのと聞くのでは違うのに、なぜ?と思うかもしれません。
多読で英語を英語のまま、語順通りに理解できるスキルが身につくと、英語を聞いたときも英語の語順のままで情報処理できるようになるんです。
また多読では、知らない単語が出てきても文脈から意味を補いながら読み進めて、全体像をしっかり理解する訓練ができます。
だからこそ、リスニングのときも知らない単語にうろたえることなく、何の話なのかという全体像がきちんと理解できるわけですね。
5.教養やビジネススキルが身につく
これは、ある程度多読に慣れてきて、語彙力も十分であることが条件ですが、英語学習者向けのGraded Readers(語彙制限本)を卒業して普通にネイティブの大人が読むような洋書を読めるようになると、あなたの成長は完全に加速していきます。
「読書の量と年収は比例する」とよく言いますが、仕事のスキルアップにつながるような実用書、またはモチベーションを高める自己啓発書などをたくさん読むことをお勧めします。
多読しているだけで、英語力が向上してネイティブ感覚が高まっていくのはもちろん、教養や知識も身につくんです。そう考えたら、一石二鳥ですよね。
私のお勧めの洋書は、これです。朝、自分の成長のために勉強や運動やの時間を確保するための「早起き」が楽しくなる本です。私はこの本で、超夜型から朝型になりました。
普通の洋書がガンガン読めるようになったら、kindle unlimitedを活用して月980円でどんどん読み放題の本を読んでいくといいと思います。
効果が出る多読の方法と得られるメリット・まとめ
多読は、文法と単語の基礎力がある状態で、簡単な素材を使って、ある程度の期間やれば、ほぼ確実に効果が出ます。
そして、英語のスピードが速くなる、ネイティブ感覚が身につくといったメリットのほかに、リスニング力も身につきます。英語学習者向けの語彙制限本ではない普通のビジネス書が読めるようになれば、知識や教養も高まります。
コロナの流行でなかなか外出がしづらい時が続いていますが、こんな時こそ、じっくりお家で多読に取り組んでみてはいかがでしょう?
こんなにメリットがいろいろあるのに、やらない手はないですよね!
というわけで、お役に立ったら幸いです。
多読するための本や素材をお探しの場合は、以下の記事も合わせてどうぞ!