「英語の音は聞き取れるのに意味が分からない」時にやるべき5つのこと



「英語のリスニングをした時、単語単位では音をちゃんと認識できているのに、なぜかそれが意味のある言葉として頭の中に入ってこない」ということ、ありますよね。これは、英語学習の過程で誰もが経験する悩みです。

私もよく、「単語は聞き取れるのに、内容の理解ができないんです・・・。どうやって勉強したらいいですか?」という相談を受けます。

実は、英語リスニングで音が聞き取れるのに意味が頭に入ってこないのには、はっきりした原因があります。このページでは、その原因と、意味がある英語として頭に入ってくるようになるためにやるべきことをお伝えします。



英語の音は聞き取れるのに意味が頭に入ってこない5つの原因とやるべきこと


原因1:文法力不足


「リスニングの時に意味が理解できないんだから、これは私のリスニング力の問題なんだろう」と多くの人は思いがちです。だから、その解決策としてリスニングの訓練しか頭にない場合が多いのですね。

でも、リスニングのトレーニングだけを続けても、意味が取れるようになるのは難しいです。大きな原因の一つは、「文法力不足」だからです。

文法は「文章の組み立て方のルール」であり、文法力は「正しく文章の構造をとらえる力」です。ルールを知らず、構造をとらえることができないから、英語がただの単語の羅列に聞こえてしまうのです。

英語を読む時のことを思い出してもらえたらわかりやすいと思いますが、英語を読んでいて「それぞれの単語の意味は分かるのに、結局何が言いたい文章なのか分からない・・・」という経験、したことがあると思います。

その理由も、文法力不足なんです。

文法の勉強は、決して、文法の問題が解けるようになるためにやるわけではありません。

英語を意味のある言葉として聞き取れるようになり、読めるようになるためです。英語が自信を持って正しく話せて書けるようになるためです。

「単語は聞き取れるのに、意味がある文章として頭に入らない」という悩みは、

「英語の文章とはこうやって組み立てられるものだ」
「こういう単語が来たらその次はこうなるのだ」

という「ルール」がきちんと自分のものになっていないことが原因なのです。

文法をしっかりマスターすることによって、リスニングの理解度がぐっと上がることが実感できるはずです。

文法についてはメール講座でも書いているので、ご興味があれば登録してみてください。(購読は無料。いつでも解除可能です)


留学経験なし、英文科卒でもない私が外資系役員秘書、翻訳者、通訳者になった方法



原因2:英語を語順通りに理解する耳ができていない


受験生時代に一生懸命英文和訳に取り組み、「返り読み」の習慣ががっつり身についてしまっている人ほど、この「単語は聞き取れるのに、意味が分からない」ということに悩まされます。

返り読みというのは、たとえば、

I saw the painting which she had bought at the auction.

という英語を

「私は彼女がオークションで買った絵を見た」

と訳すことです。Iの次は、後ろのwhich以下を先に訳して、そして最後にsaw the paintingに返ってくるというやり方ですね。

今までの癖で、リスニングでも多くの人がこのように英語を理解しようとしてしまいます。でも、英語は待ったなしでどんどん流れてきますから、すぐに理解が追いつかなくなってしまいますよね。これが「単語は聞き取れるのに、意味が分からない」という状況になる原因です。

じゃあ、どのように英語を理解していけばいいかというと、「英語を英語の語順のままで理解する」必要があるんです。

I saw the painting /  私はその絵を見た
which she had bought /  それを彼女は買った
at the auction.  オークションで。

といった具合に理解していく癖をつける必要があるんです。

「英語を英語の語順のままで理解する訓練」って、自分でどうやったらいいの?と不安を感じる場合は、それに特化したおすすめ教材があります。無料試聴のCDとテキストだけでも、リスニングのコツはよく分かるので、ご興味があれば試してみてはいかがでしょうか。

脳内に「ネイティブ思考法」を築くスーパーエルマーSIM同時通訳方式



原因3:英語の処理能力不足(スピードについていけない)


今まで英語の勉強は読むのが中心で、あまりリスニングをしてこなかったという人も多いと思います。その場合、耳から情報を入れて理解するという訓練が圧倒的に不足しています。

リスニングの英語情報処理能力が足りていないので、英語のスピードについていけないのですね。

この場合、必要なのは「やさしい英語をたくさん耳からインプットすることで、処理能力を上げる」ことです。

「やさしい」英語、というのが重要です。多くの人は自分のレベルにとって難しい教材を選びがちですが、難しいことをやっていると、結局「単語は分かるのに意味が分からない」「頭の中で日本語に翻訳しないと理解できない」という状態からは脱することができません。

上でお伝えした、「文法の復習」と「英語を英語の語順のままで理解する訓練」に加えて、自分が聞いてすぐ理解出来るレベルのたくさんの簡単な英語をインプットすることで、英語のスピードについていけるようになるのと同時に、英語感覚を養うことができます。

英語感覚とは、

「英語って、こういう文章の組み立てられ方をするよな〜」
「こういう時は、英語ではこういう言い方をよくするよな〜」
「英語の強弱のリズムって何かこんな感じだよな〜」

という、「何だかこんな感じだよな〜」という感覚のことです。これは、いくら文法を勉強してもそれだけで身につくものではなく、たくさんの英語に触れることではじめて身につく感覚です。

英語の処理能力を上げ、英語感覚を養うために、たくさんの簡単な英語を耳からインプットしてください。

使う教材は、新しいものを買う必要はありません。すでにやり終えて内容を理解してしまった教材のCDや、簡単な英会話のフレーズのCDなどで十分です。

また、NHKラジオの基礎英語などもお勧めです。私自身は、英語のやり直しを始めた時、リスニングが全くできなくて苦労していましたが、基礎英語1から聞きましたよ。



原因4:細部にこだわりすぎて、全体の理解がおろそかになっている


一言も聞き漏らすまいとするあまり、単語の一つ一つにとらわれすぎて、話の概要を見失ってしまうというのも、英語の音は聞き取れるのに意味が分からない原因の一つです。

単語の一つ一つにあまりに注意を向けてしまうと、聞き取れない音が少しでもあった途端、「えっ?今何て言ったの??」とパニックになり、その後に流れてくる英語が全く頭に入らなくなってしまう・・・そんな経験、あなたもきっとあると思います。

このケースで必要なのは、一語一句にとらわれるのではなく、話全体の内容をおおまかにつかんで「あ~こういう場面の会話だな」「だいたいこんな話をしているのかな」と、がばっと全体像を理解する訓練をすることです。

私自身、この全体像を理解するということがなかなかできず、すごく悩んで遠回りをしました。そしてたどり着いた解決策は、「結局この人は何が言いたいのか?」「ぜんたいぞ〜(全体像)!!」と呪文のように頭の中で繰り返しながら英語を聞くことでした。(笑)

そして、少しずつ単語の一つひとつにこだわらずに、少しくらい知らない単語や聞き取れない箇所があっても、英語を理解できるようになりました。

一語一句理解できなくても、その人が何を言おうとしているのか、「誰が」「何を」「いつ」「どのように」「どこで」「なぜ」という5W1Hさえ分かっていれば、細かいところは聞き取れなくても大丈夫なんです。

細部にはこだわらず全体像を理解するための勉強法については、詳しくはこちらのページに書いているので、参考にしてください。

聞き取れない英語を推測する練習でリスニング力を伸ばす勉強法「多聴」



原因5:内容が自分の知識レベルより高度


私が通訳時代に嫌というほど経験したことですが、その話の内容についての背景知識が乏しい場合、単語そのものは知っているものばかりであっても、内容が頭に入ってきません。

英語が理解できている状態というのは、頭の中で映像が浮かんでいる状態です。でも、自分にとって身近ではないトピックの場合は、その映像を頭の中で作るだけの材料となる背景知識がないので、映像が浮かばないのです。

この場合は、リスニングする素材を自分で選べるのなら、自分にとってなじみがあるトピック、専門知識や興味があるトピックの英語素材を選んでください。

お仕事の場でのリスニングで、自分の背景知識が足りないから映像が頭に浮かばないという自覚があるのであれば、日本語でいいので知識をたくさん吸収することが大事です。本だけでなくインターネットでも、いろんな情報が見つかると思います。

日本語で背景知識を身につけていくと、英語の勉強をしたわけではないのに英語が聞き取れるようになる、というのはよくあることですよ。




以上、「英語の音は聞き取れるのに、意味が頭に入ってこない」という悩みの5つの原因と、それぞれの解決策をお伝えしました。

英語のリスニングの悩みなのに、原因はリスニング力じゃなかったんだ!

ということがお分かりいただけたと思います。

これからは、「自分のリスニング力が足りないからだ」と闇雲に英語を聞くのではなく、上記の原因をしっかり認識して弱点をつぶしていってくださいね。


サブコンテンツ
mailk

このページの先頭へ