英語が読めるのに話せない本当の理由と克服法【TOEIC高得点者あるある】


英語の記事やメールはちゃんと読めるのに、いざ口を開こうとすると、ひと言も出てこない・・・

TOEICはそこそこ取れるのに、外国人を前にすると頭が真っ白になってしまう・・・
こんなふうに、「英語は読めるのに話せない」と悩んでいる方は、本当に多いです。
たとえば、こんな経験はありませんか?
・会議で英文の資料はスラスラ読めるのに、いざ発言を求められると黙ってしまう
・海外旅行で道は聞けるのに、お店の人とのちょっとした雑談になると固まってしまう
・英語のZoom会議、相手の話は聞き取れているのに、言いたいことが英語で出てこなくてもどかしい
ひとつでも当てはまったら、この記事はあなたのための記事です。
実は、私自身も学生時代は、まさにこの状態でした。テストはできるのに、英語が「読めるけれど口からは出てこない」。そんな、ありがちな日本人英語学習者だったんです。
そんな私は今、アメリカ人の夫と一緒に社会人に英語を教えています。TOEICのリスニングは満点で、会議通訳として、専門的な内容まで英語で話せるところまで、なんとかたどり着いた経験があります。
だからこそ、「読めるのに話せない」状態から抜け出すには何が必要なのか、自分の体験としてお伝えできます。
この記事を読めば、以下のことが分かります。
✅ 英語が読めるのに話せない本当の理由(TOEIC高得点者あるある)
✅ あなたが「話せない」のはどのタイプか分かる3タイプ診断
✅ いきなり英会話より先にやるべき克服の大原則
✅ 「読めるのに話せない」を克服する具体的な5ステップ
✅ 瞬間英作文や独り言をやったのに話せない人の原因と対処法
英語が読めるのに話せない本当の理由【TOEIC高得点者あるある】

では、なぜ「読めるのに話せない」が起きるのでしょうか?理由は、大きく3つあります。
理由1|「読む」と「話す」は、まったく別の力だから
英語を読むのは「インプット(受信)」、話すのは「アウトプット(発信)」。この2つは、同じ英語でも使う力がまるで違います。
読むときと話すときでは、使う脳の場所が違います。だから、どれだけたくさん読んでも、それだけでは「話す力」は育たないんですね。
私が以前勤めていた会社では、難解な英文を読めるのに、英語がカタコトレベルしか話せない翻訳者が何人もいました。
その翻訳者さんたちをディスっているわけではなく、単に英語を話す機会と必要性がないから話せないというだけです。
理由2|インプット偏重で「口から英語が出る回路」が育っていないから
私たちが学校で受けてきた英語教育は、読解と文法が中心でした。声に出して話す訓練は、ほとんどなかったですよね。
その結果が、「インプットは大量なのに、アウトプットはゼロ」という状態。知識はたっぷりあるのに、それを口から出す回路だけが、いつまでも作られないままなんです。
これは、日本人全体に共通する傾向です。EF EPI(英語能力指数)2025年版で、日本は世界123か国中96位。
発表元のEFは、日本について「英語を理解はできるが、使いこなせない(話す・書く力が課題)」と分析しています(参考:EF英語能力指数 2025年版発表)。
理由3|TOEICで高得点でも、「話す力」は測られていないから
ここがまさに、TOEIC高得点者あるあるです。TOEIC(L&R)で測れるのは、リスニングとリーディング。つまり「受信する力」だけなんですね。
TOEICにはS&Wテスト(スピーキング・ライティング)もありますが、日本人はアウトプットに苦手意識がある人が多いので、あまり受けたがらない方が多いです。
だから、TOEICが高得点でもスピーキングは苦手ということは普通に起こります。TOEICのスコアと「話せるかどうか」は、そもそも別ものです。
私も今まで、TOEIC900点台でも英会話が苦手でほとんど話せないという方をたくさん指導してきました。
英語が読めるのに話せない人によくある3タイプ

まずは、あなたが「話せない」のはどのタイプなのかを、はっきりさせておきましょう。ひと口に「読めるのに話せない」と言っても、つまずいている場所は人によって違うんです。
タイプ1|そもそも英語が口から出てこない(運用力不足)
読んだり聞いたりすれば意味は分かる。でも、自分から話すとなると、口がまったく動かない。これがタイプ1です。
英語を声に出してきた経験が圧倒的に少ないので、頭の中の知識が「口」とつながっていない状態ですね。
→ このタイプは、後半のステップ1(音読)から始めるのが効きます。
タイプ2|知っている表現が、とっさに出てこない(瞬発力不足)
文法も単語も知っているし、時間をかければ英作文もできる。でも会話のスピードになると、知っているはずの表現がパッと出てこない。これがタイプ2です。
知識が「使える形」になっていない、いわば瞬発力不足の状態です。
→ このタイプは、ステップ3(瞬間英作文)で大きく変わります。
タイプ3|間違いが怖くて口が止まる(メンタルブレーキ)
本当は言えるのに、「文法を間違えたら恥ずかしい」「変な発音だと思われたくない」という気持ちが先に立って、口が止まってしまう。これがタイプ3です。
これは英語力の問題ではなく、メンタルのブレーキが原因ですね。
→ このタイプは、ステップ4・5(独り言と実践)と、後半の「続けるコツ」が効きます。
ちなみに、3つ全部当てはまる方もいると思いますが、順番につぶしていけば大丈夫です。
「読めるけど話せない」克服の大原則|英会話より先にやるべきこと

「話せるようになりたいなら、とにかく英会話レッスンを受けよう!」と、多くの人は考えます。でも私はここで、一度ストップをかけたいんです。
英語が話せない人と話せる人の「頭の中」の違い
英語が話せない人と話せる人とでは、頭の中の動き方がまるで違います。表にすると、こんな感じです。

英会話レッスンから始めると挫折しやすい理由
口から英語が出る土台がないまま、いきなりオンライン英会話に飛び込むと、どうなるでしょうか?
レッスン中ほとんど何も言えず、「やっぱり私はダメだ」と落ち込んで終わる。これが、いちばん多い挫折パターンです。

レッスンを受けても、言いたいことをどう英語にすればいいのかわからないまま、ほとんど話せず25分が終わる・・・
高いお金を払って自信をなくすのは、本当にもったいないですよね。
まず音読で「口から英語が出る土台」を作る
だから私は、まず音読で英語が口から出てくる土台を作ることをおすすめしています。
声に出して英文を読む習慣を作ることで、口がだんだんと滑らかに動くようになってきます。そして、「知っているだけの英語」が、だんだんと「口から出る英語」に変わります。
音読がスラスラできない人が、本番の英会話でスラスラ話せるはずがありません!だから、音読は絶対にやってください。
音読だけでは英語を話せるようにならない
ただし、音読だけでペラペラ話せるようになるわけではありません。会話には、やっぱり実際に人と話す練習も必要です。
大事なのは、順番です。土台を作る → 実際に使う。この流れで進めると、英会話の効果が何倍にもなります。
「英語が読めるのに話せない」を克服する5ステップ

「読めるのに話せない」状態から抜け出すための、具体的な5ステップです。土台づくりから実践まで、順番に積み上げていきましょう。
基本は、ステップ1から順番に進めるのがおすすめです。ただし、さきほどの3タイプ診断で見つかった自分の弱点のステップは、とくに厚めに取り組んでくださいね。
ステップ1|音読で英語を「口から出る」状態にする
まずは音読です。お手本の音声を聞いて、それを真似しながら、簡単な英文を声に出して読みます。
ポイントは、意味と情景を頭に浮かべながら読むことと、簡単すぎるくらいの教材を選ぶこと。難しい教材で消化不良になるより、中学レベルをスラスラ読めるほうが、ずっと効果がありますよ。
音読の正しいやり方は、こちらでくわしく解説しています。

音読とシャドーイングの違いが気になる方は、こちらもどうぞ。

ステップ2|シャドーイングで英語のリズムを体に入れる
音読に慣れてきたら、シャドーイングを足します。テキストを見ずに、聞こえた英語を追いかけて声に出す練習です。
これをやると、英語特有のリズムやイントネーションが体に染み込みます。私自身、車通勤の往復1時間をまるごとシャドーイングに使っていた時期があって、あれだけ伸び悩んでいたTOEICのリスニングで満点が取れるようになりました。
シャドーイングのやり方とその効果については、こちらでくわしく解説しています。


ステップ3|瞬間英作文で「言いたいこと→英語」を速くする
土台ができたら、瞬発力を鍛えます。瞬間英作文は、簡単な日本語を見て、すぐに英語で言う練習です。
「私は昨日、友達に会いました」を、考え込まずに I met my friend yesterday. とパッと口に出す。これを繰り返すと、会話のスピードでも英語が出てくるようになります。
やり方はシンプルです。中学レベルの日本語の例文を見て、3秒以内に英語で言う。詰まったら答えを確認して、スラスラ言えるまで同じ文を繰り返す。これだけです。
教材は、『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』(森沢洋介)のような定番のトレーニング本を、1冊やり込むのがおすすめです。あれこれ手を出さず、1冊を完璧にするほうが効果が出ますよ。
ステップ4|英語で独り言を言う習慣をつける
次は、日常に英語を口に出す時間を増やします。おすすめは、英語の独り言です。
「Now I’m making coffee.(今コーヒーを淹れてる)」のように、自分の行動や考えを英語で実況してみてください。
相手がいないので間違えても恥ずかしくありませんし、いつでもどこでもできるので、最高の練習になります。
ネタに困ったら、「今やっていること」「今日あったこと」「明日やること」を英語にするところから始めてみてください。通勤中、家事の最中、お風呂の中。スキマ時間が、そのまま練習時間になりますよ。
ステップ5|オンライン英会話で実践する
最後は実践です。土台と瞬発力ができたうえでオンライン英会話に臨むと、「あ、口から英語が出る!」という手応えが、これまでとまるで違うはずです。
ここまで来たら、あとは間違えながら、どんどん使うだけ。通じた経験が自信になって、もっと話したくなる、という良い循環に入っていきます。
いきなりフリートークがこわければ、自己紹介や、自分の仕事の説明など、話す内容をあらかじめ用意しておくと安心です。ステップ3・4で練習した表現を、本番でそのまま使ってみましょう。
英語学習の全体像を確認したい方は、独学のロードマップもあわせてどうぞ。

瞬間英作文・独り言をやったのに話せない人へ

「瞬間英作文も独り言もやってみた。なのに、まだ話せない・・・」。中上級者の方から、この相談を本当によくいただきます。コンサルでも、いちばん多いお悩みかもしれません。
そういう場合、たいてい次の3つのどれかが原因です。
原因1|言いたいことを、難しく言おうとしている
これが、いちばん多いです。頭に浮かんだ複雑な日本語を、そのままの複雑さで英語にしようとして、口が止まってしまうんですね。
コツは、英語にする前に、まず日本語を“やさしい日本語”に言い換えること。
たとえば
このレストランは、食材にこだわっている。
と言いたい時、そのままで英語にしようとしたら、

「こだわる」って、英語で何て言うんだろう・・・?
となりますよね。
「食材にこだわっている」というのは、たとえば「質の良い食材を使っている」と言えますよね。
このレストランは、食材にこだわっている。
↓
このレストランは、質の良い食材を使っている。
↓
This restaurant uses good-quality food.
と簡単な英語で表現することができます。
難しいことを、簡単な日本語に崩してから英語にする。この一手間で、一気に話せるようになりますよ。
原因2|とっさの反応や「間の埋め方」を知らない
会話には、考えている間をつなぐ言葉があります。
・Well…(ええと・・・)
・Let me see…(ええと・・・)
・You know…(ええと・・・)
・That’s a good question.(質問された時に「いい質問です」と時間を稼ぐ)
・That’s a good point.(鋭い意見を言われた時に「確かに」と時間を稼ぐ)
これを知っておくと、英語が出てこなくて無言になる恐怖を避けることができます。よく使うつなぎ表現をいくつかストックしておくだけで、ぐっと会話らしくなりますよ。
原因3|「使う場面」を絞れていない
あれもこれもと欲張ると、練習が散らかって身につきません。まずは、自分が実際に英語を使う場面を3つくらいに絞りましょう。
仕事の自己紹介、会議での簡単な発言、海外の人との雑談。場面を絞って、そこで使う表現だけを集中的に練習するほうが、ずっと早く「話せる」に近づきます。
全部いっぺんにやろうとして撃沈する方が多いです。まずは、自分にとって優先順位が特に高いシチュエーションを一つからで十分ですよ。
挫折せずに続けるコツ

どんな練習法も、続かなければ意味がありません。最後に、無理なく続けるためのコツをお伝えします。
完璧主義を手放す|「通じればOK」で口を開く
英語が話せない人ほど、「正しく話さなきゃ」と思いすぎています。でも、ネイティブだって文法を間違えます。大事なのは、正しさより、通じることです。
文法が多少おかしくても、単語を並べるだけでも、伝われば大成功。沈黙して何も伝わらないより、カタコトでも口に出すほうが、ずっと前に進めます。
私が「通じればいいや」と吹っ切れるようになった体験を、以下の記事で書いています。

1日5分でもいい|量のハードルを下げる
続けられない人ほど、「やるなら30分はやらないと」と、最初からハードルを上げすぎています。でも、続けるうえで大事なのは1回の量より、毎日触れることです。
忙しい日は、音読を1ページだけ、独り言をひと言だけでも大丈夫。「ゼロの日を作らない」こと自体が、いちばんの近道になります。
毎日続く仕組みにする|時間・場所・やることを固定する
「やる気が出たらやろう」では、まず続きません。続けるコツは、やる気に頼らず、時間・場所・やることを固定することです。
たとえば「朝の支度をしながら」「通勤電車に乗ったら」のように、もともとある習慣に英語をくっつけてしまう。「この時間になったら、これをやる」と決めてしまえば、あとはやる気を出すまでもなく、体が勝手に動いてくれます。
挫折せずに習慣にするコツは、こちらにまとめています。

英語が読めるのに話せないに関するよくある質問

最後に、よくいただく質問にもお答えしておきますね。
どのくらいで話せるようになりますか?
正直、かなり個人差があります。でも、「すぐに結果がでなくて当たり前」と思って長い目でコツコツ続けるのが一番大切です。
スピーキングは、毎日の素振りのように、じわじわ効いてくる力です。1ヶ月で変化を感じる人もいれば、もっとかかる人もいます。短期間で結果が出ないからとやめてしまうのが、いちばんもったいないです。
独学でも英語が話せるようになりますか?
なります。音読・シャドーイング・瞬間英作文・独り言は、どれもひとりでできる練習です。
ただ、自分の間違いには自分で気づきにくいのも事実です。ときどき自分の英語を録音して聞いたり、AIやオンライン英会話でフィードバックをもらうと、上達のスピードが上がります。
瞬間英作文だけやればいいですか?
瞬間英作文は、とても良い練習です。でも、それだけでは足りません。
口から英語が出る土台(音読)と、実際に使う実践(会話)とセットで、はじめて効いてきます。瞬間英作文をやっても話せない、という人の多くは、土台か実践のどちらかが抜けているんです。
オンライン英会話は、いつから始めるべきですか?
この記事の大原則のとおり、まず音読で「口から英語が出る土台」を作ってからがおすすめです。
とはいえ、完璧な土台ができるまで待つ必要はありません。音読である程度スラスラ言えるようになってきたら、土台づくりと並行して始めてOKです。土台と実践を行き来すると、いちばん伸びますよ。
文法を間違えるのが怖くて、話せません
その気持ち、よく分かります。でも、間違いは「失敗」ではなく「上達の材料」です。
間違えたところは、次に直せばいいだけ。むしろ、間違えながら話した経験の数だけ、英語は上手になっていきます。完璧な人なんていませんから、安心して口に出してみてくださいね。
まとめ|「読めるのに話せない」から抜け出す
最後に、この記事でお伝えしたことを整理します。
✅ 英語が読めるのに話せないのは、能力の問題ではない
「読む」と「話す」は別の力。インプット偏重で、口から英語が出る回路が育っていないだけです。
✅ TOEIC高得点でも話せないのは当たり前
TOEIC(L&R)は「話す力」を測っていないから。落ち込む必要はありません。
✅ 克服の大原則は「土台→実践」の順番
いきなり英会話より先に、音読で口から英語が出る土台を作る。
✅ 克服は5ステップ
音読 → シャドーイング → 瞬間英作文 → 独り言 → オンライン英会話。
✅ 続けるコツは「通じればOK」「簡単な教材」「仕組み化」
完璧主義を手放し、やる気に頼らず、時間・場所・やることを固定する。
もし、独学だけでは不安、誰かに伴走してもらいながら進めたいと感じるなら、私が運営している社会人向けの英語指導もご検討ください。→英語完全個別指導プログラムのご案内
英語が読めるあなたは、話せるようになるための土台を、もう半分持っています。あとは、それを「口から出る英語」に変えていくだけです。
まずは今日、お手本の音声がある簡単な英文を、声に出して1ページ音読してみてください。その一歩が、「読めるのに話せない」から抜け出す、いちばん確実なスタートになりますよ。


