ビジネス英語の挨拶で毎回固まる人へ|通訳が初対面の前にやっている準備


来週、海外の取引先が来社する。最初の挨拶、何て言えばいいんだろう・・・

Nice to meet you までは言えるのに、そのあとが続かなくて、毎回気まずい沈黙になる・・・

この言い方って失礼じゃないのかな?と不安で、挨拶のたびに声が小さくなってしまう・・・
挨拶なんて英語の入り口のはずなのに、その入り口がいちばん緊張する。そんな方は、とても多いです。
この記事では、「挨拶フレーズ探し」を最初のセクションで終わらせたうえで、挨拶で毎回固まってしまう本当の原因と、通訳が初対面の前にやっている準備のしかたをお伝えします!
この記事を読めば、以下のことが分かります。
✅ ビジネス英語の挨拶フレーズを、新しく覚えなくていい理由
✅ 挨拶は言えるのに、毎回固まってしまう本当の原因
✅ 通訳が初対面の前にやっていた「挨拶+最初の会話」の準備
✅ ChatGPTで初対面の”入りの30秒”を自分専用に作る手順(プロンプトと回答例つき)
✅ 再会・オンライン会議・別れ際、シーン別の挨拶の型
私は元・会議通訳者で、外資系企業の役員秘書もしていました。私の会社の外国人と日本人の初対面の挨拶シーンでも、たくさん通訳をしました。
外国人とのビジネス会話シーンを数え切れないほど見てきた私の、ビジネス英語の挨拶フレーズです!
ビジネス英語の挨拶フレーズは、新しく覚えなくていい|知っているもので合格点

多くの日本人は、「ビジネス英語の挨拶」などと検索して準備をしようとしますが、新しいフレーズを仕入れても不安は減りません。
初対面のビジネス英語挨拶に「もっとちゃんとした言い方」は気にしなくていい

ビジネスの場では、自分が知っているのより、もっとちゃんとした言い方があるんじゃないか?
この疑いこそ、挨拶フレーズの検索がいつまでも終わらない原因です。でも、そんな言い方は存在しません。
初対面の挨拶は、3つの部品でできています。
・第一声:Hello.(こんにちは)
・名乗り:I’m Taro Yamada from ABC Corporation.(ABC社の山田太郎です)
・初対面のひとこと:Nice to meet you.(はじめまして)
そして、それぞれの部品は、あなたがすでに知っているフレーズなら、どれを入れても正解です。Nice to meet you. でも、Pleased to meet you. でも、It’s a pleasure to meet you. でも、全部ビジネスの場で通用します。
違いは多少ありますが、どれを選んでも失礼にはなりません。
Good morning と Hello の使い分けに悩まなくていい
時間帯の挨拶は、Good morning が午前、Good afternoon が午後、Good evening が日没後。これだけ知っていれば十分です。
そして、迷ったら Hello で大丈夫です。Hello は1日中どの時間帯でも使えて、初対面のビジネスの場でも失礼になりません。
Hi は Hello より少しカジュアルですが、社内やオンライン会議では普通に使われています。万一使い分けを間違えたとしても、それで商談が壊れることはありません。
Hi!と言ったくらいで、相手が怒ったりはしません。(もしもそういう相手なら、そもそもビジネスやらない方がいいかも!)
ビジネス英語の挨拶で固まる本当の理由

ビジネス英語の挨拶で緊張したり、固まってしまう・・・となる原因は、「知っているフレーズが足りないこと」ではありません。
挨拶の直後に来る「ひとこと雑談」を準備していないから固まる
たとえば、あなたがアメリカに出張に出かけ、相手の方と初対面の挨拶を交わすとします。Nice to meet you. と言い終えた3秒後、相手はたとえばこう続けます。

How was your flight?(フライトはいかがでしたか?)

Is this your first time in LA?(ロスは初めてですか?)
相手はあなたを試したいわけではなく、場をあたためて、打ち解けたいだけ。でも、あなたの頭の中の台本は Nice to meet you. で終わっている。だから、そこで固まるのです。

フライトの感想を英語で返すなんて、考えたこともなかった・・・
準備したことしか、本番の口からは出てきません。挨拶がスッと言えるのは、何度も練習して準備してあるから。その直後で止まるのは、そこから先を準備していないから。それだけのことです。
海外出張の時は、「フライトはどうでした?」は決まり文句です。あなたが出張する側なら答えられるように、外国人を受け入れる側なら質問できるように、事前に練習しておけばいいのです。
白状すると、私にも痛い経験があります。普段は英語を(偉そうに)教えている私ですが、以前、夫と海外発着のクルーズ旅行に行ったとき、私には「英語の雑談力」が圧倒的に足りないと痛感しました。(;・∀・)
ディナーで隣のテーブルになったアメリカ人の2組のご夫婦と、結局30分くらい話し込んだのですが、正直かなり緊張しましたし、ご飯の味がよくわからなかった(苦笑)
なので、結局は「事前のシミュレーション」に加え、あとは「場馴れ」しか解決策はないのが、正直なところです(苦笑)
「How are you? は古い?失礼?」の正解探しが挨拶を止める
もうひとつ、挨拶を止めているものがあります。「この言い方で合ってる?」という正解探しです。
以前、私が取材を受けたあるビジネス雑誌に、【「How are you?」は実はちょっと変!中学校で習った英語フレーズ○と×】という特集がありました。
「How are you?」は古臭く、社交辞令的な挨拶に聞こえるのでダメと、その雑誌には書いてありました。ですが、ダメじゃないです。夫のマイクも使うし、職場のネイティブも普通に使ってました!!
そういう知識を身につけること自体が悪いんじゃありません。問題は、それをすることで「他にも変な表現を使っているんでは?」と心配になって、英語が話せなくなってしまうこと。
日本人のこういう重箱の隅をつつくような情報、ほんとやめた方がいいと思ってます。相手が見ているのは、フレーズ選びではなく、あなたの表情と態度です。
あなたが誠実でいい人そうだという印象を与えることさえできれば、仮に英語表現が「古臭い」とか「社交辞令的」だとしても、そんなことは相手は気にしません。
あなたがネイティブじゃない以上、英語が完璧でないのは、相手は百も承知です。しかも、相手も英語ネイティブでないケースも多いですよね。それならなおさら、誰も古臭いなんて思いませんから大丈夫。
「この英語表現、失礼なのでは?」「不適切なのでは?」の心配で止まる

でも、自分の英語が失礼だったらどうしよう・・・

“Nice to meet you.” なんてネイティブは言わないって、YouTubeで誰かが言ってた・・・
これも、さっきの「古臭い」「社交辞令的」と同じです。自分の英語が失礼かどうかを心配する必要は、全くありません。
こういう心配をする人に、私はよくこの例え話をします。
あなたは、居酒屋で外国人スタッフに日本語で接客してもらっています。彼は、慣れない日本語で一生懸命仕事をしている様子です。その彼が席に案内してくれ、「ここに座って」とニコニコしながらあなたに言いました。
あなたは、「座って」という日本語を聞いて、怒りますか?
これを私が尋ねると、100%の日本人が「いいえ」と即答します。
だって相手は外国人なんだし、しかも、一生懸命に仕事をしているのは態度でわかる。ならば、「座って」と言われたって、いちいち腹を立てたり「こいつ失礼だな」なんて思ったりしないんです。
もちろん、だからと言って正しい表現(たとえばこの場合は「お掛けください」など)を学ばなくていいということではありません。その場にふさわしい表現を少しずつ覚えることも重要です。
でも、「失礼にならない英語表現を完璧にマスターしないと、心配で外国人と挨拶が交わせない」と思っていたら、一生外国人と会話なんてできません。ほとんどの場合、失礼だなんて思われませんから、大丈夫です。
通訳が初対面の前にやっていた「挨拶+最初の会話」の準備

では、「挨拶のあとの会話」をどう準備するのか? ご紹介しましょう。
通訳は初対面の相手を先に調べ、最初のやりとりまで作っておく
私が会議通訳をしていた頃、会議の前には、出席者の名前・肩書き・所属を必ず下調べしていました。資料を読み込み、専門用語を調べ、想定問答を作って、声に出して練習します。
私が知らない外部の方との会議通訳の場合は、その方の専門分野はもちろん、出身地、出身大学、転職歴、現職でのお仕事内容なども、ネットで調べられる限りリサーチします。
つまり通訳者は、「初めまして」と言う瞬間には、もう相手のことをある程度知っているのです。
プロの通訳者でも、準備なしにはうまくいきません。私も、準備していない話題が出てきた瞬間に頭が真っ白になった経験があります。だからこそ、確実に準備できる場面は全部準備しておくんです。
そして挨拶と最初の会話は、本番前に台本にできる、数少ない「確実に来る場面」です。会議の議題は毎回変わりますが、初対面の入りのやり取りは、かなりの精度で予測できますから。
挨拶は「決まり文句」でいいが、そのあとの会話はあなたが準備するしかない
Hello も Nice to meet you も、市販の本に載っている挨拶です。ですが、そのあとの会話は、ビジネス英語表現本に載っているでしょうか?
相手が誰で、どの国から来て、あなたの会社の何に興味があって、あなたがその日どんな役割で立っているか。あなたの場面の話は、どのフレーズ集にも載っていません。
だから、そこから先は自分で準備するしかないのです。そして今は、その準備がChatGPTで短時間にできるようになりました。
英語力より準備|初対面50分の商談をやり遂げた生徒さん
私が個別指導している経営者の生徒さんは、指導を始めた頃の英語力が、TOEICで言えば400点台程度でした。
その方が、海外のメーカーと初対面・通訳なしで、50分のオンライン商談をやり遂げています。想定問答をしっかり準備して、夫のマイクとロールプレイを重ねた結果です。
聞きたいことをちゃんと聞き出し、相手の本音まで引き出して、目的を達成しました。初対面を乗り切るために必要なのは、高い英語力ではありません。その初対面のための準備です。
この生徒さんの話とAIでの準備の全体像は、こちらの記事でくわしくお伝えしています。

初対面の挨拶と”入りの30秒”をChatGPTで自分専用に作る(プロンプト例つき)

通訳が手作業でやっていた準備を、今はChatGPTで短時間に再現できます。
ステップ1:次に英語で挨拶する本番の場面を1つ決める
いつ誰と「英語の挨拶」をするのかを決めないまま、ビジネス英語の勉強をしようとしないでください。
ビジネス英語の勉強がうまくいかない理由は、「具体的なシーンや相手」を思い浮かべることなく、「何となく外国人を相手にビジネス英語をしゃべりたい」と思っているからです。
以下を、しっかり決めましょう。
・誰と:相手の名前・国・肩書き
・どこで:来社、訪問、展示会、オンライン
・何のために:商談、工場見学、あいさつ回り
「いつか使う挨拶」ではなく、「来週の◯◯さんへの挨拶」まで絞ってください。準備の効き方がまるで違います!
ステップ2:ChatGPTに場面を渡して挨拶〜最初のやりとりを作る(プロンプト例)
場面が決まったら、ChatGPTにこう頼みます。
来週、ドイツの取引先の担当者(初対面・男性・Weberさん)が、大阪の私たちのオフィスに来ます。私は営業部の課長として、入口で最初に出迎えて挨拶します。この場面の英語の挨拶と、挨拶のあとの軽い雑談(フライトや日本の印象を聞く一言)を、私のセリフと相手の返事の例をセットにした会話形式で作ってください。中学英語レベルの短い文で、日本語訳もつけてください。
このままコピペして、名前と場面だけあなたの本番に差し替えてくださいね!
実際にAIに入力すると、こんな回答が返ってきます。
もちろんです。オフィスでの出迎えを想定した会話例です。
あなた:Hello, Mr. Weber. Welcome to Osaka!(ウェーバーさん、こんにちは。ようこそ大阪へ!)
あなた:I’m Kenji Yamada, the sales manager.(営業課長の山田健二です)
Weberさん:Nice to meet you, Mr. Yamada.(山田さん、はじめまして)
あなた:Nice to meet you, too. How was your flight?(こちらこそ。フライトはいかがでしたか?)
Weberさん:It was long, but I slept a little.(長かったですが、少し眠れました)
あなた:Good! Is this your first time in Japan?(よかったです!日本は初めてですか?)
Weberさん:No, this is my second time. I visited Tokyo two years ago.(いいえ、2回目です。2年前に東京に行きました)
あなた:Oh, nice. I hope you enjoy Osaka, too. Please come this way.(いいですね。大阪も楽しんでいただけたらうれしいです。どうぞこちらへ)
出迎えの一言から会議室への案内まで、”入りの30秒”がまるごと台本になりました。
ポイントは、相手の返事の例までセットで出させること。自分のセリフだけ準備しても、相手が何と返してくるか想像できていないと、そこで会話が止まってしまいますから。
ステップ3:出てきた英語を、自分が言えるレベルまで下げる
台本ができたら、必ず声に出して読んでください。判定基準はひとつだけ。一息でスッと言えるか?詰まる文があったら、ChatGPTに「この文をもっと短く簡単にしてください」と頼めば、すぐ直してくれます。
言えない英文は、本番では絶対に口から出てきません。かっこいい言い回しより、確実に言える短い文。ここは妥協しないでください。
挨拶と雑談の後は、お互いの会社や仕事内容についての自己紹介タイム
挨拶と軽い雑談のあと、相手があなたの仕事や会社のことを聞いてくる流れになったら、そこから先は「自己紹介と追い質問」の領域です。
自分専用の英語自己紹介をChatGPTで作り、そのあとに来る”追い質問”まで準備する方法は、こちらの記事で全部お見せしています。

シーン別のビジネス英語の挨拶|再会・オンライン会議の入り・別れ際

初対面以外でも、挨拶はパターンが少ないです。よく使う3シーンだけ押さえておきましょう。
再会の挨拶は meet ではなく see|Nice to see you again
2回目以降の相手への挨拶は、Nice to meet youではなく、こうなります。
・Nice to see you again.(またお会いできてうれしいです)
・Good to see you.(会えてうれしいです)
覚え方はシンプルで、初対面は meet、2回目からは see。
ですが、間違えて meet と言ってしまっても、相手が気を悪くすることはまずありません。不安で声が小さくなったり、「間違えたらどうしよう」と何も言えない方が、よほどもったいないです。
オンライン会議の入りの挨拶|接続直後のひとこと
オンラインの初対面は、ミーティングリンクに接続した直後のひとことが挨拶になります。
・Hi, everyone.(こんにちは)
・Can you hear me OK?(ちゃんと聞こえていますか?)
・Thank you for taking the time today.(今日はお時間をありがとうございます)
全員がそろうまでの間が持たないときは、「How’s the weather over there?(そちらの天気はどうですか?)」のひとことが定番です。
そしたら、相手も「そちらはどう?」と高い確率で聞いてくるので、「It’s very hot and humid here in Osaka.(大阪は蒸し暑いですよ)」などと答えられるように、心の準備をしておきましょう。
会議が始まってからの発言の準備は、こちらでどうぞ。通訳がやっていた会議準備の型と、AIでの想定問答の作り方を解説しています。

別れ際の挨拶は It was nice meeting you|去り際まで台本にしておく
初対面の別れ際は、この2つが定番です。
・It was nice meeting you.(お会いできてよかったです)
・Thank you for your time today.(本日はお時間をありがとうございました)
入りの挨拶は準備していても、去り際はノーマークだった、という方は多いです。最後の一言までシミュレーションして練習しておくと、いい印象のまま初対面を終えられますよ。
準備した挨拶が本番の口から出るようになる練習方法

台本を作っただけでは、まだ本番では使えません。口に出るところまで持っていく練習が必要です。
作った挨拶は黙読ではなく声に出して覚える
台本を目で読んで「言える気がする」は、錯覚です。口を動かしていない英語は、本番では出ません。
台本を見ながらでいいので、10回声に出してください。発音に自信がなくお手本の音声がほしい場合は、音読のやり方をまとめたこちらの記事が使えます。

オンライン英会話の初対面レッスンを挨拶のリハーサルにする
オンライン英会話で初めての先生を選べば、本物の「初対面」が手に入ります。入室した瞬間から台本どおりに挨拶して、どこで詰まるか試してみてください。
いきなり本番で失敗できないビジネス英語に突入するより、失敗しても大丈夫な「オンライン英会話」を存分に活用しましょう。
詰まった場所が見つかったら、しめたもの。それが、本番の前に直せる場所です!
オンライン英会話をビジネス英語の練習に使うコツは、こちらにまとめています。

挨拶のあとの雑談ネタは先にストックしておく
挨拶→ひとこと雑談、の先で話題が続くようになると、初対面はさらにラクになります。
雑談をする機会って、ミーティング後に会食をする時や、オンライン会議で全員が集まるまでの時間など、実はかなり多いです。
私も、初対面の人との雑談、苦手です!でも、外国人は知らない人とも気さくに話していい雰囲気を作ろうとする人が多いので、ちょっとずつ慣れていきましょう。
雑談の話題をストックしておく方法は、こちらをどうぞ。

まとめ|挨拶は知っているフレーズで合格点、勝負は「そのあとの会話」
ビジネス英語の挨拶に、あなたがまだ知らない「ちゃんとした言い方」はありません。「はじめまして」「私は◯◯です」「お会いできてうれしいです」はどれも、あなたがすでに知っているフレーズで十分言えます。
あなたが毎回固まっていたのは、フレーズが足りないからではなく、挨拶の”あと”に来るやり取りを準備していなかったからです。
やることの流れは、こうなります。
- 次に英語で挨拶する本番の場面を1つ決める(誰と・どこで・何のために)
- ChatGPTで挨拶〜入りの30秒を会話形式で作る(相手の返事の例まで)
- 一息で言えるレベルまで英語を下げて、声に出して覚える
- オンライン英会話の初対面レッスンでリハーサルして、本番へ
英語を教えている私でも、準備なしの初対面の英語には、ご飯の味が分からなくなるほど緊張します。通訳者が本番に強いのは、英語力だけの話ではありません。初対面の前に、誰よりも準備しているからです。
さて、あなたが次に Nice to meet you を言う相手は、誰ですか? その人の顔を思い浮かべながら、挨拶の後の軽い会話や雑談のシナリオをChatGPTと作って練習してみてください。
なお、あなたの仕事や事業に合わせたビジネス英語の準備を一緒に設計してほしい場合は、私たちの個別指導で承っています。ご興味があれば、ご検討ください!

PDFとメール講座で「新時代の英語学習」をお届けします。20年英語で食べてきた私が、AI時代に何がムダになり、何が一生モノになるかをまとめました。
→ PDFとメール講座を無料で受け取る


