英語のシャワーは効果ある?浴び方を間違えると時間のムダです

いつか、映画が字幕なしで見られるようになりたい!
そんな憧れを抱いて、毎日英語のシャワーをせっせと浴びている人は少なくありません。
「英語のシャワーを浴び続ければ、英語ができるようになる」という話、よく聞きます。でも、「英語のシャワー」を試した多くの方が、以下のように悩んでいます。
「英語のシャワーを毎日浴びているのに、全然聞き取れるようにならない・・・」
「英語を聞くだけでOKっていう教材を試してみたけど、効果がない・・・」
「CNNやNetflixを毎日流しているのに、いつまで経っても意味が分からない・・・」
実は、私自身も以前は同じ勘違いをしていました。「英語が常に聞こえる環境にしていれば、いつか聞き取れるようになる」と本気で信じていたんです。
でも、浴び方を間違えた英語のシャワーは、どれだけ続けても効果はありません。逆に、正しい英語の聞き方さえ知っていれば、英語のシャワーはリスニング力を大きく伸ばしてくれます。
この記事を読めば、以下のことが分かります。
✅ 英語のシャワーで効果が出ない本当の原因
✅ リスニング力がアップする英語のシャワーの条件
✅ 効果が出る正しい英語のシャワーの浴び方
✅ 具体的に何をどのくらい聞けばいいのか
というわけで、この記事では「英語をたくさん聞き続けると、英語ができるようになるのか?」という疑問にお答えしたいと思います!
英語のシャワーを浴び続けても効果が出ない人がほとんど

「英語のシャワーを浴びよう!」と頑張っている方は多いですが、残念ながらそのほとんどが効果を実感できていません。なぜ、こんなことが起きてしまうのでしょうか?
「英語を聞くだけ」で英語ができるようにはならない
英語のシャワーというのは、英語が常に耳に入っている状態を作ることです。
多くの場合、こんなことを指します。
・自宅のテレビでCNNをつけっぱなしにする
・BBCラジオをつけっぱなしにする
・毎日長時間、Netflixで映画や海外ドラマを見る
・英語系Youtuberの動画を流しっぱなしにする
要するに、長い時間英語が耳に入っている状況を作るということですね。
英語をずっと流しっぱなしにしているだけで聞き取れるようになるなら、今までのつらい英語学習から解放されるわけですから、これほどいいことはないですよね。
でも、残念ながら「毎日こんなにたくさん英語を聞いているのに、全然聞き取れるようにならない」。これが、英語のシャワーを実践しているほとんどの方の感想です。
「全然分からないものを聞いていたら、ある日突然聞き取れるようになった」という人は、少なくとも私の周りには一人もいません。
私自身も、分からないものをただ聞き流しているだけで分かるようになったという経験は一度もありません。
冷静に考えてみてください。
ただただ英語を流しっぱなしにしていたら英語ができるようになるんなら、学校の英語の授業で、ずっと英語流しとけば良くないです?(笑)
そしたら生徒は全員英語ペラペラ、リスニング力もネイティブレベルですよ。ずっとCD流しておけばいいんだから、英語の先生なんていらないし。
・・・つまり、そんなことはあり得ないってことです。
同じ英語を同じ時間聞いた、私と妹の英語力の変化


じゃあ、「英語はシャワーのようにたくさん聞けばいい」っていうのは何だったんだ・・・!
そう思いますよね。
実は、私も「英語が常に聞こえる環境にして、たくさん聞いていれば聞き取れるようになる」と勘違いしていた時期がありました。テレビや雑誌で、そういうメッセージがあふれていたからです。
でも、ある経験を通じて、英語のシャワーの「効果が出る場合」と「出ない場合」の決定的な違いに気づくことになりました。
英検準1級の私と英検3級の妹が毎日同じ教材を聞いた結果
私には2歳年下の妹がいます。英語が苦手ですが、「英語ができるようになりたい」という思いは人並みに持っています。
20代前半だった頃、通勤で妹と車をシェアしていたことがありました。当時の妹は、おそらく英検3級くらいのレベルだったと思います。
毎日往復1時間を車の中で一緒に過ごしていたのですが、私は「車の中は英語学習時間」と決めていたので、妹がいてもお構いなしに自分の英語教材を聞いていました。
当時の私は英検準1級くらいのレベルです。
英語を勉強したいと思っていた妹も、

じゃあ、私も一緒に聞いて勉強しようっと!
という感じで、一緒に聞き始めました。(まあ、私が英語を聞いていたのでは、他にすることありませんから・・・^^;)
数ヶ月後・・・妹の英語力は、どうなったと思いますか?
変化なしです。
私が理解できるその教材も、妹にとっては数ヶ月聞き続けても、ただのお経でしかありませんでした。
自分のレベルに合わない「英語のシャワー」は効果がない

一方、この教材を聞き続けたことによる効果は、私にとっては大いにありました。ちょうどこの頃、TOEICのリスニングで満点(トータル980点)を取りました。
つまり、まったく同じ教材を、まったく同じ環境で聞いていても、本人のレベルに合っていなければ効果はゼロということです。
当時の私は「聞き続けたらだんだん分かるようになるよ」などと適当なことを言ってしまい、今考えると妹にはとても申し訳ないことをしたと思います。
自分のレベルに合っていない英語のシャワーを浴び続けて、「毎日頑張って英語を聞き続けているのに、全然聞こえるようにならないなあ」と悩んでいる方はとても多いです。
英語圏に住んでいる読者さんからも、こんなメールをよくいただきます。

在米5年で、毎日何時間も英語のテレビ番組を見ているのに、恥ずかしいことに、いまだにほとんど聞き取れないし、全然しゃべれないんです・・・
これは、見ているテレビ番組の英語レベルがその方には高すぎるからです。自分のレベルに合っていない英語のシャワーをいくら浴び続けても、効果はありません。
リスニング学習の最大のポイントは、「自分のレベルに合ったものを聞く」ということに尽きます。
ちなみに、私自身がニュースの聞き流しで全く英語力が伸びなかった経験はこちらに書いています。

「英語のシャワー」がリスニング力アップに効果を発揮する条件

では、どんな英語のシャワーなら効果があるのでしょうか? 実は、効果が出る英語のシャワーには明確な条件があります。
効果がある英語のシャワーには2つの条件がある
英語をたくさん聞く「英語のシャワー」が効果を発揮するのは、あなたが聞く素材が以下の2つの条件を満たしたときです。
1.知らない単語がほとんど含まれない
2.スクリプトを見なくても9割以上理解できる
つまり、たくさんの英語を聞き流して効果があるのは、「聞き流しても意味がちゃんと分かる」英語だけです。
たとえば、英語のシャワーの素材として人気の海外ニュースやドラマは、TOEIC800点程度以下の学習者にとっては知らない単語ばかりのはずです。
特にニュースには難しい政治用語や軍事用語が出てきますし、スピードについていけるリスニング力もまだ備わっていない可能性が高いです。こういう素材は、残念ながら英語のシャワーの素材としては不適切です。
ただし、たとえばTOEIC700点程度の方であれば、中学生レベルや高校初級レベルの素材なら「英語のシャワー」としてたくさん聞く価値は十分にあります。
自分にとって簡単な英語をたくさん聞くメリット

いやいや、知らない単語もほとんどない簡単な英語を聞き流して、一体何の意味があるんだ?
そう思うかもしれません。でも、自分にとって簡単な英語をたくさん聞くことには、大きなメリットがあります。
「聞いて分かること」(インプット)と「自分で使いこなせること」(アウトプット)の間には、大きな隔たりがあるのが普通です。漢字も、書けなくても読める漢字がたくさんあるのと同じですよね。
だから、「聞いて分かる」=「もうやらなくていい」ではないのです。「聞いて分かる」英語を自分の英語に何度も何度も浸透させ、「使いこなせる」にレベルアップさせていくべきなのです。
私自身、TOEIC700〜800点台の頃は基礎英語(中学レベル)やラジオ英会話(高校初級レベル)をたくさん「ながら聞き」していました。
ただし、一度聞いたら聞きっぱなしではなく、通勤時間や家事をしながら同じものを何度も繰り返して聞きました。
その結果、こんなメリットを実感しています。
・英語を英語の語順のまま理解する力が身についた
・ながら聞きしながらシャドーイングを並行することで、英語の発音やイントネーションが身についた
・知っているけど使えなかった単語や熟語の使い方が分かるようになった
・辞書に書いてある定義以上のニュアンスが感覚的に理解できるようになった
・「こういう場面では、こういう言い方をよくするんだな」という場面ごとの言い回しが自然に覚えられた
「簡単な英語」を大量に浴びるからこそ、理解が深まり、使える英語が増えていきます。
効果が出る正しい英語のシャワーの浴び方

英語をシャワーのようにたくさん聞くこと自体は、間違った勉強法ではありません。むしろ、どんどんやってください。ただし、正しい浴び方で実践することが大前提です。
自分のレベルにとって「易しい英語」を選ぶ
正しい英語のシャワーの浴び方はとてもシンプルです。「自分にとって易しい英語」をたくさん聞くこと。
具体的には、知らない単語がほぼなく、何も見なくてもだいたい意味が分かるレベルの英語です。
もしもあなたにとってCNNニュースが「易しい英語」であれば、そのシャワーをどんどん浴びてください。さらに英語力は伸びていくはずです。
でも、あなたにとって海外ニュースの難易度が高い場合は、それをただ浴びるように聞くだけでは成果は出ません。私の妹と同じ状態になってしまいます。
自分にとって易しい英語をたくさん浴びるように聞く。 これが鉄則です。
とは言え、自分にとって簡単な英語だけを聞いていては、ネイティブの手加減のない英語を聞き取れるようにはなりません。私は、映画や海外ドラマは、初心者の頃からどんどん触れていくことをおすすめしています。
私は今イタリア語をゼロから勉強中ですが、完全に初心者の頃からNetflixでイタリア語のドラマを見まくっています!おかげで、今は6割くらいは聞き取れるようになりました。
海外ドラマや映画を聞くときにどのようなことを心がければ、やっても意味のない英語のシャワーにならないかは、以下の記事に書いています!

まずは1000時間を目指して英語を聞こう
「たくさん浴びるように」というのは、具体的にどれくらいかというと・・・
英語がある程度聞き取れるようになるまでには1000時間かかる、というのが英語業界でよく言われる目安です。
私自身の経験からも、だいたい1000時間くらいごとに「あ、なんか前と比べて英語が聞き取りやすくなったかも」というブレイクスルーが来る感じがしています。
1000時間と聞くと途方もなく感じるかもしれませんが、正しい方法で続けていれば、必ず効果は出ます。
英語ができるようになるまでの時間について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

1日3時間の「ながら聞き」で時間を確保する
1000時間を1年で達成しようと思ったら、毎日3時間くらい英語を聞く必要があります。
1日3時間って、かなりの英語のシャワーの量ですよね。
もちろん、毎日机の前で3時間も英語を聞き続けられる方はほとんどいないと思います。そこで活用してほしいのが、通勤、家事などの時間を利用した「ながら聞き」です。
私は通勤時間や家事をしながら、とにかくイヤホンを付けて英語を聞いていました。スキマ時間を使えば、1日3時間は意外と達成できますよ。
「ながら聞き」は英語のシャワーの時間を確保する最強の方法です。まとまった学習時間が取れなくても、スキマ時間を積み重ねればかなりの量を聞けます。
英語を聞く時間がないとお悩みの方は、こちらの記事もぜひ読んでみてください。

何を聞けばいいか迷ったらNHKラジオ講座とオーディオブック

効果が出る英語のシャワーの条件は分かったけど、具体的に何を聞けばいいの?
と迷う方も多いかもしれません。
「自分にとって簡単で、スクリプトなしでもほぼ理解できる英語素材」としては、私はNHKラジオ講座とオーディオブックをたくさん活用しました。
NHKラジオ講座はレベル別に番組が分かれているので、自分に合った難易度のものを選びやすいのが大きなメリットです。
私がNHKラジオ講座でTOEICリスニング満点を取った勉強法は、こちらの記事で詳しく書いています。

オーディオブックも英語のシャワーの素材として非常に優秀です。自分の好きなジャンルの本を英語で「聞く」ことができるので、楽しみながら大量の英語に触れられます。


そして、大切なのは同じ素材を何度も繰り返し聞くことです。一度聞いて終わりではなく、何度もリピートすることで英語のリズムや表現が自然に体に染み込んでいきます。
英語のシャワーについてよくいただく質問
英語のシャワーについて、読者の方から特に多い疑問にお答えします。
Q. CNNや海外ドラマを英語のシャワーとして浴びていいのはどのレベルから?
スクリプトなしで聞いて、内容の9割以上が理解できるなら浴びてOKです。ただし、そういう人はこの記事を読んでいないでしょう。
ケーブルテレビの海外ニュースなど、聞き直しやスクリプトの確認ができない素材は、聞き流し素材として非常にハイレベルです。
ですが、映画や海外ドラマなら、Netflix等の動画配信サービスで英語字幕が確認できたり巻き戻しも自由なので、それであれば英語のシャワーの素材として浴びる価値が十分にあります。
日本に来たことがないのに日本語ペラペラな外国人が結構いますが、彼らはほとんどの場合、アニメが大好きで、アニメを通じて日本語のシャワーを浴びまくった人たちです。
まず自分にとって易しい素材(NHKラジオ講座やレベル別のポッドキャストなど)から始めるのがお勧めです。
自分のレベルに合ったポッドキャストを探したい方は、こちらの記事も参考にしてください。

Q. 英語の聞き流しは完全にムダ?
聞いている英語のレベル次第です。自分にとって簡単な英語の聞き流しは効果があります。英語のリズムに慣れたり、フレーズが定着したりする効果が期待できます。
ただし、意味が分からない英語をBGMのように流しっぱなしにするのは、残念ながらほとんど効果がありません。 それは「英語のシャワー」ではなく、ただの雑音です。
英語の聞き流しの効果についてもっと詳しく知りたい方は、こちらもどうぞ。

Q. 同じ素材を繰り返すのと新しい素材を聞くのはどちらがいい?
同じ素材の繰り返しを強くお勧めします。
同じものを繰り返し聞くことで、聞き取れなかった部分が徐々に聞こえるようになり、表現も定着していきます。
毎回違う教材を聞いていると、どれも中途半端になってしまい、どれも身につきません。
同じ素材をほぼ完璧に聞き取れるようになり、自分の中にその表現が浸透したら、新しい素材に進みましょう。「繰り返し → 新しい素材 → 繰り返し」のサイクルで、少しずつレベルを上げていくのがお勧めです。
Q. 効果が出るまでどのくらいかかる?
「英語が前より聞き取れるようになったかも」と感じるまでには、だいたい1000時間が一つの目安です。1日3時間の「ながら聞き」を続ければ、約1年で到達できます。
ただし、これは正しい浴び方(自分にとって易しい英語を聞く)を前提にした場合です。
レベルに合わない英語をいくら聞いても、何年経っても効果は出ません。正しい方法で続けることが大前提です。
まとめ|英語のシャワーは浴び方次第で効果が変わる
✅ 英語のシャワーは「ただ聞くだけ」では効果がない
レベルに合わない英語を流しっぱなしにしても、それはただの雑音です。
✅ 効果が出る条件は「自分にとって簡単な英語」を聞くこと
知らない単語がほぼなく、スクリプトなしでも9割以上理解できる素材を選びましょう。
✅ まずは1000時間を目標にコツコツ聞き続ける
1日3時間の「ながら聞き」で、1年後のブレイクスルーを目指しましょう。
✅ 同じ素材を繰り返し聞くことが大切
一度聞いて終わりではなく、何度もリピートすることで英語が体に染み込みます。
✅ 迷ったらNHKラジオ講座とオーディオブックから始めよう
レベル別に選べるので、自分に合った英語のシャワーが見つかります。
英語のシャワーは、正しく浴びれば必ず効果が出ます。間違った浴び方で時間をムダにしていたとしても、今日から正しい方法に切り替えれば大丈夫です。
正しく英語のシャワーをたくさん浴びてください。そうすれば、必ず1年後にはブレイクスルーが訪れますよ。


