2018年10月19日
英検1級のスピーチでもう沈黙しない!どんどんネタが集まるソース
エバンス愛
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英検1級の面接のお題って、「こんなこと、日本語でも自分の意見なんて言えない・・・ (;・∀・)」っていうものも多いですよね。どうやって対策したらいいのか、途方に暮れている方も少なくないと思います。
私も、最初は全く対策の方法が分からなくて玉砕しました。そして、その反省をもとに、その後3ヶ月間はネタ集めとそれをひたすら口頭英作文していく訓練に明け暮れました。そして、そのおかげで何とか合格することができました。
このページでは、英検1級に出そうなトピックのネタをどこから集めたらいいか、どういう媒体で集めると効率が悪いのかについてお伝えします!これを読み終わる頃には、ネタ集めにはもう困らなくなっているはずです。
英検1級スピーチ対策は、具体例の寄せ集め
英検1級合格体験記!全6回受験(棄権含む)の記録でも書きましたが、私は・・・
スピーチを1本も書いていません。
また2分を計ってスピーチしてみるということを一度もしていません。
誰かに練習相手になってもらったりもしていません。
もちろん対策講座にも行ったことがありません。
・・・・・・・・ ( ̄Д ̄;;
そんな私がどうして合格できたかというと、話すネタを豊富に準備していたことと、「私はいろいろネタを持ってるから大丈夫!」という安心感のおかげだと思います。
ネタ集めについて語る前に、ネタというのはそもそも何なのか、そこを少し解説させてください。
複数の具体例(部品・パーツ)を組み合わせてスピーチを作る
私は一度目の受験で何も準備ができないまま不合格になった後、次のような作戦を立てました。
・1つの具体例を「1部品(パーツ)」として考える
・パーツを組み合わせる
2分間のスピーチ全体を一つのかたまりとして考えるから、対策が憂鬱になるのです。少なくとも、私はそうでした。
だから、「スピーチ1本」単位ではなく、「具体例1つ」を1単位とし、具体例を増やしていくことを考えました。
体験談でも書いた「テクノロジーの進歩は我々の生活をより複雑にしているか?」というテーマを例に取ると、私のスピーチは
1.携帯電話の普及によりコミュニケーション不足という問題が生まれた
2.ニンテンドーWiiはこれまでのゲームのあり方を大きく変えた、革新的な装置である
いう2つの部品(パーツ)から成り立っています。
もちろんこれだけでは少なすぎるので、具体例や体験談などを入れて話をふくらませます。
また、質疑応答のなかに
・年配の人々は情報機器を使う能力が若者より劣っており、再就職に不利である
というパーツも入っています。ま、「パーツ」なんて大げさなもんでは全然ないんですが・・・ (゚ω゚;A)
部品の組み立て方は無限にある
上の「部品(パーツ)」は、それぞれは一見関連性のない別々の問題であり、それをスピーチと質疑応答の内容にあわせて「組み合わせた」だけです。おもちゃのブロックのように、いろんなテーマの具体例を用意しておき、それをカチッと組み立てます。
組み立て方次第で、出来上がる作品の種類は無限大。
たとえば、「携帯電話の普及によりコミュニケーション不足という問題が生まれた」という部品は、今回は「テクノロジー」というテーマに使っていますが
「青少年の問題」
「犯罪(最近よく話題になるネット犯罪など)」
「教育」
など、いろんなトピックに使えます。また、スピーチそのものだけでなく、質疑応答にも使えます。
短い時間でトピックに合う作品を組み立てる練習をする
様々な種類の部品を準備したあとは、実際の過去問をみて「このトピックだったらどのパーツを使おうか?」と、2分間のスピーチという「作品」を組み立てる練習をします。
私は過去のトピックを全部プリントアウトし、それを目をつぶって「えいっ!」とランダムに一つ選び、それについて「どのブロックを使おうかな~」と作戦を立てるということをやりました。
「英検おみくじ」という方法もあります。以下に詳細を書いています。
過去に出題されたトピックは、ネット上で検索すればすぐに見つかります。
私がこれまでいただいた読者さんの合格体験記(スピーチのお題)は以下のページにもたくさんあるので、参考にしてください。
一見遠回りでも一番の近道は、英会話力を上げること
私が2次試験に向けてスピーチを一本も書かず、一度もスピーチ練習をせず、一体何をやっていたかというと、パーツ集め以外はスピーキング能力そのものを上げることに一番エネルギーを注いでいました。
音読、シャドーイングのほか、とにかく頭に浮かぶ日本語や目にした日本語をその場で英語で口に出していくという練習。「瞬間英作文」と呼ばれる学習法です。
瞬間英作文(口頭英作文)では、文章が短めで難しい構造になっていない日本語を読んで、1文ごとに英語にどんどん置き換えていきます。細かいことは気にしない!とにかく、急いで、どんどん口に出していく。
この練習については、下のページで詳しく書いています。
口頭英作文を短期間で徹底的にやったことで、英語を口に出すことに対する抵抗が少なくなったと思います。極端な話をすると、「間違っててもいいや」という「いい加減な気持ち」で英語を話せるようになりました。
これまでは前置詞の一つ一つまで神経を集中して、例えば「~の」という表現一つとっても「これはofかな、forかな・・・?」とかやっていたので、スピードは遅いし、間違えるのが怖くて仕方なかったんです。
そのうち、「前置詞まで全てを正確にそして自然に使える」というレベルは本当のネイティブレベルなんだと気づきました。今の私が簡単にたどり着けるようなレベルではないのだと。
「いい加減な気持ち」で英語を話せること。私にとっては、これが合格に近づけた要因だったと思います。
英検1級スピーチネタを集める媒体
英語力より何より、やはり「話す内容」がないと一番キツいです。
私はテーマを絞りすぎたせいで、単語が分からなくて一度目は失敗したので、2回目の受験の時は、できるだけいろんなテーマの媒体を幅広く見たり読んだりして、「ネタとして使えるか?」ということを常に考えていました。
ここでは、私がスピーチネタを仕入れるのに利用した媒体をご紹介します。
テレビ「クローズアップ現代+」
NHK総合 火曜日から木曜日 22:00−22:30(※最新の情報はNHKのサイトでご確認ください)
これは私のイチオシです。
新聞やニュースだと「事実」を伝えるのが中心ですが、この番組では、まさに英検のスピーチで必要となる「背景」「原因」「具体例」「解決策」といった知識が一挙に得られます。
短時間の放送ながら、ひとつのテーマが上手にまとめられている番組だと思います。
テーマは、環境・教育・高齢者・テクノロジー・文化・医療・政治など様々。英検のどんなトピックにも対応できます。
テレビ「プロフェッショナル 仕事の流儀」
NHK総合 火曜日 22:00ー22:50(※最新の情報はNHKのサイトでご確認ください)
上の「クローズアップ現代」は「事象」が中心なのに対し、この番組は「人」が中心なので、若干英検スピーチの参考にしにくい感はあります。
でも、毎回取り上げられる「プロフェッショナル」たちが乗り越えようとしている壁は、まさに現代社会で問題になっていることです。
たとえば、私が少し前に見た回では、京都の織物の伝統を守るために奮闘する若い職人さんが出ていましたが、「伝統 VS 最新技術」といった、英検いかにも出そうなテーマの参考になります。
また、スピーチのなかの具体例として「この前テレビで~という人を見ましたが」という使い方もできます。家族などを具体例に出すだけではとても足りないですもんね~。
雑誌「日経ビジネス」
カラフルな写真やグラフがふんだんに使われていて、ビジネスや経済に疎い人(←私)にもとっつきやすい週刊誌です。
環境・雇用・食の安全・教育などのタイムリーな話題について多角的に分析がされていて、英検スピーチに必要な材料(具体例、解決策)も揃います。
書籍「英会話・ぜったい音読」
スピーチの手本になりそうな短めの文章がたくさん掲載されています。遺伝子組み換え食品、テクノロジーなどテーマも英検にぴったりのものがあります。文章は高校1年生の教科書レベル。
私としては、このレベルの英文をスピーチの参考にするのが一番ではないかなと思います。
余談ですが、英検会場でこの本を一生懸命音読しているおばさんを見ました(笑)。「あの人も使ってるんだ~」と、親しみがわきました。
この本は、スピーチのネタ集めだけでなく、シャドーイングや瞬間英作文にも使えるので、持っておいて損はありません。レベルはいろいろありますが、英検1級に挑戦するレベルの人はこの紫の「挑戦編」でいいです。
「ボキャビルマラソン・パワーアップコース」(※販売終了になりました)
ボキャビルマラソン・パワーアップコースのSituation A、B(下の写真参照)は、実はスピーチのネタの宝庫なんです。
私が今から英検1級のスピーチ対策をするなら、ここを重点的にシャドーイングしながら、その主張、背景、解決策を頭にまず入れます。
それから、実際にスピーチで選べそうなトピックは瞬間英作文をして、そのトピックの内容を自分の引き出しから出せるようにしておきます。
もちろん、テキストと同じ英語を言おうなんて大それたことは考えず、あくまでも大まかな内容をつかんでそれを自分の言える範囲の英語にするという使い方ですよ。
効率の悪いネタ集めのソース
ここからは、個人的に「待った!」だと思うネタ集めについて書いてみます。
新聞やニュース
英検スピーチのネタ集めとして最初に考えるのは、新聞やニュースだと思います。が、私はあえてそれを勧めません。
新聞やニュースの記事は、「最新情報」「事実」を伝えることが一番の目的です。ということは、どうしても、背景、原因、解決策などは後回しになりがち。(その点、新聞の社説などはそういう面では優れたネタ素材です)
もちろん、一つのニュースを長く追っていけば、その問題の背景、原因、解決策などはだんだん分かってくるでしょう。でも、「効率」の面で考えると、決していい素材とは言えません。
上で紹介したテレビ番組や雑誌などは、一つの事象について「ある程度事例や専門家の意見が出尽くして、動きも落ち着いてきた」という事柄についての「ここまでのまとめ」のような役割を果たしていると思います。
また、そういう事象こそ英検のトピックとして狙われやすい気がします。
逆に、英検のトピックとしては「今大きくニュースで取り上げられていて、これからもどんどん動きがありそう」というテーマは、出にくいと思います。
だって、みんなが「何が起こったんだ?これからどうなるんだ?」という状態なんですから・・・。
「動きを追う」のが目的なら新聞やニュースがいいけど、英検のネタ探しの素材としてはちょっとね・・・というのが私の考えです。
もちろん、事実を自分で分析して解決策を導き出せる頭があれば一番なんですけど・・・(^^;;
英語素材でのネタ集め
「スピーチは英語でやるんだから、最初から英語でネタを集めたらいいじゃん!」って思うかもしれませんが、英字新聞や英語雑誌、英語ニュースでのネタ集めは私はお勧めしません。
まず、記事が日本についてである必要があります。(または少なくとも日本にも共通にあてはまるテーマ)
その中で、上に書いたような分析・解決策の示してある記事を探すのはそれだけで手間がかかります。しかも、素材が英語なのでそれを理解するのがまた手間。
「この情報はスピーチのネタとして使えるか?」という取捨選択をするだけで、かなりの時間のロスになってしまうのです。
普通に日本で生まれ育った人であって、これから英検1級に挑戦しようという方であれば、日本語の情報処理の能力が英語よりずっと上なのは当然のことです。
「英語素材なら、単語や表現をそのまま拾えるじゃないか」という意見もあるかもしれませんが、日本語で情報をさくっと手に入れて、英語にちゃちゃっと直してしまった方がずっと効率がいいと思います。
1次を通過できた人にとっては、そんなに難しいことではないと思いますが、どうでしょう。
スピーチの英語のレベルは、中学生レベルで十分。難しい言い回しや複雑な構文を使う必要は全くありません。だったら、英語に直すくらいわけはないことですよね。
特殊な用語などは、アルクの英辞郎でささっと調べてください。少々専門的な語であっても、たいていは載っています。
ちなみに、私がスピーチ対策をしている時は新聞記事などの英語は、「落ち込ませるもの」でしかなかったです。
自分の英語に自信がなくなるし(←相手はネイティブのプロだから負けて当たり前)、妙に自分も「素晴らしい内容のことを話さなきゃ!」と私の場合は考えてしまったからです。
そしてこの「気負い」が失敗の原因だったと言っている経験者は、少なくないようです。
難しい内容を話す必要はないし、凝った構文や単語もいりません。等身大の英語で堂々と話した方が、ずっとうまくいくと思います。
ちなみに、英検ホームページに二次試験のシミュレーションのページがあり、音声つきで試験の流れが分かるようになっていますが、これは「満点」の取れるスピーチですので、気にして落ち込まないようにしてくださいね。
こんな風に上手に話せる人は、英検なんて必要ない人です(笑)。
まとめ
「話す内容」と「それを相手に伝えられる英語力」があれば、誰でも合格します。(面接官と噛み合ったやり取りができれば)
話す内容は、上で挙げたようなソースを参考にしていただきつつ、これからはいろいろな情報を目にしたり耳にするたび、「まあ大変」「すごいな~」「ひどい」だけではなく、
「何でこんなことが起こったのか?」
「どうしてこれが問題なのか?」
「どうしたら解決できるか?」
という視点でいろんなことを考えるようにしてみてください。
そして、それを相手に伝えられる英語力という面では、毎日しっかり声を出して瞬間英作文などで鍛えることが大事だと思います。
普段はほとんど英語を話す機会がないという人は、スカイプ英会話を利用するのもお勧めです。実際に外国人に話す場数を踏んでおくことで、本番の緊張も和らぐはずです。
以上、参考になりましたら幸いです!
スカイプ英会話については、こちらの記事もどうぞ。