2024年2月29日
シャドーイングを5年続けて通訳になった私のやり方と継続のコツ
エバンス愛
※当ブログ記事には、広告が含まれます。
私は、大人になってから独学でbe動詞からやり直し、26歳からシャドーイングを毎日続け、31歳のときに通訳者として採用されました。
シャドーイングは、私がこれまでの英語学習人生で最も時間を費やした勉強法で、今も継続しています。
心からお勧めのトレーニング法なのですが、残念ながら正しいやり方とコツを知らないために、「自分には難しすぎた」「やってみたけど、続かなかった」という人が多いです。
「シャドーイング」と一言に言っても、様々なメソッドや教材があります。なかには、難易度が高すぎて全くお勧めできないものもあります。
実際、ほとんどの教材やメソッドは、英語上級者以外にとっては激ムズで、挫折するのも当然です。
このページでは、私が10年以上継続していて、しかも効果のあった、一番お勧めのシャドーイングのやり方をお伝えします。
多くの人が考えているほど難易度が高くなく、私のやり方なら確実に最強の学習法のひとつなので、読み終わったらすぐ、あなたもぜひシャドーイングを始めてみてくださいね。
コンテンツ
1. 「シャドーイング」とは?
シャドーイングとは、文字通り「影」のようにお手本の英語の後をついて発音していくトレーニング法で、英語を「聞く」と「話す」を同時に行う訓練です。
インプットとアウトプットを同時に行うので、とても負荷が高いと最初は感じるかもしれません。
主に通訳になるための訓練法として知られていますが、シャドーイングは、通訳を目指さない人にもぜひお勧めしたい訓練法です。
1. シャドーイングのやり方
シャドーイングの「シャドー」とは、影のことです。
(手本) The predecessor gave a new manager a clap on the back.
(学習者) The predecessor gave a new manager a clap on the back.
といった感じで、英語の音声を聞きながら、そのすぐ後ろを影のように追いかけて英語を発音していきます。
実際にどのようなやり方をするのか、以下の動画が参考になります。(動画2分57秒~3分12秒くらいまでの約15秒がシャドーイングのデモです)
シャドーイングによって、英語のリズムやイントネーション、発音などを身につけることができます。
2. シャドーイングの7つの効果
シャドーイングには、主に以下の7つの効果があります。
効果1.リスニング力がアップする
効果2.発音やイントネーション、リズムが改善する
効果3.スラスラ口が回るようになる
効果4.自然な英語表現が身につく
効果5.英語リスニング時の集中力が上がる
効果6.英文法力や語彙力が鍛えられる
効果7.英文を読むスピードや英文読解力が上がる
やらなきゃ損!ってくらい、私たち英語学習者にとってうれしい効果がいっぱいですよね〜
詳しくは、以下の記事にまとめてあります!あわせてぜひ読んでみてください。
▶TOEICリスニング満点に私を導いたシャドーイングの7つの効果
3. シャドーイングをおすすめする人
シャドーイングは、以下のような人に特におすすめです。
・英語力を総合的に向上させたい
・リスニング力とスピーキング力を同時に鍛えたい
・自然な英語の発音やイントネーションを身につけたい
なお、最低でも中学レベルの基礎的な文法や単語を知っている人にお勧めします。
もしも、ブランクが長すぎて中学レベルも危うい・・・という場合は、まずは基礎的な文法と単語の復習を済ませた後にシャドーイングを実践することをお勧めします。
2. シャドーイングの始め方
では、ここからはあくまでも私流のシャドーイングのやり方をご紹介します!
一般的に知られているシャドーイングとは異なりますので、よく読んでくださいね。
1. シャドーイングに適した教材の選び方
シャドーイング専用の教材を買う必要はありません。
ご自身の手持ちの教材を使う場合は、以下の3つの条件にあったものを選ぶことをお勧めします!
条件1.英語学習者用に作られた音声であること
条件2.自分がマネしたいと思う発音の教材であること
条件3.「簡単すぎかな?」くらい簡単であること
シャドーイングに適した私のおすすめの教材は、以下のページに詳しく書いています。
▶シャドーイングで英語力大幅アップ!レベル別おすすめ教材10選
2. シャドーイングに必要なもの
シャドーイングに必要なものは、以下の2つだけです。
・シャドーイング用の教材(CD、ダウンロード音声)
・スマートフォンなどの再生プレーヤー
ヘッドホンを使う方法もよくお勧めされていますが、どっちでもいいです。自分の声が邪魔で英語が聞き取りづらい場合は、上記の動画のようにヘッドホンでやってみてください。
なお、私自身はヘッドホンは使いません。自宅で家事をしながらシャドーイングをする時は、bluetoothイヤホンを使っています。運転中のシャドーイングの時は、結構大きな音量で英語を流しながらやっています。
3. 初心者さん向けシャドーイングガイド
手順0:日本語のシャドーイングに挑戦してみる
あなたがシャドーイング未経験者の場合、まずは日本語でシャドーイングの感触をつかんでみましょう。
試しに、下の動画でシャドーイングをやってみてください。アナウンサーの言葉を聞き取りながら、すぐ後ろをついて繰り返してみてください。最初の30秒ほどで大丈夫です。
とっても聞き取りやすい日本語ですが、シャドーイングしてみて、どうですか?
いつも聞き慣れた日本語なのに、真似をしながら追いかけようと思うと、案外難しいなと感じたのではないでしょうか?
かなり耳の神経を研ぎ澄ませて聞き取らないとシャドーイングできないことを、実感として分かっていただけたと思います。
だからこそ、あなたにとって「超簡単な英語」を使ってシャドーイングすることを私はおすすめしているのです。
では、お手元に中学生レベルの超簡単な英語音声とテキストを用意し、以下のステップで挑戦してみてください!
手元に適当なものがなければ、NHKのラジオ基礎英語がお勧めです。NHKゴガクの公式ページから、過去1週間分の番組が無料で聞けます。
手順1:まず、英文を見ないで音声を聞いてみる
「だいたいこういう話をしているな~」と、英語の意味を理解しながら聞きます。
聞く英語の長さは、最初は1分〜数分程度の短いもので十分です。(長いものでも問題ありませんが、途中で区切った方がいいでしょう)
この時点で、英語がほとんど聞き取れない場合は、使用する英語のレベルを下げてください。
シャドーイングは聞き取りに加えて理解も発音もしなければいけないので、聞き取りが難しい素材は、シャドーイングに向いていません。
手順2:英文スクリプトを確認する
聞き取った内容が正しく理解できているかを確認しながら、英文に目を通します。
日本語訳で、気になるところを確認しましょう。特に聞き取れなかった箇所に注意して、知らない単語やフレーズの日本語訳をチェックします。
「よく知っている簡単な英語なのに、聞き取れなかった」という場合は、間違った発音で覚えていたか、リエゾンのせいです。
こういった弱点の改善にシャドーイングがめちゃくちゃ効きますので、特に入念にチェックしておいてくださいね。
手順3:テキストを見ながら、オーバーラッピングする
スクリプトの英文を見ながら、音声を再生し、英語にぴったり合わせるように発音してみます。
オーバーラッピング(overlapping)とは、英文を目で追いながら英語音声と同じタイミングで被せるように発音することです。
(参考:オーバーラッピングとシャドーイング、やるならどっち?効果の違いを解説)
手順4:テキストを見ないでシャドーイングする
テキストを閉じて、耳から聞こえる音だけを頼りにシャドーイングします。
お手本より少し遅れて、英語の後ろについて発音していきます。
この時、とにかくお手本の英語をなるべくそっくり真似るつもりで。途中でつっかえても気にせず、入れるところから再開すれば大丈夫です。
手順5:ながらシャドーイングする
4までの手順を繰り返して慣れた教材を使って、運転をしながら、歩きながらなど、何か別の活動をしている時にシャドーイングを行います。
(集中していないとシャドーイングが難しい場合は、この手順はパスしてOKです。)
ここが、他のシャドーイングの教材ややり方と違うところです。
「ながらシャドーイング」ができるようになると、シャドーイングのトレーニング時間が劇的に増えるので、英語力アップが早まります。
4.私が10年実践しているシャドーイングのやり方
次は、面倒くさいことが嫌いな、ズボラさん向けのシャドーイングのやり方です。
ちなみに白状すると、私はいつもこの「ズボラさん向け」の方法でしかシャドーイングはやりません!
手順1:テキストを見ず、ながらシャドーイングする
いきなり「ながらシャドーイング」します。
運転中、簡単な家事の時などに、テキストを見ないで英文を聞き取ったそばから声に出していきます。
もちろん、知らない単語がほぼない教材を使います。
シャドーイングをしながら、同時に意味の理解もできるのが理想です。(だからこそ、聞くだけなら簡単すぎるほど簡単な音声である必要があります)
でも、最初からそれは難しければ、音を正確に再現することを重視してください。そして2回目以降のシャドーイングで、意味への理解を深めていけばOKです。
「ながらシャドーイング」が難しい場合は、教材レベルをうんと下げるか、上の初心者さん向けの手順に従ってください。
手順2:聞き取れなかった箇所を確認する
聞き取れなくてシャドーイングできなかった部分があれば、スクリプトで確認します。
この時、確認しないといけない場所がたくさんあるようだと、この面倒くさがり屋さん用の手順でシャドーイングするには向いていません。
上のシャドーイング初心者さん向けの手順でやってください。あるいは、使用する英語のレベルを下げましょう。
私のお勧めは、スボラさん向けの「ながらシャドーイング」
私は、ずっとこの2つ目のズボラさん用のやり方でやっています。
つまり、手順はこれだけ。
手順1:テキストを見ず、いきなり「ながらシャドーイング」する
手順2:聞き取れなかった箇所を確認する
なので、使う教材は自分のレベルよりずっと下のものですし、最初は中1レベルのNHK基礎英語でみっちり発音とイントネーションを鍛えました。
中学生レベルの英文であれば、知らない単語や意味が分からない文章はなかったので、発音とイントネーションに集中することができました。
具体的にNHKラジオ講座をどう英語学習に使っていたのかは、このページに詳しく書いています!
▶私がNHKラジオ英語講座でTOEIC900超え(リスニング満点)した勉強法
その後、シャドーイング歴が10年を越えてくる頃には、趣味と実益を兼ねて英語のビジネス書などのオーディオブックを聞きながらシャドーイングをするようになりました。
ただ黙ってオーディオブックを聞くより、シャドーイングをやりながらの方が、ずっと頭に入ります。
私のおすすめのオーディオブックについては、こちらをどうぞ。
▶【TOEIC800以上推奨】英語が聞き取りやすく面白いオーディオブック5選
▶英語初級者に最適!おすすめ洋書オーディオブック15冊【ラダーシリーズ】
私は毎日の通勤時間(往復1時間)に運転しながらシャドーイングをしましたが、これが、「毎日机での勉強時間を1時間確保して、シャドーイングしましょう」だったら、面倒くさがりで三日坊主の私には絶対に継続できませんでした。
運転しながら、簡単な英語をひたすら真似してシャドーイングで発音練習をするだけ。ただ毎日通勤しているだけで、シャドーイング時間が積み上がっていきました。
おかげで、全然苦労したつもりはないんですが、リスニング力がどんどん上がり、発音やイントネーションを改善することができました!
なので、もしあなたが私と同じように面倒くさがりで英語の勉強が続かなくて苦労しているのであれば、ぜひこの「自分にとって簡単な英語で、運転や家事をしながらシャドーイング」を試してみてください!
5. シャドーイングは英文を見ないでやった方がいい理由
上記の「初心者さん向けシャドーイングガイド」でも書いているように、多くのシャドーイング教材やメソッドは、まずは英文を見ながらやるのが一般的です。
でも、私は英文を見ないでシャドーイングすることを強くお勧めしています。理由は、以下です。
1. 発音の改善により高い効果がある
テキストを見ながらシャドーイングをすると、どうしても視覚情報が入るため、発音が自分流になってしまいがちです。
あなたは、「general」という単語を見たとたんに「ジェネラル」というカタカナ発音が頭に浮かんでしまいませんか? 多分、ほとんどの日本人はそうだと思います。私もそうです。
でも、ネイティブの発音を聞くと、どう聞いても「ジェネラル」とは聞こえません。「ジェナロー」です。(アメリカ英語では)
耳から聞こえた音だけを頼りにシャドーイングをする場合、聞こえたとおり「ジェナロー」と真似する方がずっと自然だし、簡単ですよね。
このように、目で英語を見ないことによって、自分にこびりついた自己流の発音を矯正していくことができます。
2. リスニング力アップにより高い効果がある
上記に関連しますが、目からの情報が一切ないシャドーイングを通じて
と、正しい発音に対して耳が敏感になっていきます。
シャドーイングで正しい発音を身につけ、英語らしいイントネーションを真似して発音する訓練を続けることで、英語が聞き取れるようになっていきます。
なにも見ないでシャドーイングするので、耳に神経を全集中して必死で聞き取らないといけないので、リスニング力向上に大きな効果があります。
3. 勉強時間が劇的に増える
「ながら勉強」で、家事をしながら、運転をしながら、散歩をしながら・・・など耳は空いていて音は聞けるけど、テキストは読めないという時間を英語学習時間に変えることができます。
テキストを見ながらのシャドーイングだと、運転中や家事をしながらは無理ですね。
ながら勉強ができる時間は結構多いので、こういう時間を利用すれば、無理なくトレーニング時間を増やすことが出来ます。
私が10年以上もシャドーイングを継続できているのは、まさにこの「ながら勉強」で取り組んでいるからです。
机でテキストを開いて実践するシャドーイングだったら、とっくの昔に挫折していた自信があります(苦笑)
「ながら時間」を活用した勉強法については、以下のページでさらに詳しく書いています。
▶英語の勉強する時間がない人集合!誰でも毎日1時間確保できる方法
6. シャドーイングを習慣にするコツ
シャドーイングであれ何であれ、どんな優れた勉強法も、習慣にならないと意味がありませんよね。シャドーイングを10年以上続けてきた私だからお伝えできる、習慣化のコツをご紹介します。
1. 毎日の生活に組み込む
毎日10分でも良いので、シャドーイングを習慣化することが重要です。通勤時間や家事をしながらなど、いつ・どこでシャドーイングをやるかを決めましょう。
私は、毎日の車通勤の運転中はシャドーイングの時間と決めていました。そう決めてしまえば、車に乗ったら自動的にNHK基礎英語講座のラジオ音声を流しながら、声を出すのみです。
ただし、安全運転のために、初めて通る道や運転の難しい場所では中断しますし、自分にとって難易度が低めの英語を使います。
私のコミュニティメンバーさんは、運転中のほか、毎朝駅まで歩きながら(人が周りにいない時に)、あるいはお風呂などでシャドーイングを実践しています。
いずれにしろ、あなたの日課に組み込むのが大事です。習慣化の方法について徹底解説している記事があるので、ぜひ参考にしてください。
▶今度こそ本気出す!三日坊主さん向け英語学習の習慣化完全ガイド
2. 机でシャドーイングはやらない
仕事や育児で忙しい社会人は、机で勉強する時間がなかなか確保できない人が多いのではないでしょうか?
でも、シャドーイングは、机で行う必要はありません。歩きながら、家事をしながらなど、忙しい日常に組み込んで行うことができます。
逆に、目も耳も口も手も英語に使える貴重な机での勉強時間は、シャドーイング以外の勉強をやることを強くお勧めします。
私は、シャドーイングは決して机ではやりません!せっかくの机時間がもったいないので。
机での時間は、たとえば以下のような「ながら」ではできない勉強に取っておきましょう。
・文法
・リーディング
・音読
3. 飽きたら教材を入れ替える
「どこまでやり込んだら次の教材に移っていいでしょうか」とよく質問をいただきますが、私は、一つの教材にこだわる必要は全くないと思います。
私がNHK基礎英語でシャドーイングをしていた頃は、ラジオ放送を録音して保存しておき、飽きたら先月分や先々月分の番組を復習も兼ねてシャドーイングしていました。
過去に何度もシャドーイングしたはずなのに、結構忘れていることに気づき、また新鮮な気持ちで取り組みながら復習することができました。
ほかにも、単語本や熟語本、英会話教材の付属CDをシャドーイングしたりと、飽きないように気分転換をしながら続けました。
4. 完璧主義は捨てる
完璧を目指すと、挫折してしまいます。最初は「口が回らない」「スピードについていけない」など、うまくいかないことばかりかもしれませんが、それが当たり前です。
また、「一つの教材(一つのセクション)を完璧にシャドーイングできるようになってから次に移る」というのが、よく推奨されているシャドーイングの取り組み方ですが、私はお勧めしていません。
上でも言いましたが、「飽きたら変える、そしてまた以前のものに戻る」と、ゆるく続ければいいと思います。
誰だって、勉強に飽きる時もあります。疲れている日もあります。そんな時にも、完璧主義に陥らずに「適度にゆるく長く続けていく」ことが英語学習では最も重要です。
5. 声が出せない時はサイレントシャドーイング
通勤電車などの声が出せない環境では、サイレントシャドーイングという方法があります。
サイレントシャドーイングとは、音声を聞きながら、声は出さずに口だけを動かすようにして英語を追いかけていく勉強法です。
サイレントシャドーイングをすることで、耳が「音を捕まえる」姿勢になるアクティブリスニングができるので、ただボーっと音声を聞き流すことがなくなります!
私も、道を歩きながら英語を聞いている時などは、自動的にサイレントシャドーイングモードです。
7. シャドーイングのやり方でよくある質問と答え
ここからは、シャドーイングについてよく私がいただくご質問にお答えします!
1. 毎日どのくらいシャドーイングをやればいいですか?
1日5分でも本当に真剣に集中してやれば、その分の効果はあります。でも強いて言うならば、最低でも1日15分、できれば1日30分くらいは実践できると良いと思います。
あなたのお仕事や家庭の事情に合わせて、あなたが毎日できる時間で長く続けてください。
ご参考までに、私は社会人になってから片道30分の車通勤で、毎日1時間のシャドーイングを5年継続した頃に通訳者として採用されました。
8年勤めたあとに独立起業し、毎日は運転しなくなったので、朝のメイクなどの身支度のときや入浴中に30分ほどゆるくやっています。
2. どのくらいシャドーイングをやれば成果が出ますか?
何らかの成果が感じられるには、最低でも3ヶ月から半年くらいかかるのが普通です。
が、すぐに結果が出ることを期待せず、最低でも1年くらい、できれば数年単位でシャドーイングを続けるつもりで取り組んでみてはいかがでしょう?
私の場合は、1日1時間を毎日継続して2〜3年でTOEICが300点程度アップし、リスニングセクションは満点になりました。
シャドーイングがTOEICのスコアにどう影響したかは、以下の記事で詳しく書いています。
▶TOEICリスニング満点に私を導いたシャドーイングの7つの効果
3. 一つの教材は何回くらい繰り返したらいいですか?
あなたの目的次第です。
私は、単語教材でシャドーイングをしまくったのですが、その教材でシャドーイングする目的は、単語を覚えるためです。なので、「何回繰り返したらいいか」という質問の答えは、(理想は)「全部覚えるまで」です。
覚える目的でシャドーイングしている教材なら、覚えるまで何度でもやるのみ! すでに覚えている箇所も、シャドーイングによって発音やイントネーションが上達するので、無駄にはなりません。
でも、暗記が目的でシャドーイングをやってるのではないなら、「●回繰り返さないといけない」とか「こうなったら次の教材に進んでよし」とか、正直どうでもいいと私は思います。
教材を時々変えながら、気楽にやりましょう。その代わり、シャドーイングそのものを長く続けることの方が、私はよっぽど意味があると思います。
4. 完璧になるまで次の教材に進んではいけないのでしょうか?
巷のシャドーイング教材は、「完璧に言えるようになるまで何度も繰り返しましょう」という指示があるものが多いようです。
でも、完璧になるまで同じ教材をひたすら繰り返すって、しんどくないですか?
私だったら、絶対飽きて嫌になる〜
もちろん、精度を上げることは重要です。でも、「これが完璧にシャドーイングできるようになるまで次に行ってはダメだ」と厳しい姿勢で取り組み、結局挫折しては元も子もありません。
発音やイントネーションの真似はできるだけ真剣にやりつつも、心理状態は「まあいいか」と適当なくらいがちょうどいいと思います。
5. 難しすぎてスピードについていけません
このご質問、めちゃくちゃ多いのですが、原因は、シャドーイング初心者なのにTEDとかニュースとか難しい教材を使っているからです。
手持ちの教材で簡単なものがなければ、基礎英語1でやってください。
見栄を張らず、中1レベルの英語を使いましょう!
もしも速すぎると感じるなら、再生速度を少し落としてみてください。「らじるらじる」というNHKの公式アプリを使って基礎英語1を聞くと、速度が変更できます。
NHKラジオ らじるらじる ラジオ配信アプリ
NHK (Japan Broadcasting Corporation)無料posted withアプリーチ
本当の初心者さんの場合は、シャドーイングよりもまずはゆっくり自分のペースで、音読練習をしっかりやりましょう。
音読をする時には、お手本の英語音声をちゃんと聞いて、真似しながらやってくださいね。できるだけ自己流の発音にならないよう、気を付けて。
音読については、以下の記事にも書いています。
6. スクリプトがない音声でシャドーイングをやってもいいですか?
基本的には、スクリプトが手元にある素材を使うのがお勧めです。聞き取れなかったところを確認するのに必要だからです。
でも、スクリプトを見なくてもほぼ全ての単語が分かって意味や文法も完全に理解できるなら、不要です。
私は、シャドーイングを始めた当時に取り組んでいた基礎英語1、2(中1、中2レベル)は、音声を聞いて解説を聞けば単語も文法も分かったので、書籍は購入していません。
また、シャドーイングに慣れてだんだんと難しい素材でできるようになったら、100%は聞き取れない素材を使ってもOKです。
私は、英語のオーディオブックを聞き流す時、ついボーっとして聞き逃してしまうことを避けるために、シャドーイングをしながら聞いています。シャドーイングをすることで、聞き取れる情報量が増えます。
知らない単語が出てきたら、音からスペルを予想して辞書で調べる時もありますが、あまり神経質にやってはいません。まあ、気楽に、適当に、です。
7. 時々違うことを考えて、シャドーイングを中断してしまいます
はい、それが普通です。全然気にしなくて大丈夫です。
「 “ながら” シャドーイング」なんだから、100%集中できなくて当たり前です。
時々英語が頭に入ってこなかったり、つい別の考え事をしてしまうのも、当たり前です。それが、ながら勉強というものですから。
それでも、仮にその時間を英語に費やしていなければ、あなたの英語時間はゼロです。「5分でも英語時間が増えたらラッキー!」くらいのつもりで、ぜひ気楽に実践してください。
効果が出るシャドーイングのやり方・まとめ
以上、とても長くなりましたが、一般的に言われているのとは違う、私の10年継続できるシャドーイングのやり方を詳しくご紹介しました。いかがだったでしょうか?
まずは、以下の手順で挑戦してみてください。
手順1:まず、英文を見ないで聞いてみる
手順2:英文スクリプトを確認する
手順3:テキストを見ながら、オーバーラッピングする
手順4:テキストを見ないで、シャドーイングする
手順5:テキストを見ないで、ながらシャドーイングする
ですが、私のお勧めするシャドーイングは、以下の英文を見ない「ズボラさん向けのながらシャドーイング」です。
手順1:テキストを見ず、ながらシャドーイングする
手順2:聞き取れなかった箇所を確認する
シャドーイングに限りませんが、どれだけいい教材を使っても、どれだけ正しいやり方でやっても、三日坊主だと意味がありません。
ぜひ、背伸びせずに簡単な教材を使って、英語をできるだけ忠実にモノマネすることを長く続けてくださいね。必ずあなたの英語力に革命をもたらします!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
英会話力を上げるために、シャドーイングに加えて必要なのが、アウトプット(英会話)に特化した訓練です。詳しくはこちらをどうぞ。
▶【発想転換ブートキャンプ】英語がペラペラな人は誰でもやってる「発想転換」とは?