英語学習の目的が見つからない人へ|「目的を明確に」は後回しでいい理由


「英語学習の目的を明確に」って言われるけど、はっきりした目的を決められない・・・

「英語は目的がないとダメなのでは?」と、目標が決まらないからなかなか始められない・・・
そんなお悩みを、私はたくさんお聞きします。
「英語を使う目的を明確にしなさい」という言葉は、英語学習の世界でよく聞かれますよね。
でも、「目的が見つからないままで始められない」という不安を抱えている方は、実はとても多いのではないでしょうか。
私自身も、かつては目的が見つからないまま勉強を続けていました。以前は、「英語を使って何をしたいか」なんて、考えたこともありませんでした。
この記事では、そんな私自身が英語を学ぶ目的を見つけた体験談をご紹介し、目的を見つける方法、そして目的がなくても大丈夫な理由をお伝えします。
この記事を読めば、以下のことがわかります。
✅ 「英語の目的を明確にしなさい」という言葉が生む3つの問題
✅ 英語学習の目的が見つからないまま始めても大丈夫な3つの理由
✅ 何のために英語を学ぶか決めないまま始める3つの具体的な方法
✅ 偽の目的ではなく、実践を通じて本物の目的を見つける方法
あなたも、ぜひ最後まで読んで、取り入れられそうなところから実践してみてください。ではスタートします!
「英語の目的を明確に」という言葉が生む3つの問題

「英語学習の目的を明確にしなさい」というメッセージは、正しいアドバイスに見えます。
確かに、何のために英語を学ぶのかがはっきりしていれば、教材や勉強法も適切に選ぶことができます。でも、このメッセージが広まりすぎたことで、実は3つの問題が生まれているんです。
問題1:偽の目的を設定してしまう
「目的を明確にしなさい」と言われると、多くの人は「立派な目的を設定しなければ」と思ってしまいます。
その結果、本当はそう思っていないのに、「海外駐在したい」「外資系で働きたい」「通訳者になりたい」など、自分を良く見せようとして偽の目的を設定してしまう人が増えています。
でも、偽の目的は続きません。なぜなら、それは本当の気持ちではないからです。

「英語を勉強して海外駐在したい」って言ったけど、実はそんなに海外で働きたいわけじゃない・・・

「外資系に転職するために英語を学びたい」って言ったけど、本当は今の会社が心地良いから、そこで働き続けたい・・・
このように偽の目的を設定してしまった人は、結局続かなくなってしまいます。
問題2:目的が見つからないと始められないという誤解
「目的を明確にしなさい」というメッセージが広まりすぎたことで、「目的が見つからないと英語学習が始められない」という誤解が生まれています。
でも、これは間違いです。目的は、始める前に見つける必要はありません。むしろ、始めてから見つけるものなんです。
一人で「私は何のために英語を学べばいいんだろう」って悩んでいても、何も見つからないです!
机での勉強だけでは、目的は見えてこないんです。目的は、実践を通じて見つかるものです。
問題3:目的を設定することが目的になってしまう
「目的を明確にしなさい」と言われると、多くの人は目的を考えることに時間を費やしてしまいます。
その結果、目的を設定することが目的になってしまい、実際の学習が後回しになってしまうという問題が生まれています。

目的を考えているうちに、時間だけが過ぎてしまった・・・

目的が見つからないから、まだ始められない・・・
そんな風に、目的を考えることに時間を費やして、同じところでグルグルと悩みつづけ、実際の学習が始められない人がたくさんいます。
でも、目的を考える時間を減らして、まず始めてみることが大切なんです。
私が英語を学ぶ目的を見つけた体験談

「目的を明確にしなさい」と言われても、「目的が見つからないままでは始められない」と悩む。そのお気持ちは、すごくよく分かります。
ここで、私自身の体験をお話しさせてください。
実は、私も長い間、英語を学ぶ目的が見つからないまま英語学習を続けていました。
塾講師時代:目的なんて考えたこともなかった
私は新卒で塾講師の仕事をはじめました。当時、英語を使ってどうしたいとか、英語を勉強する目的とか、考えたこともありませんでした。
英語を学ぶ目的があるとすれば、それは「生徒の成績を上げて、合格させて、職場での自分の評価を上げる」ということだけでした。
当時の勉強法は、仕事の一環として「問題集をひたすら解いて、研究する」という、ただそれだけでした。そればっかりやっていれば、見た瞬間に答えも分かるし、どうやって生徒に説明したらいいかも分かるし、出題者の気持ちさえ分かるようになりました。
でも、それって「試験のためだけの英語の勉強」だったんです。その後、自分がどうしたいかよく分からなくなりました。結局、たった2年で塾講師の仕事は辞めてしまいました。
転職活動で「目的は何か」と聞かれて答えられなかった
塾講師を辞めた20代半ばで、「英語を使った(講師以外の)仕事がしたい!」と思い、派遣の登録に行ったり、就職斡旋のお話を聞きに行ったり、将来進むべき道を模索していました。
塾講師時代に培った試験対策のテクニックのおかげで、英語は全然話せないけどTOEIC980点はすんなり取れました。だから、「これだけTOEICの点数があれば、雇ってくれるところはあるでしょ」と思っていました。
でも、就職斡旋のコーディネーターに「これから、英語を使ってどうなっていきたいんですか?何が目標ですか?」と聞かれたのですが、英語でどうしたいかという目的など全く考えていなかった私は、何も答えられませんでした。
かろうじて出た言葉は「ほ・・・翻訳、とか?」でした。
その言葉を聞いたコーディネーターさんには、こうきっぱり言われました。

翻訳の仕事がしたいと言って登録にいらっしゃる方は、はっきり言ってたくさんいます。「TOEICの点数が高いから英語を生かした仕事がしたい」って人は、正直言って使えないです。
そのコーディネーターさんのおっしゃることは、もっともでした。当時の私は、塾講師という肩書きがなければ、ただの「試験勉強マニア」でしかなかったんです。
英会話なんてできませんでしたし、海外ドラマもニュースも全く聞き取れませんでした。英語でメールを書いたこともありませんでした。そんな人間が、どうやってビジネスの現場で力を発揮することができるでしょうか?
それで、「やっぱり、私の居場所はここだ・・・」と、「試験勉強マニア」の価値が発揮される唯一の場所、講師の仕事に戻ることになりました。
再び塾講師に戻った時の気づき:TOEIC980点でも実践力がなかった

前職とは違う学習塾で、再び高校生に英語を教える日々がはじまりました。
塾講師として勤めはじめた頃は、自分自身でも文法の知識があやふやでした。だから、中高生用の問題集をひたすら解いたのは、文法をがっちり固めるのに役立ったし、それがTOEIC980点につながったことは間違いないです。
また、通勤の車の中では、ひたすら英語教材の音声を流してリスニングしたり、シャドーイングしたりしました。だから、リスニングはTOEIC満点レベルまでならあっけないほど簡単に伸びましたし、発音も良くなってきました。
でも、そういう勉強の「目的」は、
・生徒に文法をきちんと教えられるように
・リスニングの入試問題がちゃんと解けるように
・生徒の前でテキストを音読しても発音が恥ずかしくないように
といったことでしかなかったんです。
ある日、生徒がどうとか仕事がどうとかを抜きにして、改めて「私という人間の英語スキル」を考えたとき、こう気づいたんです。
「TOEIC980点です」なんて恥ずかしくて言えないほど、私の英語力はショボすぎる・・・
TOEICや英語教材の付録CDみたいな、声優さんがくっきりはっきり吹き込んでいる「学習者用」の素材なら聞けても、映画やドラマなんて全然聞き取れないし、ニュースすら全然分からない。
語彙が少ないから、新聞記事もペーパーバックも全然読めない。
英会話?旅行英会話レベルならまだしも、自分の言いたいことは100分の1も言えない。
「こんな見せかけのタイトル(TOEIC980点)しかない教師に教えてもらう生徒は、かわいそう」
心から、そう思いました。
塾の仕事は大好きだったけど、自分が教えた生徒も、いずれ自分のような「点数だけは取れるけど、英語が全く使えない大人」に成長するんだと気づいた時、私は絶望しました。
外資系企業で英語を「実践」して、目的が見つかった

「私は何のために英語を勉強するんだろう・・・」その霧が晴れるときがやってきました。
それは、英語を試験のために「勉強する」のではなく、実際に「使う」ようになったときでした。
それまでは、ひたすら文法を勉強して、教材の音声を聞いて、ラジオ講座を聞いて、問題集を解いて・・・そういう勉強でした。でも、私にとっては、この期間が長すぎたんですね。「実践」に移るのが遅かった。正確に言えば、実践に移るのが怖かったんです。
「私には、英語を使った仕事なんてムリムリ」と、挑戦しようとすらしませんでした。
でも、私は外資系で働くことになりました。突然、英語の実践の場に身を置くことになったんです。もう、準備ができてないとか、怖いとかそういうことを言っている場合じゃなく、やるしかないという状況です。
実際に自分が書いた英文メールが外国人によって読まれ、返事が来ました。外国人と電話で打ち合わせをしたり、仕様書を翻訳したりしました。
「実際に英語を使って何かをしてみる」という一歩を踏み出してはじめて、
「これまで考えたことなかったけど、意外とこの仕事は私に向いてるのかも」
「この仕事はあんまり好きになれないな」
「この分野をもっと極めようと思ったら、こういう勉強をしていけばいいんだな」
ということが、どんどん見えてきました。
そして、問題集を解いたり文法を勉強したりというのとは全く別の次元で、「自分に必要な勉強」が分かるようになりました。
私の場合、外資系企業で英語を使っていくうちに、「私って結構、翻訳得意かも・・・」と分かってきて、翻訳者としての道が開けていきました。
できることをまず実践してみないことには、自分に何ができるかなんて、分かりはしません。自分が英語で何をしたいかなんて、もっと分かりません。
この体験から、私が学んだことは、目的は実践を通じて見つかるものだということです。机での勉強だけでは、目的は見えてこないんです。
だからこそ、「目的を明確にしなさい」という言葉に惑わされる必要も、「目的が見つからないままでは始められない」と悩む必要もありません。
目的が見つからないままでも、まず始めてみることが大切なんです。
目的が見つからないまま始めても大丈夫な3つの理由

「目的を明確にしなさい」という言葉への疑問を理解していただいたところで、次は、目的が見つからないまま始めても大丈夫な理由をお伝えします。
理由1:目的は実践を通じて見つかる
目的は、始める前に見つける必要はありません。むしろ、実践を通じて見つかるものなんです。
先ほどお話しした私の体験でも、外資系企業で英語を実際に使うようになってから、ようやく「私って結構、翻訳得意かも」と分かってきて、翻訳者としての道が開けていきました。
家で一人で目的を考えていても、絶対に何のヒラメキも降りてきません。
たとえば、まずは英会話カフェ、英語ボランティア、英語サークルなどを通じて英語を話す環境に飛び込んでみれば、「ああ、私はこんな風に英語を使いたかったんだ!」と、あなたの「やりたいこと」が自然と見えてきます。
だから、目的が見つからないままでも、まず始めてみることが大切なんです。
理由2:「英語でコミュニケーションを楽しみたい」という気持ちがあれば十分
「目的を明確にしなさい」と言われると、多くの人は「仕事で英語をバリバリ使う」「英語の試験合格」といった立派な目的を設定しなければならないと思ってしまいます。
でも、実はそんな立派な目的なんて、いりません。
「英語でコミュニケーションを楽しみたい」という気持ちがあれば、それだけで十分です。
仕事で英語が必須じゃなくても、試験の予定がなくても、大丈夫です。「英語でコミュニケーションを楽しみたい」という気持ちがあれば、それだけで立派な目的なんです。
それに、英語を学ぶことで頭が良くなり、教養が身につき、異なる価値観を持つ人への理解や寛容さが身につきます。
英語を学ぶことそのものが、これからの多文化共生の時代に非常に重要な意味があるのです。
理由3:AI時代だからこそ、目的のあり方が変わる
AI時代になって、英語学習の目的のあり方も変わってきています。
確かに、AIがあれば翻訳は一瞬でできます。でも、機械翻訳では伝わらない「言葉にならない何か」があります。
相手の目の動き、声のトーン、言いよどみ、ちょっとした間。
そういう「言葉にならない何か」から、「この人は信頼できる人だ」あるいは「本心ではないのではないか」ということが感じ取れるかもしれません。
でも、機械翻訳がどんなに発達しても、それは伝わりません。むしろ、機械翻訳は上手に訳しすぎてしまうので、言いよどみや間は失われてしまいます。
AI時代に英語を学ぶ意味は、
・機械では伝わらない「信頼関係」を築くこと
・異なる文化や価値観を理解すること
・自分を成長させること
・日本を外から見る視点を持つこと
です。
英語を学ぶ目的は、日本語を理解するため、日本人である自分を理解するためなんです。
AI時代だからこそ、英語を実利のためだけに勉強するのではなく、本質的な目的のために学ぶ時代が来たと、私は思います。
目的が見つからないまま始める3つの方法

「目的を明確にしなさい」は後回しでいい理由を理解していただいたところで、次は、目的が見つからないまま始める具体的な方法をお伝えします。
方法1:英語を「使い始める」こと
目的が見つからないまま始める方法の1つ目は、英語を「使い始める」ことです。
「実践」って言っても、別に外資系企業に転職しなくていいんです。日々の趣味や楽しみに、英語を取り入れてみてください。
例えば、以下のようなことはどうでしょうか。
・自分の趣味に関連する動画を英語のYoutuberの動画で見る
・海外の人とInstagramで交流してみる
・語学交換アプリで海外の人と友達になる
・翻訳コンテストに応募してみる
・近所で休みの日にボランティアガイドをはじめる

ボランティアガイド?登録しないといけないんですよね?それに、ある程度の英語力がいるだろうから、まずは勉強しないと・・・
って、理由をつけて、実践を後回しにしないでくださいね。それこそが、私がこの記事で一番言いたいことです。
街で地図を見ながら困ってる風の外国人を見たら話しかけてみるとか、駅で迷っている外国人観光客を見つけたら助けてあげる・・・そういったことなら、今すぐできます。
趣味関連のYoutubeだったら、私のお勧めのチャンネルを以下の記事でご紹介しています。あなたの趣味とは違うかもしれませんが・・・

方法2:試験勉強をさっさと卒業する
目的が見つからないまま始める方法の2つ目は、試験勉強を早く卒業することです。
試験勉強をやってるから、点数だけが英語の勉強の目的になってしまうんです。「英語を使って何をしたいか」がわからないままなんです。

でも、TOEICにはビジネス英語がたくさん出てくるから、TOEICの勉強を通じて実践的な英語力も身につくじゃないですか!
と反論する人がたくさんいるのは、分かっています。
でも、ある程度(TOEIC800点程度)以上の英語力になったら、TOEICや英検、IELTS、VERSANTなどで上を目指すより、英語を「使う」ために勉強しはじめることが本当に重要です。
私も、かつてはそれができなかった人なので、よくわかります。英語の試験勉強を卒業して実践をはじめるのは、怖いことですよね。
でも、試験勉強を卒業して、代わりに以下のような勉強をしてみてください。
・海外のポッドキャストなどで生の英語を聞く
・英字新聞を読む
・翻訳コンテストに応募する
・瞬間英作文トレーニングをする
・海外ドラマを英語表現に注意しながら楽しむ
試験の点数とか合否を直接の目的としない、「実践」をすることで、
「自分は英語で何をしてる時が楽しいのか」⇒「自分は英語を使って何をやりたいのか」⇒「自分は何のために英語を勉強するのか」
と、目的を見つけることにつながります。
試験英語から卒業して英語の実践をするには、まずはNetflixがお勧めです。
私は、英語力がどのレベルの人であろうと、生徒さんには「Netflixを見まくってください」と口酸っぱくお伝えしています。



ハイレベルな英語力が必要ですが、英語のポッドキャストや英語オーディオブックもお勧めです。趣味と英語学習が一度にできます。



方法3:英語を話す環境に飛び込む
目的が見つからないまま始める方法の3つ目は、英語を話す環境に飛び込むことです。家で一人で英語の目的を考えていても、絶対に何のヒラメキも降りてきませんから。
私は、大学時代に留学生向けのボランティアを始めました。そして、外国人も所属している近所のダイビングサークルに参加して、英語を話すチャンスを作っていきました。
ボランティアやサークルなら、仕事じゃないから気楽だし、週末に始めやすいですよね。
今はインバウンドが増えていますし、外国人観光客に関わる仕事やボランティアは、地方でも探せばたくさんあるはずです。
仕事で英語が必須じゃなくても、試験の予定がなくても、大丈夫です。「英語でコミュニケーションを楽しみたい」という気持ちがあれば、それで十分です。
英語を話す環境に飛び込むことで、目的が見つかりますし、見つからなくても別にいいんです。というのは、さきも言ったように、これからの多文化共生時代に、英語コミュニケーションは必須になっていくからです。
その時に必ず役に立つのは、あなたが英語学習を通じて培った、「異文化理解」や「自国理解」という財産です。
まとめ|「英語の目的を明確に」は後回しでいい理由
最後に、この記事でお伝えしたことを整理します。
・ 「目的を明確にしなさい」という言葉が生む3つの問題
偽の目的を設定してしまう、目的が見つからないと始められないという誤解、目的を設定することが目的になってしまう。
・ 目的が見つからないまま始めても大丈夫な3つの理由
目的は実践を通じて見つかる、「英語でコミュニケーションを楽しみたい」という気持ちがあれば十分、AI時代だからこそ目的のあり方が変わる。
・ 目的が見つからないまま始める3つの方法
英語を「使い始める」こと、試験勉強を早く卒業する、英語を話す環境に飛び込む。
「目的を明確にしなさい」は後回しでいいんです。まず始めて、実践を通じて目的を見つけていく。それで十分です。
偽の目的を設定するのではなく、実践を通じて本物の目的を見つけていきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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