2020年4月12日
きちんとした英語で話せるようになりたい私に、YouCanSpeakは向いていますか?
エバンス愛

アメリカで美術学校に通った経験があるけれど
英語が苦手という読者さんからご相談メールをいただきました。
—– 件名 —–
教材購入について
—– 現在の英語レベル(教材・勉強法のご質問の場合) —–
3年前にTOEIC580取得
—– メッセージ —–
初めまして、○○と申します。この度メールをさせて頂いたのは、教材を探しているうちに偶然このブログに出会い、とても楽しく拝読させて頂き、厚かましいなぁと思いながらも相談させて頂こうと思ったからです。
もともと英語が大嫌いで中学、高校とほとんど勉強した事がありませんでした。
そんな私が2年ほどアメリカに住むことになり、現地の美術学校に通うことになったのです。もう今から20年も前のことです。
TOEICもTOFELも知らず、今から思えば無謀な事をしたなぁと思いますが、持ち前の楽天的な性格から「今から勉強すればなんとかなるわ~」と度胸だけで単位を取り卒業までしてしまいました。
TOEICの点がよくてしゃべれないという人と同じで、アメリカにいたのならベラベラでしょ~?といわれますが、美術学校ということもあり、専門用語は分かるのに比較的やさしい単語が分からなかったりします。
また、文法がまるっきり分からず、レポートなどは苦労しました(卒業するころには何とかBくらいの成績はとれるようになりましたが・・・)もともと書いたり読んだりするのは特に嫌い、話すのは比較的好きだったので、現地では分からなければ片言英語で質問して、答えが分からなければ自分なりに簡単な英語で言い換えて、納得するまで聞いたりして過ごしました。
帰国してから10年ほどたって(この10年間はほとんど英語はしゃべらず過ごしました)初めてTOEICをうけたのですが、とても悪かったのを覚えています。(480点くらい、ほとんどがリスニングの点だったと思います。)
いくら英語が嫌いでも、楽しい思い出もいっぱいの英語生活、もったいないなぁと思いだしたのは、つい5年ほど前です。嫌いな文法を一から勉強してTOEIC600点講座などに少し通ってやっと580点取れました。(やはりリスニングの方が良かったです)600 点とれなくて残念だったけど、分からなかった文法が少し面白く思えるようになったので、それだけでももうけものだったなと思っています。 こういうテストには「点の取り方」があるんだなぁと遅まきながら分かりましたが、体の調子をくずして、それ以来集中して勉強はしていません。
英語からまた離れつつあったのに、転職した現在の仕事場には外国の方も来られる機会があり、時々英語での商品説明を求められます。何とか単語をつなげてしゃべるのですが、友達ではなくお客様となるといつクレームがくるかと冷や汗がでます。どんなに英語が苦手でも仕事となれば仕方がない、ちょっと切羽詰まってもう一度覚悟を決めて挑戦することにしました。
①せめて仕事できちんとしたセンテンスでしゃべれるようになること(不必要な冠詞がついていたり関係代名詞やらはあんまり使わない)
②聞かれたことをすぐに理解出来るようになること(分からなければもちろん質問するのは大事ですが、最初からそれじゃ相手もしゃべる気が失せるかなと思います。)
③Eメールで質問やお礼をもらうこともたまにあります。文章を作るのに半日くらい時間がかかります。自身を持って迷わずにささっと打ち返せるようになることが目標です。)
でも、何を先にやるのが効率的なのか?また効果が出やすいのか分かりません。
YouCanSpeakは面白かったし結構ちゃんと言えてるセンテンスも多くあったので、申し込もうと思ったのですが、愛さんのレベルの目安はTOEIC800となっていたので、もう少し語彙とかリスニングやってからの方がいいのかなぁと悩んでいます。特に語彙は中学・高校と勉強していないのがたたっていると思います。
Eメールはとりあえずマニュアルなどを見てパターンを作成しておけば少し時間をおいて勉強してもいいかなと思っています。英作文にはどんな教材がオススメですか?
TOEICとか英検は自分の大体のレベルを指し示すものとして時々は受けたいと思いますが、今すぐは考えていません。
つらつらと長いメッセージを書いてしまい、申し訳ありません。もしアドバイス頂けるならとても有難いです。
なお私のメッセージが役に立つなら、引用はしてくださって構いません。愛さんや他の方の体験を読ませて頂いて勇気をもらったり、感心したり私もさせて頂いたのですから・・・。どうぞ宜しくお願いいたします。
英語が嫌いとおっしゃいながら、
とっても熱い思いを感じましたよ~!
分かったような言い方ですが、○○さんはきっと、英語が「嫌い」なのではなく、
「勉強のやり方がまだつかめていないだけ」なのではないかと思います。
①せめて仕事できちんとしたセンテンスでしゃべれるようになること(不必要な冠詞がついていたり関係代名詞やらはあんまり使わない)
②聞かれたことをすぐに理解出来るようになること(分からなければもちろん質問するのは大事ですが、最初からそれじゃ相手もしゃべる気が失せるかなと思います。)
③Eメールで質問やお礼をもらうこともたまにあります。文章を作るのに半日くらい時間がかかります。自身を持って迷わずにささっと打ち返せるようになることが目標です。)
さて、これらの目的についてですが、
3番のメールについては、頻度も高くないようですし
○○さんもおっしゃるように、後回しでいいと思います。
ビジネスメールは基本的には簡単です。
もちろん、ビジネスにふさわしい表現とか書式というものはありますが、
それは市販の「ビジネス英文メール」的なものを持っておいて
それを参考にしながら書けばよいので、通信教材のようなものは必要ないです。
「お礼」「問い合わせ」など、シーン別でよく使う文章が載っている書籍などは
本屋さんにたくさんありますので、立ち読みしてみてお仕事で使えそうなものを
一冊か二冊くらい持っておくと良いですよ。(まだお持ちじゃなければ)
また、本の例文では対応できないことを言いたい場合ももちろんあります。
そういう場合は自分で文章を作成しないといけないのですが、
これはとにかくたくさん英文を作るアウトプットの訓練を
続ける以外に上達の方法はないです。
瞬間英作文をやってみられたそうですが、やることはあれと一緒です。
書くか話すかの違いですので、スピーキングの練習を積んでいけば、
書くスピードも同時に速くなります。
で。
目的の1番のスピーキングですが、これはやり方は2種類あります。
ひとつは、いつも言うべきことがある程度決まっているのであれば、
とにかくその表現をスラスラ言えるように練習したり、
市販の「英会話フレーズ集」の「外国人のお客様の接待」みたいな部分の
表現を暗記してすぐに口から出せるようにしておくことです。
でも、「何を聞かれるかは全く予測がつかないし、暗記ではとても対応できない」
という場合は、迷わず瞬間英作文をお勧めします。
YouCanSpeakは面白かったし結構ちゃんと言えてるセンテンスも多くあったので、申し込もうと思ったのですが、愛さんのレベルの目安はTOEIC800となっていたので、もう少し語彙とかリスニングやってからの方がいいのかなぁと悩んでいます。
YouCanSpeakをやってみられたんですね。
ホームページに書いてある目安については、800点以上の人にお勧めという意味ではなく、
800点もあるのに全然しゃべれない・・・というお悩みがある方は
こういうトレーニングをすると劇的に効果がありますよ、という意味でした。
結構言えたし面白かった、やってみたいと思えたのであれば、
挑戦されていいのではないかと私は思います。
逆に言うと、そういう気持ちがなければ絶対に続きませんし、効果も出にくいです。
文章を必要に応じて自由に組み立てるトレーニングを積めば
お仕事でも外国人の質問にも対応できるようになりますし
さっきも言ったように、メールを書くスピードも確実に上がります。
ただし、中学生の文法が完成していない場合は
YouCanSpeakをやっても、躓いてしまうことが多くなると思います。
文法が分からないということは、暗記するしかなくなりますので
瞬間英作文をやる意味がなくなってしまいます。
その場合は、マニアックな文法知識とかは不要ですので
とにかく基礎的な高校受験レベルの文法はマスターしておいてください。
とはいえ、○○さんのように、今すぐに英語が話せる必要がある場合もあるので
文法の復習と同時進行でYouCanSpeakに取り組んでいる方も多いです。
瞬間英作文や文法の復習などはいわゆる「机に向かう勉強時間」を
きっちりと確保する必要がありますが、
リスニングで耳を鍛えることについては、ながら聞きでもかなり対応できます。
(ながら聞き「だけ」ではダメなのですが)
なので、リスニングは、家事をしている時間とか通勤時間などをうまく使って
勉強されるといいと思いますよ。
リスニングも英会話も効率よく勉強できると思います。