オーバーラッピングとシャドーイング、やるならどっち?効果の違いを解説
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オーバーラッピングとシャドーイング、やるならどっち?効果の違いを解説

エバンス愛

※当ブログ記事には、広告が含まれます。

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音読やシャドーイングに加えて、声を出して英語を発音する学習法として「オーバーラッピング」というトレーニング法があります。

「オーバーラッピングとシャドーイングはどっちをやった方がいいですか?」「どっちの方が効果がありますか?」といったご質問をよくいただくので、このページではそれぞれの効果の違いやどちらがお勧めか、解説します!

 

オーバーラッピングとは?

オーバーラッピング(overlapping)は、英語の音声に自分の声をかぶせるようにして、英文を見ながら同時に発音する勉強法です。

オーバーラッピングに似たシャドーイングという勉強法がありますが、シャドーイングは影のようにくっついて発音していくトレーニングなので、自分の声が遅れます。一方、オーバーラッピングは全く同時になります。

 

「音読とシャドーイングの効果の違いとメリット・デメリット」という記事で、音読とシャドーイングの違いを説明しましたが、オーバーラッピングもシャドーイングと同じく自己流の発音に偏るという音読の欠点を補う勉強法です。

音読とシャドーイングの効果の違いとメリット・デメリット

 

オーバーラッピングとシャドーイングの効果に違いはある?

勉強する女性

オーバーラッピングもシャドーイングも、英語の発音、抑揚(イントネーション)、リズムをできるだけお手本の英語に忠実に再現することによって、発音やイントネーションの向上がはかれる勉強法です。

 

オーバーラッピングとシャドーイングの違いを端的に表すと、こうなります。

オーバーラッピング: 英文を見ながら、音声と同時に発音する
シャドーイング:   英文を見ないで、音声より遅れて発音する

※英文を見ながらシャドーイングをすることを勧める教材もありますが、私の考えではそれならオーバーラッピングの方がよほど効果が高いです。なので、この記事ではシャドーイングは英文を見ないという定義で検討します。

では、具体的に効果にはどんな違いがあるのか、以下に説明します。

 

オーバーラッピングの特徴

1.自分の発音とお手本の違いが顕著に分かる

音声の英語と自分の声をぴったり合わせるように発音するので、自分の発音やイントネーションがお手本とズレているところがシャドーイングよりはっきり分かります。なので、発音やイントネーションの向上につながります。

2.直接的なリスニング力アップ効果は低い

英語を見ながら発音するので、視覚情報がある分、英語を「聞き取って理解しよう」というモードにはなりません。リスニングには直接的な効果は薄いです。

ただし、英語の音を正しく発音できるようになれば英語がより聞き取れるようになるので、間接的にはリスニング力アップに効果がありますよ。

3.単語のスペルと実際の音とを一致させやすい

英文を目で見ながらやるので、「この単語はこういう発音をするんだ」と単語のスペルと実際の音が自分の中で一致します。

4.継続が難しい

オーバーラッピングに限った話ではありませんが、机について集中してやらないとできない勉強なので、どうしても三日坊主になりがちです。

 

シャドーイングの特徴

1.視覚情報がないので、リスニング力が鍛えられる

耳から入る音だけを頼りに英語を声に出さないといけないので、オーバーラッピングと比較してリスニング力がより鍛えられます。

2.不明な箇所がそのままになりがち

知らない単語や聞き取れなかった箇所があっても、その場では英文の確認ができません。不明な点があれば後でスクリプトを確認するのが必要です。

3.レベルを下げる必要がある

視覚情報が一切なく、リスニング力だけに頼っての発音練習になるので、知らない単語がほとんどなく自分にとって簡単な素材を使うことが必要です。オーバーラッピングより素材のレベルを下げる必要があります。

4.継続しやすい(ながらシャドーイングの場合)

シャドーイングを机でやるのであれば、継続のしにくさはオーバーラッピングと変わりません。ですが、私が勧めている「ながらシャドーイング」なら続きやすいです。

 

それでも私がオーバーラッピングよりシャドーイングを勧める理由

上記の比較を見ていただければ分かるように、オーバーラッピングとシャドーイングのどちらが学習効果が高いかという勝負では、オーバーラッピングに軍配が上がります。

正しいイントネーションやリズムを身につけるには、お手本とぴったり合わせるオーバーラッピングの方がより効果は高いです。また、シャドーイングよりハイレベルな素材を使えるのも、オーバーラッピングが勝るところです。

にもかかわらず、私はオーバーラッピングはほとんど実践していなくて、ほぼシャドーイングです。

 

それはなぜなのかというと、シャドーイングは「ながら勉強ができる」からに尽きます。家事をしながら、運転をしながら、散歩をしながら・・・など、耳は空いていて音は聞けるけどテキストは読めないというときにもシャドーイングはできるのです。オーバーラッピングは、そうはいきません。

こういう時間って結構多いもので、シャドーイングなら無理なく取り組めます。私自身は、社会人になってからほぼ車通勤ですが、運転中はシャドーイングの時間と決めています。

 

オーバーラッピングは机での時間を確保しないといけないので、「今日は残業で帰りが遅くなったから」「今日は見たいテレビがあるから」といった言い訳の犠牲になりがちですよね。もちろん、それはオーバーラッピングに限らず、机でやる必要のあるすべての勉強について言えることです。

その点シャドーイングはどうかというと、通勤時間のような「どちらにしても消費しないといけない時間」にシャドーイングを組み込むことはそれほど難しいことではないんです。

しかも、この習慣を継続していくと、シャドーイングをするのが当たり前になり、しない方が気持ち悪くなってきます。

 

オーバーラッピングは「ながら勉強」ができない

オーバーラッピングのためだけの時間を確保する必要がある

面倒なので続かなくなる

という明確な図式が存在する以上、私は、「シャドーイングこそがどの勉強法よりも素晴らしいから」ではなく、「効率」と「継続性」のためにシャドーイングを選んでいます。

シャドーイングを「ながら時間」に済ませる分、机でしかできない文法やリーディング、ディクテーション、ライティングなどに時間を費やすことができるからです。

どんなに素晴らしい勉強法でも、三日坊主で続けられないなら意味がありません。であれば、習慣にして続けられる勉強法を選択するのが賢いやり方だと思いますが、どうでしょう?

 

「ながらシャドーイングをしたいけど、私は運転しないんです」という人は、入浴時間をシャドーイング時間にするのはどうでしょう? お風呂に浸かりながら、防水スピーカーで音声を流して声を出してシャドーイングすることができます。お風呂なら、気兼ねなく声を出せますよね。

お風呂の時間も毎日必ず消費しなければいけない時間ですので、慣れたら当たり前に継続できるようになりますよ。詳しくはこの記事に欠いているので、どうぞ。

英語の勉強をこれから始める大人が最初にゲットすべき必須ツール3選

 

もちろん、シャドーイングとオーバーラッピングのどちらかしかやってはダメという決まりはないので、余力がある方はどちらもやればいいですし、好みと使える時間によって選べば良いと思います。

私の言いたいのは、勉強の継続しやすさを考えると、シャドーイングがお勧め」ということです。

「勉強時間はたっぷりあるし、頑張って継続する覚悟はある。短期決戦で一気に発音を向上させたい」という場合は、オーバーラッピングを取り入れるといいと思います。

 

まとめ

「何か別のことをしながら英語時間が自動的に積み上がった」というのが、私の英語学習が多くの人より上手くいっている最大の秘密です。

私は、シャドーイングのためだけの勉強時間を1分も取っていません。すべて、運転しながら、家事をしながらなどの「ながら勉強」です。

だって、毎日忙しいんじゃもん。英語の勉強に、そんなに時間割けんのんじゃもん。あんただって、そうじゃろ? 英語の勉強しよーかのー思うても、机についた瞬間に眠とうなるじゃろ? 机につく時間すらないくらい忙しい日もあるじゃろ?

(広島弁って、こうやって文字にしてみたら、ものすごいお年寄りの話し方にしか聞こえん・・・)

 

家事をしながら、運転をしながら、散歩をしながら・・・など、耳は空いていて音は聞けるけど、テキストは読めないという時間なら、忙しい人でも見つけられるはず。いろいろ理想はあるけれど、英語学習は無理があると長続きしません。「ながら勉強」を上手に取り入れてください。

というわけで、オーバーラッピングとシャドーイングの効果や継続のしやすさの違いをご紹介しましたが、オーバーラッピングとシャドーイングのどちらを選ぶにしても、発音やイントネーションの改善には絶大な効果があります。あなたの目的と生活スタイルに合った方法で取り組んでみてくださいね!

 

私がずっと継続できているシャドーイングについて、詳しくはこちらに書いていますので参考にしてください。

シャドーイングを10年続けた私が、正しいやり方と継続のコツを教えるよ!

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Ai Evansエバンス愛

独学で英語を学び、国際機関で通訳者を8年経験したのち、独立。本物の英語力を身につけ、大和魂を海外に発信できる国際人を育てることが目標です。
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