音読とシャドーイングの効果の違いとメリット・デメリット
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音読とシャドーイングの効果の違いとメリット・デメリット

エバンス愛

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「音読の効果を聞いて、音読をやってみようかなと思ったのですが、シャドーイングと音読はどっちがいいのでしょうか?」というご質問をいたくことがあります。

 

・音読とシャドーイングの効果には違いがあるのか?
・初心者向けはシャドーイングと音読のどっち?

という疑問をお持ちの方のために、このページでは、音読とシャドーイングのそれぞれのメリット、デメリット、難易度、効果の違いをお話しします。

どちらをやろうか迷っている人は、ぜひ読んでみてくださいね。

 

音読とは?

音読とは、英語を声に出して読むことです。中学校や高校の英語の授業で、ひとりずつ教科書を音読させられたりした記憶がある人は多いはず。みんなになじみのある学習法です。

 

音読のメリット

音読のメリットは、以下です。

・自分のペースで発音ができるため、特に初心者に適している
・自分の声がよく聞こえるので、ごまかさず丁寧に練習ができる
・きちんと発音できなかった所を部分的・重点的に訓練できる

 

音読のデメリット

音読のデメリットは、以下です。

・自己流の間違った発音に気づきにくい
・「ながら勉強」ができないので、継続しにくい
・発音、イントネーションやポーズ(間)が身につきにくい

 

音読の特徴の解説

音読は、シャドーイングと違ってお手本の音声と同じスピードで発音する必要がないので、初心者や英語のブランクが長い人に向いています。

自分のペースで一つ一つの音に注意を払いながら英語を声に出していくことができ、言い間違えたりつっかえたりしたところは、やり直しもできます

なので、これから英語のやり直しを始める方は、シャドーイングが難しすぎると感じる方は、音読から始めることをお勧めします。

 

ただし、お手本の英語音声がない素材を音読すると、間違った発音をしていても自分では気づけません。必ずお手本を何度も聞いて正しい発音を確認してから音読してください。

これは、単語ひとつひとつの発音だけの話ではありません。日本語は基本的に抑揚(イントネーション)が少なくリズムが一定の言語なので、私たちはついつい日本語と同じ調子で英語を音読してしまいがちです。

でも、英語は日本語と違って抑揚が大きく、リズムも変化します。日本語と同じ調子で自己流の英語で音読を繰り返すと、間違ったリズムと抑揚の英語を繰り返し脳に刷り込んでしまうので、逆効果です。

 

音読では、文章全体のイントネーションを正しく再現するのはかなり難しいと言えます。お手本の音声の通りに発音しようとしても、一つ一つの単語の正しい発音はチェックできても、イントネーションやポーズの位置まではなかなか覚えられません。

そして、英語には「リエゾン」という音の変化もあります。リエゾンとは、たとえば「Did you」が「ディド ユー」ではなく「ディヂュー」と発音される現象のことです。これも、音読ではおろそかになりがちです。

 

音読によって発音、イントネーション、ポーズ、リエゾンを正しく身につけるには、何度も音声を聞いてイントネーションやリエゾンとポーズの場所を確認したり、一文ごとに一時停止をしながら音読したりといった工夫が必要になります。

・・・正直、これをやろうと思うとかなり面倒くさく、すぐに挫折する危険性が大です。音読の最大のデメリットが、この「お手本の音声にならった発音がおろそかになる」ということです。

 

シャドーイングとは?

シャドーイングは、「影」のようにお手本の英語の後をついて発音していくトレーニング法です。英文を見ながらやる方法と、見ないでやる方法があります。

英文を見ないシャドーイングの場合、耳から聞こえる音だけを頼りに、そのすぐ後ろにくっついて英語を再現していきます。

 

シャドーイングをやったことがない人はイメージがしにくいと思いますので、ぜひ以下の動画を見てみてください。

 

シャドーイングのメリット

シャドーイングのメリットは、以下です。

・聞きながら発音するので、正しい発音、イントネーションが身につく
・英語を聞き取ることから始まるので、リスニングの訓練にもなる
・ながらシャドーイングをすれば時間を有効活用でき、継続しやすい

 

シャドーイングのデメリット

シャドーイングのデメリットは、以下です。

・スピードについていくのが難しいので、初心者には難易度が高い
・英文と自分の声が混じって聞こえにくいので、ごまかしがちになる
・英語がどんどん流れてくるので、部分的な言い直しがきかない

 

シャドーイングの特徴の解説

シャドーイングは、英語を聞いてその直後に発声していくので、できるだけ忠実に真似をしようと心がけながら取り組むことで、英語らしい発音やイントネーション、ポーズ(間)の取り方を身につけることができます。

これが、音読との最大の違いだと思います。

 

単語のひとつひとつの発音は、辞書で発音記号をチェックすれば分かります。でも、英語を英語らしく発音するにはそれだけでは不十分で、文章全体の強弱が重要です。

でも以前の私は、文のどこを強く、どこを弱く読めばいいのか全く分かりませんでした。

 

なので、単語の一つ一つの発音には気をつけても、文章全体として全く抑揚がない、一本調子の発音しかできませんでした。また、文章のどこにポーズが入るかも分からないので、とりあえず息が続く限り読んで、そして変なところで息継ぎという読み方しかできませんでした。

あなたも、そういう経験ないですか?

 

それが、シャドーイングをすることによって、正しい発音、正しい抑揚のつけ方、正しい息継ぎの場所が自然と身についたんですね。

強くゆっくり発音すべき所とそうでない所が体に染み付いたので、自分の言いたいことが通じやすくなったと感じます。

 

ここまで音読とシャドーイングの比較をしてきましたが、私はシャドーイングで鍛えてきました。音読はほとんどやっていません。理由は、シャドーイングが「何か別のことをしながらできるから(=ながら勉強が可能)」に尽きます。

私は普段の移動に車を使うことが多く、社会人になってからはほぼ車通勤です。シャドーイングは10年以上継続している習慣ですが、私はいつも運転しながらやっています。

もちろん、市街地や知らない場所など、特に注意を要する場所ではやりませんが、いつも通っている慣れた道や渋滞でなかなか車が進まない時などにはいつもシャドーイングをしています。

 

私はシャドーイングをやろうと決めてからは、毎日の車の通勤時間はシャドーイングの時間と決めていました。それまでは運転中は毎日音楽を流して歌いながらハンドルを握っていたので、それが英語に変わっただけです。

安全運転のために、あまり真剣に集中する必要がない中学生レベル、高校初級レベルの簡単な英語ばかりをシャドーイングに使っていました。

 

シャドーイングの短所として「ごまかしがちになる」ということを挙げましたが、中学生レベルの英語であればほぼそういう心配もありませんでした。

シャドーイングは10年以上続けていると書きましたが、これが、ながら勉強ができず、必ずそのための時間を確保しないといけない音読だったとしたら、確実に10年間も継続していない自信があります。

 

音読の欠点を補完する「オーバーラッピング」

音読の、「正しい発音やイントネーションが身につきにくい」という欠点を補う、ある意味音読とシャドーイングのいいとこ取りのような方法として、「オーバーラッピング」というやり方もお勧めです。(ただし、ながら勉強はできないので、完全な「いいとこ取り」ではありませんが・・・)

オーバーラッピングとは、音声を流して、英語を目で追いながら、お手本の英語にかぶせるように同じスピードで音読します。

 

お手本の音声と同時に発音するので、正しい発音、イントネーションの強弱やポーズの場所もより忠実に真似をすることができます。

音読をするなら、オーバーラッピングの方がお勧めです。「発音や抑揚が自己流になりやすい」という音読のデメリットを補いつつ、英語を目で見ながら発音ができる安心感があります。

ただし、シャドーイングと同じく、スピードについていくのが大変だと最初は感じると思います。まず自分にとって簡単なレベルから始めてみてください。シャドーイングにしてもオーバーラッピングにしても、中学生レベルから始めるといいですよ。

 

オーバーラッピングについては、「オーバーラッピングとシャドーイング、やるならどっち?効果の違いを解説」という記事で詳しく書いていますので、こちらも参考にどうぞ。

オーバーラッピングとシャドーイング、やるならどっち?効果の違いを解説

 

まとめ:音読とシャドーイングは結局どちらがいいか?

というわけで、効果の点で言えば、シャドーイングの方が音読より英語を忠実に真似がしやすいので、シャドーイングの方がいいと私は思っています。

ただし、これから英語のやり直しをはじめる初心者は、いきなりシャドーイングではスピードについていけないので、まずは何度も音声を確認した上で簡単な英語の音読から始めてみてください。

スピードに慣れてきたら、じっくり机で勉強する時間が多く取れる人はオーバーラッピングがお勧めです。机での時間があまり取れないけれど、ながら勉強時間はあるという場合はシャドーイングがお勧めです。

 

シャドーイングやオーバーラッピングが難しいと感じる場合、中1レベルの英語でシャドーイングやオーバーラッピングに挑戦してください。

なお、この「中1レベルで」というのを何度言ってもなかなかやってくれない人が多いです(苦笑)。もちろん、単語や理解のレベルでは中1の英語なんて楽勝というのは分かります。でも、理解できるのと、スラスラ発音できるのは全く別です。

 

私自身は、シャドーイングを始めたときはTOEIC700点(英検2級程度)でしたが、中1レベルの音声からやりましたよ。そして、苦戦しました。

なので、簡単なものからスタートしてください。

 

以下のページでシャドーイングの詳しい解説をしていますので、こちらも参考にしてくださいね。

シャドーイングを10年続けた私が、正しいやり方と継続のコツを教えるよ!

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Ai Evansエバンス愛

独学で英語を学び、国際機関で通訳者を8年経験したのち、独立。本物の英語力を身につけ、大和魂を海外に発信できる国際人を育てることが目標です。
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