2018年5月5日
正解リスニング学習法-初級者・中級者はこうリスニング力を伸ばせ!
エバンス愛
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私は過去に間違ったリスニング英語学習をやってしまっていて、時間をかけた割に全然リスニング力が伸びないという経験をしました。
そこで、今振り返って「あのリスニング学習法は間違いだった」と分かった勉強法があるのですが、それは以下の3つです。
1.海外ニュースなど英語ニュースの聞き流し
2.海外ドラマ・洋画の聞き流し
3.洋楽の聞き流し
そして、そこから得た経験は、以下でした。
1.一回限りの聞きっぱなしで、スクリプトも解説も使わないのはダメ
2.自分に合ったレベルのものでないとダメ
3.音が崩れすぎているものは(リスニング初級者には)ダメ
詳しくは、以下のページに書いています。
このページでは、それを踏まえて初級者・中級者の正しいリスニング学習法についてお伝えしますね。
英語音声を「じっくり隅々まで」聞き込む訓練
私がヒアリングが本当にできなかった、英語やり直しスタートの時期からTOEICが少なくとも900点くらいに達するまで、最も効果が高かったと思うのはこの「英語音声をじっくり隅々まで聞き込む」という勉強法です。これは、「精聴(せいちょう)」と呼ばれます。
これまであまりリスニングの訓練をしていない初心者の人は、いろいろな素材に手を出して、ただ何となく聞き取るのではなく、少数精鋭の教材を徹底的に隅々まで聞き込むという精聴の訓練から始めましょう。
かく言う私自身は、全然リスニングの基礎ができてない時期に英語ニュースやドラマを毎日何時間も聞き流すという勉強をやっていたことがありますが、それでは全く効果がありませんでした。
実は、意味が分からない英語を3時間聞き流すより、きちんと理解できる英語を15分集中して聞くほうがずっと良いのです。
それに気づいてからは、ひたすら精聴命!です。当時は大学卒業間近でしたが、中学1年生レベルからやりました。
じっくり何度も聞き、一語一句丸暗記するくらいまで、しつこいほど繰り返しました。
同じものを何度もじっくり繰り返して聞く「精聴」の目的は、以下です。
・聞こえる音と実際の英語を一致させること。
・頭にこびりついたカタカナ英語の発音からの脱却。
・リエゾンなどによる音の変化を体感すること。
これらは、「なんとなく」聞き流していても決してできるようにはなりません。何度も聞いて、スクリプトを確認して、
「general は 『ジェネラル』じゃなく『ジェナロー』 なのか!」
「like it は 『ライク イット』じゃなく『ライキッ』 なのか!」
そういう発見の繰り返しです。
一語一句聞き取るという精聴のトレーニングは、ただ英語を聞くだけではなく、シャドーイングやディクテーションという勉強法でも実践可能です。
実際、私もシャドーイングやディクテーションを行うことで音と実際の英語が一致してきて、英語が「意味のある言葉」として聞こえるようになる基礎ができました。
それまではただの「雑音」でしかなかった英語が、その後加速度的に聞こえるようになり、TOEICの点数もぐんぐん上がっていきました。
なお、シャドーイングの目的ややり方、注意点についてはこちらで詳しく解説しています。
ディクテーションのやり方や無料で使える教材についてはこちらで詳しく紹介していますので、参考にしてください。
精聴のおすすめ教材
精聴のトレーニングに使うものは、普通の市販の書籍で十分です。もし、中学生レベルなどあなたのリスニング力に合った教材をすでに何かお持ちであれば、それを使ってください。
適当なものがない、どんな教材を選んだらいいか分からないという場合は、たとえばこんなCDつきの教材がいいです。
初心者向け(中1,2レベルの英語)
中級者向け(中3レベルの英語)
または、私自身が英語のやり直しを始めた時に毎日愛用していたのはNHKラジオ講座ですが、それもお勧めです。
NHK語学のページでストリーミング音声は無料で聞けますが、音声は最新1週間分しか掲載されていないので、何度も繰り返して聞くことが難しく、このページをメインで使うのはお勧めしません。
書店でCDを買うと1ヶ月分で1500円くらいしますが、CDを買わなくてもNHKの外国語講座を無料でダウンロードできる方法がありますので、こちらをぜひ活用してください。
英語初級者のための精聴のやり方
リスニング用の教材を準備したら、テキストをいきなり読み込んだり音読したりするのではなく、最初は何も見ずに音声だけを2~3回聞いて、きちんと理解できるかどうか試してみてください。
聞き取れない部分があったら、スクリプトを見て確認。
その後は、音声を何度も聞いて音声を真似て声に出して読みながら発音やイントネーションに気を配り、くっついて発音されている音(リエゾン)などもチェックします。
私自身は、車で通勤する時にNHKラジオ講座の音声を何度も繰り返して聞き、隅々まで聞き取り、シャドーイングするということを継続していたら、2年ほどでTOEICのリスニングは満点になりました。
特にリスニング初心者にとっては、同じものを繰り返し聞くことが大切です。
よく、あれもこれもと手を出す人がいますが、特に初心者のリスニング上達の秘訣は「広く、浅く」ではなく、「狭く、深く」です。とにかく、同じものを覚えるほど、飽きるほど聞く。(もちろん、「同じもの」と言っても、自分が理解できる教材じゃなきゃダメですよ)
すると、リエゾンなどの音の変化が「知識」じゃなく「感覚」として分かるようになってきます。
音の変化が分かるようになると、それまでは意味の分からない英語のかたまりだったのが、「このつながっている音はこの英語だな」と単語が「切り取れる」ようになります。
単語が切り取れるようになれば、当然英語の意味も分かるようになります。
こういうスキルが身に付いた後になってはじめて、いろんな教材を「広く」聞いていく勉強法でも、十分な効果が得られます。
それまでは、いろんな教材を試してみたい気持ちをぐっと抑えて、同じものを繰り返しましょう。知らない単語がなくなって、発音も同じように真似できるようになるまで。
リスニングの勉強を習慣にする
でも、いくら勉強法を語ったところで最初の数日間だけやってすぐにフェードアウト・・・ではリスニング力は伸びません。
ある日突然映画が字幕なしで聞き取れるようになるような秘密の方法があればいいのですが、残念ながらそんな魔法はありません。
私は、ドラマ「ビバリーヒルズ青春白書」を使った英語学習に挫折した後は、海外ドラマやニュースの映像を英語学習に使っていません。(音声だけのドラマやニュースは使っていますし、娯楽の一環で海外ドラマは見ますが)
これが、学習が長続きした理由だと思います。
というのは、「同じものを繰り返して聞き、隅々まで理解する」という精聴を実行するには、海外ドラマや動画教材では、非常に都合が悪いのです。テレビやパソコンの前にいなければ、勉強できないからです。
たとえば、仕事から帰宅して、夕食を済ませて、さあ映像を見よう・・・だと「今日は疲れたから早めに寝よう」「残業で帰宅が遅くなった」「見たいテレビがある」などコンスタントに学習時間を確保することが難しくなってしまいます。
「同じものを飽きるほど繰り返し聞いた」と上でしつこく書いていますが、私がそれをやったのは、すべて「ながら聞き」です。でないと、そんなに何回も聞けませんから。
だから、たとえば私がやったのがNHKラジオ講座ではなくNHK「テレビ」講座だったとしたら、テレビの前で勉強しないといけないので、きっと続かなかったでしょう。
私のリスニング学習時間は、通勤・通学の時間、家事をしながら、入浴中などです。
大学時代から私は毎日車を運転していますが、車の中は私の英語の勉強部屋と決まっています。車でNHKラジオ講座をくり返し聞き、シャドーイングしまくりました。「ぜったい音読」も、CDが擦り切れるほど車の中でリピートしながらシャドーイングしました。
「あ、ここがよく分からないな」という時は、それを覚えておいて後で時間が取れるときにスクリプトを見て確認しました。どこが分からなかったのか忘れることも度々でしたが(笑)、そんな適当な勉強方法だからこそ、継続することが苦にならなかったのだと思います。
英語学習というのは、「習慣」が命です。
「私は通勤中はNHKラジオ音声を聞くことになっているのだ」とルーティーンが決まっていれば、それを50回でも100回でも聞くことも、つらくはありません。「朝起きたら、顔を洗うことになっているのだ」と全く同じ。
でもこれが、机について「さあリスニングの勉強だ!今日も同じ音声を聞くぞ!」だと、苦しいです。絶対に続かなかった自信があります。
だからこそ、「習慣の一部として英語学習を組み込む」ことが鍵です。
あなたが会社員なら、通勤時間は、毎日仕事に行く限り、変わらず必ず消費しなければならない時間ですよね。だから、その時間を英語学習に充てていれば、必ず英語の勉強をすることになります。
あなたが主婦なら、家事の時間は毎日何時間も発生しますよね。その時間を英語に充てていれば、必ずリスニング時間が自動的に積み上がります。
このように、日々の生活に英語を聞く時間を組み込んで毎日英語を聞く時間を積み重ねていくことで、英語は必ず聞き取れるようになります!
時間がなかなか取れない忙しい人が英語の勉強時間を増やしていくための工夫については、このページに詳しく書いています。必ず読んでおいてくださいね。
というわけで、特に初心者、中級者に向けて正しいリスニングの勉強法をお伝えしました。教材をあれこれ買わず、これと決めたものにじっくり取り組んでください。
この正解リスニング学習法の発展編として、より英語が聞き取れるようになるリスニング学習法はこちらに詳しく書いていますので、あわせてどうぞ。