2023年3月3日
英語の勉強が続かなかった私が独学で通訳になれた3つの秘訣
エバンス愛
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英語を勉強している人の中で、どんな悩みが一番多いかというと、実は勉強のやり方が分からないとか、どの教材を使えばいいかとか、なかなか成果が上がらないとかいうことより、ダントツで「勉強が続かない」ってことなんです。
頑張って勉強しようって思ってるのに、やる気はあるのに、いつも三日坊主。「『今年こそ英語をマスターするぞ!』と新年の誓いを立てるお正月を、一体何年繰り返してきたか・・・」というメッセージをいただくこともあります。
実は、私自身も英語の勉強が全く続かなかったという過去があります。意外に思われるかもしれませんが、実は、私も三日坊主を繰り返してきた人間です。
では、そんな私がどうやって英語の勉強を続けられるようになり、社会人から英語をやり直して、語学のプロである通訳になれたのか?
今日は、英語学習を継続している人がみんなやっている3つのポイントをお伝えしたいと思います。
あなたの英語学習が続くようになるヒントが一つでも見つかれば、とても嬉しいです。
コンテンツ
1.英語が続かない原因を理解し、英語を習慣にする
英語で成果を出すには、英語の勉強を習慣にする。はっきり言って、これしかないです。
英語がハイレベルに達している人で、英語の勉強を「習慣」にしていない人は、ただの一人もいません。
「気分が乗ったら勉強するけど、気が向かなかったら勉強しない」
「時間があるときは勉強するけど、忙しい時は勉強しない」
っていうやり方、してませんか? 実は、これは過去の私です。これだと、なかなか英語が身につかないです。私の英語力が伸びたのは、何を置いてもまず、英語の勉強が習慣になったからです。
英語の勉強が習慣にならない理由
英語の習慣を身につけるために、まずは英語の勉強がどうして続かないかを理解する必要があります。
英語の勉強が続かないのは、英語学習の代償が大きすぎるからなのです。
代償というのは、「英語学習によって失うもの」のこと。「え?英語さえ出来るようになれば、いいことばっかりのはずなのに!」そう思っていた方も、ちょっと聞いてください。
仮にあなたが、「英会話学校に行って、英会話をマスターしよう」と決めるとします。すると、そのためにあなたが支払う代償は、英会話学校のレッスン費用だけではありません。
あなたが英会話学校に行くことは、以下のような代償を伴います。
・毎週のレッスンの時間。
・学校までの移動の時間。
・宿題や予習復習の負担。
・レッスンや通学による疲れ。
・忙しくなった分の日常生活へのしわ寄せ。(外食が増えて健康に支障が出る等)
「英会話学校に行こう!」と決めるだけで、これらの代償を支払い、しかもこれまでの日常が大きく変わる可能性が出てくるんです。当然、この代償の負荷が大きければ大きいほど、継続するのは困難です。
当たり前のことのようで、これが本当の意味で分かっていない場合、英語が続かなくなります。
英語学習を継続するには、日常を変えない方法で始める
つまり、英語学習を習慣にして、長く続けていくためには、なるべく今までの日常を変えない方法を選ぶことが大切なんです。
じゃあ、上の例のように英会話学校は行ってはいけないってことかというと、もちろんそうではありません。なるべく負荷を少なく、現在の生活を変えない方法を選ぶことです。
あるいは、英会話レッスンで負担が増える分、それ以外の生活での負担を減らすこともできます。
例えば、以下のような工夫ができます。
・通学の必要がない、オンライン英会話レッスンを選ぶ。
・食材のネット宅配を使い、家事の負担を減らす。
・英会話レッスンの代わりに、外国人の同僚にランチをおごって英語で会話する。
自分に厳しい日本人の私たち(特に昭和世代w)は、ついつい
「しんどいことをやってこそ力がつくんでしょ?」
「今までの日常を変えないんじゃ、英語力アップなんて望めないのでは?」
と考えて、厳しい道を選びがちなのですが、そんな必要はありません。それに、そんなに急激に変えた日常は、どっちにしても長続きしないのです。
運動不足の人がいきなり24時間マラソンを走ろうったって、すぐに体中が痛くなって、イヤになってしまうのは明らか。ちょっとずつ筋力をつけて、毎日ジョギングして、5km、10km、20kmと、だんだん走れる距離を伸ばしていくのと同じことです。
いろいろ理想はあるかも知れませんが、一足飛びにそこに行こうとするのではなく、ちょっとずつ近づいていくようにするのが、結果的には近道です。
現状からほんのちょっとだけ違う習慣を身に付けて、そこからまた少しだけ負荷を加えていけばいいのです。
英語学習の習慣化については、以下の記事でさらに詳しく解説しています!
▶今度こそ本気出す!三日坊主さん向け英語学習の習慣化完全ガイド
スモールステップから始めること
絶対に、今の生活が180度変わってしまうような方法を選ばないこと。だから、今まで全然勉強をしていなかった人が突然
「今日から毎日3時間勉強するぞ!」
「今日から毎日100個単語を覚えるぞ!」
とかやっても、ぜ~~ったいに、続きません。保証します(笑)
今まで全然勉強をしてない人は、
「今日から毎日5分勉強するぞ!」
「今日から毎日1個単語を覚えるぞ!」
これで、バッチリです。もちろん、こんなに少ない負荷なんだから、毎日ちゃんと守ってくださいね。そして、慣れたら少しずつ負荷を増やすことも忘れずに。
「そんなラクな方法を選んで自分を甘やかしていいの?」と思うかもしれませんが、いいんです。
大きな負荷をかけても、それが一時的では意味がありません。それよりも、小さな負荷を積み重ねて、数年後には英語学習を立派な習慣の一部にすることが重要なんです。
それほどしんどい思いをしていないからこそ、これからも続けようという気にもなるものです。
もちろん、資格試験のために一時的に集中して勉強する必要も、時にはあると思います。でも、英語をモノにするには、英語と長いおつきあいをすること。長いおつきあいをするには、しんどいとダメなんです。しんどくないからこそ、長続きするんです。
自分の生活を変えないでいい英語学習からまずはスタートして、英語を少しずつ習慣にしていきましょう。
2.すぐに結果が出るのを期待しない
「勉強してるんですけど、自分が伸びてるかどうかわからなくて・・・」
「成果がなかなか出ないし上達した感じがしないから、英語の勉強が続かないんです」
っていうお悩みをよく聞きます。
ここでぜひ覚えておいていただきたいことは、「英語の勉強を数ヶ月やそこら続けたぐらいで、結果は見えないのが当たり前」ということです。
英語はレベルが上がるほど、上達が実感できなくなる
英語に限らず、スポーツでも何でもそうなのですが、やり始めたばかりの初心者の時が一番上達します。
例えば、あなたがパソコンで「ブラインドタッチ」をはじめて練習した時のことを思い出してみてください。少し練習するだけで、目に見えてどんどん速くなったと思います。
でも、今のあなたもお仕事などで毎日パソコンを使っているなら、あなたのタイピング技術はさらに少しずつ上がってるはずなんです。でも、上達なんてもう感じませんよね?
英語も、それと同じです。レベルが上がれば上がるほど、上達は実感できなくなります。
少なくとも、中学高校で6年間英語に触れてきたあなたが、英語の上達を実感できなかったとしても、それが当たり前なのです。
英語の上達の実感は、数年単位でしか得られないのも普通
私自身も、英語の上達なんてもうほぼわかりません。「そういえばあの時と比べて、私って英語が聞き取れるようになったなぁ」と思う時は、その比較対象が5年前だったりします。(苦笑)
誰かが「薄皮を毎日積み重ねるように」とおっしゃっていましたが、まさにそんな感じ。本当にわずかな上達を積み重ねて、それが長い年月を経て、結果として目に見える成果になるだけなのです。
もちろん、成果が全く出ない場合、間違った方法で勉強している可能性もあるので、その時は信頼できる指導者に相談することをお勧めします。
でも、ある程度「こうやったら勉強の成果が出る」という根拠があって正しい方法で勉強していることであれば、すぐに成果が出ないのが当たり前なんだと思って勉強するのが大事です。
「目に見える上達」をモチベーションにして英語の勉強をしていては、本当に一瞬で挫折して終わります。
TOEICの点数に一喜一憂しない
よく、「TOEICってどのくらいの頻度で受けたらいいですか?」というご相談を受けますが、私は、「半年に1回でいい」とお伝えしています。
それ以上の頻度で受けても、どうせ点数はほとんど変わりません。無駄に落ち込みますしね。
毎回のように受験して、そのスコアで一喜一憂していては、モチベーションの急上昇や急降下に振り回されてしまうことになります。
モチベーションの上下については、英語学習のモチベーションが下がっても勉強がラクラク続くようになる方法にも書いていますので、合わせて参考にしてください。
積み重ねた時間をモチベーションにする
TOEICは正確なテストではありますが、勉強時間がそのまますぐに点数に反映されるわけではありません。
点数にすぐには現れなくても、英語の勉強時間を積み重ねてきたという事実は変わりません。目に見えないところでは、ちゃんと成長しています。前進はしているんだけど、それがまだ結果として出てないというだけなんです。
例えば、あなたが2ヶ月前から、毎日30分英語の勉強続けてきたとしましょう。
正直、たった2ヶ月程度では、TOEICの点数が大きく上がる可能性は低いです。でも仮に、TOEICの点数が2ヶ月前と全く同じだったとして、その2ヶ月は全く無駄だったかというと、そんなことはないわけです。
2ヶ月間、毎日30分英語を勉強したんですから、60日 x 0.5時間 = 30時間は英語を勉強したということです。30時間分、あなたは前進しています。
「これまでの合計だと、今何十時間くらいになってるな」とか、「よし、これで○日間続けることができたぞ」という、「今まで自分が積み重ねてきたこと」を自分のモチベーションにすればいいんじゃないかなと思います。
そのためには、学習記録をつけてもいいですね。Studyplusなどのアプリを使って、学習時間の履歴をつけるのもお勧めです。
「点数がどれだけ伸びたか」で英語の勉強のモチベーションを上げるのではなく、どれだけ英語の勉強を積み重ねたかを励みにしてください。
3.自分以外の誰かのために英語を学ぶ
そして最後の、英語を続けるとっておきのコツなんですが、それは誰かを助けるために英語を身につけるという気持ちで勉強することです。
あまりこういうこと言ってる方っていないと思うんですが、英語の勉強が大好きで大好きで仕方ないという人でもなければ、英語って自分のために勉強すると、本当につらいんです。
「自己完結」する目標では、英語学習は続かない
私は「どうして英語を勉強してるんですか?」と、よくスカイプ相談で聞くんですが、とても多い答えが、「映画を字幕なしで英語のまま理解できるようになりたい」という目標(憧れ)なんです。
私が相談を受けるのは社会人の英語学習者の方なので、お仕事で英語が必要でなければ、だいたいこの答えが返ってきます。
ですが、この目標では、うまくいきません。
あなたも同じ憧れを持っているとしたら、本当にごめんなさい。もちろん、「映画を字幕なしで楽しめるようになりたい」という目標を持っているのは構わないのです。
私が知る限り、英語の勉強が大好きでいくらでも続けられるという人を除いては、「字幕なしで映画を見る」を一番の目標に掲げる人で、英語力が高い人を私は知りません。
なぜその目標では高い英語力が身につかないかというと、「映画を字幕なしで見る」という目標は、自分の中で完結するからです。
極端な言い方をすれば、あなたが字幕なしで映画を楽しめるようになっても、それだけでは世の中の誰にも影響を及ぼさないし、誰も喜びません。逆にあなたが英語を勉強しなくても、誰も困らないし、誰にも迷惑がかからないのです。
こういう目標は、続かないのです。それが「自分の中で完結する目標」ということです。
あなたが英語ができようができまいが、他の人には何も影響がない。そういう時って、人間っていくらでも怠けてしまう生き物なんです。
人間が本当に力を発揮するのは、人のために頑張るとき
ちょっと想像してみてください。あなたが英語の会議に出席しないといけなくなったとします。
会議でちゃんと質疑応答できなかったら、他の出席者に迷惑がかかります。あなたの英語力を頼りにしている、英語が話せない同僚もいます。
そういう状況だったら、あなたはちょっとくらい無理してでも、頑張って準備すると思いませんか? 日々の勉強にも力が入るはずなんです。
自分だけのために勉強すると、誰だってダラダラしてしまうもの。でも、他の人の役に立ちたいとか、迷惑をかけるわけにはいかないとか、そういう「誰かのため」に勉強すると、本気度が変わります。
私が3日で100個の単語を覚えられるようになった理由
私自身、「単語をたくさん覚えて、洋書がスラスラ読めるようになりたいな〜」という憧れから英語を勉強していた時は、本当に単語が覚えられませんでした。
覚えられないし、続かない。単語を覚えるという作業が楽しくなくて、すぐに飽きてしまっていました。
でもそんな私が、3日で100個の新しい単語くらいは普通に覚えられるようになったんです。どうやったと思いますか?
答えは簡単で、通訳するミーティングのために、100個の単語を緊急で覚える必要があったからです。
・私がその単語を覚えていないことで、会議に出席する人にどんな悪影響があるのか?
・単語をしっかり覚えて、通訳として良いパフォーマンスをすることで、会議がスムーズに進み、話がまとまり、会社や業界にどんな貢献ができるのか?
それを考えると、自分のためだけに勉強していた時とは比べ物にならないほど集中して覚えられるんです。
誰かのお役に立てるとか、喜んでもらえるとか、あるいは迷惑がかかるとか、「誰か」のためだったらもっと頑張れるんです。
誰かに役立つために英語を使う場面をイメージする
で、こういう話をすると、正直なところ
「私の英語力なんてまだまだなのに、こんな自分が『誰かのため』なんて、おこがましいんじゃないか?」
「自分のことで精一杯なのに、『誰かのため』に頑張ろうという気持ちになんて、なれない・・・」
「正直、そんなキレイ事を並べられても、全然心に響いてこない・・・」
とあなたは感じてしまっているかもしれません。
これって、誰の中にもある気持ちです。私の中にもそういう部分がありますから、もちろんよく理解できます。
でも、そこであえて言いたい。
「まだ自分が満たされてないから」と言って、「まずは自分のために」って勉強しても、上で言ったように継続できないし、だからたいして英語力は上がらないし、満たされないのは変わらないんです。
だったら、「まだ自分が満足してない」というところはいったん脇に置いていただきたいのです。そして、誰かの役に立つために、あなたが英語を使っているシーンを思い浮かべてみてください。
大げさに考える必要はありません。たとえば、「町で困ってる外国人がいたら、今までみたいに見て見ぬ振りをするんじゃなく、勇気を出して “Do you need any help?” って話しかけて、助けてあげられるようになりたいな」とかでいいんです。
あなたが将来出会う、道に迷った外国人に「ああ、あなたのおかげで本当に助かった、ありがとう」と感謝してもらえる場面をイメージしてみると、なんだか心が温かくなるはずです。
つまり、「人のために何かをする」ことで、自分自身の幸せ度が上がるんです。だから、「自分が満たされてから相手のためにと考えられる」と思っているなら、騙されたと思って、先に相手のために動いてみてください。
それが幸せへの近道、英語上達への近道だと私は思っています。
英語学習が続かなかった私が継続できるようになった方法まとめ
というわけで、私がどうやって英語の勉強を続けられるようになり、社会人から英語をやり直して、語学のプロである通訳になれたのかをお伝えしましたが、いかがだったでしょうか?
ポイントは、以下の3つでした。
1.英語を習慣にする
2.すぐ結果が出ることを期待しない
3.自分以外の誰かのために英語を学ぶ
取り入れられそうなところから、ぜひ実践してみてください。そして、あなたの英語学習が継続でき、あなたの望む成果が出せることをお祈りしています。お役に立ったら幸いです!
英語のモチベーションが下がっても勉強が続けられる方法は、以下の記事で詳しくお伝えしています。あわせて読んでみてくださいね。