聞き取れない英語を推測する練習でリスニング力を伸ばす勉強法「多聴」



英語を一語一句聞き取る練習でリスニング力を伸ばす勉強法「精聴」でお話しした通り、
精聴とは、すみずみまで一語一句しっかり聞き取る勉強法で、
特にリスニングの勉強段階のはじめではこのプロセスがとても重要になります。

ちゃんと意味の分かるものを使い、同じものを何度も聞く。

あるいは、シャドーイングやディクテーションなど
「一語一句しっかり聞き取れていなければできない」勉強法を取り入れる。

さらに、シャドーイングを家事や通勤の時間を利用すれば
精聴の時間が、勉強時間を別に確保することなく積みあがるので
とてもお勧めだと書きました。

そして、このステップを踏まえて、次は多聴です。

多聴とは、一語一句にとらわれるのではなく、
話全体の内容をおおまかにつかんで

「あ~こういう場面の会話だな」
「だいたいこんな話をしているのかな」

と、がばっと理解することです。

話の全体の内容をつかむことができないのは、
前にも言った「文法力不足」以外の理由としては
「単語ひとつひとつにとらわれすぎているから」です。

だから、聞き取れない音が少しでもあった途端、
「えっ?今何て言ったの??」とパニックになり、
次の単語がどんどん聞こえなくなり、話の流れも見失ってしまう・・・

これが、上級者になるために
絶対に超えなければならないハードルです。


多聴のトレーニング法


あなたにとって、「一語一句は聞き取れないけど6割くらい意味が分かる」
という、精聴に使うものより難易度の高い素材
を選びます。

以下のステップで、多聴に取り組んでみてください。



1.文章全体を、スクリプトや日本語は一切見ないでひと通り聞き、
どの程度理解ができるかを試します。

その際、一語一句に注意して全部聞き取ろうとするのではなく、
ところどころ聞き取れなくても何の話なのかという部分を
まずはがばっと大雑把につかむことを目指してください。

2.巻き戻して3~5回ほど繰り返して聞き、
少しずつ細かい部分の聞き取れなかった部分をつぶしていきます。

この際、「この単語がこの文章のキーワードだな」「ここがメインだな」
という単語やアイデアを推測し、書きだしてもOKです。
(キーワードを書き出すと、話が推測しやすくなります)

3.もうこれ以上聞いても新しい情報は聞き取れないなと思ったら、
スクリプトと日本語訳を確認します。

日本語を読んで、自分が「だいたいこういう話かな?」と思った内容と
日本語訳がどの程度合っているか、確認します。

4.英語のスクリプトを見て
聞き取れなかった部分の英語はどういう表現だったのか、確認します。

スクリプトを見る時、単語を知らないから聞き取れなかったのか、
音がくっついたり早すぎたりしたから聞き取れなかったのか、
原因を確かめることによって、自分の弱点を把握しましょう。

5.最後にもう一度、何も見ないで同じ素材を聞き、
きちんと理解ができるかどうかを確かめます。

そして、また理解があやふやだった部分を確認したり
覚えておきたい単語や熟語などがあれば、ノートや単語シートなどに書き出します。


これでひと通りの多聴の訓練は終わりですが、
こうやって多聴のトレーニングに使った学習済み素材は
この時限りで終えるのではなく、普段の「ながら聞き」に活用しましょう。

私たちは、たった一回くらい学習しても、すぐ忘れてしまいますから
ながら聞きでちゃんと意味が取れるか、単語を覚えているかを確認することで
効果的に復習ができます。


多聴をするときの注意事項


多聴に使う「6割くらい意味が分かる」という素材や、
「ほとんど意味が分からない」という素材を、上のような学習をしないまま
ただ単に聞き流しても全く意味がありませんので、気をつけてください。

また、たとえば海外ニュースを家でつけっぱなしにしているけど
英語の音は右耳から左耳に抜けているだけという状態だったり、
洋画を字幕ありで普通に楽しんでいるだけでは、ダメです。
(字幕なしだったとしても、意味が分からないものの聞き流しはダメです)

「多聴」とは、「とにかく耳に英語を入れること」ではありません。

しっかり意味を理解しようとして注意を傾けること、
そして、スクリプトで確認することが必須です。


次のページでは、この
「大まかに聞き取って聞き取れないところを推測する」
という「多聴」について、さらに具体的な話に入ります。

正しいやり方で多聴を実践して
映画や海外ドラマの英語でもしっかり聞き取れることを目指しましょう!



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