同じ英語をスクリプト通りに聞こえるまで何度もリスニングしても、映画や海外ニュースは聞き取れるようにならない

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精聴と多聴について読者さんから質問をいただきました。


・ リスニングが伸び悩んでいる
・ リスニングをどう勉強していいかわからない
・ 多聴と精聴がどう違って、どういう効果があるかわからない

こんな方には、とても役に立つ内容だと思いますので
しっかり読んでみてください。

—– 件名 —–
リスニングとヒアリングマラソンについて
—– 現在の英語レベル(教材・勉強法のご質問の場合) —–
TOEIC 900点(2000年) 英検準一級(1995年)
—– メッセージ —–

(前略)

今回メールを出させていただいたのは、
主にリスニング学習法、及びヒアリングマラソンについてです。

私はTOEICでは 900点ですが、
はっきり言ってその点数に見合うだけの実力はありません。 

英語の家庭教師の経験(高校生・浪人生対象)が
かなりあるので文法はそこそこ自信があり、
「まあ、基礎グラグラってことはないかな?」と勝手に思ってます。

数年前まで、小さな事務所の海外部で英文メールのやり取り、
翻訳なども担当しておりましたので。。

ただ、リスニングは酷いと自負(?)しております。
現状を正直に述べますと、完璧に理解できるものはほぼありません。

NHKニュースは知ってる項目なら内容は理解できるけど、
細かいところは推測で流す感じ。 
CNNとかになると、映像の助けがあっても
何についてのニュースだったのかすら分からないような有様。

アメリカのテレビドラマ(でしたっけ?)の
「フレンズ」とかならまあまあ大丈夫
(それでも65%~75%ぐらいでしょうか)

映画とかだと初聴理解力はグッと下がり
20~30%くらいかな・・・と。
モノによってはほぼ0%ってこともあります。

数字は自分の勝手なイメージなのでかなりいい加減です。すいません。

あと、以前はネイティヴの友人とたまに飲みに行ったりしてましたが、
会話自体は支障なく楽しめるんですけど、

たまに聞き取れてないな、と思うようなことがあったら、
聞き返したり、推測でかわしたりって具合です。

僕の場合、更に語彙力不足も
足かせになっているようで、英語を聞きながら
「あ、えーと、この単語なんだっけ・・・ 
間違いなく知ってる単語なんだけど。。。」と

単語に対する反応がリスニングをするには
遅すぎるといったことが多々あります。

現在はナチュラルスピード(200~250 words per minuteくらい)で
話されているCDをひたすら繰り返して聞いております。
(トータル90分ありますが、もう50回以上は繰り返してるかな?)

スクリプトもついているので内容は確認できますが、
耳がついていけてないところは
何回聞いてもすんなり入ってきません。

例: So you and your team fly there and
you might spend all night preparing your presentation
for a deal worth several billion.

この worth が聞き取れないんです(泣) 
スクリプトを確認しているので、
耳をダンボにして待ち構えても入ってこないんです。

そこで、えいみさんが紹介して下さっている
ヒアリングマラソンに挑戦してみたいと思っています。

ただ、今悩んでもいるんです。えいみさんの文章を読んで
ヒアリングマラソンの質には疑いを持っておりません。
というか是非やってみたいんです。


> 例: So you and your team fly there and
> you might spend all night preparing your presentation
> for a deal worth several billion.

> この worth が聞き取れないんです(泣) 
> スクリプトを確認しているので、
> 耳をダンボにして待ち構えても入ってこないんです。


これは、教材用に作成された音声か、
それともネイティブスピーカーの生の音声かによっても変わりますが、
あなたのリスニング力云々にかかわらず、

「うん、この”worth”はほぼ聞き取れない単語だろうな」
というのは想像つきます。

もともと「わーす」とはっきり発音されることはない単語ですので、
「ゎ」とこもった音が超小さく聞こえるか
聞こえないかくらいだろうと思います。

「す(th)」は後ろの「s」の音と混じってほぼ聞こえないはずです。

そして、このworthは聞き取れなくても全く問題ない言葉です。

聞き取れなくても、後ろに金額と想像がつく単語がありますし
dealなんていう単語もありますので、
そのあたりが聞き取れていれば、
worthが聞き取れるかどうかは関係なく、この文章の意味は明らかです。

英語を理解するのに、一語一句聞き取れる必要はないですし
それを求めていると本当に大変なことになってしまいます。

逆に、私たち日本人が日本のテレビ番組を見ていて
全ての内容を100%聞き取れているかというと、聞き取ってないですよ。
(特にバラエティー番組とか、早口の人とか滑舌悪い人とかたくさんいますしね)

話の前後関係や、聞き取れた単語から想像して意味をとっているだけです。
英語でもやることはそれと全く同じです。

また、あなたがやっているのは「精聴」という勉強法になります。
同じものを何回も聴き、一語一句隅々まで理解し・・・という方法です。
これは重要な勉強法ですので、必ずやらなければいけません。

でも、これだけでは不十分で、
それと組み合わせて「多聴」という勉強法もやらないと
リスニングで思うような成果は上がりません。

私もヒアリングマラソンをやる前は精聴ばっかりやってたので、伸び悩みました。
あなたと同じように、同じものばかりひたすら聞いてました。

多聴というのは、まさに上で言ったように
一語一句にこだわらずに話の全体をざっくりとらえるということです。

映画やニュースを英語で聞く場合は、一語一句聞き取ろうとすると
疲れて仕方がありませんし、それはほぼ不可能ですので、
話の全体的な内容・流れを大まかに理解できれば良しとします。

ですので、これは同じ教材ばっかりを聞いているのでは
不可能な勉強法です。

「初めて聞く素材(または暗記するほど聞き込んでいない素材)」
を使って、最終的には1回目でしっかり理解できる耳を
鍛えるというトレーニングが必要になります。

1000時間ヒアリングマラソンは、この「多聴」「精聴」を
どちらも重視しながらバランス良くリスニング力を鍛える教材ということが
販売ページにも書いてありますので、読んでみてくださいね。


「全体をがばっと理解する」感覚はなかなかつかみにくい


以下は、リスニングに取り組む上で正さないといけない勘違いです。

・すべての英語が一語一句聞き取れるまでは完全ではない!
・海外ドラマを毎日見る。趣味と実益を兼ねて楽しく英語学習!
・英語ニュースをとりあえず家で流しっぱなしにしておく!


こういう人に必要なのは、

・「全体をがばっと理解する」という多聴の感覚を身につけること
・「すべての英語が一語一句聞き取れるまでは完全ではない」
 という思い込みを今すぐ捨てること

です。

細かいところを気にしている限り、リスニング力が大きく伸びることはありません。

でも、全部を聞き取れる必要はないし
それはネイティブであっても不可能な場合も多いのです。

「え?それって矛盾してない?
 だって、精聴は『一語一句』聞き取るトレーニングなんでしょ?
 全部聞き取ることが不可能なんだったら、精聴が成立しないじゃない」

そう思うかもしれません。

はい。

「話の前後関係や文法的な知識から、聞き取れないところを予測する」
ということは、精聴であっても避けられないのです。

ですから、
「推測も含めて」一語一句分かるようになることを目指します。

たとえば、

「この部分は音だけ聞くと全然知らない単語みたいに聞こえるけど
 これは文脈からしたらこういう意味だから、
 この単語とこの単語がくっついてこんな音になってるんだな」
とか、

「canの後ろが動詞の過去形に聞こえるけど
 文法的に考えたらそれはありえないから、
 だったらこの単語じゃなく音が似ているあの単語だな」
とか、そういうことです。


精聴と多聴の両方がリスニング学習には必須


物理的にはどうしても聞き取れない音って、英語にはたくさんあるのです。
ネイティブにもその音は聞こえないのです。

worthの音が聞こえないのは、あなたの耳が悪いからとか、
リスニング力が足りないからではないのです。
そもそも聞こえないのが当たり前なのです。

物理的に聞こえないのに正しく聞き取ったり書き取ったりできるのは、
文脈、文法、構文などの助けを借りているからなのです。

この質問者さんがやっているのは、「精聴」。

同じものを何回も聴き、隅々まで理解し・・・という方法です。
これは重要な勉強法ですので、必ずやらなければいけません。

でも、これだけでは不十分です。
それと組み合わせて「多聴」もやらないと
リスニングで思うような成果は上がりません。

この質問者さんは
「映画やニュースの聞き取りがとても苦手」ということですが、
精聴だけでは映画や海外ニュースが聞き取れるようになることはまずありませんので、
当然と言えば当然です。

多聴が必要なんですね。

精聴だけで映画やニュースが聞き取れない理由や
どのように多聴に取り組んでいくべきかについては次回以降にお話ししていきます。


精聴と多聴、どちらもバランスよく鍛えられるのはこの教材です。(上級者用)
⇒ 1000時間ヒアリングマラソンでリスニング力の完成を目指す

とにかくリスニングが苦手、
英語の海にすぐおぼれてしまう初心者さんはこちら。
⇒ 初級者が効率よくリスニング力を強化できる方法

TOEICのリスニングはそこそこ・・・
でも海外ニュースやドラマは全然ダメという中級者さんはこちら。
⇒ 短期間で大幅なリスニングアップ法


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