2018年4月7日
ディクテーションで英語力に革命が起きる!効果と正しいやり方を徹底解説
エバンス愛
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私は「リスニング力を上げるための勉強法を教えてください」と言われたら、たいてい「とりあえずディクテーションしましょう!」と言っているくらいですが、それほど私自身のリスニング力を激変させた勉強法であり、取り組んで大きくリスニング力が伸びた人もたくさん見てきました。
ディクテーションというのは、「テキストを見ずに英語を聞き取って、それを書き起こす」というトレーニング法ですが、よく読者さんからこんな質問をいただきます。
「ディクテーションって、結構時間がかかりますよね。同じ時間を使うなら、より多くの素材を聞いて、聞き取れないところはスクリプトを見て確認する方が勉強の効率がいいと思うんですけど、実際ディクテーションってやる意味あるんでしょうか?」
私の答えは・・・
「はい、やる意味あるんです!大アリなんです!!」
私自身、ディクテーションをやる以前は、英語を聞いたときに「だいたい分かったんだけど、ここの部分の理解がちょっとあいまいかも・・・」みたいなところをどうして良いかわからなかったんですね。
だから、いつまでたっても、だいたい分かるような気がするけど細かいところはよく分からない状態からは抜け出せませんでした。
「じゃあ、さっきの話を要約して」とか「議事録にまとめて」なんてことを言われると、お手上げでした。
でも、ディクテーションを行ったことで見て見ぬふりをしていた自分の弱点に気づいて、リスニング力を大きく伸ばすことができました。
「だいたい分かるけど、細かいところは・・・」という壁にぶち当たって悩んでいる人には、とてもおすすめの勉強法です。あなたの英語力に、革命が起きます。
後ほど詳しく紹介しますが、ただのリスニング力アップのトレーニングではなく、英語力が総合的に上がる、とっても奥が深い勉強法なんですよ。
このページでは、そのディクテーションのやり方と効果、教材について徹底的に解説します!
コンテンツ
1.ディクテーションとは?ディクテーションの正しいやり方
ディクテーションとは、「英語の音声を聞き取って、それを一語一句書き起こしていく」というトレーニング法です。
実際にあなたに体験していただくのが一番早いので、試しに、以下の音声を聞いて、ちょっとだけディクテーションをしてみましょう。10秒間の音声ですので、聞いて書き取ってみてください。
手書きでも、PCでタイプでもどっちでも構いません。
いかがでしょうか?たった10秒ですが、全部書き取れましたか?
では、答えは、以下です。あなたが書き起こした英語が正しかったかどうか、答え合わせをしてみてください。
These are the short conversations we have at parties, while we wait in line at the store, at family events or work.
あなたの現在のレベルによって、手応えの感覚は違うと思いますが、内容的にはだいたい分かったかな~と思っても、いざ書き起こそうとしてみると、細かいところであちこち聞き取れない部分があったのではないでしょうか?
たとえば、「while」が聞き取れなかったとか、冠詞のtheが抜けていたとか。
このように、ディクテーションをすると自分が聞き取れなかった部分の誤魔化しがきかないので、弱点を認識し、英語力を強化することができるようになります。
これが、ディクテーションという勉強法です。
2.ディクテーションはなぜ重要?ディクテーションの3つの効果
ディクテーションをやるべき理由は何なのでしょうか? ここでは、ディクテーションの3つの効果についてお話しします。
効果1:「読める英語」と「音で理解できる英語」のギャップに気づける
耳で聞いてみると難しくて何回聞いても理解できないのに、その英文を見てみたら「え!こんな簡単なことを言ってたの?」という経験、あなたにもきっとあると思います。
なぜそんなことが起きるかというと、それは音がくっついて別のように聞こえる(リエゾン)せいだったり、よく知っている単語なのに、てっきり間違った発音で覚えていたりするからです。
特にあなたが「リエゾン」(リエゾンとは、たとえばWhat aが「ワットア」じゃなく「ワラ」と発音される現象のこと)に自信がない場合は、今後ディクテーションで飛躍的にリスニング力が伸びます。
「ワラ」が「What a」のことだと分かるというのは、なかなか日本の英語教育では身につかないスキルです。
でも、こういう「音の変化」の特徴を知らないとディクテーションはできません。だから、ディクテーションはリスニング力強化にこの上なく効果的なんですね。
リエゾンの知識や発音の勘違いって、普通はなかなか自分では気づくことができません。それが、ディクテーションをやることで明らかになるんです。
効果2:自分の弱点がすぐにわかる
「だいたい聞き取れるし、意味も分かる」と思うスキットや教材をあえて深くつっこんで一語一句理解しようとするきっかけって、なかなかないと思います。
何を隠そう私自身、「意味は分かるから、いいや」と、ディクテーションをやるのが面倒に感じることがあります。多々あります。(;・∀・)
でも、そこをあえて我慢してやってみると、期待とは大違いで、全然聞き取れてないと気づくと思います。その聞き取れていないところこそが、あなたの弱点です。
・単語が分からないのか。
・熟語を知らなかったのか。
・発音を間違って覚えていたのか。
・音がくっついているから聞き取れなかったのか。
・文法的な理解があいまいだから書き取れないのか。
その原因さえわかれば、あとはそれをつぶすだけです。明らかになった弱点のつぶし方は、後ほど詳しくお伝えしますね。
効果3:リスニングだけでなく、英語力が総合的に向上する
ディクテーションは、実は聞こえた音をそそのまま書いていっても、正解には絶対にたどり着けません。
その理由は、英語には同じ発音で違う単語がたくさんあり、またすべての単語がくっきりはっきり発音されるわけではないからです。
たとえば助動詞(shouldなど)は、「シュ」と聞こえるか聞こえないかぐらいにしか発音されなかったりします。
じゃあ、どうするのか?というと、はっきり聞き取れなかったところは内容から想像したり、文法知識で補ったり、そういうことも必要になるわけです。
この「想像する・推測して補う」という過程が、英語のリスニング力を上げるにはすごく大切なんです。
「この文章の内容からすると、こっちの単語だな」と、話の意味をきちんと理解して想像する必要があります。
「確かにこう聞こえるんだけど、これだとcanの後ろが過去形になっちゃうし・・・だったらこれは間違いってことだよね。じゃあ何って言ってるんだろうな~?」と、文法知識も持ち出して考えないといけないわけです。
つまり、いろんなスキルがいっぺんに伸びるすんごい勉強法だとお分かりいただけると思います。
3.ディクテーションの6ステップ学習法
では、実際にディクテーションをやる時の手順をステップごとに詳しく解説します。
ステップ1.1回目は音声を聞いて内容を理解する
いきなりディクテーションを開始するのではなく、1回目は通して聞いてまずは内容を(大まかにでもいいので)とらえましょう。
「どんな話なのかな?」とこのステップで意識しておくことで、リスニング力向上にとても重要な、「推測する・補う」準備ができます。
ステップ2.音声を止めながら、聞こえた英語を書き取る
書き取るときには、できるだけ「文単位」で一時停止をしてそれを書き取るようにしてください。
つまり、ひとつの文章(ピリオドまで)を最後まで聞いて音声を止め、それを書き取り、聞き取れなかったら少し巻き戻してもう一度聞き、残りを書き取り、続きに進みます。
ただ、この方法ではかなりの「リテンション能力」(聞いた音を一時的に暗記する能力)が必要になります。
慣れないうちは、一文を最初から最後まで聞き取って覚えておくことはなかなか難しいので、文の途中で一時停止してもOKです。
そのとき、できるだけ「意味の切れ目」(=ポーズが入るところ)で止めましょう。
ステップ3.「もうこれ以上は書き取れる気がしないな」と感じるまで繰り返す
音声を何度か巻き戻しながら繰り返して聞き、聞き取れなかったところをだんだんと埋めていきます。
教材によっては、「聞き取れるまで、100回でも聞きましょう」と言っているものもありますが、繰り返して聞くのは5回~最大でも10回までがいいと私は考えています。
この段階で意地でも全部聞き取るということにフォーカスするよりも、次のステップで聞き取れなかった理由を分析することの方がずっと大事です。
何回か繰り返して聞いていくと、「これ以上はいくら聞いても、聞き取れる箇所が増える気がしないな」と感じるポイントがあるはずなので、そうなったら終了です。
ステップ4.英文を見て答え合わせをし、正しく書き取れなかった原因を分析する
自分の書き取った英語と、英文スクリプトが合っているかどうか確認し、聞き取れなかったところ、間違っていたところをチェックします。そして、聞き取れなかった原因を分析します。
・その単語や熟語を知らなかったのか?
・知っている単語なのに、自分が思ってた発音と実際の音が違っていたのか?
・音がくっついたり、発音の変化が大きかったから聞き取れなかったのか?
・スピードが速すぎて聞き取れなかったのか?
・そもそも、何回聞いてもそう聞こえないように思える単語があったか?
を確認して、それを自分の弱点として認識します。
ステップ5.音読し、単語や音のリズムを確認しながら復習する
書き取りと答え合わせが終わったらそれでおしまいではなく、最後のもうひと押しです!
声を出しながら、復習しましょう。声を出して単語や音の正しいリズムを確認するには、主に音読、オーバーラッピング、シャドーイングなどがあります。
<音読>
ディクテーションが終わったばかりの素材を、自分が聞き取れなかった箇所に特に注意しながら自分で2~3回音読してみましょう。「ああ、この部分はこういう音のくっつき方をするんだったな」と確認しながら、自分で声を出しながらその感覚をつかんでください。
<オーバーラッピング>
次に、オーバーラッピングを2~3回行います。
オーバーラッピングとは、英文スクリプトを見ながら英語の音声を流して、音声に自分の英語をかぶせるようにして同時進行で発音するトレーニング法です。
オーバーラッピングでは、マイペースに発音するのではなくお手本の英語と自分の声のスピード、リズム、抑揚がぴったり合うように意識してください。
ディクテーションが終わった後にこの一手間を加えるだけで、ディクテーションの効果がぐっと高まります!
ステップ6.日々の英語学習で、明らかになった弱点を強化する勉強をする
ステップ4で、自分の弱点が分かったらそこをちゃんと強化していくことが大事ですよね。
日々の英語学習で、その弱点を補強するトレーニングを取り入れていきましょう。具体的な弱点強化のポイントは、次のセクションでお話ししますね。
4.ディクテーションで聞き取れなかった原因ごとの対処法
先ほど、正しく聞き取れなかった原因を分析しましたが、ここでは、その原因ごとにどういうトレーニングをすればいいか原因別にお教えします。
1.単語、熟語、表現を知らなかった
知らない単語や表現などがあった場合、自分にとって必要だな、今後使えそうだなと思ったら、覚えるようにしましょう。
なお、ディクテーションをした英文の中にいくつも知らない単語が出てくる場合は、その素材はあなたのレベルに合っていないので、素材を替えてください。
知らない単語がほとんど入ってない素材を使ってディクテーションをするようにしてください。
2.知ってる単語なのに、自分が思ってた発音と実際の音が違っていた
発音を勘違いして覚えていた単語は、しっかりチェックして勘違いを正すようにしてください。この時、必ず聞くだけじゃなく自分で発音してみながら覚えてください。
そして、間違った発音で覚えているというのは、普段から英語の読み書きしかやっていない証拠です!英語の「音」を使ったトレーニングを毎日やりましょう。
ディクテーション以外にも、リスニング、音読、シャドーイング、オーバーラッピングなどで英語の音に触れる時間を増やしてくださいね。
3.音がくっついたり、発音の変化が大きかったから聞き取れなかった
スクリプトを見たらこんな簡単な英語だったのかと思うのに、実際は音がくっついていて書き取れない箇所が多いな~、という場合。
あなたには、普段から英語をちゃんと聞くトレーニングをしていないか、または「だいたい分かった」で聞き流す癖がついています。
音の変化に強くなるのにおすすめな訓練法はシャドーイングとオーバーラッピングです。
オーバーラッピングは、先ほどもご紹介しましたが音声に自分の英語をかぶせるようにして同時進行で発音するトレーニング法です。
シャドーイングのやり方は、こちらを参考にしてください。
いきなりシャドーイングやオーバーラッピングは難しい場合(特に英語初心者、ブランクが長い方)、まずは何回も音読して、スラスラ言えるようになった素材をシャドーイングやオーバーラッピングに使ってくださいね。
4.スピードが速すぎて聞き取れなかった
全体的に速すぎてお手上げ、という場合は、ディクテーションに使う素材のレベルをもっと下げてください。
そして、日頃から英語を聞くトレーニングをもっとやるようにしましょう。(この時も、簡単なレベルから始めてください!)
スピードが速くてついていけないと感じる場合、日頃のリスニングの習慣がないために、どんどん流れてくる英語を処理していくという頭の回路ができていないからです。
まずは簡単な英語からでいいので、英語を毎日聞くことを習慣にしましょう。リスニングのやり方は、こちらも参考にしてください。
次に、全体的に速すぎて自分のレベルに合っていないとは思わないけど部分的に速く聞こえるところがあるという場合は、英語の音の変化とイントネーション、リズム、抑揚(強弱)に慣れてくると解決します。
上記で紹介した、音読・シャドーイング・オーバーラッピングをしっかり行ってください。
5.何回聞いてもそう聞こえないように思える単語があった
たとえば、さっきディクテーションをしていただいた音声ですが、何回聞いても、そう言ってるようには思えないんだよね~、って場所、あったでしょうか?
These are the short conversations we have at parties, while we wait in line at the store, at family events or work.
「while we waitの”while”って、どう聞いても”why”にしか聞こえない」とか、「at the storeの”the”が何回聞いても聞こえない」とか。
「”while”が”why”にしか聞こえない」とあなたが思った場合、実はあなたのリスニング力には何の問題もありません。私も正直、”while”には聞こえません。
でも、ディクテーションをすれば、ちゃんとwhileを入れることができるんです。
なぜかというと、
「”why we wait”とすると、ここでは意味が通じない。だから、違う単語のはず。『待っている時』という感じだろうから、whyに発音が似た『〜時』って感じの単語・・・あ、whileだな!」
と、文法知識を持ち出して推測で補っているからです。
「”at the store”が”at store”に聞こえる」というのも同様です。
「”at store”は文法的に間違いだから、何か冠詞が入らないといけないな」と考えて、文脈などから総合的に判断してtheを入れる、というやり方をするんです。
このように、ただ聞こえた音だけを頼りに書き取るのではなく、文法知識を使いながら、文章の意味もちゃんと考えながら、ディクテーションをやるのが重要なんですね。
だから、リスニング力だけでなく英語力が総合的に伸びるんです。
なので、あなたがこのように
「ここに冠詞が入らないとおかしいよな」
「ここは動詞のはずだよな」
という判断ができる基礎力がそもそもないと感じる場合は、ディクテーションは後回しにして、中学生レベルの文法をやり直してください。
さて、ここまで聞き取れない原因5つを挙げましたが、原因が以上のどれか一つに当てはまるというよりは複数の原因が混ざっていることもあるし、原因を1つに絞ることが重要なのではありません。
たとえば、最初にやってもらったディクテーションで「while」が聞き取れなかったのだとしたら、「何回聞いてもそう言っているようには思えない」と判断する人もいます。
「音がくっついているから聞き取れなかったんだ」と判断する人もいるでしょう。これらは、どちらも正解です。
なので、「原因はどれに当てはまるのかな~?こっちかな?いや、こっちか?」と悩むのではなく、「自分にはこういうトレーニングが特に必要なんだな」と、今後やるべき勉強法が分かることが大事なんだと理解してくださいね。
5.ディクテーションをやる時の4つの注意点
次に、ディクテーションをやる時におさえておかないといけない注意点をお伝えします。これで勉強の効果が変わってきますので、しっかり読んでくださいね!
1.音声は単語単位とか極端に短い単位では一時停止しない
音声を止めるとき、間違っても「単語をひとつひとつ」一時停止して・・・ということはしないでくださいね!
「単語単位」でディクテーションをやっても、「リエゾン」などの音のつながりを聞き取る能力は絶対に向上しません。
音声を止めるタイミングは、理想的には文末です。
文の切れ目がどこか分かりにくかったり、長すぎて記憶できない場合は、できるだけ「意味の切れ目」や「キリの良いところ」(=ポーズが入るところ)で止めるようにしてください。
2.あまりしつこく聞き直さない
何度聞いても聞き取れないところが出てくると思いますが、100回も聞くといった苦行みたいなことはしないでくださいね。目安は、だいたい5回くらいまでです。
10回も聞いたのに聞き取れないなら、100回聞いても絶対に聞き取れません。
そこはあなたの「弱点」です。聞き取れるまでしつこく何回も聞くより、さっさとその原因をつきとめて、弱点強化の方にエネルギーを注ぐ方がずっと重要です。
3.スペルやコンマの場所は気にしない
ディクテーションをしていると、知っている単語でちゃんと聞き取れたのにスペルを曖昧にしか覚えていないせいで間違うことがあります。
でも、スペルを正しく書けるようになることに時間は使わないでください。
私たちがまだ中高生であれば、スペルを正しく手書きできることは重要かもしれません。
でも、一般的な大人の英語学習者が英語を「手書き」する必要性って、ほとんどないんです。
私たちが英語を書くのって、ほとんどがメールやSNSですよね。
つまり、あいまいにしか覚えていない単語でも、適当にPCやスマホで打ち込んでみればスペルミスを指摘してくれます。だから、少々スペルが曖昧なのは大丈夫です!
「聞いて(読んで)その単語が認識できるなら、スペルミスは少々目をつぶる」でOK。
また、どこにコンマ(,)を置くかどうかというのも、自分の書き取った英語とお手本の英語で違うことがあると思います。
でも、どこにコンマを置くべきかは、それぞれの感覚で違います。日本語だって、どこに「、」をつけるかという絶対的な正解はありません。好みの問題のところも大きいですよね。
なので、コンマの場所はあまり気にしなくていいです。スクリプトの英語を見て、「ふ~ん、ここに置くのがいいんだ」と軽く確認するだけでOK。
ただ、単語の列挙や関係代名詞の前のコンマなど、置く場所が決まっているコンマもあります。
たとえば、英語では「AとBとC」と列挙するとき、「A, B and C」という書き方をしますよね。普通は、Bの後ろにコンマはいりません。
まあ、個人的には「A, B, and C」とディクテーションで書いてしまっても、全く気にしなくていいと思いますけどね。
あとは、関係代名詞で
(1) I have a daughter who lives in the U.S.
(2) I have a daughter, who lives in the U.S.
この2つはどう違うかという文法問題を、学生時代によく見たはずです。わかりますか?
違いは、こうです。
(1) 私にはアメリカに住んでいる娘がいる。(その他にも娘がいる可能性がある)
(2) 私には娘が一人いて、その娘はアメリカに住んでいる。(娘は一人だけ)
こういった文法知識を使って文脈を考えながらディクテーションをすれば、ちゃんと正しい場所にコンマを置くことができるはずです。
自信がない場合は、文法の復習をしましょう!関係代名詞の制限用法・非制限用法という項目です。
4.長時間やらない。ディクテーション素材の長さは1回1分以内で
ディクテーションは集中力を必要とするトレーニングな上に、「ながら勉強」は無理な勉強法なので、あまり気合を入れすぎないようにしてください。
1日だけめちゃくちゃ時間かけてエネルギーを費やしてディクテーションして、もう次からはハードルが高すぎて嫌になったら、元も子もありません。
ある程度の期間(少なくとも3ヶ月くらい)は続けないと、効果も出ないのであまり気合を入れなくても継続できることが一番大事です。
となると、どのくらい時間をかけるのがいいのかというと、もちろん人によって取れる時間の長さも違うので一概には言えませんが、ちゃんと継続していくには、1日30分が限界じゃないでしょうか。それ以上の長さになると、毎日続けることが難しいと思います。
そして、仮に1日30分時間を取ってディクテーションする場合、ディクテーション素材の英語音声はどのくらいの長さのものを選ぶといいかというと、30秒から1分くらいです。
ご参考までに、私が自分のレベルに合った素材でディクテーションすると、1分の音声を書き取って答え合わせをするのにちょうど30分くらいかかります。たった1分の短い音声でも、結構時間かかるんですよ〜。
なので、最初はトレーニング1回につき30秒くらいの音声から始めたらいいでしょう。
6.ディクテーションの素材の選び方と、おすすめ教材・サイト
ディクテーションの素材は、自分のレベルに合ったものを使ってください。
知らない単語がほとんど入っていなくて、でも、簡単すぎてすぐに全部書き取れるものでもない、ちょうど良いものを選んでくださいね。
あえてディクテーション用の教材を買う必要はなく、お手持ちの教材の一部などを使えば問題ありませんよ。私は、学習し終わったリスニング教材を使うことをおすすめしています。良い復習になりますしね。
クライアントさんにも、リスニング教材をディクテーション素材として使ってさらにリスニング力を伸ばしてください、とよく言っていますが、それですごく効果が出ています。
無料で使えるディクテーションサイト
手持ちの教材で適当なものが見つからない場合のために、無料で使えるとても便利なサイトをご紹介しておきますね。
ディクテーションができる素材が、日常英会話、TOEICリスニング問題、TEDなどを題材に豊富にあります。音声が1文ずつに細かく分かれているので、ディクテーションしやすいです。
英語ニュースを題材にディクテーションができるサイトです。1つの音声がだいたい40秒から1分くらいなので、ディクテーション1回分にちょうどよい長さです。
英語ニュースのサイトです。(英語オンリー)英語圏に住む、非英語ネイティブのためのニュースなので普通の英語ニュースより簡単な語彙でゆっくり話されています。
コンテンツは、動画と音声がありますが、ディクテーションには音声のみの方を使ってください。
ディクテーションに使えるスマホアプリ
(注意)2018年4月現在の情報です。アプリ内の全てのコンテンツを利用するためには有料版へのアップグレードが必要な場合がありますので、ご注意ください。
また、英語を打ち込んでいくディクテーションアプリの場合、キーの小さなスマホでは、アルファベットのタイプがやりにくくて残念ながら勉強の効率が下がります。(スマホの英語キーボードでのタイプが得意な方は問題ないです)
なので、アプリはスキマ時間の活用など、あくまでもサブ的な使い方をするのがおすすめです。
ディクトレ(上の「英語リスニング無料学習館」のアプリです)
ディクトレ -ディクテーションを取り入れた英語リスニング学習アプリ-
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TEDICT
TEDICT – TEDで英語を習おう, LITE
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7.まとめ。ディクテーションをやる本当の意義
ここまで、ディクテーションの効果ややり方を語ってきましたが、実は、私が考える「ディクテーションをやる本当の意義」は別にあります。
それは・・・「くっそ~~!どうしてもここが聞き取れない!あともうちょっとなのに!!」「なんで〜〜〜?こんな簡単な英語だったの?」という「悔しさ」です。
ほんの短い文章をうんうんとうなりながら完成させ、どうしても聞き取れなかった部分は、めちゃくちゃ悔しい思いをしながら答えを見る。
その過程が、すんごく効くのです。
これが、単に「普通に英語を聞いて、聞き取れなかったところをスクリプトで確認」だけだと、「へー。ここは “What a” なのね~」で終わりです。
でも、ディクテーションをやると、「くっそー! なんで “What a” なんて簡単な英語が聞き取れないんだ!!What a なのに、なんで【ワラ】って聞こえるの~!ムカつく!」
となるわけです。(笑)
さて、この後どっちがこの「音の変化」をきちんと身につけられるでしょうか?明らかですよね。
というわけで、「だいたいは分かるけど、細かいところはダメ」を克服したい、文法や構文の復習をしつつ、英語の聞き取りに重要な「推測力」を高めたい、そんな場合は、ぜひディクテーションをおすすめします!