2010年9月3日
ホームレス問題には十分な対策が講じられているか?(英検1級合格体験記)
エバンス愛
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—– ハンドルネーム —–
nari
—– 年代・性別・ご職業 —–
40代女性 高校非常勤講師
—– 他の英語の資格 —–
—– 2次試験に合格した回 —–
2010年度第2回
—– 何回目での合格? —–
1回目
—– 合格点(内訳) —–
62 ( 15 ・21・12・14 )
—– 選んだトピックとその理由 —–
Is enough being done to homelessness?
ホームレスについてのネタがあったから。
—– スピーチの内容 —–
トピックは5秒で決められたものの、このトピックに対して自分のネタがyesがいいのかNoがいいのかパニックになって決められず、結局決めないままスタートするという恐ろしい事態に。enoughという言葉にひっかかってしまったので。これからの書くスピーチはダメスピーチのいい例です(涙)。
「行政はホームレス問題を改善しようと努力しています。たとえば、あるNPOと協力してパーソナルサポートシステムというのを立ち上げようとしています。行政にはホームレスの人たちを助ける支援策がたくさんあるのですが、ほとんどの人たちはそれを知りません。こうした人たちと行政のかけ橋をつくるためです。
また、主要都市にはBIG ISSUE JAPANという雑誌があり、これはホームレスの人たちによって販売されています。一部 300円で、そのうち160円が売り手に行きます。これまで800人のホームレスの人たちが4億円を稼いできました。およそ80人の人がこのシステムのおかげで職につくことができたそうです。(ここでブザー)こうした取り組みもホームレス問題に対処するために有効だと思います。
—– 試験官とのやりとり —–
イギリス人男性試験官「パーソナルサポートシステムについてもう少し詳しく話してもらえませんか」
私「かつて年越し派遣村を企画した湯浅なんとかいう人が行政と協力して立ち上げようとしています。全国に5か所つくるそうです」(これ以上は知らない~。テレビでちょっと見ただけだよお)
日本人男性試験官「ではあなたはホームレスについて十分なことがなされていないと思っているのですね」
私「う~ん(ほとんど日本語リアクション)、十分とはいえないと思いますが、十分になるよう努力しているといいたいです」(なんともあいまい表現)
日本人試験官「支援にお金は大事なことだと思いますか」
私「お金は大切ですが、それ以上に個人的なサポートシステムが必要だと思います。いま日本ではIndividualismがひろまっていますから(ほとんど考えなしで口走っている)」
イギリス人試験官「Individualismというのはselfishということですか」
私「困った人を助けるのに熱心な人もいますが、私たちのほとんどはこうした問題を無視していると思います。互いに助け合うことが大切です」
このあたりでイギリス人試験官大きくうなずいてくれる。
イギリス人試験官「困っている人たちがたくさんいると思いますか」
私「この不況下では、多くの人が貧困に苦しんでいます。職を失う人も多いですし」
再びイギリス人試験官大きくうなずいてくれる。たいしたこと言ってないんだけど・・・、と思ったところでブザー。終了。
—– 良かった点 —–
とにかく会話を楽しもうと思って臨みました。2分間しゃべる練習もまったくしていなかったので。スピーチのまずさを、イギリス人試験官が言葉を誘導してくれて合格させてくれたって感じです。
ネタ集めは一生懸命しましたが、最終的に自分が熱意をもって話せるものだけを何度も練習しました。関心のないことは日本語であろうと英語であろうと言葉が続かないと思っていましたから。
—– 反省点 —–
非常に低レベルな点数ですが、これが今の実力だと思います。しゃべりながら時制のミスをいっぱいしているのに気づきました。
スピーチは結論を最初に言うのが鉄則ですね。分っていたのにしなかったということは、普段から理由をともなった話し方をしていないのが原因だと思います。
一般論ばかりをしゃべりたくないと思いネタ探しを一生懸命しましたが、あそこまで具体的な数字まで言う必要があったのだろうかと思います。(おまけに数字を言うのにしどろもどろになっていたし)
結論、問題点、具体案・・・この3点ははずせないのに、私は具体案だけたらたらしゃべっていました。あな恥ずかし・・。
—– 勉強法、気をつけたこと —–
自分の関心のあるものを英作文して、とにかく口からスムーズに出るように毎日音読に励みました。
そして、試験官が「人」であり、自分の考えを熱意をもって伝えようということにこだわりました。
—– 不合格回との違い(前回不合格だった方へ) —–
—– 合格までに利用したもの —–
このブログの勉強法を1次、2次と真似て合格した模範例(?)です。点数はお恥ずかしい限りですが、この1年で1次も2次もパスするという目標は達成することができました。自分で教室を始めるという目標があるので、試験勉強は最小限で「とりあえず受かればOK」という考えでしたので。
ネタ集めには天声人語の英訳がついた本が図書館にあり、とても参考になりました。自分の関心のあるものの英語を拾い、話しやすい英語にして音読しました。ネタ集めはいろんなことを知ることができて楽しかったです。これは個人的にお勧めです。教本のスピーチ例は面白味にかけました。スピーチは最悪でしたが、話している内容に関しては試験官は関心を持って聞いてくれているということは感じられました。
—– これから受験される方へメッセージなど —–
高得点でなくとりあえず合格を目指されるのであれば、自分の関心のあることのネタを集め、それをいかにトピックに使って行くかを工夫されたら近道かもしれません。スピーチを作って覚えるのはあまりに大変ですから。
と、そのことを教えて下さった愛さんには感謝感謝です。1次の英作文にしても、私は楽をしすぎました。みなさんもやってみられたらすごく効率的だと分っていただけると思いますよ。
さてさて、1級受験で自分の欠点がよく分りました。合格後もいままでと変わらず、いや楽しみながら学習を続けています。言いたいことが言えるレベルには程遠いですが、できると信じてがんばります。ほんとにありがとうございました!
nariさん、二次試験一発合格おめでとうございます!
いや、「1年で1級突破」という目標を達成されたとのこと、素晴らしいです。
ほんと、ホームレスについて詳しい知識をお持ちだったんですね~。
私の知らないことだらけです。^^;
具体的な数字を挙げることは、もちろん必須ではないですが、説得力が増すのは間違いないと思います。
スピーチは結論を最初に言うのが鉄則ですね。
これは私もそう思います。
結論をはっきり最初に言っておくことで、これから自分が進むべき道が見えて軸がぶれにくくなると思います。
一番いいのは、結論→導入(序論)→具体例(本論)→結論じゃないかな?と思います。
自分の関心のあることのネタを集め、それをいかにトピックに使って行くかを工夫されたら近道かもしれません。スピーチを作って覚えるのはあまりに大変ですから。
1次の英作文にしても、私は楽をしすぎました。みなさんもやってみられたらすごく効率的だと分っていただけると思いますよ。
nariさんが実践された、暗記に頼らず自分の持ちネタからその場で英語を作っていくというやり方は、私は最強だと思います!
ほんと、スピーチ文の作成&暗記に比べたら楽だと思いますが、効果は抜群ですよね。
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nariさんが参考にされた天声人語の英訳がついた本というのを探してみました。おそらくこのシリーズだと思います。
ネタ探しがなかなかうまくいかない方は、参考にされてみてはどうでしょう?
あ!そのときに、すごく大事なコツを一つ。
nariさんが「自分の関心のあるものの英語を拾い、話しやすい英語にして音読しました」と書いてくださっている通り、こういう参考書を上手に使って英検スピーチ対策をする秘訣は、参考書の完璧な英語を覚えて使おうとしないことです。
いや、英検1級なんて楽勝、という余裕がある方ならいいですよ。
でも、そうではない場合、この本のような「模範解答」的な英語をそのまま覚えようとして本番で撃沈・・・という方はかなり多いはずです。
教科書どおりの模範的な英語(ネイティブらしい英語)が最初から話せる人などいません。まずは、自分が無理なく言えるレベルの英語でしっかり意見を言えるようになるのが先です。
こういう参考書にはすごくこなれた表現やかっこいい言い回しがたくさん入ってます。それを真似してかっこよく英語をしゃべりたい気持ちはよく分かります。
でも!!まずは、等身大の英語でしっかり話せるようになりましょう。こなれた英語を身につけるのは、その後です。
その他の合格体験記は、こちらからどうぞ。