2008年7月9日
英語はカンタン!と思え!!-英語は簡単という魔法
エバンス愛
「英語が上手くなるには、
とにかく『英語はカンタン!』と思え!」
私のモットーです。
私が100%いつでも「英語はカンタン!」と言い切れるかといえば、
そんなことはありません。
大小いろんな壁に毎日ぶつかっています。
けっこう怪我もしてます。(笑)
それでも、「英語は難しい」とは思っていません。
少なくとも、「英語は難しい」と口に出すことはない、
ということは自信を持って言えます。
私がこういう考え方に至ったのは、
大学時代のある出来事がきっかけでした。
「やる気を削いでいるのが分からないの?」
私は大学生のとき、留学生ボランティアとして活動していました。
(プロフィールで書きました)
留学生に日本語を教えてあげたり、
日本語クラスの宿題のお手伝いをすることも
その活動に含まれていました。
留学生は、かなりの量の宿題を毎日こなさなければならず、大変そうでした。
私が担当していた留学生数人も、よく
宿題を見て欲しいということで、私もできる範囲で日本語を教えていました。
その一人と一緒に日本語の宿題をやっていたときのこと。
無意識だったのですが、
私は説明をするときにこんな口癖があったようです。
「んー、ここはちょっと難しいんだけど」
「分かりにくいかもしれないけど」
あるとき、その留学生がいいました。
「あのね。宿題を手伝ってくれるのはほんとに感謝してるんだけど・・・・・
『難しい』って何度も言うの、やめてくれない?」
私はびっくりしてしまいました。
「日本人に特有の考え方なのかもしれないけど、
『難しい』っていうのは、私としてはやさしさのつもりだったんよね・・・。
『難しいのに、あなたはよく頑張ってるよね』っていう」
彼女は言いました。
「うん、難しいのはよくわかってる。
だからあなたの助けがいるんでしょう?
それなのに、日本語を使いこなしているはずのあなたから
『難しい』って言われたらどう感じると思う?
ますますやる気を無くしちゃうと思わない?
私が苦労しているからこそ、
あなたは嘘でも『こんなのカンタンよ!』って
私の気を楽にさせるべきじゃないの?
そうすれば、私ももっとよく理解できるようになると思う」
これを聞いて、まさに目からウロコでした。
その時は正直、腹が立ちました。
「せっかく手伝ってあげてるのに、何だよぅ~!!」 と。
でも、考えれば考えるほど、彼女の言うとおりだと思いました。
欧米人らしくはっきり物を言う子でしたが、
今は本当に感謝しています。
「先生」として気をつけていること
このことがあってから、
私は教えるときにも「難しい」という言葉を意識して使わないように
気をつけるようになりました。
先生という仕事をしていると、それこそ口癖のように
毎日100回くらい言ってもおかしくない言葉。
「えー、今日は仮定法を勉強しますが、
これは高校文法で一番難しい項目です」
私は、こんなことを言う先生を何人も知っています。
もちろん、「だから一生懸命聞くように」というのが
先生の意図だとは分かっています。
でも、生徒は確実に、こう考えます。
「あー、難しいの、やだなー」
そして、やる気をなくしてしまいます。
私なら、まずはこう言います。
「今日は○○をやるんだけど、これはね、か~んたんっ!!」
○○には、すべての項目が入ります。
つまり、何を教えるにしろ、
「か~んたんっ!!」と言ってから始めるということです。(笑)
実際に「一番難しい」と言われている仮定法であれば、
「よく『難しい』って言われてるんだけど、それは嘘!!!
公式があるから、それに当てはめればいいだけ。だからほんとに簡単!!
だから、公式だけちゃんと覚えてね。
そうすればどんな問題でも解けるから」
こう言うと、生徒がほっと安心する顔が見えるんです。
生徒は、私に「か~んたんっ!」と繰り返し刷り込まれたことによって、
余計なエネルギーを使うことなく、
効率よく頭を使うことができているはずです。
「先生の授業はほんとに分かりやすい!」 と私が人気講師になり、
生徒の合格実績もすごく伸びたのは、偶然ではないと思っています。
「カンタン」という魔法を使いこなす
「英語はカンタン!」というのは、魔法の言葉だと思います。
上の例でいえば、私の生徒は、新しいことを学習するときに
「ふむふむ、簡単なんだな」 という入り口から
まず入っていくことができます。
そりゃあ、問題を解いていきながら、
「簡単じゃないじゃないかー!」という場合もあるでしょう。
でも、最初が「えー、難しいの?やだー」
という入り口だったとしたら、どうでしょう?
「なんだー、難しいって聞いてたのに簡単だったじゃーん!」
って・・・なるでしょうか?
そうなることもあるかもしれませんが、
その可能性はかなり低いと思います。
少なくとも勉強において、
「難しいと思ってたのに簡単だった」ってこと、
私は経験ない気がします。
「難しい」という先入観があることによって、
確実にブロックがかかってしまうんです。
「難しい」と思うことによって、本来持っている能力を
十分に発揮することができなくなるからです。
(「難しい方が燃える!」という生徒もいなくはないですが、
それはごく少数派の超優等生です。^^;)
結局、本当に難しいか簡単かなんて、
客観的に判断はできません。
個人差もあるし、気持ちの問題も大いに関係あります。
つまり、「簡単」「難しい」というのは、
どちらも「事実」ではなく思い込みなんです。
だとしたら、「英語はカンタン!」というのは、
この上なく有効な思い込みじゃないでしょうか?
「簡単だから勉強しなくていい」ということではありません。
「難しい」という、いやーな気持ちから生じるブロックを取り除いて、
頭の働きをスムーズにして、勉強を効率よくするのです。
私も、何か困難をともなうことに取り組むときは、
「か~んたんっ!」と思うようにしています。
どうやってもそうは思えないことも、実際にはありますが・・・ ^^;
でも、不思議なもので、最初はハッタリでもいいから
「か~んたんっ!」と言ってしまうと、
何となく「簡単」だと思える状況が
目の前に現れてきたりするんです。
ほんとですよ!!
だから、せ~のっ!
英語は、か~んたんっ!!!
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