英会話の習得にかかる時間の目安はどのくらい?【毎日の勉強時間別で必要な年数も掲載】
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英会話の習得にかかる時間の目安はどのくらい?【毎日の勉強時間別で必要な年数も掲載】

エバンス愛

※当ブログ記事には、広告が含まれます。

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英語がペラペラに話せるようになるのに、いったいどれくらいの時間が必要なんでしょうか?

「英語を長い間勉強しているのに、いまだに全然話せない・・・」という悩みを持つ人は、とても多いです。

 

私がTOEIC900点にまだ遠く及ばなかった頃、900点の人なんてみんな英語がペラペラなんだろうと思っていました。

でも、私は900点台になっても片言しか話せませんでした。(;・∀・) 私のコミュニティの参加メンバーも、本当に多くの方がそれで悩んでいます。

 

もちろん、TOEICのスコアと英会話力は直接対応していないので、TOEIC900点以下でもペラペラの人もいます。でも私が知る限り、そういう人は少数派です。

英語上級者のはずのTOEIC900点でも、多くの日本人が英語で満足に話せない。結局どのくらいの時間をかければ、英会話ができるようになるんだろう?

 

このページでは、英語が話せるようになるまでの時間の目安をお伝えします!「このくらい時間をかければ、このくらい話せるようになるのか」とわかれば、勉強の意欲もきっとわくと思います。

ぜひ、参考にしてみてくださいね。

 

米国人外交官が日本語で仕事をするのに必要な時間

 

最初に、おもしろいデータをお見せしましょう。

アメリカ国務省の外交官を養成する語学研修所(Foreign Service Institute’s School of Language Studies)によると、英語を母国語とするアメリカ人が、日本語で「Professional Working proficiency(業務に支障のない習熟度)」に達するのにかかる学習時間は、約2200時間とされています。

FSI
出典:Language Difficulty Ranking | Effective Language Learning

 

この表の上部にリストされているほど、英語に似ているため習得が簡単な言語です。

たとえばアフリカーンス語、デンマーク語などは、たった600時間の学習時間で業務に支障のないレベルになるということですね。

 

下に行くにつれて、だんだんと英語ネイティブにとっては難しい言語になっていきます。

そして、最も難しいとされるのが一番下の「カテゴリー5」の言語で、アラビア語、広東語、北京語、韓国語、そして日本語が挙げられています。

 

カテゴリー5は「exceptionally difficult(特に難解)」な言語となっています。アルファベット以外の文字を使う言語がアメリカ人には一番厄介、ということでしょうね。

なかでも、日本語はカテゴリー5な上にアステリスク(*)がついています。この表によると、*がついている言語は同カテゴリーの中でも特に難易度が高いとのこと。つまり、英語話者にとっては、日本語が最難関の言語と言えるわけです。(;・∀・)

 

では、日本人の場合はどうでしょう?

英語が母国語のアメリカ人が日本語を習得するのに必要な時間が2200時間とすれば、その逆の日本人が英語を習得するのにも2200時間かかると言っても、それほど的外れではないと思います。

(もちろん、「日本人は英語学習開始前にアルファベットをすでに知っている」とか、「ひらがな、かたかな、漢字を一から勉強しないといけない英語話者よりは有利」とか、厳密に検討するべきことはあるとは思いますが)

 

「2200時間」は、エリートが明確な目的を持って授業に費やす時間

 

アメリカ国務省の外交官養成語学研修所による、この「2200時間」という目安には、注意しないといけないことがあります。

それは、以下の5点です。

1.対象は、頭脳明晰なエリートである
2.日本語以外の語学習得の経験がすでにある
3.自主学習の時間は含まれていない
4.長年の経験に基づく効果的な語学習得カリキュラムで勉強している
5.明確な目的(危機)意識がある

 

このデータで示される2200時間というのは、外交官になるような優秀なエリートが日本語を使えるようになるために必要な時間です。おそらく、これまでに別の語学もマスターした経験があって、語学習得のコツが分かっているでしょう。

しかも極めつけは、彼らは「日本語が話せるようになったらかっこいいな〜 (*´ρ`*)ホワワーン」とかいう漠然とした願望ではなく(笑)、「外交官として日本語が使えないと、国家レベルの危機!( ・`ω・´)キリッという明確な目的意識、危機意識を持って勉強している人たちです。

 

「1 class hour」は120分に相当する

そして、この語学研修所の「class hours(授業時間)」ですが、「1 class hour」は120分に相当するのだそうです。だから、実際の学習時間は4400時間ということになります。

なるほど、さすがに2200時間は少なすぎるんじゃない?と思ってましたが、そういうことなんですね。

 

ということは、凡人の私たちが、使う教材や勉強法であれこれ迷いながら、独学で、特別な危機意識もなく勉強しているとしたら、どれだけ時間がかかるのでしょう?

 

一般的な日本人はそこそこレベルの英会話習得に3000時間必要

 

私は、「1日に何時間勉強すれば英語が上達しますか?に対する通訳翻訳者の答え」という記事で、TOEIC900点台に到達するのに2000時間くらい必要と書きました。

1日に何時間勉強すれば英語が上達しますか?に対する通訳翻訳者の答え

 

でも、前述したように、外交官は4400時間必要です。自主学習の時間を加えれば、本当はもっと時間をかけているはずです。また、外交官の優秀さやカリキュラムの効率の良さも考慮に入れないといけません。

私自身の経験から、特別な外国語教育を受けていない頭脳が平凡な日本人が、英語で支障なく仕事ができる程度のレベルに到達するのに必要な学習時間は、最低でも5000時間くらいではないかなと思います。

 

つまり、日本では一般的に「英語のプロフェッショナル」と思われているTOEIC900点(2000時間)程度でも、高度な英語力を必要とする業務ができないのも無理はないと分かりますよね。

実際、900点で仕事で英語を使うのに苦労している人は多いです。「メールの読み書きなら問題はないけど、英語の会議は無理」なんていう人もたくさんいます。

 

とは言え、普通の日本人の学習者は、外交官としての仕事が支障のないほどのハイレベルを目指さなくても、「普通に」英語が話せればそれで嬉しいはず。

海外旅行では特に問題なく英語で会話ができて、そんなに込み入ってない話題であれば外国人の友達や同僚ともスムーズに十分な意思疎通ができる。そういう状態になるのに必要な時間は、私は3000時間程度だと考えています。

 

なお、この3000時間というのは、「TOEICが500点とか600点とかの一般的な社会人が、これから英語に真剣に取り組むとしたら」の目安です。

あくまでも一般化した指標なので、もちろん個人差はありますが、ひとつの参考にしていただけたらと思います。

 

英語が普通に話せるのに必要な3000時間の学習にかかる期間

 

じゃあ、3000時間勉強するのにどのくらい時間がかかるんだ? って話ですよね。仕事や育児のかたわら3000時間を確保するには、どのくらいの期間が必要なんでしょうか?

3000時間を達成する方法を具体的に計算をしてみましょう。

 

あなたが平日も休日も年間を通じてほぼ毎日3時間英語を勉強した場合:

月28日 x 12ヶ月 x 3時間 = 1008時間(1年あたり)となり、3000時間達成に3年

 

平日は少し時間あるけど、土日やお盆・年末年始は子供がいるし無理ということなら、

あなたが平日に毎日2時間英語を勉強した場合:
週5日 x 50週 x 2時間 = 500時間(1年あたり)となり、3000時間達成に6年

 

残業が多くて時間が取れず、土日やお盆・年末年始は家族サービスで無理ということなら、

あなたが平日に毎日1時間英語を勉強した場合:
週5日 x 50週 x 1時間 = 250時間(1年あたり)となり、3000時間達成に12年

 

もっと時間が取れるとか、ラッキーなことに留学できるという環境にあったりする場合は、もちろんもっと早く達成できます。

 

英会話ができるようになるには、英語を「話す」練習が必要

グローバルビジネス

 

英語が普通に不自由なく使えるようになるのにどのくらいの期間が必要なのか、現実がだんだん見えてきたでしょうか・・・?

 

「え・・・、そ、そんなに・・・(,,゚Д゚)」と絶句している方も、少なくないかもしれません。そうなんです。多くの日本人は、考えがとっても甘いんです!

でもそれは、日本の英語学習業界やメディアが原因です。「お気軽簡単に、聞き流すだけで英語がペラペラになる」みたいな嘘の情報を垂れ流してきましたから。

 

英会話学校に行っても満足に話せるようにはならない

「英会話学校に通っても英語が話せるようにならない」という人は、多いです。でもそれは、その人の飲み込みが遅いからでもないし、先生が下手だからでもありません。練習時間が少なすぎる、ただそれだけです。

 

たとえば、週1回1時間のレッスンを受けて、それ以外の自主勉強時間がなかったら、どうなると思いますか? 年間50週で1年でたった50時間にしかなりません。3000時間を積み重ねるのに、なんと60年かかります。

英会話レッスンに60年間も通えません・・・(苦笑)

 

しかも、1時間の英会話レッスンの間、あなたは話しっぱなしじゃないよね。先生が半分くらい話しているかもしれないし、グループレッスンだったら、他の生徒の話を聞いている時間だってたくさんあるでしょう。

だとしたら、1時間のレッスンで実際にあなたが話している時間なんて、10分あるかないかかもしれません。週に10分話したくらいでペラペラになる人は、残念ながらいません。

 

つまり、週1回英会話スクールに通ったくらいでは、正直どうにもならないんです。

英会話スクールがダメなわけではありません。英会話スクール「だけ」ではダメということです。

英会話の先生との会話の練習は、「日頃の自主練習の成果を披露する場」です。それについてはこの記事に詳しく書いていますので、どうぞ。

英会話レッスンの効果を最大化する5つの方法

 

英会話の練習とは「時間的制約」の中で「緊張感」を持ってアウトプットすること

勉強

 

さて、ここであなたにやってもらいたいことがあります。

あなたは、今までどのくらい英語の勉強に時間を費やしてきましたか?社会人になってからの勉強時間をざっくりとでいいので計算してみてください。

 

さて、何時間になったでしょう?「3000時間には全然足りない」という人もいると思いますが、それが大多数です。

一方、「計算してみたら3000時間以上費やしているはずだけど、英会話には未だに不自由している」という人も少なくないかもしれません。この人たちに欠けているのは、英会話の練習時間の確保です。

 

ここで、勘違いしてはいけない大切なことがあります。

「英会話の練習時間」とは、英会話フレーズを覚えている時間でもなく、英会話用CD教材を聞いている時間でもなく、英会話表現の音読をしている時間でもないということです。私がよくお勧めしている、シャドーイングの時間ですらありません。

 

ここで言う英会話の練習の時間とは、「英語を話す」時間です。時間的な制約がある中で、緊張感を持って英語をアウトプットしている時間です。たとえば、

・英会話の先生にあなたの考えを伝えている時間
・ネイティブの友達にあなたが話している時間
・時間の制約がある中で英語を組み立てて声に出している時間

です。

英語を聞いているだけ、書いているだけ、真似て口にしているだけ(シャドーイングや音読)では、英語が自由に話せるようにはなりません。

 

それからよく、英語教材の宣伝であるじゃないですか。学習者が英語の教材CDをイヤホンで聞いている映像が流れて、そしたら次のシーンはいきなり外国人とペラペラ会話しているやつ。

でも、CD聞いてるだけでペラペラとか、ないんですよ。絶対(笑)。ペラペラになる前に、頭を使って自力で英語を組み立てる訓練がたくさん必要です。

 

私はかつて、シャドーイングをすれば英語がペラペラになると思っていました。でも、5年やっても英語がスラスラ話せるようにはなりませんでした。英語の発音やリズムを身につけるには役立ちました。でも、シャドーイングでは英語を自分で組み立てることはできるようにならないんです。

シャドーイングで英語が話せるようになりますか?10年続けた私の結論にも書きましたが、私の結論は「シャドーイングで英語は話せるようにはなりません」。

 

シャドーイングをしたり、英会話のCDを聞いたりすることで、フレーズを覚えることはできます。それは歓迎すべきことです。でも、暗記だけでは、あらゆるシチュエーションに対応するには全く足りません。

英語が話せるようになるには、「英語を話す練習(アウトプット)」が必要なんです。

 

学習時間のうち、英語を「話す」訓練に100時間は必要

英会話

 

私自身の学習履歴やこれまでの指導経験に基づく計算では、アウトプットの時間が最低でも100時間、流暢に話せるようになろうと思うと200時間は必要です。(あくまでも目安です。)

マンツーマンのオンライン英会話レッスン(1回25分)を週2回受講したとすると、年間の合計が43時間になります。100時間には2年4ヶ月かかる計算です。

スカイプ英会話レッスンで英語が不自由なく話せるようになった人は、たいてい週に2〜3回と多めにレッスンを入れて、最低でも1年以上は継続しています。

 

私の場合は、アメリカ人の夫がいるという環境にはありましたが、夫婦では正直「緊張感を持って」会話はしないんですよね(苦笑)。

というか、緊張感のかけらもない。通じればそれでいいから、恥も何もないし、ほんとに適当です。国際結婚カップルの私たちの夫婦喧嘩(英語)が激しくなった理由に書いてる通りです。相手が友達とか英会話の先生だったら、だいぶ違ったと思いますけど。

もちろん、私が英会話が不自由なくできるようになったことに、国際結婚が無関係とは言いません。でも、私にとっては国際結婚は小さな要因でしかないんです。

 

じゃあ私にとっての「英語を話すトレーニング」って何だったのかというと、瞬間英作文です。

瞬間英作文のやり方とおすすめ教材。私はコレで独学で通訳になりました

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「自分で英語を組み立てる」トレーニングを1日30分程度続けたところ、半年(70時間くらい)で変化が分かり始め、200時間になる頃にはかなり英会話力が上がりました。

英語音声を聞くなどのインプットと比べて集中力がいるし疲れるので、そんなに毎日たくさんできません。でも、まずは100時間を目標に「英語を話す」トレーニングを続けてみたらいいと思います。くり返しますが、話す練習をしないと、話せるようにはなりませんから。

 

英会話の習得にかかる時間のまとめ

「英語が話せなくて悩んでいます」という相談してくる人に、私は「じゃあ、毎日どのくらい声を出して練習してますか?」と聞きます。すると、「・・・してないです」って答えて、何かにはっと気づいて苦笑する方がとても多いんですよね。

あなたが英語が話せるようになるためにやらなければならないのは、話す練習です。

 

とは言え、英語の基礎ができていない人がやみくもに話す練習をしても、フレーズの丸暗記しかできません。知らない単語ばかりで英語を組み立てる材料も不足しています。

なので、会話がちゃんと成り立つインプット力とアウトプット力が身につく目安として、3000時間の学習時間を挙げました。そして、そのうち少なくとも100時間くらいは英語を「話す」訓練をして発信力を鍛えていく、ということです。

 

まとめますと、

 

・アメリカ人のエリート(英語ネイティブ)が日本語で支障なく業務ができるようになるのにかかる時間は、4400時間。つまり日本人の平凡な英語学習者が、英語で業務がこなせるレベルになるには、最低5000時間くらいかかる。

・「普通に」英語が話せるようになるには、3000時間くらいの学習時間が必要。

3000時間の英語学習時間を積み上げるのにかかる時間は、毎日(平日も休日も)3時間勉強したとして、3年間。

 

以上、英会話ができるようになるために必要な時間の目安をお伝えしましたが、お役に立ったら幸いです。まずは3000時間を目指して、コツコツ毎日の勉強を積み上げていきましょう。

 

私のオリジナルの英会話練習用のプログラムも、英会話の練習に役立ちます。ご興味があれば、チェックしてみてください。

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Ai Evansエバンス愛

独学で英語を学び、国際機関で通訳者を8年経験したのち、独立。本物の英語力を身につけ、大和魂を海外に発信できる国際人を育てることが目標です。
詳しいプロフィール