まずは己を知ること

教師を長い間やっていたので、相談に乗るのは
得意分野だと自分では思っています。

質問に答えることによって自分自身の学びも深まるので、
喜んでお返事をさせていただいています。

でも、教師として目の前の生徒にアドバイスをするときとは違って、
毎回もどかしい思いをしています。

たとえば、最近いただいたこんな質問。

「私はTOEIC○点です。リーディングセクションが苦手なのですが、
どんな風に勉強したらいいでしょうか?」


残念ながら、このご質問には
「文法の問題集1冊を3回繰り返すと力がつきますよ」程度の、
本当に一般的なお答えしかできません。


相談者の方が
一般的な答えしか求めていないなら構わないのですが、

おそらくは「なんだ、よく聞くアドバイスじゃん。つまんない」
という印象だろうと思います。

でも、きっと誰が回答しても、的を射た答えはできないだろうと思うのです。
私は、この方について何も知らないからです。

もちろん相談者の方だって、
見ず知らずの私に全てをさらけ出すことはできないでしょうし、

「いきなり長いメールを書くのも迷惑だろう」
という遠慮もおありなんだと思います。

ただ思うことは、「自己分析」
足りないかもしれない、ということです。

自己分析をして現状を把握してこそ効果的な学習計画も立てられるし、
他人にアドバイスを求めるときにも、
より的確な答えが得られると思うのです。

自己分析とは、具体的には以下のようなことです。

1. 自分に足りないものは何?

自分に足りないものは何か、
これを知らずして計画は立てられません。

文法が苦手、長文が苦手、語彙力不足、会話ができない、聞き取れない・・・

人によって弱点は様々です。

二つ以上当てはまる人も多いと思います。

複数あったとしても、
そのうちで特にどの弱点が最も足を引っ張っているのか、
どの弱点はちょっと後回しにしても大丈夫そうだとか、

そういう観点で自分の英語力を冷静に分析して、
戦略を立てる必要があります。

2. どんなライフスタイル?英語学習に割ける時間は?

問: あなたは毎日どんな生活を送っていますか?

子育てに忙しい主婦ですか?
残業が多いサラリーマンですか?
ワーキングマザーですか?

当たり前ですが、
それによって学習の方法は全く変わってしまいます。

たとえば、私が実践しているiPod生活

これは、もし私に幼い子供がいたら難しいと思います。
わが子の泣き声も聞こえないのでは、困りますよね。

問: あなたは毎日何時間の学習時間が取れますか?

また、それは机に向かえる時間ですか?
それともながら聞きの時間ですか?



残業が多くて家に帰ったら寝るだけ、というサラリーマンの方は
当然、毎日机に2時間向かって勉強する生活は無理です。

自分のライフスタイルを見つめなおした後は、
正直に、自分が英語学習に割ける時間を考えてみてください。

「子供が起きる前の早朝1時間なら取れる」とか、
「机に向かうのは難しいけど、
 片道1時間の通勤時間なら勉強に費やせる」
とか、

それぞれの事情で、いろんな答えがあると思います。

その答えによって、適した勉強法は全然違います。

3. 英語で何がしたいのか?

最後になりましたが、これが一番大切。

少し厳しいことを言わせていただくと、
目標設定が不十分なまま何となく英語学習を続けている人が
本当に多い気がします。

何となく「英語ができるようになったらいいなぁ」
と考えているだけでは、ほとんどの場合、一生「できる」ようにはなりません。

英語ができるようになったら・・・・・

個人で海外旅行がしたい。

外国人上司の秘書として働きたい。

アメリカの大学院に留学したい。

海外赴任したいから、
そのためにとりあえずTOEICの点数を伸ばしたい。



別に何でもいいんです。
逆に、目標がないんだったら、
眠い目をこすって勉強する必要はないじゃないですか。

目標がなぜ大事かというと、
それによっても適した勉強法は違うからです。

上に書いた4つの例はそれぞれ、
私だったら全然違うアプローチで勉強します。
また、全く違うアドバイスをします。

具体的な勉強法を考えるまえに、
まずは、目標をはっきりさせることです。

教師として生徒に教えているときは、
これらの問題は全部明らかになっているので、的確なアドバイスができます。

いつも見ている生徒なので、
何が苦手なのかはよく分かっています。

家庭の事情や習い事、通学にかかる時間、本人のやる気を考えると、
だいたいどのくらい勉強しているのかも分かります。

「○○大学合格」という目標がはっきりしていれば、
おのずとやることは決まってきます。

学生時代は、目標を設定して
受験や就職活動をしなければならない時期があって、
好むと好まざるにかかわらず、
「やるべきこと」だけははっきりしていました。

でも、大人になってしまうと、
「どうしてもやらなきゃいけないから」という理由で
英語を勉強することは少ない気がします。

だからこそ、はっきりとした目標と、
それを達成するための戦略が必要なんです。

そうでなければ、誰だって楽チンな方向に流されてしまいますもん。

自己分析は本当に大事です。

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