英語が100%聞き取れなくても意味が分かり、ディクテーションも正しくできる理由

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何度聞いてもスクリプト通りに英語が聞こえません。どうやったら全部聞き取れるようになりますか?の続きです。

「いやいや!ネイティブだったら100%聞き取れて当たり前だ!
 自分だって、日本語だったら100%聞き取れるし、
 ディクテーションだってできるぞ」

とあなたは反論するかもしれません。
そういうメールをいただいたこともあります。

確かに、ディクテーションはできるかもしれません。

でも、なぜディクテーションが正しくできるかというと、
【何十年も積み上げてきた膨大なデータベース】
を私たち日本語ネイティブは持っていて、そこから推測しているからです。

たとえば、
発話が明瞭ではないドラマやバラエティ番組などの場合、

・日本語の文法や構文の知識
・状況、背景
・話者の性別・人格(男/女言葉、乱暴/丁寧な言葉遣い)
・アクセント・方言(関西弁など)


そういったあらゆる知識をフルに駆使して、聞き取った断片をつなぎ合わせて
意味のある言葉としてとらえています。

普段はそんなこと意識していないと思いますが、
ちょうどよい例があるので、お話ししようと思います。


ネイティブ日本人が日本語を「音」ではなく「推測と経験」で聞き取っている例

先日、スラムダンクをHuluで日本語で見ていた夫に
「『ケンカガタイ』って何?」と聞かれました。

ケンカガタイ?
ケンカ難い?固い?

と意味が分からなかったので、そのシーンを見せてもらうと、
不良高校生たちがこう言っているシーンでした。

「喧嘩はガタイじゃねぇんだよ!」

でも、チンピラ言葉なので、あの「けだるい話し方」なんですよね。

「喧嘩ぁガタイじゃねぇんだよ」と聞こえます。

明らかに「は」じゃなく、「ぁ」とかろうじて聞こえるかどうか。
夫には「喧嘩ガタイ」と聞こえても全く不思議はありません。

夫に、
「ああ、『喧嘩はガタイじゃねぇんだよ』って言ってるよ」
と言うと、

「ええっ!『は』なんか全然聞こえない!」

とびっくりしていたのを見て、
ああ、これってちょうど私が言いたいことだよ!と気づきました。


そうなんです。

チンピラ高校生は
「喧嘩『は』ガタイじゃねぇんだよ」とは言ってないんです。

でも、日本語ネイティブの私には、ちゃんとその「は」が聞こえる。

というか、
物理的に聞こえてはいないのだけど、心の目でその「は」が見える
とでも言った方が正しいでしょうか。

日本語の文法とか、パターンとかの知識が体に染みついているから
そこに「は」がないとおかしいと分かるわけですね。

だから、私たちは自然に
聞こえていない音も補うことができますよね。

それを、私の夫がそのシーンを何回も何回も巻き戻して
「は」が聞き取れるようになるまでトレーニングしたらどうなるでしょうか?

「喧嘩は」って聞き取れるようになると思いますか?


・・・ならないですよね?

だって、しつこいようですが
「喧嘩は」って言ってないんだから。



で、もう勘のいいあなたは
私が何を言いたいかお分かりですね。

これは、英語でも全く同じなんです。

全部スクリプト通りに聞こえなくていいんです。
というか、聞こえないのが当たり前です。

だって生きた英語では、ニュースでもない限り
誰もくっきりはっきり話してないですから。

あなたの耳が悪いから聞こえないんじゃないんです。

「聞こえた音 + 聞こえない部分の推測 = 理解」

これ、本当に、絶対に忘れないでください。
ものすごーーーーーーく大事なことなので。


一語一句聞き取れる必要はない

「一語一句聞き取れないといけない!」
「一語一句聞き取れるまでは自分は一人前ではない!」

と自分に厳しくする方がた~っくさんいますが、
一語一句聞き取れる必要なんてないんです。

いわゆる英語のプロであっても、ネイティブであっても、
全てを100%聞き取っているなんてことはあり得ず、
推測と経験で補っているだけなんです。

「こういう文章の流れだと次はこうなるはずだ」
「文法的に正しくなるためにはここにこれが必要だ」

ということを一瞬で判断できているからこそ
英語が推測でも正しく聞き取れるんですね。

なので、聞き取れない音に対して過剰に執着しないようにしてください。

それよりも重要なのは、これからたくさんの英語に触れることで

・正しい英語(文法、構文などの知識)
・自然な英語(よく使われるフレーズ、熟語など)

の引き出しを増やしていくことによって
「推測」できる領域を広げていくことです。

なので、TOEICも高得点になったけれど
ネイティブの日常的な会話の聞き取りがまだ難しい人ができることは、

・単語、熟語、よく使われるネイティブ表現の習得
・文法と構文の知識を固めること
・たくさんのインプットによる英語脳内データベースの構築

に加え、

・聞き取れないところは数回聞いたら諦めてスクリプトを確認し
 なぜ聞き取れなかったのか原因を探り、その弱点をつぶす

ということしかありません。


「聞こえない音をしつこく何度も何度もリピートして聞く」
という苦行をしている方がたくさんいます。

あなたもやっているのではないですか?

5回聞いて聞こえない英語は100回聞いても聞こえませんので、
実は、その努力は無駄です。


それより、数回で諦めてスクリプトをすぐに確認して、
単語を知らないから聞き取れなかったのか、構文のせいなのか、
日本人には背景知識のないジョークだったからなのか、
それを分析して弱点を強化するほうがよっぽど効果があります。

なので、スクリプトのない英語を聞き続けても弱点がどこなのか確認しようがないので、
リスニングのトレーニングにはスクリプトがある教材を必ず取り入れてくださいね。

ただCNNのニュースや映画を普通に聞き流していても
大きなリスニング力アップは望めません。

スクリプトがあるリスニング教材で私のお勧めは、言うまでもなくこれです。

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というわけで、
「どうやっても聞き取れない」というお悩みの解決のお役にたったら幸いです。


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