翻訳者になるための10の条件(1)

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通訳翻訳セミナーに参加してきました。

そこで、翻訳というお仕事についての現役の在宅翻訳者さんのプレゼンの内容に
私の考えも交えつつ、お話ししたいと思います。

今後翻訳者を目指す方、副業で在宅翻訳をしたい方はもちろん
英語力を高めたい方にはとても役立つ情報です。

● 自分は何を売りにできるのか?の分析が重要

プレゼンをされた男性の在宅翻訳者さんは、
ご自身の日本語能力と大学の専攻(理系)、
就職した企業の業種での経験が売りにできると考え、
在宅翻訳の道に進んだそうです。

あ、英語力が売りにできるのは言うまでもありませんが。

英文科・英語科卒業でないことを引け目に感じる必要は全くなく、
むしろ科学系、技術系などのバックグラウンドをお持ちの方こそ翻訳には有利だと
私も常に感じています。

● 翻訳の仕事の6~7割はリサーチ

私もこれは常々実感しています。
「英語が好き」なだけでは翻訳はできないです。

私も下訳者さんの仕事ぶりを見てきて痛感しているのは、
「調査能力」がものすごく重要だということと、
それを甘く見ている人があまりにも多いということです。

検索エンジン、参考書籍、人脈などを使って
いかに欲しい情報を早く正確に得るか?というスキルが
劣っている人は、いくら英語力を磨いても厳しいです。

こう書くと、「ではどうすれば調査能力が上がりますか?」と
きっとご質問が来ると思うのですが、これは経験しかないです。
あとは、最適の訳語が見つかるまでとことん調べるのだという「意志」です。

実際、「ここは調べたら簡単に分かるでしょ?」というところを
下訳者さんがちゃんと調べてないということがよくあるのですが、
これは意志とか自覚が欠けているということだと思います。

あと、何でもネットの日本語検索だけで済ませて
「リサーチは十分した」というのも、大いなる勘違いです。

英語の文献やホームページにもあたるのはもちろん、
必要ならフランス語やドイツ語のホームページを見て
Google翻訳で情報を得たりするのは普通です。

よく私の翻訳チームではリサーチや推敲の足りない翻訳を
「生煮え」という呼び方をしています。

● 「うまい翻訳」と言われるようではまだまだ

「うまい翻訳」ではなく、
「え?これ翻訳なの?原語かと思った」
翻訳者が最も喜ぶべき褒め言葉。

(※ただし、依頼主、内容によっては直訳調が
好まれる場合もあるので、一概には言えませんが)

これは、私自身もまだまだ修行が足りないなと思います。

● 翻訳者は職人であり、翻訳は芸術品ではなく実用品

翻訳の良し悪しを決めるのはユーザー。
翻訳者の自己満足で仕事をしてはいけないということですね。

特に、その文章を誰がどういう目的で読むのかということをしっかり意識して
当事者にもっとも役立つような翻訳を完成させることが求められます。

ただ、これについては翻訳の依頼主(実際にお金を払う人)と
成果物を実際に手にするユーザーが求めるものが違う場合もあり、
とても難しい問題ですが。

● 翻訳者に必要な英語力は英検準1級、TOEIC900点

これは通訳でもある程度共通しているようですが、
英検準1級、TOEIC900点程度ということです。

私は個人的には、英検準1級はかなり厳しいと思います。
なのであえて言うなら、準1級に「余裕で」合格できる程度。
または英検1級の1次試験合格程度。

ただ、これは
「それ以下だと足きりされる」という意味での基準だとおっしゃっていました。
つまり、スタートライン。

どうしてもこの基準に達してなくてはダメというわけでもないが
達したからと言って通訳翻訳が出来るわけでもありません。

「TOEICも英検も、『ないよりはあった方がまし』という程度」
だそうです。これも私が常々思っていることで、激しく同感。


以上が、翻訳者になるための10の条件の1~5でした。
続きは次のページへ。



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