私が通訳者になるまでにやっとけばよかったと思うこと、やらなくて良かったこと



これまで、私がTOEIC700点台の25歳のときから31歳で通訳者として採用されるまでにやったこと、やらなかったことを書いてきました。

私がTOEIC700点台から6年で通訳者になるまでにやった10のこと
私がTOEIC700点台から6年で通訳者になるまでにやらなかった10のこと


このページでは「私がTOEIC700点台から6年で通訳者になるまでシリーズ」の最終回として、
「いい通訳者になるためにもっと早くやっとけばよかった」
「これはやったけど、通訳になるにはやらなくてよかった」

ということを書いてみたいと思います。



私がTOEIC700点台から通訳者になるまでにやっとけばよかったと思うこと


1.早めに生の英語のトレーニングに移行する


私は、英語のやり直しを本格的にはじめて3年くらいの間、ずっとNHKラジオ講座を中心にやっていました。ひたすらラジオ講座をながら聞き、シャドーイングしてました。その結果、TOEICは980点になりました。

・・・が、「生の英語」は聞けませんでした。

TOEICの英語ならちゃんと聞き取れるのに、国際電話の英語が分からない。
外国人同士の会話が聞き取れない。
テレビのニュースが聞き取れない。
映画もドラマも聞き取れない。

そんな状態でした。

今となってはアホとしか言いようがないのですが、アナウンサーではない普通の外国人が、相手の英語レベルに配慮せずに自由に話す「生の英語」が聞き取れるようになるには、生の英語を聞き取る訓練が必要だと知らなかったんですねー。

だから、NHKラジオ講座などのような「声優さんのくっきりはっきり話す教材用英語」しか使ってこなかったんです。

「生の英語」を聞き取る訓練のために1000時間ヒアリングマラソンを始めたのですが、「もっと早く始めていたら良かった」と今は本気で悔しく思っています。

その時のことは、このページに詳しく書いていますので、ご興味があればどうぞ。

アルク・1000時間ヒアリングマラソンの感想




あと、生の英語を聞き取れるようになるための方法については、こちらも参考にしてください。

生の英語をバッチリ聞き取れるようになるためのリスニング勉強法



2.英語でやっているポッドキャストの活用


上記のヒアリングマラソンでは、1日3時間のリスニングを1年間継続して1000時間を達成するのを目標としていますが、教材に収録されている音声だけで毎日3時間は難しいので、教材以外の英語を日々の生活に取り入れるよう指示があります。

で、私はこのヒアリングマラソンをやっていた時、1日3時間を達成するために主にテレビの副音声で英語を聞いていたのですが、NHKニュースはそこそこ分かるようになっても「ドラマや映画はやっぱり難しい!!」とずっと思っていました。

テレビを副音声にして海外ドラマや映画を見つつ「全然わからん・・・これを3時間のリスニング時間に含めていいんだろうか」と罪悪感を抱いてました。

で、今振り返って思うのは、やっぱり海外ドラマや映画の聞き取りは、TOEICのリスニングセクション満点なんかよりはるか上の超難関だということ。単語がポツポツ聞き取れる程度でいいならまだしも、しっかり理解できるようになるには数年間の本格的なトレーニングが必要です。


で、通訳になる少し前に出合ったのがオーディオブックです。オーディオブックは声優さん(あるいは著者)がはっきりと発音してくれるので、ドラマや映画よりだいぶ簡単でした。

たくさんの情報がどんどん流れてくるし、単語も難しくて最初は同じ本を5回くらい聞いてようやく分かるという感じでしたが、だんだん慣れて楽しくなってきて、数百冊は聞きました。

英語力爆上げ+収入アップ!オーディオブックの5つのメリットと効果




でも、オーディオブックは「書いた文章を読みあげている」という性格上、やっぱり「教材英語」寄りです。

そして、つい数年前にまた出合いました。もっと生の英語寄りで、でもドラマや映画ほど難しくない素材。それが「ポッドキャスト」です。(ポッドキャストとは、ネット上のラジオ番組のことです)

通訳をやり始めて数年後に出会ったポッドキャストですが、通訳を始める前に聞く習慣があったらもっと違ったかもと思っています。

英語学習者用のポッドキャストもいいのですが、「生の英語寄り」という観点から私がお勧めするのは(そして「あの頃やっときゃよかった」と心から思うのは)英語学習者用ではない、普通のリスナーに向けた番組です。

たとえば、日本のラジオ番組っていうと、お笑い芸人、ミュージシャン、経済評論家、アスリートなどいろんな人がいろんな番組をやってますよね。あれの英語版を聞くということです。

ポッドキャストは話し言葉なので、生の英語が聞けます。ですが、映画やドラマと比べると、格段に聴きやすいです。教材の英語では聞くことのない、ネイティブがよく使う口語の言い回しも、私はポッドキャストを通じてたくさん学びました。

ポッドキャストは、言いよどみや繰り返しなど、適度な無駄(いい意味で)があり、話についていきやすいです。ただし、対談の番組は、話がわかりにくくなったりスピードが上がる傾向があるので、最初は一人のパーソナリティがリスナーに語りかける形式の番組を探して聞いてみるといいと思います。

ジャンルは自分の興味があるものを聞くのがお勧めです。仕事関連でもいいし、趣味のテーマでもいいし。ほんと何でもあります。

ちなみに、ポッドキャストって無料で聞けます。ネット上でパソコンで聞くこともできますし、iPhoneやウォークマンなどのmp3プレーヤーでも聞けますよ。

iTunes(無料)で英語圏の人気Podcast番組を発掘する方法



3.通訳トレーニング法を学び、実践する


私は通訳養成講座には通わなかったのですが、やはりトレーニングのやり方は学んでおけば良かったと思ってます。

通訳スクールに通うにしろ通わないにしろ、結局は一人でどれだけ練習するかが一番大事なのですが、何をどのようにやればいいのかがよく分からないまま来てしまいました。

口頭瞬間英作文は、通訳訓練としてもすごく役に立ちました。「初見で日本語を読んでその場で訳出する」のは、今は得意です。

独学で英語がペラペラになれる勉強法!瞬間英作文のやり方と効果




が、「英語を読んでその場で訳出する」のは苦手です。そういう訓練が不足しているからです。だから、通訳になった後で、通訳トレーニングの通信講座を受けました。4時半に起きて、仕事に行く前に1時間頑張ってトレーニングをしていました。

東京五輪で通訳ボランティアになるには?通訳トレーニング入門(アルク)




通訳勉強法についてはいろいろ知ってるつもりでいましたが、この「通訳トレーニング入門」にはまだまだ「こんなトレーニング法あるの!」というものがたくさんあり、久しぶりに新しい勉強法にワクワクしながら取り組みました。

で、「なんでこれをもっと早くやらなかったかなー」と激しく後悔しています。



4.時間管理術を学ぶ


これは英語ではなく心構えの問題なのですが、時間の使い方が下手だったなーと思っています。

当時は、確実に今より睡眠時間も多かったし、勤務時間も少なかったです。ブログもメルマガもやってなかったし、起業もしていませんでした。やろうと思えばもっともっと英語時間は取れたはずで、1日4時間でも5時間でも、やろうと思えばできたと思います。

「フルタイムで働いてるから、時間ないのは仕方ない」「今は仕事を見つけるのに忙しくて、英語どころじゃない」じゃなく、時間を見つける工夫が足りなかったと。

今は、オーディオブックやポッドキャストで時間管理術や目標管理術のノウハウを学んでいるのですが、これをあのとき知っておけば・・・ということがたくさんあります。

私のいろんな挫折経験と、そこで得た知識をもとに、少し前に時間管理と目標達成のオリジナル教材を販売したのですが、「忙しい忙しいと思って過ごしていたけど、勉強時間が確保できるようになった!」「自分の人生にとって大切なことをこんなに真剣に意識したことはなかった!」と大好評をいただきました。

現在はその教材は販売終了していますが、夫と一緒に運営しているコミュニティで時間管理やモチベーション管理についてお伝えしています。コミュニティの詳細は、メール講座の読者さんにのみご案内しています。


留学経験なし、英文科卒でもない私が外資系役員秘書、翻訳者、通訳者になった方法を今だけ無料で公開します


では、ここからは「やらなくて良かった」コーナーです。



私がTOEIC700点台から通訳者になるまでにやらなくて良かったなと思うこと


1.英字新聞の購読


TOEIC700点、800点台の頃に英字新聞を購読していたことがあるのですが、ほとんど廃品回収に直行でした。ほんともったいないことしました・・・

辞書で一生懸命知らない単語を調べつつ、1日に1記事くらい読むのが精いっぱいでした。しかも、それを毎日やったわけでもないですし。

今だったら、まともに読めもしない英字新聞に月々3,000円も払うくらいなら、ネットでいくらでも手に入る英文記事を使うと思います。


ただし、外資系企業で秘書兼翻訳の仕事をしていた時(TOEIC980点を取得して数年後)は、上司のお古の英字新聞を持って帰って読んでましたが、その頃に自分で購読していたらもっと有効活用できたと思います。

英字新聞に載っていた翻訳コンテストにもその時に応募していました。

でも、やっぱり毎日そんなにたくさんは読めないので、英字新聞を購読するとしても、週刊で十分だと個人的には思います。



2.英語教授法


英語を教えるという目標がない人にも、英語教授法の講座を検討する人が結構いるようなのですが、まあ、通訳になるには全然関係ないです。というか、英語の先生になりたい人以外には全く勧めないです。

私自身は、英語教育に携わる者としてスキルアップのために受講したので、そのコース自体に意味がなかったということではありません。「通訳になるには」全く不要だったということです。

私がカナダで英語教授法のコースに通っていた時、日本人は私一人で、あと韓国人の女の子が一人いました。

残りは、最も多かったのがカナダ人(英語ネイティブか、仏語ネイティブの英仏バイリンガル)とアメリカ人、そして英語がめちゃくちゃ上手なオランダ人でした。まあ、英語の先生になるコースだから英語がネイティブレベルの人ばかりで当たり前なのですが・・・

で、その韓国人の彼女は、英語の先生になりたいのではなく、将来は通訳になりたいと言っていました。でも、語学コース(普通の語学留学生向け)は簡単すぎるから英語教授法のコースを受講していると言っていました。

英語教授法のコースはノンネイティブも受講可能でしたが、TOEIC900点以上でないと申し込みすらできず、面接を含む入学試験に合格しないと受講できませんでした。

生徒の大半はネイティブレベルなので、授業では英会話の練習なんかは当然全くないし、英語の「教え方」のスキルを高めるための講義ばかりです。

また、併設されている語学学校の実際の授業を見学して、その教授法についてレポートを書いたり、期末の修了試験では全員が模擬授業もやりました。

私は英語講師として成長するために受講したので、「もう嫌だ、辞めようか」と何度も何度も思いながらも何とか頑張りましたが、韓国人の彼女は途中でドロップアウトしてしまいました。というか、ネイティブでもドロップアウトする人がいました。課題が多かったし、修了試験の準備も大変だったので。

私にとってはとてもいい経験になりましたが、このコースのおかげで英語が上手になったか、通訳になるのに役立ったかと言われれば、そんなことは全くないです。

それよりも、英語を教えるということにそれほど興味も情熱もないのに、それについて英語でレポートをたくさん書いたり、ネイティブに向かって英語で模擬授業をするのはかなりしんどいです。

なので、英語教授法のコースは、英語の先生を目指す人や教えるスキルを向上したい人以外にはかなり損な苦労になってしまうと思います。

まあ、英語教授法だけでなく何の分野で留学しても、興味のないことを(日本語で勉強するのもつまらないだろうに)英語で勉強するのがしんどいのは、きっと同じですね。

ただし、特に理系分野で留学した場合、その分野に詳しい通訳者として将来活躍するのに役立つ可能性はあります。一方、英語教授法は、通訳としてキャリアをスタートするのに有利になる使い道はほぼないですね、残念ながら。


以上、将来は通訳を目指したいと思っている方のお役に立ったら幸いです!


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