翻訳者を目指すならヒアリングマラソンよりボキャビルマラソン?

先日いただいたご質問メールと私の回答をご紹介します。
英語のセンスを身につけたい方は、しっかり読んでください。

***引用ここから***

> —– 現在の英語レベル(教材・勉強法のご質問の場合) —–
> 英検準1級(10年ほど前)

> —– メッセージ —–

> 私は現在子育て中の36歳の主婦です。
> 英語力は、10年ほど前に英検の準1級を取ったところで止まってます。
> (TOEICは受けたことがありません。)いや、衰えてると思います。

> その後、子供を授かり、
> 立て続けに3人の子供の出産と子育てに突入しました。
> 以来、全く勉強はしていません。


> 自分の将来の事を考えると、
> 結婚前からの翻訳をしたいという夢に最後にかけてみようと思い、
> 最近勉強を再開しました。(まだ手探りで、しようとしていますが正確です。)
>
> 悩みは、全くといっていいほど机に向かう時間が取れないこと、
> あと、全く勉強から遠ざかっていたので、どんな教材がいいのか、
> よく分からないことです(大きな本屋等にもなかなか行けない環境です)。


> えいみさんのHPを参考に、(翻訳志望でも)音声重視と言う事で、
> ipodでとりあえず昔(10年ほど前)の茅ヶ崎の
> 時事英語の教材(中級)を聞いていますが、

> 単語帳を作る時間もなかなか無く、ボキャブラリーを増やせないままです。
> (英字新聞等も読めません。)


> ちなみにリスニングのレベルとしては、ちょうどいいのではと思っています
> (わからない単語がはっきりしている。それ以外はだいたい聞こえる。
> いや、わからない単語が多い時は、ワーっと流れて行く感じかな・・・汗)。

> 翻訳がしたいのに、英字新聞も読めなくては・・・と日々焦ります。

> えいみさんには効率のいい教材のご相談をしたいと思い、メールいたしました。
> 時間については・・・自分でなんとかするしかないですね・・・(汗)。
> 来年には下の子も幼稚園に入ります。
> 子育てと自営業の手伝いと家事をしながら勉強時間を取らないと・・・。
> 音声中心でなんとかがんばろうと思っています。


> ボキャブラリー増強の為に
> ボキャビルマラソン・パワーアップコースを受講してみようか、
> それとも音声学習をスムーズに進めるために
> 先にリスニングマラソンを受講してみようか迷っています。

> (それとも、そもそもこれらのコースはレベルが高すぎる?
> という不安もあります)


> 将来は、在宅で翻訳をしたいと思います。
> 自営業の手伝いもあるので、外に働きには出られそうにはありませんので。
> 実務を中心に(できればいずれは文芸を・・・というあわ~い夢もありますが・・・)


> 長々と書いてしまいました。
> お忙しいなか、読んでくれてありがとうございます。

> 私もえいみさんのHPを最近見つけて、喜んで読んでいるものの、
> まだ全部読めていません。えいみさんにしてみれば
> 「HPに書いてるのに!」っていう様なことも書いているかも知れませんが。
> 失礼を承知で、「メールしてみよう!」と思った勢いで打ってます。


> 最後になりますが、
> えいみさんのHPに巡りあえて本当に良かったです。

> えいみさんご指摘の通り、私も
> 「当面の目標に、英検1級目指そうかな・・・」
> なんて考えてましたから・・・。


> 目標があるのに、そしてそんなに時間はないのに、
> 回り道してる場合じゃないですよね。
> これに気づかせていただけただけでも、感謝しています。

> —– 引用について —–
> 名前を伏せて引用可

***引用ここまで***


翻訳を目指す方に限らず、

「リスニングとボキャブラリーはどっちを先にやれば良いか?」
「ヒアリングマラソンとボキャビルマラソンはどっちが先か?」

というご質問は本当にたくさんいただくのですが。

私の答えは、リスニングが先です。
(各自の目的とレベルにより答えは変わりますが、一般的に言えば)

その理由は、リスニングの訓練って、ただ英語の音が
聞こえるようになるという目的以上の効果があるからです。

それは、

「英語のセンスを身につけること」

です。


日本語でも英語でも同じですが、

「この言葉の後にはこう続くことが多いよな」とか
「こういう場面ではよくこう言うんだよね」とか

「理屈ではっきり説明できるわけじゃないけれど
 こういう時は何となくこうなって、こういうニュアンスである」

っていう感覚的なことって、たくさんあるじゃないですか。



それって、みんなどうやって身につけているかというと、
誰かに教えてもらったり参考書で読んだりしてというよりは
「たくさんのインプットの積み重ね」からなんですよね。

単なる単語の積み重ねとかではなく、
「英語をたくさん読んで聞く」という積み重ねです。


私が運営している翻訳チームのメンバーさんの仕事を見ていて、
どこで差がついているのかなと考えると、

「読み聞き(インプット)の積み重ね」

だなとつくづく感じます。

単語力の差はそこまで大きな問題ではないと思っています。

翻訳の場合は、単語は知らなければ辞書で調べればいいわけです。
また、単語の意味を知っていてもあえて調べることも多いです。

だから、単語力が高いことが
翻訳には大きく有利には働かないというのが
私の今までの経験から思うことです。

(もちろん、中学生レベルの単語力しかないなら話は別ですが)

でも、

「この英語はこういう時の決まり文句だ」
「このシチュエーションだったら多分こういう意味だろうな」

というのは、大量のインプットの積み重ねのない人には
辞書を引いてもなかなか分からないことなのです。


たとえば、この前チームで引き受けた翻訳で
「You might want to」という英語が出てきて
誤訳があったのですが、

これは通常、
「あなたは~したいかもしれない」ではなく
「~した方がいいよ」という提案、助言です。

「come across」の誤訳も多いのですが、
これは文脈によっては「出くわす」ではなく、
「~という印象を与える」です。


こういうことって、熟語本や英会話本で
ひとつずつ覚えていくのも一つの方法だとは思います。

でも、それに加えて大量のインプットが欠かせません。

筆者や話し手の意図をしっかり理解するには、
単語力よりもたくさんの読み聞きがものを言います。

翻訳を目指す人に限らず、
英語を使いこなせるようになりたいなら誰でも。


さらに言えば、
「こういう時には英語ではこう言う」という
英語のセンスというのは、10年がかりくらいで
身につけていく必要があります。

なので、インプットは
英語学習の最初の段階からやらないといけないし
英語学習をしていく限り、ずっと続けないといけないものです。


・・・でも、インプットは「読み聞き」とは言いましたが
普通は「読み」の時間の確保って厳しいですよね?

忙しいサラリーマン、主婦の方だと
毎日、英語(英字新聞なり小説なり)を読む時間なんて
そうは取れないと思います。

というのも、「英語を読む」っていう動作って
「ながら勉強」ができないからです。

「読む」ということをしている時は
それに100パーセント集中しないとできないですから。
目も手も耳もふさがってしまいます。


だからこそ、
リスニングなわけです。

リスニングは、目や手がふさがっていてもできます。
たとえば、料理をしながら、掃除をしながら、など。

私は、無心に洗濯物を干しながら聞く英語が一番集中できます。(笑)

リスニングの時間は、できれば毎日3時間。
(ながら聞きでOKです)
最低でも1時間は欲しいです。

ただ、

・自分のレベルに合わない英語の聞き流し
・スクリプトがなく一回勝負で単語もチェックできない

では意味がありませんので、
適切な教材のレベル選択をきちんとご自身で行ってくださいね。


> ボキャブラリー増強の為に
> ボキャビルマラソン・パワーアップコースを受講してみようか、
> それとも音声学習をスムーズに進めるために
> 先にリスニングマラソンを受講してみようか迷っています。

> (それとも、そもそもこれらのコースはレベルが高すぎる?
> という不安もあります)


ご質問者さんの場合、
単語もどこかの段階でしっかり取り組んでいく必要はありますが、
今の状況(ブランクが長く、机での時間が取りづらい)なら、
先にリスニング重視が良いと思います。

サンプルを聞いてレベルを確かめて
1000時間ヒアリングマラソンが難しいと感じるようなら
ヒアリングマラソン中級コースが良いと思います。

というわけで、お役に立ったら幸いです。


えいみ式・ヒアリングマラソンを最大限に活用する方法

1.まずはテキストを見ずに耳の力だけで聞き取ってみる。

2.何度かテキストなしで聞いた後は
  単語や聞き取れなかった部分の意味をテキストで確認する。

3.聞き取れなかった単語や文章に注意しながら
  また何度かCDを聞き、理解を深める。

4.2と3の段階が済んだのCDを聞き流しに使って
  生活の中のあらゆる「耳が暇」な時間にながら聞きでインプットする。
  何度も聞くことで、知らなかった単語や熟語を定着させる。

5.4で単語や意味をマスターして自分のものになったCDを
  シャドーイング(これもながら勉強)に利用し、アウトプットを鍛える。


「1~3」は学習の段階、「4、5」は復習、応用の段階と
考えると分かりやすいと思います。

で、さっき言っていた「英語の感覚」って
「4」と「5」の段階で身につくものだと思ってください。

ほとんどの人は「2」か「3」の段階で満足して
教材を使うのをやめるんです。

だから、教材を次々に買う割に
英語力はたいして上がらないわけで。

しっかり「復習」をしてください。
教材を使い倒してください。


で、ヒアリングマラソンのテキストが2ヶ月目に入ったら、
それを「1~3」の要領で学習しつつ
1ヶ月目のCDをバンバン聞き流す。(4の段階)

余裕があれば、シャドーイングにも挑戦する。(5の段階)

ヒアリングマラソン3ヶ月目に入ったら、学習をしつつ
2ヶ月目のCDをバンバン聞き流す。

たまに忘れた頃に、また1ヶ月目のCDも聞いてみる。
1ヶ月目のCDでシャドーイングや音読もやってみる。



ヒアリングマラソン4ヶ月目に入ったら・・・
以下同じ。

これをヒアリングマラソンで数ヶ月も続けたら、
相当な勉強量が積みあがりますよ。

一つの教材をこれだけ使えば、言うことないでしょう。


私にとっては「最後のリスニング教材」であり
この教材以降は、もう通常の生の英語が教材です。

非常に質が高く、十分な手ごたえがある教材なので、
しっかり使い倒せば、1年後には大きな差が感じられますよ。





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