メンタルヘルス対策についてもっと多くのことがなされるべきか(1)(英検1級合格体験記)

—– ハンドルネーム —–
むらさき

—– 年代・性別・ご職業 —–
30代女性 主婦

—– 他の英語の資格 —–
TOEIC865

—– 2次試験に合格した回 —–
2012年第3回

—– 何回目での合格? —–
2回目

—– 合格点(内訳) —–
67(18・21・14・14)

—– 選んだトピックとその理由 —–

メンタルヘルス対策についてもっと多くのことがなされるべきか

—– スピーチの内容 —–

なされるべきだと思う。なぜならメンタルヘルスに問題を抱える人が増えているから。
近年日本では自殺者が3万人を越え、その多くがうつ病を患っていると言われている。
うつ病患者の増加は日本の経済状況と深く関わっている。失業や貧困から精神的に追い込まれ、うつ病になりその結果自殺を選んでしまう。
だから政府は経済状況を改善することでメンタルヘルスの問題も解決することができるだろう。

—– 試験官とのやりとり —–

試験官は、初老の英国人風男性と、50代くらいの日本人女性。二人とも物静かな感じでしたが物腰が柔らかく話やすかったです。

(スピーチ前)

簡単にあなたのことを聞かせてください。

-名前はむらさきです。34歳です。普段は3歳と5歳の娘の母親ですが、時々翻訳の仕事をしています。どちらの仕事も楽しんでいます。(緊張のあまり笑顔がひきつってて気持ち悪かったと思う)

お子さんが小さいと勉強の時間を作るのも大変ですね。どうされているんですか?

-たしかに大変で、私にとって最も重要な問題です。勉強は子どもが寝てからすることが多いです。
(ホントは「ながら勉強」もしているが、余計なことを言ってドツボにはまりたくなかったのであっさりと済ませる)

お子さんが大きくなるにつれ、もっと時間ができますよね。

-(オー、イエーみたいな表情でうなづきながら)そうですね。4月から下の娘も幼稚園に入るのでもう少し自由な時間が増えると思います。
そうしたら勉強も仕事ももっとしたいです。

(スピーチ後)

(男性)
貧困の問題に言及していますが、例えば200年前も貧困の問題はあったはずです。
昔と今とで違いがあると思いますか?

-(うーとかあーとか言ってから)一番の違いは、人々がより孤立していることだと思います。
最近日本ではとりわけ高齢者の一人暮らしが増えています。彼らは家族からも地域のコミュニティからも疎遠になりがちです。
一人暮らしの人が貧困の状態にあるとdesperateになると思います。
確かに200年前にも貧困の問題はありました。でもみんなが集まっておしゃべりでもすればストレスも和らぎますし、苦しさを分かち合うことができます。
そこが今と昔いの決定的な違いだと思います。

(女性)
地域のコミュニティといいましたが、政府ができることは何ですか?

-(またしても言いよどむ)難しい問題ですね。コミュニティスペースを作るとか…。例えば私の話ですが、3年前東京に引っ越してきた時誰も友達がいなくて孤立していました。そこで○○区の子育て情報HPを作るボランティアグループに入りました。そこで友達を作ることができたし、HPの内容そのものが誰かを地域のコミュニティに…
(ここでベルが鳴る)

もう一つ何か聞かれましたがほとんど覚えていません。
「最近はうつ病を治す薬がたくさんあるので、ドクターは手早く簡単に患者を治療することができると思います」という返答をしたことだけを覚えています。

—– 良かった点 —–

1.スピーチの最中に論理が破綻してしまったが、泥沼化する前に手短に済ませ、気持ちを切り替えられたこと

「英検chat room」というポッドキャスト番組で、マイケル・リーヴァス(「リトル・チャロ」の司会の男性)が、アシスタントの女子学生が言い淀んでいるのを見て「長くせずに、ひとつのポイントが決まったら1回文章を切る」と言っていたのを覚えていました。

そこで自分が何を言いたいのかがわからなくなった時点で、とりあえず思い浮かんだ文章を口に出し、andとかthenとかbutとか簡単な接続詞で文章をつないで思考を整理しながら言えることだけを言うようにしました。

結果時間は10秒くらい余ったと思うし、さほど魅力的なスピーチはできませんでしたが、あーとかうーとか言っているうちにベルが鳴る、という最悪のパターンだけは防げました。”That’s all. Thank you!”と笑顔で積極的に終わらせられたので、質疑応答にも落ち着いて臨めました。

2.トピックをすんなり選べたこと+質疑応答で生き生きと話せたこと

日本社会における貧困の問題は、二次試験云々とは別に話したいと思っていたトピックでした。フィリピン英会話で先生に説明したこともあり、いくつかの角度(生活保護や若者の失業問題など)から考えていたことでもありました。
なので、トピックカードの一番上に書かれていたこのトピックを見て、メンタルヘルスは貧困の問題とつなげられると思い、迷わず選ぶことができました。

(まあ、振り返ってみればなんですけど。”mental health”という言葉を見て、「やばい。考えたことなかったけど、これって重要なテーマじゃん」と焦りましたので。)
トピック選びは重要だと思いました。

質疑応答の時にも、男性の試験官が貧困の話に持って行ってくれたので、自然と身振り手振りが出て来ました。
合格したいから一生懸命に話すというより、「自分の考えをあなたと分かち合いたいんだ」という雰囲気になれたのが良かったと思います。

3.体験談を交えられたこと

前回は、試験官の小休憩タイムを挟んだ時間に当たったため、面接室から出てきた外国人の試験官に遭遇するということがありました。
彼は”Very tired”と言ってトイレに入って行きました。
試験官は相当疲れて、飽きています。
なので、ちょっとでも目新しい話があると全体的な印象が上がると思います。

私の話した地域のボランティアサークルの話は、政府とは直接関係はありませんが、「○○区」と具体的な名称を出した時、2人の面接官の顔つきが変わり、とても大きくうなずいてくれたのでイメージは良さそうでした。
奇抜なアイディアを話す必要も余裕もないと思いますが、個人的な話をトピックにつなげるというのは作戦としてかなりいいと思います。

—– 反省点 —–

1.何はなくとも、スピーチに魅力がなかったこと

メンタルヘルスについて話さなければならないのに気がついたら日本社会の経済問題や貧困問題に話がすりかわっており、破綻しかかったためにパニックになり、声が上ずり、英語がめちゃくちゃになってしまいました。
えいみさんがHPで書いているように「かみ合った話をする」ことができなかったと思います。

2.どうしても文法や語彙などを意識しすぎ、練習したように英語が出て来なかったこと

「これは試験だ」と思えば思うほど緊張してしまいました。フィリピン英会話では単語の羅列をしたり、時制が間違っていても図々しく話ができていたのですが、本番では「試験を受けている自分を見ている自分」を意識してしまい、文法的に正しい英語を使わなくてはと思うあまり余計に変な構文で話してしまう羽目になりました。
それだけ、まだまだ訓練が足りないということです。

—– 勉強法、気をつけたこと —–

1.フィリピン英会話を利用+独りブツブツ訓練

体験談でどなたかがやっていた、過去問をおみくじにしてランダムにピックアップし、先生の前で即興で話す、というのをやりました。
これは前回も練習方法として取り入れましたが、一回のレッスンで5個も6個も話しすぎたので、レッスン後スピーチ内容の精査までに至らず、数はやったが中身が無かったです。

そこで、1回のレッスンでトピックは最大2つ。スピーチ後のディスカッションを濃密なものにしました。とにかく、自分の意見についてbecauseで答える練習につとめました。ほとんどの先生は優秀で、政治、教育、文化、科学あらゆる分野について自分の意見を持ち、たくさんの考えるヒントを与えてくれました。人前でスピーチする訓練も受けているらしく、「私の代わりにやってみて」とリクエストすると替え玉になって欲しいくらいなスピーチをしてくれました。

私は主婦なので、朝10時頃までに掃除洗濯が終わります。午前中にレッスンを入れ、その一日は他の家事をしながらレッスンで話したトピックを頭と口の中で転がしていました。同じトピックについてもう一度スピーチする、yes/no形式のトピックなら両方の答えを考える、アイディアが浮かばない時はネットサーフィンなど。

午前中から予定がある場合も、出かける前に2分のスピーチをとりあえずやりました。バスを待っている時、電車の中、こま切れ時間で少しでもスピーチの中身を思い出すようにしました。案外歩いている時のほうがアイディアが浮かぶものです。

2.えいみさんのアドバイスに従わず(汗)スピーチは書きました

IELTS7.5というハイスコアの先生がいて、スピーチテストの練習方法を尋ねたところ、「長細い紙にトピックを書き、こより状にしてボウルの中に入れる。1つを取り出して読み、即興スピーチをする。その後書くこと。書くと思考が整理されて次はもっと良いスピーチができるわ」と言われました。過去問おみくじと一緒だ!とちょっと嬉しくなりました。

前回はスピーチを書かないことにこだわりすぎてしましたが、ものは試しで一本書いてみると、例えば月並みな「環境問題」でも自分が何も言えないことに気が付きました。

思考の整理という観点から書いてみるのはいい手だと思います。覚えようとか、このとおりスピーチするんだと思うのでしんどくなりますが、特に日常的に他人に何かを説明する必要のない私のような主婦の方などは、「型」を身につける意味でも10本くらい書いてみてはいかがでしょうか。ポイントは書いてから話すのではなく、話してから書くことです。

10本といったのは、私自身10本程書いたところでスピーチ同士つながってきたからです。例えば人口問題について対策を考えた場合、女性の権利、貧困、エネルギー、環境問題と芋づる式にキーワードが出てくるようになりました。

かなりの長編大作なので、この続きは次のページでどうぞ。


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