英検1級ライティング(英作文)の一番簡単な書き方を伝授するよ!
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英検1級ライティング(英作文)の一番簡単な書き方を伝授するよ!

エバンス愛

※当ブログ記事には、広告が含まれます。

サムネイル

英検1級1次試験のライティング(エッセイ)に苦手意識を持っている人は、ものすごく多いんじゃないでしょうか?

学校では、普通の英作文(和文英訳)はやりますが、自分の意見を述べるエッセイの書き方は、残念ながら普通は習いませんよね。

 

私は大学生のとき、フランス語の授業で「提示されたお題について自分の意見を述べる」というエッセーの書き方を習いました。何をどう書いていいのか全くわからない・・・という状態の学生たちに、フランス人の先生は言い続けました。

「エッセーは簡単!!」
「フランス人は、小学生でもエッセーを書ける!!」

 

先生は、エッセイの一番基本的なパターンを私たちに教え込みました。そして、小学生でもパターンさえ分かればエッセイが書けるだけあって、やってみるとエッセイを書くのは本当に簡単でした。

そのおかげで、私は英検1級の英作文対策を一切やっていないにもかかわらず、ぶっつけ本番でもライティングのセクションでは満点近い点数をもらえました。

そこで、最初は何をどうすればいいのか分からなかった私が「あ、そんなんでいいの?」と心から拍子抜けした、フランス人の先生直伝の一番簡単な英作文のテンプレートを伝授します!!

 

このページを読み終える頃には、英検1級の英作文の対策に困っている人がどんな風に文章を組み立てていけばいいかが明確になり、また「思ったよりずっと簡単だったんだ!」と安心するはずです。

 

エッセイの基本の型と論を組み立てる手順

英検1級ライティングの解説をする前に、まずはエッセイの基礎の基礎をお教えします。これが分かれば、フランス人の先生が言うように、小学生でもエッセイが書けます。

そして、「小学生でも書けるエッセイ」と「英検1級のライティング」は、難易度の違いは「お題」にあるのであって、論の組み立て方は全く同じです。

 

小学生でも書けるお題として、「自転車通学に賛成か反対か」というテーマでエッセイを書きなさいと言われたとしましょう。

英検1級の英作文でも言えることですが、意見がまとまらないまま書き始めては絶対にいけません。収拾つかなくなります(笑)。必ず、先に自分の立場と挙げる事例を決めてから書きます。

英検1級の英作文の場合、お題が「Pros and Cons(是非)」「Agree or disagree(賛成か反対か)」「○○は問題か」などによって多少は変わりますが、基本の組み立て方はどんなお題のエッセイでも共通です。

 

1.長所と短所(事例)をそれぞれ挙げる

まず、与えられたお題について、事例を挙げます。

「自転車通学に賛成か反対か」というお題であれば、自転車通学に賛成する点と反対する点を、あまり深く考えずにザーッと書き出します。くだらないもので全く構いません。たとえば、こんな感じ。

 

<お題>

自転車通学に賛成か反対か?

 

<長所>

・健康的である
・渋滞に左右されない
・車より環境にやさしい
・気候の変化などに敏感になれる

 

<短所>

・天候に左右される
・身体がむき出しのため危険
・ヘアスタイルや服装が制限される
・車より時間がかかる

 

2.自分の立場と、どの項目を使って根拠を述べるか決める

挙げた項目を見比べて、自転車通学に賛成か反対か、自分の立場を決めます。

ここで重要なことは、あなたが自転車通学に実際に賛成か反対かは、どうでもいいということです。意見にオリジナリティがあるかどうかは、一切採点には関係ありません。あくまでも、英語の試験なんでね。

自転車通学に賛成の立場か反対の立場か、書きやすい方で書いてくださいここでは、自転車通学に賛成の立場を取ることに決めます。

 

そして、上で挙げた長所のどれを使って根拠を述べるか決めます。「自転車通学に賛成」なので、上で書いた

・健康的である
・渋滞に左右されない
・車より環境にやさしい

この3つを使って、自転車通学に賛成する根拠を述べることにします。

 

3.エッセーの「序論・本論・結論」パターンにあてはめる

エッセーは、序論(introduction)、本論(main body)、結論(conclusion)の三段構成にします。(三段構成ですが、英検1級の英作文では、本論に段落が3つで合計5段落にするのが一般的です。)

それぞれに書く内容は、ざっくり以下のような感じです。

・序論:「現状」や「さらっと結論」
・本論:上で選んだ3つのポイント
・結論:結論をズバリ

 

図に表すと、以下のような感じになります。

エッセーの型

 

最後に、パターンに従って文章を書くだけです。それぞれのパートを少しずつ膨らませて書きます。英検1級の英作文だと、それぞれ2〜3文くらいです。

ね、思ったより簡単に書けそうじゃないですか?(*゜▽゜)ノ

 

英検1級ライティング(英作文)のルール

以下の2018年度第1回の英検1級のライティング問題を例に、すご~く当たり前のことを、できるだけ簡単に説明します。

<指示>

・与えられた「トピック」について、エッセーを書きなさい。
・あなたの意見を補強する3つの理由を挙げなさい。
・エッセーの構造は、序論、本論、結論とする。
・長さは、200-240語程度とする。

<トピック>

「賛成か反対か:日本は東京2020年オリンピック開催国となることで得られるメリットの方が大きい」

(※実際の問題用紙には英語で書いてありますが、適当に日本語訳しています。)

 

1.(前提)英検1級のエッセーは、5段落構成で書く

模範解答では5段落になっています。

(参考)英検1級の過去問・解答(英検HP)
ちなみに4段落とか2段落とかはありえないです。3段落(本論を1段落にまとめる)でも可能ですが、5段落が一番簡単です。このページでは、5段落の前提で説明します。

 

先ほどの自転車通学の例と同じ構成にしましょう。つまり、以下です。

1段落目:序論
2段落目:本論1
3段落目:本論2
4段落目:本論3
5段落目:結論

 

2.意見を補強する理由を3つ挙げる

ここで、「日本が東京2020年オリンピック開催国となることはトータルで見ればメリットがある」というテーマについて、「はい」の場合と「いいえ」の場合の理由をそれぞれいくつか挙げてみましょう。

この時、頭で考えるのではなく、問題用紙の余白に必ず書き出しましょう。日本語でいいので、箇条書きにしましょう。

なお、ポイントを考えるのにあまり時間をかけないようにしてください。独創性は必要ありませんし、よくありがちな主張で全く問題ありません!!

 

たとえば、「メリットの方が大きい」という立場から何を主張するかを考えます。例としては、以下のような感じです。

・一流のスポーツ選手を間近で見ることで、日本のスポーツが発展する。
・日本に興味を持つ外国人観光客が増え、観光収入増につながる。
・オリンピックをきっかけに英語熱が高まり、語学力の底上げにつながる。

 

これで、「よし、これで書けそう」と思ったら、「いいえ」の場合のことは気にせず書けばいいと思います。あんまりピンとこなければ、「いいえ」の理由も挙げてみます。

・オリンピック開催に伴う財政の負担があまりに大きい。
・治安の悪化。
・大規模な渋滞や混雑で、開催地域の企業の正常な運営が維持できない。

 

3.自分の立場(結論)を決める

お題の「日本は東京2020年オリンピック開催国となることでトータルで見ればメリットがある」について、イエスなのかノーなのか、エッセーを書く前にはっきりさせます。

上で箇条書きにしたポイントを見ながら、どっちにしようかなーと考えて、書きやすそうな方で書けばいいです。自分が本当は賛成でも、反対の立場で書いてもいいし、その逆もまたしかりです。

 

英検1級のライティングでは、オリジナリティーは必要ありません。幼稚な意見でも構いません。「英語で筋道を立てて説明できるか」を見られているだけなので、書きやすい方を選んでください。

ただし、当たり前ですが「ほんとはノーだけどイエスが簡単だからそっちで書こう」という場合は、あくまでも「イエスの立場の人」になりきって、首尾一貫した主張をしてください。

 

4.どの段落で何を書くかを決める

5段落の内訳は、最初の段落は序論、最後の段落は結論を書くのがエッセーの決まりです。問題は、2~4段落に何を書くかですが、上で選んだ3つのポイントを、一つずつ入れていけばいいだけ。

論のつながり、盛り上がりなどを考えて、3つをどう並べるか考えます。(そんなに真剣に考える必要はないです)

 

では、「日本の東京2020年オリンピック開催はトータルで見ればメリットがある」にイエスの立場でエッセーを書くとして、3つを当てはめてみます。

エッセー

こんな感じになります。満点は取れなくても、合格点には届くと思います。

 

5.それぞれの段落の分量は、だいたい同じくらいで

「だいたい」同じくらいということですが、1段落目(序論)と5段落目(結論)は、他よりちょっと少なめでもいいと思います。

重要なのは、2~4段落(本論)の分量がだいたい同じくらいということです。(あくまでも「だいたい」です)目安としては、1段落につき2文から3文くらい書けば、200字程度になると思います。(当然1文の長さにもよりますが)

これを頭にいれておけば、いちいち語数を数えながら書き進める手間が省けます。

 

ちなみに、”Suggested length: 200-240 words”とあるので、必ずこの範囲に入っていなければ失格とかいうことはないようです。じゃあどのくらいの範囲ならはみ出しても許されるかというと、高校・大学入試などではプラスマイナス1割~2割が定説のようです。

まあ、はみ出しても1割くらいにとどめておいた方が無難だと思います。

 

英検1級の英作文(エッセイ)の書き方

さて、上の問題を使って、実際に英検のエッセイの書き方を説明してみようと思います。ここでは、オリンピック開催に賛成の立場で書くことにしたいと思います。

模範解答は反対(デメリットの方が大きい)の立場で書いてあるので、合わせて参考にしてみてください。

 

1段落目(序論)

いきなり出鼻をくじくようなんですが、慣れないうちは、1段落目が一番書きにくいかもしれません。

何をどう始めていいやら分からなくても、とにかく2文書くことを目標に。(または、下の2点を1文にまとめてもいいと思います)

 

1文目:現状・一般論・世論・背景

1文目の書き方で一番簡単でよく使われるのは、そのトピックの「現状」「一般論」「世論」「背景」を述べること。

例)
最近●●に関心が集まっています。
多くの人は××する傾向にあります。
●●はこれまで長い間△△でしたが・・・

recently, many people などは序論でかなり使える言葉です。

 

今回の「日本は東京2020年オリンピック開催国となることで得られるメリットの方が大きい」というトピックの書き出しは、たとえばこんな感じです。

例)最近、オリンピック開催に伴う財政的な負担の問題が話題になっています。

このように、自分が「オリンピック開催はメリットが大きい」という結論に持っていきたい場合、あえて反対意見を序論で出しておくのは一つのやり方です。

 

いきなりどう書いていいか分からず困った場合は、とりあえず「●●に関心が集まっています」にしとけば何とかなります(笑)。

だって、英検のエッセイのトピックになるくらいなので、「最近話題にもなってない、誰も関心持ってない」なんていう話題なはずがないですから。

 

2文目:問題提起 or 結論をさらっと

そして2文目は、それについての議論を導く(イントロダクション)。よく使われるのは、「問題提起」。(簡単なので私はこれを使いまくってます。笑)

例)では、オリンピック開催国になるという選択は間違っていたのでしょうか?

そして、次の段落で「メリット」を具体的に書いていけばいいのです。

 

あるいは、いきなり「結論をさらっと書く」方法も使えます。日本の作文の書き方としてはあまり教えない方法ですよね。でも、先に結論を書くと「論の行き着くべきところ」がはっきりするので、オススメです。

例)しかし、オリンピック開催にはそのデメリットより大きなメリットがあります。

これで、「なぜかというと・・・」と理由を3つ述べる本論にすんなり入っていくことができます。

 

2~4段落目(本論)

本論は、序論や結論よりずっと簡単だと思います。ポイント(キーワード)について前のページで考えたようなことを書けばいいだけ。

1段落につき2文から3文で丁度いい分量のはずです。(解答例はだいたいそうなっています)

2~4段落の書き出しはそれぞれ、ベタですが「Firstly, Secondly, Finally,」といった単語で始めるのが一番簡単で、「2~4段落は本論ですよ」ということもはっきりします。

 

1文目:ポイント(理由)提示

例)まず(Firstly)、オリンピックを日本で開催することで、日本のスポーツ人口増や技術の発展が期待されます。

とりあえず、難しいことを考えずに、最初に考えたポイントを出してしまいましょう。

 

エッセー

さっき、このように書こうとプランを立てたので、その「日本のスポーツが発展する」というポイントを書きます。

 

2文目:1文目の内容の説明、裏づけ

例)一流の選手のパフォーマンスを間近で見る機会を得られることによって、スポーツに携わる若者やその指導者にとって良い刺激になるからです。

2文目は、1文目をさらに詳しく説明すればOKです。または、1文目の理由を述べてもいいです。ここで役に立つ表現は、for example、becauseなど。

 

3文目:この段落の結論

例)将来有望な若者たちが、世界トップクラスの選手やその技術にじかに触れることのできる機会は非常に貴重であり、彼らの今後のスポーツ人生にも大きく貢献するでしょう。

この文章で2段落目はシメないといけないので、「オリンピック開催で日本のスポーツが発展する」というこの段落での主張についてのまとめをここで書きます。

この文章は、2段落目の結論と考えると、とても書きやすいと思います。

 

こんな感じで3段落、4段落もそれぞれのポイントについて書いていきます。

 

5段落目(結論)

ここが一番書きやすいです。オーソドックスですが、「Therefore」「In consequence」などで書き出すのが簡単でいいんじゃないでしょうか。

この段落では、このエッセーのトピック(お題)自体に答えることに集中してください。

 

今回のトピックは「日本は東京2020年オリンピック開催国となることで得られるメリットの方が大きい」でしたが、そのトピックの文章をコピーしても仕方ありません。

だったら、「日本は東京2020年オリンピック開催国となることで、トータルで見ればメリットがある」という内容を、同じ意味だけど違う言い方に言い換えればいいんです。

 

たとえば、こんな感じ。

例)以上の理由で、オリンピック開催を開催することは、日本にとってデメリットよりもメリットの方が大きいです。

 

分量は、結論は本論の一段落より少なめでいいですが、もう1文付け足す必要があるかな・・・という時は、「努力目標」で終わると簡単です。

例)デメリットや問題点も様々あるかもしれないが、少しでもそれらが解決して良いオリンピックが開催できるよう、私たちが協力していく必要があります。

とか、もっともらしいこと(笑)を書いて終わってください。

 

本論の段落も「序論・本論・結論」の入れ子構造

ところで、勘のいい方は気がついたかも知れませんが、「本論」って、それぞれの段落が「序論・本論・結論」の構成になっているんです。

1文目:序論
2文目:本論
3文目:結論

 

これを、「プチ序論・プチ本論・プチ結論」と名づけることにします。すると、エッセー全体は「入れ子構造」になっています。

エッセー

 

それぞれの段落で

・プチ序論(理由提示)
・プチ本論(具体的理由、説得)
・プチ結論(意見や解決策を述べる)

という構造を作るように考えると、スムーズに書けると思いますよ。

 

まとめ

英検1級英作文の基本の書き方の骨格は、このようになります。

1段落(序論):現状、問題提起 or さらっと結論(お題の答えを軽く書く)
2段落(本論):理由(論点)その1
3段落(本論):理由(論点)その2
4段落(本論):理由(論点)その3
5段落(結論):結論ズバリ(お題への答え)、努力目標

 

以上、エッセーの基本の書き方をお伝えしましたが、思ったより簡単!と思っていただけたのではないでしょうか。あとは練習でどんどん理由などを思いつくスピードも速くなってきますので、頑張ってみてください!

 

その他、英検1級1次試験対策のページはこちら。
◆英検1級に10,000語レベルで合格した私のボキャブラリー対策法
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Ai Evansエバンス愛

独学で英語を学び、国際機関で通訳者を8年経験したのち、独立。本物の英語力を身につけ、大和魂を海外に発信できる国際人を育てることが目標です。
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